メルマガ:jp-Swiss-journal
タイトル:jSj Vol. 217 「スイスは政党制ではなかったのか?」  2023/10/04


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  Multi Lingual Internet Mail Magazine

  jp-Swiss-journal - Vol. 217 - October 03, 2023 (Swiss Time)

  https://www.swissjapanwatcher.ch/

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  【 目次 / INDEX / INHALTSVERZEICHNIS 】

【J】 市民の視点で考える2023年スイスの総選挙
    「スイスは政党制ではなかったのか?」

                    明子 ヒューリマン

【E】 A Citizen's Perspective on the Swiss General Election 2023
    "Has Switzerland a Political-Party System?"

                                Akiko Huerlimann


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜【 日本語 】〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


        市民の視点で考える2023年スイスの総選挙
         「スイスは政党制ではなかったのか?」

                    明子 ヒューリマン


選挙は秋だからと未だ時間はあると思っていたら、瞬く間に眼前に迫っていた。
今年の夏は、観測史上最も暑いと伝えられ、正に生き延びるのに精一杯だった。
その間も各政党や立候補者達は、夏休みもそこそこに準備をしてきたらしく、
8月下旬夏休みが終わるや否や、一斉に選挙戦を開始した。

一方、連邦議会は、9月11日から29日までの日程で、ベルンで秋季会期が始まっ
た。メディアは次々に諮られる議題の議論と結果を連日報じた。

重要な議案に、議会が今後スイスの連邦条例に拒否権を行使できなくなる案が
あったが、全州議会(Staenderat)は、この議会イニシアチブを拒否した。

そうこうするうちに、選挙の3週間程前の9月27日には、分厚い地元の候補者リス
トと共に投票方法の説明書と投票用紙が郵送されてきた。

4年に一度行われる総選挙は、全州議会議員と国民議会議員に対するこれまでの
4年間の活動に、国民の評価が下されると言える。

各政党に対する評価は、主要政党が議席数に応じて送り込んだ連邦評議員(政府
構成員)の評価も影響してくる。

連邦政府と各報道機関は連日、様々な角度から選挙に関連する情報を伝えてい
る。

【連邦政府の2023年10月22日連邦選挙の特設サイト】

https://www.ch.ch/de/wahlen2023/
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-97613.html

【主要報道機関の選挙特設サイト】
https://www.srf.ch/news/schweiz/wahlen-2023
https://www.tagesanzeiger.ch/schweiz/wahlen
https://www.nzz.ch/schweiz/wahlen23
https://www.blick.ch/politik/nationalratswahlen/

【有権者の資格】

Who in Switzerland is allowed to vote
https://www.youtube.com/watch?v=DzCtb8hkE6I

国民議会議員の立候補資格は、スイス国籍を持っていること、選挙日に18歳以上
であること。申請手順は、州によって若干の違いがある。
立候補に関する規定は国外に住むスイス国民にも適用される。

https://www.ch.ch/de/wahlen2023/kandidieren/nationalrat:-wie-kandidieren#wer-kann-fur-den-nationalrat-kandidieren

2023年の立候補者は記録的な数に上り、ツューリッヒでは、96頁にもなる候補者
リストを郵送すると伝えられた。
選挙の準備で自治体の負担が増えているのが伺える。
無効票が少なくない事も報道され、今後益々増えそうな気配だ。
投票率も45%程度と低さが懸念されているが、専門家はそれ程悲観していないと
報じられた。というのも、年に1度は投票している有権者が80%はいるからだと
いう。

https://www.srf.ch/audio/einfach-politik/wahlen-2023-die-haelfte-waehlt-nicht-alles-halb-so-wild?id=12462651

又、かつて無い程「国民議会選挙」に、「Secondos」と言われる移民二世が多数
立候補して注目されている。

https://www.tagesanzeiger.ch/schweizer-secondos-goekcen-pecorelli-und-yasseri-wollen-ins-bundeshaus-155155170128

ツューリッヒSVP(スイス国民党)からもそうした候補者が出て「Shooting
star」と称されている。SVPは「大量移民に反対」する政党として知られている
が、移民敵視というわけでは無い。

