メルマガ:少女の性シリーズ
タイトル:少女の性 656  2025/02/16


少女の性 第六百五十六部

宏一に聞かれて、洋恵はそれを過去のこととして話せる自分に気が付いた。香奈に別れるように言われたときは『どうしてこんなことになったのだろう』と思っていたのだが、今は思い出になっていることに気が付いたのだ。

「いろんな話をしたけど、高校のこと、いろいろ教えてもらったの。勉強のこととか」
「そうか、高校になると難しいことを習うからね。洋恵ちゃんはどんなこと話したの?」
「クラスの女の子の話とか、勉強のこととか」
「それじゃ、勉強も教えてもらえたのかな?」
「それは・・・・・・だめだった」
「そうか、二人は香奈ちゃんが共通の友達だったんでしょ?」
「ううん、香菜の友達は私だけ。香奈は知り合いから教えてもらって、紹介してくれた」
「そうか、だから香奈ちゃんの予想外のことが起こっちゃったんだ」
「そう・・・・・・だからしかたないの・・・・」

その時、洋恵の耳元で優しく囁いていた宏一の唇が僅かに洋恵の耳に触れた。その途端、洋恵がピクッと反応した。洋恵は予想外のことに驚いて、耳まで真っ赤になった。こんな話をしているときに感じてしまったことが恥ずかしかった。しかし、宏一は全く気にしていないようで話を続けた。

「香奈ちゃんと会ってる?」
「うん、毎日会ってる。とっても心配してくれて。優しいの、すごく」
「そうか、香奈ちゃんは心から謝ってたものね。それじゃ、洋恵ちゃんは香奈ちゃんのこと、怒ってないの?」
「怒るなんて、そんなこと・・・・・・・・香奈は大切な友達だもの」
「そうだよね。二人で俺の部屋に来たこともあったものね」
「そんな話、今するなんてサイテー」

洋恵にさらっと言われて宏一は不思議に思った。宏一は三人でいろんな話をしたことを言ったつもりだったからだ。だから洋恵がそう言う理由が最初分からなかったが、すぐに洋恵は香奈と三人でベッドでしたことを指摘したのだと気が付いた。一方洋恵は、宏一がそのことではなく本当に香奈と2人で宏一に部屋に行って話をしたことを言ったのだと気が付いて、また赤くなった。そして宏一は今回も知らん顔をした。

「ごめん、香奈ちゃんが洋恵ちゃんのこと、大切にしてるんだなって思ったから」

洋恵も話を合わせた。

「そうなの。今週は香奈、ずっと私に付いててくれたの」
「こんなことになったけど、良い友達を持ってるね」
「そう、香奈はもの凄く謝ってるけど、私はもうそんなに気にしてないのに。香奈の方がずっと大切だから」
「うん、そうだよね」
「そう」
「それじゃ、香奈ちゃん、いっぱい奢ってくれた?」
「うん、あ、そう、香奈が、今度3人で食べに行こうって言ってた」
「俺と?」
「そう、香奈と3人で」
「うん、良いね。楽しそうだ」
「ちょっと危ない気がするけど」
「あぶない?」
「香奈はいろいろ言うから。センセのことだって・・・・・」

洋恵は香奈が宏一を見る目つきがちょっと気になっていた。

「俺のこと?」
「ううん、なんでもない。いつが良いか教えてくれって」
「土日なら基本的にOKだけど。洋恵ちゃんや香奈ちゃんはいつが良いの?」
「香奈に聞いておく。候補を出してって」
「うん。それじゃ、土曜日でって言っておいて」
「わかった」

洋恵は宏一の息が項に掛かる感覚を楽しんでいた。こうやって居ると、本当に包まれている気になれる。宏一の腕の中に居れば安全なのだと思える。そして、この腕の中から飛び出すのがどれほど危険なのか知ってしまうと、この先、飛び出していけるだろうかと少し心配になる。それほどこの腕の中は安心できるのだ。

以前、家庭教師を辞めてしまってしばらくしてから宏一に会いたくて、我慢できずに自分から宏一の部屋に来て、その日に直ぐ抱かれたことがあったが、今となっては洋恵にとって、その日に抱かれたことよりも家庭教師を断ったことの方が後悔している位なのだ。

