メルマガ:少女の性シリーズ
タイトル:少女の性 636  2024/10/06


少女の性 第六百三十六部

それから二人は残りの料理を楽しみながら、さとみは宏一の膝の上で甘えたりしたし、宏一は時々さとみの乳房を確かめたりしながらデザートまで進んだ。

「イタリア料理のデザートって、ティラミスくらいしか知らなくて。あと、パンナコッタ」
と言ってさとみはパンナコッタを出してきた。

「パンナコッタってイタリア料理だったのね。なんか、コンビニのデザートってイメージがあって、こう言う店のだったら美味しいのかも知れないけど、一応頼んでみたの」
「俺もコンビニの感覚だなぁ。もっとも、第一次ブームの時はデパートかなんかだったと思うけど、俺も良く分かんないや。でも、パンナコッタって、こんなプリンだったっけ?」
「よく分かんない。違う気がするけど・・・・もしかしたら間違えたのかも??」

そう言ってさとみは伝票を確認したが、伝票にはきちんとパンナコッタと書いてあった。

「店の人が間違えてプリンを入れたのかなぁ?」
「そうかも・・・・・・だけど、一応調べてみるわね」

そう言うとさとみはスマホでパンナコッタを調べてみた。しかし、なかなか答えが出てこない。

「見つからないの?」
「そうじゃないけど、どうも決まった形じゃないみたいで・・・・・」
さとみはそれからさらにスマホを弄っていたが、やがてギブアップした。
「たぶん、お店が間違えたんじゃないみたい」
「・・・ってことは」
「これはたぶんパンナコッタ?・・・・なんだね」
「そうなの?このプリンみたいなのが?」
「そう」
「へぇぇ・・・・・・・・ちょっとびっくり」
「パンナコッタって決まったレシピがないみたいなのね。白っぽくて固まっていれば全部パンナコッタみたいなの」
「それじゃ、あのコンビニスイーツのパンナコッタのクニュクニュとしたナタデココ独特の食感のは?」
「分かんない・・・・・・でも、あれがなくてもパンナコッタみたい」
「知らなかった」
「私も。食べてみようか」

さとみは一口食べてみて、じっくりと味わった。

「美味しいわ。でも、生クリーム入りのプリンて感じ。ほら」

さとみがあーんしてくれたので宏一も一口味わった。

「確かに、味は堂々とコンビニスイーツって感じだけど、これをパンナコッタって言ってコンビニで売ったら炎上しそうだ」
「そうでしょ?本当のパンナコッタがぜんぜんコンビニスイーツと違うものだなんて不思議よね」

そう言って二人はパンナコッタ食べながら、さらに少しワインを飲んだ。
そして、宏一の右に座っているさとみが宏一に身体を寄せてきたので、宏一は右手を回してさとみの脇に手を回し、そのままそっと部屋着の中に手を滑り込ませたが、さとみは何も言わずにさらに身体を寄せてきた。そのまま右手を上に滑らせて、そっと可愛らしい膨らみを半分ほど掌の中に収める。

「これを飲んでからでも良い?」
「もちろん。俺もそうするよ」

そう言うと宏一は左手でワインを飲みながら、そっと右手で膨らみの形を確認した。

「ああん、くすぐったいぃ」

さとみは身体を少しくねらせた。

「ごめん、ごめん、こうして居ると、なんか実感が湧くんだ。さとみさんの部屋に来て食事を楽しんだんだなぁって」
「だめよ、その手を動かしちゃ。今日はもう身体が敏感になってるから」
「そうなの?」
「だって、どれだけ待たされたと思うの?」
「どれだけって・・・・・・ごめん」

宏一は謝ったが、今まで何度もチャンスがありながら会話に固執したのはさとみだし、日程だってお互いの予定を合わせたらこの時間になったと言うだけの話で、特にさとみを待たせたわけではないのだが、さとみにしてみれば昨日の夜に宏一を誘えなかったので、どうしてもそう思うのだろう。

「謝らなくたって・・・・・」

さとみはそう言いながら、更に身体を宏一に押し付けてきた。だから宏一の右手は完全にさとみを抱きかかえる感じになり、さとみの項が宏一の直ぐ近くに来た。

「さぁ、これからどうするの?」
「お好きなように」
さとみの声は少し緊張している。実は金曜日の夜から、どうやってスムースにここまで持ってくるか、頭の中で何度もシミュレーションをしていたのだ。
「そう、それじゃ」