他の欧州諸国が、野放図な移民政策を取った挙げ句、社会に亀裂と治安の悪化
(犯罪、暴力団、社会福祉の悪用等)がもたらされている。言語や宗教だけでな
く、教育の格差も生んでしまう大量移民問題は起こるべくして起きた、とスイス
の保守は見ているようだ。

人口1千万人のスイスを容認できないと、膨張し続ける人口を懸念するSVPは、
トーマス・エッシ議会会派会長が「国境警備」のイニシアティブを宣言した。

https://www.tagesanzeiger.ch/svp-fraktionschef-im-interview-die-schweiz-sollte-asylsuchende-in-geschlossenen-transitzonen-unterbringen-199151656173

FDPとMitte(旧CVP)の党首は、アフガニスタンの難民申請に消極的な姿勢を崩し
ていないが、両党の女性達は、「政権による抑圧が女性達の逃亡の理由であるこ
とは明白」と主張して、党内の意見が割れている。

【政治資金の開示義務】

2023年の連邦選挙から初めて適用されることになった。スイス連邦議会の政党や
連邦政府の投票・選挙キャンペーンで、団体、政党およびその構成員に対して、
収入と選挙資金の情報開示が義務付けられた。

早くも、政党への企業献金が批判された。

https://www.tagesanzeiger.ch/umstrittene-zahlungen-flughafen-soll-schluss-machen-mit-parteispenden-315400656495

ツューリッヒ空港は、州が33.3%と市が5.05% の株式を保有している公共性が高
い企業にもかかわらず、FDP、Die Mitte、EVPへの献金が確認された。

「競争力のあるスイスの航空と空港インフラに責任ある」政党に、毎年一括し
て、又選挙の年には追加で寄付金の提供をしていることに、ツューリッヒ市議会
の圧倒的多数が反対を表明したのだ。
又、SPのコリーネ・マウフ市長が空港理事会のメンバーでありながら、これまで
政党献金への批判を表明していないという。
激しい論争を受けて、同空港は6月初め、寄付のあり方を再考すると発表した。
しかし、法的にはチューリッヒ空港会社に、政治献金を放棄させることは殆ど不
可能と言われている。とは言え、2023年10月3日付ターゲス・アンツァイガー紙
は、空港取締役会が政党への寄付廃止を決めたと報じた。

https://www.tagesanzeiger.ch/neue-spendenpolitik-flughafen-zuerich-streicht-zuwendungen-an-politischen-parteien-388567615199

特定の政党や政治家が、国民の利益を代表しているのではなく、献金者の利益を
代表している印象を与えることは、民主主義の信頼を損なうことになるのは確かだ。

更に、FDPのマルティナ・ツュールヒャー議員は、空港だけでなく、市から財政
支援を受けているすべての第三者機関が、今後政党に資金提供できなくなるよ
う、規約の修正を要求した。
しかし、SPとGLPは、ツューリッヒ空港会社に集中したいという理由で同意しな
かったので、FDPは反対陣営に鞍替えし、SVPと歩調を合わせた。
SPとGLPの偽善的な対応が批判されている。

【健康保険料の高騰】

社会民主党(SP)のアラン・ベルゼ連邦評議員は内務担当相だが、年末の辞任を前
に、連日健康保険料の大幅な引き上げがメディアの大きなテーマになっている。

https://www.tagesanzeiger.ch/7-punkte-zum-praemienschub-welche-kassen-erhoehen-die-praemien-besonders-stark-792914113957

2024年度の値上げ率が最大のティチーノ州では10.5%、最低は半州バーゼル・
シュタットの6.5%で、全国平均は8.7%になるようだ。
高齢者人口の多い地方で健康保険料が高額になる傾向があり、又、ジュネーヴで
は精神科医の受診頻度が高い傾向があるので、健康保険料が高額になると分析さ
れている。

現在でさえ家計の重荷になっている高額な健康保険料が、毎年引き上げられてい
ることから、ベルン等補助金を出して負担を軽減する州も幾つかある。ツューリ
ッヒとバーゼル・ランドシャフトは近い内に実施予定で、ザンクトガレンも健康
保険料負担を吸収する策を講じて、消費者の購買力を損なわない配慮をすると伝
えられた。

【中立と外交の狭間】

来年連邦大統領に就任予定の政党Mitteのヴィオラ・アムヘルド国防大臣が、外
交政策の目標を「NATOとEUへの接近」と定めたことを公言していることに、反対
派は激怒していると伝えられた。

https://www.tagesanzeiger.ch/viola-amherd-im-portraet-ein-laecheln-wie-eine-schusssichere-weste-902010595727