だから今は少しおっぱいが感じてきたが、洋恵はもう少しこの腕の中に居ることにした。

「ねぇ、センセ」
「なあに?」
「私と一緒に居て、楽しい?」

洋恵の言葉に宏一は少し緊張した。女の子が分かりきったような質問をするときは、たいてい質問にそのまま答えてはいけないからだ。

「洋恵ちゃんは大切な女の子だから、いつでも一緒に居たいと思うし、いつでも来て欲しいと思うよ」

宏一はできるだけ洋恵の真意にそった答をしたつもりだったが、それがどれだけ当たっているかは分からない。ただ、大外れではなかったようだ。

「洋恵ちゃんはどうなの?」
「こうして居ると安心するの・・・・・」
「それだけ?」
「それだけって?」
「それじゃ、こうして居るのが一番良いの?優しくして気持ち良くなるのは?」
「優しくしてもらうのは好き・・・・・・・・」
「気持ち良くなるのは?」
「・・・・・・・・・・・・・わかんない」
「わかんないの?」
「うん」
「それじゃ、俺は今まで洋恵ちゃんが好きじゃないことをしてたのかもしれないってこと?」
「ううん、そうじゃ無いけど・・・・でも・・・・・・・・分かんないの・・・・」
「それじゃ、取り敢えずこうして居るのは良いってことだね」
「うん」
「分かった。それじゃ、もう少しこうして居ようか」
「うん」

宏一は少しだけ腕を狭めて、腕がしっかりと乳房を左右から挟むようにした。洋恵の乳房の固さがはっきりと分かるくらいの強さだ。洋恵はこれをされると、しばらくすると我慢できなくなって自分からブンブンしてしまうことに気が付いていたが、敢えて何も言わなかった。今は、その感覚さえ懐かしく思えたからだ。もちろん、洋恵だってそれは分かっていた。しかしそれを受け入れた。その方が包まれる感覚が強いからだ。

「ねぇ洋恵ちゃん」
「なあに?」
「2人でどっかに泊まろうって話したの、覚えてる?」
「覚えてる」
「あれって、洋恵ちゃんだったらどこに行きたいの?」
「よくわかんない」
「そうなの?どこも行きたくないの?」
「あんまり他の場所は知らないから」
「九州の親戚だけは知ってたの?」
「だってあれは・・・・・センセと旅行したかったから、確か親戚が居たなぁって・・・・・。でも、行ったことも無かったし、従弟には会ったこともなかったの」
「そうか、洋恵ちゃんは九州に何回も行ってたって思ってた」
「ううん、全然。でも、楽しかった」
「喧嘩もしたけどね」
「知らない」
「え?俺と喧嘩したでしょ?」
「何のこと?知りません。分かりません」

明らかに洋恵は分かっていて、わざとしらを切っている。きっと少し後悔していて、わざと宏一に分かるようにしらを切っているのだ。

「それじゃぁ、ああいう旅行だったら、もう一回しても良いと思う?」
「それはぁ、だめよう。旅行には出られるかもしれないけど・・・・・・それしたらきっと・・・・・・・」
「きっと、なんだい?」
「センセから離れたくなくなる・・・・・・。よいしょ」

そう言うと洋恵は、自分の前に回っている宏一の腕を取ると、それを自分の前で完全に交差させて、ちょうど宏一に腕組みをさせた。腕組みの上に乳房が乗っている格好だ。宏一は少し驚いた。組んだ腕では洋恵の乳房を下から少し押し上げる格好になったからだ。これで乳房は左右と下から腕に触れている格好になる。洋恵としては、もう少し包まれ感を強くしたかっただけなのだが、宏一は洋恵に乳房の大きさと固さを実感できてだんだんその気になり始めていた。

一方、洋恵の方も次第に乳房から沸き上がってくる感覚が気になり始めていた。もちろん、慣れている感覚ではあるが、このままこうして居るとどうなるのかを分かっているだけに複雑な気持ちだった。ただ、この時点でも、まだ洋恵は宏一に抱いて欲しいとは思っていなかった。

しかし、今はこの包まれ感が何よりも貴重だ。別れた彼とそれなりの関係になるまでは緊張の連続だった。嫌われないように、気にして貰えるように、そして気に入って貰えるように、常に最大限緊張していた。