宏一はさとみの身体を引き寄せてさとみの背中にぴったりとくっつくと、左手も部屋着の中に滑り込ませてもう一方の膨らみも左手の中に収めた。

「あん、いきなり?」
「どうかな?」

宏一はさとみの項の辺りで囁くように話し始めた。

「さとみさん、ありがとう。嬉しいよ。今日のランチも動物園デートも、そしてケータリングも最高たよ。すごく気を遣ってくれたんだね。だから楽しくて時間があっという間に過ぎちゃった」
「私も・・・・・・」
さとみは乳房を包まれているので身体を少しすくめる感じで宏一に寄りかかっている。
「明日は何時までいてくれるの?」
「お昼まで、だから一緒に食べに行こうよ」
「そう・・・・・分かったわ。店は任せて」
「うん、おねがい」
「それじゃ、お酒の支度をしても良い?」
「え?あ、そうなんだ。お酒も用意してくれたんだ」
「そう、このままベッドでも良いし、脱いでからでも良いけど、二人でいっぱい話したいから」
「わかった。そうしよう」

宏一が同意したのでさとみは宏一の腕の中からするりと抜け出すと、料理は簡単に纏めて二皿に合わせ、冷蔵庫からおつまみの皿を取り出した。そして部屋の電気を薄暗く調整してバーのような雰囲気を出した。実は、さとみはこれをやってみたかったのだ。元カレは寝る時にセックスをしたし、余り酒は好きではなかったので、酒とベッドという組み合わせを試す機会が無かったが、さとみはずっとやってみたいと思っていた。

「うわ、すごい」
「そうでしょ?ちょっと張り込んじゃった」

さとみはワインをグラスに注ぎ足し、宏一にも注いだ。

「ウイスキーもあるのよ」
「へぇ、驚いてばっかりだよ。どんなのがあるの?」
「ミニボトルだけどね」

さとみはそう言うと、本当は酒屋でワゴンセールになっていた洋酒のミニボトルを何本か宏一の前に並べた。

「氷は買ってあるの。冷凍庫に入ってる」
「氷まで買ってくれたの?ありがと。それじゃ、このワインを飲んだらいただくよ」
宏一はまだ残っている赤ワインを飲み始めた。さとみはチーズと生ハムの皿を前に差し出す。
「ところで、さとみさんは赤ワインが良いの?」
「ううん、どっちでもいいの。宏一さんから少しずつもらいたいな」
「いいね」
「ずっと外食とスーパーのお弁当が続いていたから、私もこの部屋でゆっくり食事をするのは初めてなの。でも、だいぶ落ち着いてきたわ」

部屋は綺麗に片付いていて、ゴミなどはどこにもなく綺麗に整頓されている。宏一も改めて薄暗い部屋を見渡した。

「一週間でここまで落ち着くなんて、大変だったろう?」
「最初は呆然と立ち尽くすって感じだったわ。だいぶ一人暮らしのブランクが長かったから、忘れてたことが多くて」
「そうだよなぁ。一人暮らしを軌道に乗せるのは本当に大変だよ。会社を休まなかったのに、よくできたね」
「新人じゃ無いもの。もっとも、新生活なら大学生の新人の方が慣れてるかも知れないけど。それに今はネットでかなりのことができるから。もっとも、それを調べるのが大変だったけどね。実際、かなり無駄なことしたし」

さとみの部屋着の中には相変わらず宏一の右手が入っており、さとみの乳房を下から包み上げるように触っている。しかし、さとみは何も無いかのように振る舞っていたし、宏一も特に手は動かさなかった。それでもさとみの可愛らしい乳房の膨らみは本人の可愛らしさと相まって、宏一に満足感を与えていた。

「だから・・・・今日は泊まってって言ったの。今日までがんばった私へのご褒美のつもり」
「それじゃ、お疲れ様って言わなきゃね」

そう言うと宏一は顔を近づけていく。するとさとみはスッと宏一の方を向いてキスをしてきた。そのまま二人は舌を絡ませ、宏一の手は何度か乳房全体を撫でてから優しく揉み解した。さとみの息が荒くなってくる。

「だめよ、直ぐその気になっちゃうから」

さとみは少し乱れた呼吸で口を離すと、再度宏一に身体を預けてきた。さとみは宏一に抱かれてから、自分の欲求が実はかなり強いと言うことに気が付いていた。自分でも驚いたのだが、時々、猛烈に宏一に抱かれたいと思うのだ。それを悟られないようにするために、わざと宏一に冷たく当たっていることさえあった。