アムヘルド国防大臣の意向がどの程度NATO寄りなのか、外交的ジェスチャーで時
間稼ぎをする積りでいるのか、その本心は分からない。
外圧の高まりの中で、「スイスの中立をどの様に守るのか?」、国の存亡を掛け
る大問題だけに、最終的には国民の意思が試されることになる。

【政党政治は幻だった?】

2023年9月25日付けターゲス・アンツァイガー紙が、「スイスは政党制の国では
なかったのか?」という見出しで、ベルン大学の2人の政治学者の興味深い分析
結果を掲載した。

https://www.tagesanzeiger.ch/wahlkolumne-ist-die-schweiz-ein-parteienstaat-226301975627

「選挙戦を見る限り、政党が政治の主役であるかのような印象を受ける。しかし
実際にはスイスの政党支持率は想像以上に低い。民兵制度は衰退し、無党派議員
が地方議会で権力を掌握して久しい。」と書かれている。

選挙が行われた4年毎の統計を見ると、無党派層の推移が1971年から1987年迄は
50%程度で、1991年に39%になった後は、1995年一気に63%に達して、その後は
60%台を維持し、70%に達した事さえあって、前回選挙が行われた2019年は69%
と高止まりしている。

選挙戦でメディアは主に政党の動向を報じているが、実際には有権者の政党への
帰属意識は著しく減少傾向にある事が示された。
司法・警察、連邦評議会(政府)・連邦議会、並びに州や市町村当局への信頼が
厚いのに対し、国民は政党を疑いの目で見る傾向があるというのだ。つまり、政
党はスイス政治の主役ではないらしいのだ。

個人的にも、個々の政党の主張が常に共感し支持出来るものではないので、特定
の支持政党はない。

いずれにせよ、現実には選挙戦で政党を無視することは無意味だ。
選挙の趨勢は、国民議会では、保守のスイス国民党(SVP)が議席を伸ばして優勢
で、緑の党(Gruen)は失速傾向にあると伝えられている。

https://www.tagesanzeiger.ch/wahlprognose-fuer-die-parlamentswahl-der-nationalrat-rutscht-wieder-nach-rechts-346457786882

現在の「国民議会」200議席の各会派議席数:
https://www.parlament.ch/de/organe/nationalrat/sitzordnung-nr

全州議会では、FDPが大勝利を目前にしていると伝えられている。

https://www.tagesanzeiger.ch/wahlprognose-fuer-die-parlamentswahl-die-fdp-steht-vor-grossem-wahlsieg-im-staenderat-446934279805

現在の「全州議会」46議席の各会派議席数:
https://www.parlament.ch/de/organe/Seiten/sitzordnung-staenderat.aspx

【連邦評議員選挙(政府構成員)】

年末の連邦評議員選挙は、国民が直接関与しない国益を守る最前線の政治家を選
出する場だ。議会で多数の議席を得ている主要政党の既得権益を保証する制度と
も言える。
主要政党が推薦した候補者を、連邦議会議員達が、人物・能力で最適の人選を行
っているとは必ずしも言い難い。議会会派の多数派工作によって、選挙民から見
て不本意な決着を見る事も少なくない。


★ スイス連邦議会の政党名 / Political parties represented in Parliament:
https://www.parlament.ch/en/organe/groups/parties-in-parliament


【 編集後記 】

スイスの直接民主制は機能していると思い込んでいたけれど、矢張り人の世の常
、様々な齟齬を認識する機会になった。報道を鵜呑みにするのでは無く、注意深
く考える必要性を改めて感じている。(A.H.)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜【 English 】〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


    A Citizen's Perspective on the Swiss General Election 2023
   "Has Switzerland a Political-Party System?"

                                 Akiko Huerlimann


I thought there was still Time to vote because the Election would be
in the Fall, but it was right before my Eyes in the Blink of an Eye.
This Summer is said to be the hottest in recorded History, and we have
been trying our best to survive.
Meanwhile, the Political Parties and Candidates seemed to have been
preparing for the Elections without much Time for Summer Vacation, and
as soon as the Summer Vacation was over in late August, they started
their Election Campaigns all together.