送るラインだって何度も考えたし、返事に間が空くだけで心配になって気持ち悪くなるほどだった。だからこそ、香奈に別れ話を持ち出されたときには最初は『あり得ない』と思ったのだが、今はそれも気持ちを切替えた今となっては過去の話だ。そして宏一の『子供なんだよ』という言葉で完全に納得することができた。それも、宏一の腕の中で聞いたからこそ納得できたのだ。だから洋恵はもう少しこの腕の中に居たかった。

「ねぇ、センセ」
「なんだい?」
「私って、変だと思う?」
「え?どうして?変?何が?」
「だって、センセに内緒で他の人に行ったのに、上手くいかないと直ぐに戻って来たし。センセのこと、大切にしてないと思う?」
「そんなことないのは洋恵ちゃんが分かってるでしょ?」
「そう?」
「そうだよ。だって、香奈ちゃんが別れろって言わなかったら、まだ続いていたかもしれないんだろう?そして大切な友達の香奈ちゃんの言うことだから納得したんだろ?」
「う・・・ん・・・・それは、そう」
「ほら、そうだろ?だったら、洋恵ちゃんがここに来たのは誰のおかげ?」
「香奈」
「だろう?香奈ちゃんが言わなかったら来てない。香奈ちゃんの言葉通りにしてるだけなんだから。今日だって、きっと香奈ちゃんに言われたんだろう?」
「うん」

「何て言われてきたの?」
「優しくしてもらって来いって」
「ほら、洋恵ちゃんは全然変じゃないだろ?一番大切な友達の香菜ちゃんの言うとおりにしてるだけ」
「うん」
「もっと自信を持っていいんだよ。洋恵ちゃんは最大限にがんばってる。香奈ちゃんのことを大切にしてる。残念ながらあんな結果になったけど、それだって向こうが子供だっただけの話で、本当はどちらが悪いわけでもない」
「それなら・・・・・・」
「なんだい?」
「・・・・・・・・・・・」
「言ってごらん?」
「あのままだったら・・・・・・・・」
「それって、香奈ちゃんの言うことに逆らってたらってこと?」
「そう言うんじゃ無くて・・・」
「じゃぁ、香奈ちゃんが2人を引き離さなかったら、ってこと?」
「うん」
「それなら洋恵ちゃんがここに来ることはないよね?」
「うん」
「それに、香奈ちゃんから見て、洋恵ちゃんはまだあの彼でやっていけるって思ったのなら何も言わなかっただろうし、それなら洋恵ちゃんはまだがんばってたと思うよ」
「そうか」
「うん、残念ながら現実はそうじゃ無かったけどね」
「うん」

洋恵は話に納得すると、乳房からの感覚がどんどん大きくなってくることにだんだん我慢ができなくなってきた。

なんと言っても、宏一が腕を組んだ中に乳房が入っているので左右からも下からも押し付けられている。我慢できなくなるのは当然なのだ。このままだと、限界に達した瞬間にビクッと身体が震えて思いっきりブンブンすることになる。

洋恵はやっと、この体勢からどうしようかと考え始めた。ただ、今はもう乳房が敏感になっている。いつもだったら、宏一が背中のバックストラップを外してブラジャーの中に手を入れて乳房を包んでくれるし、洋恵はそのまま思いきり感じられるのだ。
洋恵がどうしようか考えている間、宏一は何も言わなかった。それでも宏一の息が掛かる耳元は既に気持ちいい。

「我慢できなくなる」

ポツリと洋恵が言った。

「だいじょうぶ?」

この時、宏一はまだ洋恵にはその気が無いと思っていた。宏一が見ただけでは洋恵が感じているかどうかなど分かるはずが無いし、感じたいならこんな回りくどいことをする必要など無いからだ。しかし、宏一からは見えないところで洋恵の乳房は既にブラジャーの中で固く膨らみ、全体がツンと尖って上を向いていた。少しして、洋恵がもう一度言った。

「我慢できないの」

洋恵がそう言うということは、宏一に愛撫をおねだりしているということだ。しかし、宏一はまだ半信半疑だった。

「どうすればいい?」
「・・・・・・・・・・・」

まだ気持ちが揺れている洋恵から言えるはずがなかった。


つづく

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