「うん、ごめん。俺も止まらなくなりそうだった」
「あぶない、あぶない」

さとみは再度ワインを手にして一口飲むと、生ハムを一切れ口に放り込んだ。

「それでさ、引っ越しの手続きを色々している間に寂しくならなかった?」
「なったわ。すっごく、何度も」
「ねぇ、こんな事聞いちゃいけないのかも知れないけど、彼の所に帰りたくなったりしなかった?」

宏一は図々しいと思ったが、はっきりと聞いた。するとさとみは、軽く一呼吸置いてから話し始めた。

「宏一さんは全部知ってるんだから、きちんと話すわね。あのね・・・・2点あるの。先ず『彼』じゃなくて『元カレ』。もう一つは一瞬だけ帰った方が良いかなって思ったけど、本当に一瞬だけ。絶対にそれは無いわ。帰ったらどうなるか、はっきり分かってるから。もう、あの生活が延々と続くなんては絶対いや」
「そうだよね。帰ったって、また元の暮らしだものね」
「そう、そうやって不安を抱えたまま年を取っていくなんて、もう絶対嫌よ。それなら一人で自分で決めた暮らしを送りながら年を取る方がマシだもの」
「それじゃ、逆に解放されたって言うか、一人暮らしが楽しくなったことはあった?」
「もちろん、それは何度もあった。だって、先ず帰る時間に縛りがなくなったでしょ?」
「前は帰る時間が決まってたんだっけ」
「そう、彼より前に帰らないと電話が来て怒られるから。それと、部屋で何をしてても自由だし。それはとっても楽。最初の夜なんか、ジャージのまま段ボールの間で寝たもの」
「え?だって・・・・・・・・・」

宏一はさとみが引っ越した週末明けの月曜日を思い出してみた。

「でも、さとみさん、月曜日はきっちり早めに会社に来たよね?」
「もちろん、少し早く目が覚めたから。ちゃんと全部する時間、あったから」
「すごいね。会社の姿からは想像できないや」
「宏一さんだって、会社ではきっちりしてるじゃないの。同じよ」
「そっか」
「でも、ちょっと不安になることはあって、だから目的って言うか、ご褒美が必要だったの。そのご褒美を目当てにがんばったの」
「だから、こんなに奮発してくれたんだ」
「そうよ。こんなに一回の食事のためにたくさんポチったことなんて無かったんだから」
「ありがとう。すっごいごちそうだものね」

宏一はそう言ってさとみのほっぺたにチュッとした。

「くすぐったいぃ」
「これで、引っ越し関連はだいたい終わった感じ?」
「そうね、取り敢えず生活するのは大丈夫なはず。あとは、この部屋をどうしていくかね」
「それは楽しみだよね」
「楽しみだけど、ちょっと迷ってるの。あんまり快適にしちゃったらって思って」
「どうして?」
「だって、分かるでしょ?それじゃ、快適な生活に慣れちゃって、相手が見つからなくなりそうで。って言うか、見つける気が無くなりそうで」

さとみは、一人暮らしを余り快適にすると、自分で新しい相手を探す気が無くなってしまうのが不安だったのだ。

「それってさ、言って良い?」
「良いわよ。聞かせて」
「ちょっと心配する方向が違うんじゃ無いかなって思うんだ。怒らないでね。さとみさんが心配するのはもっともだよ。だって、今までそう言う生活をしてこなかったから」
「うん」
「でもさ、一人暮らしの快適さを放り出しても一緒に生活したい相手が現れない限り、結婚なんて無理なんじゃないの?どのみち、一人暮らしほど気楽なものは無いんだから。寂しさと引き換えに手に入れる気楽さは、慣れるとなかなか抜け出せないよ」
「そうか、宏一さんだって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうよね」

さとみはしばらく考えてからポツッとそう言った。

「だから、先ず自分の生活を快適にしたほうが良いとおもうよ」
「そうねぇ・・・」
「不便な生活のまま、相手を探すなんて、不便な生活からの脱出口みたいで相手に失礼だよ」
「・・・そうね。確かにそうだわ。うん、分かった。そうする」

さとみは少し悩みが吹っ切れた気がした。

「ありがと。やっぱり宏一さんを誘って良かった。それじゃ、覚悟してね」
「え?なにが?」
「バカ、快適な生活を手に入れたら、今、私の目の前に居る人が、当然最初のターゲットでしょ?」
「そうなの?」


つづく

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