In the Meantime, the Fall Session of the Swiss Federal Assembly began
in Berne from September 11 to 29, 2023. The Media reported daily on
the Discussions and Results of the Agenda Items being discussed one
after another.

An important Issue was that the Parliament will not be able to veto
Swiss Federal Ordinances in the Future. The Council of States
(Staenderat) rejected a Parliamentary Initiative to this effect.

https://www.parlament.ch/de/services/news/Seiten/2023/20230921112807949194158159038_bsd092.aspx 

In time, on September 27, about three Weeks before the Election,
Instructions on how to vote and Ballot Papers were mailed out along
with a thick List of local Candidates.

The General Elections, held every four Years, are the Public's
Evaluation of the past four Years' Activities of the Council of States
(Staenderat) Members and the National Council (Nationalrat) Members.

The Evaluation of each Political Party is also influenced by the
Evaluation of the Federal Councilors (Bundesraete/Cabinet Members) sent
by the major Parties according to their Number of Parliament Seats.

The Swiss Federal Government and Media Outlets are reporting election-
related Information from various Angles every Day.

[Swiss Federal Government special Website for the October 22, 2023
Federal Election]

https://www.ch.ch/de/wahlen2023/
https://www.admin.ch/gov/de/start/dokumentation/medienmitteilungen.msg-id-97613.html 

[Special Election Sites of major News Organizations]

https://www.srf.ch/news/schweiz/wahlen-2023
https://www.tagesanzeiger.ch/schweiz/wahlen
https://www.nzz.ch/schweiz/wahlen23
https://www.blick.ch/politik/nationalratswahlen/

[Qualifications of Voters]

Who in Switzerland is allowed to vote https://www.youtube.com/watch?v=DzCtb8hkE6I

To be a Member of the Swiss National Assembly, a Person must be a Swiss
Citizen and must be at least 18 Years old on the Day of the Election.
Candidate Application Procedures vary slightly by Canton.
The Rules regarding Candidacy also apply to Swiss Nationals living
abroad.

https://www.ch.ch/de/wahlen2023/kandidieren/nationalrat:-wie-kandidieren#wer-kann-fur-den-nationalrat-kandidieren 

There will be a record Number of Candidates in 2023, and Zurich will
mail out a 96-page List of Candidates.
It can be seen that the Burden on local Governments in preparing for
Elections is increasing.
It has been reported that there are quite a few invalid Votes, and
the Number is likely to increase in the Future.
There are Concerns about the low Turnout of Voters of around 45%,
but Experts are reported to be less pessimistic. This is because 80%
of Voters go to the Polls at least once a Year for Votes.

https://www.srf.ch/audio/einfach-politik/wahlen-2023-die-haelfte-waehlt-nicht-alles-halb-so-wild?id=12462651

In addition, more Second-Generation Immigrants, so called "Secondos,"
than ever before are running for Office in the Swiss National Assembly
Elections, attracting Attention.

https://www.tagesanzeiger.ch/schweizer-secondos-goekcen-pecorelli-und-yasseri-wollen-ins-bundeshaus-155155170128 

There is also a Candidate from Zurich's SVP-Party who is being called
a "Shooting Star".
The SVP is known as a Political Party "against Mass Immigration" but
that does not mean it is hostile to Immigration.

Other European Countries have adopted unrestrained Immigration Policies,
resulting in Social Rifts and deteriorating Public Order (Crime, Gang,
Social Welfare Abuse etc.) Swiss Conservatives seem to believe that Mass
Immigration was bound to happen, creating Disparities not only in the
Language and Religion, but also in Education.

Concerned about Switzerland's ever-expanding Population, the SVP-Party
declared that Switzerland, with a Population of 10 Million People, was
unacceptable, and Mr. Thomas Aeschi, Head of the Parliamentary Group
of the SVP-Party, declared to launch an Initiative for "Swiss Border
Security".

https://www.tagesanzeiger.ch/svp-fraktionschef-im-interview-die-schweiz-sollte-asylsuchende-in-geschlossenen-transitzonen-unterbringen-199151656173

The Leaders of the FDP-Party and the Mitte (formerly CVP) remain
reluctant to accept Afghan Asylum Seekers, but Women from both Political
Parties say, "It is clear that the Regime's Repression is the Reason for
Afghan Women fleeing" Opinions within the Political Parties are divided
over this Claim.

[Obligation to disclose Political Funds/Donations] 

It will be applied for the first Time from this Year's Swiss Federal
Election. Organizations, political Parties, and their Members are now
required to disclose Information on their Income and Campaign Finances
for Political Parties in the Swiss Parliament and for Voting and
Election Campaigns for the Swiss Federal Government. 

Corporate Donations to political Parties have already been criticized.

https://www.tagesanzeiger.ch/umstrittene-zahlungen-flughafen-soll-schluss-machen-mit-parteispenden-315400656495 

Zurich Airport was found to have made Contributions to the Parties FDP,
Die Mitte, and EVP, despite being a highly Public Company in which
the Canton of Zurich holds a 33.3% Stake and the Zurich City a 5.05%
Stake.

An overwhelming Majority of the Zurich City Parliament opposed
the Donation of a Lump Sum each Year and additional Donations in
Election Years to Parties "committed to a competitive Swiss Aviation
and Airport Infrastructure."
SP-Zurich Mayor Mrs. Corinne Mauch, who is also a Member of
the Airport's Board of Directors, has so far expressed no Criticism of
Party Donations.
In response to the heated Controversy, the Airport announced in early
June that it would reconsider its Approach to Donations. Legally,
however, it is said to be almost impossible to get Zurich Airport
Company to renounce political Donations.
Nevertheless, Tages-Anzeigerv reported that the airport board decided
to abolish donations to political parties on October 03.10.2023.

Giving the Impression that a particular Party or Politician represents
the Interests of Donors rather than the Interests of the People is sure
to undermine Confidence in Democracy.

However, FDP-Councilor Martina Zuercher demanded that the Charter be
amended so that all third-party Organizations that receive financial
Support from Zurich City, not just only the Airport, will no longer
be able to fund political Parties in the Future.
But, since the SP-Party and GLP-Party did not agree because they wanted
to concentrate on the Zurich Airport Company, the FDP switched to
the opposite Camp and fell in step with the SVP-Party.
The hypocritical Response of the SP and GLP was criticized. 

[Swiss Health Insurance Premiums skyrocketed]. 

Swiss Federal Councillor (Bundesrat) Alain Berset of the Social
Democratic Party (SP) is the Minister in charge of Interior Affairs,
but before his Resignation at the End of the Year, the major Theme in
the Media has been the large Increase in Health Insurance Premiums for
2024, every Day.

https://www.tagesanzeiger.ch/7-punkte-zum-praemienschub-welche-kassen-erhoehen-die-praemien-besonders-stark-792914113957 

The largest Rate of Increase for Fiscal Year 2024 will be 10.5% in
Ticino (TI), the lowest is 6.5% in the semi-state of Basel-Stadt, and
the national Average will be 8.7%.
The Analysis shows that Health Insurance Premiums tend to be higher in
rural Areas with a large elderly Population, and in Geneva, where People
tend to see Psychiatrists more frequently, which makes Health Insurance
Premiums more expensive.

The high Health Insurance Premiums, which are a Burden on Households
even today, are being raised every Year, and several Cantons, such as
Berne, are offering Subsidies to reduce the Burden.
The Cantons of Zurich and Basel-Land (BL) are planning to do so in the
near Future, and St. Gallen is also reportedly taking Measures to absorb
the Burden of Health Insurance Premiums so as not to impair Consumers'
Purchasing Power.

[Between Neutrality and Diplomacy]

Mitte's-Party Defense Minister, Mrs. Viola Amherd, who is due to become
Swiss Federal President next Year (2024), has reportedly declared her
Foreign Policy Goal to be "closer to NATO and the EU," which has left
Opponents furious.

https://www.tagesanzeiger.ch/viola-amherd-im-portraet-ein-laecheln-wie-eine-schusssichere-weste-902010595727 

We do not know the extent to which Defense Minister Amherd's Intentions
are NATO-oriented or whether she is trying to buy Time with diplomatic
Gestures. 
How will Switzerland maintain its Neutrality in the face of mounting
external Pressure? This is a Question that will ultimately test the Will
of the People of Switzerland, as it is a Matter of national Survival.

[Was Party Politics an Illusion?]

Tages-Anzeiger, dated September 25, 2023 published an interesting
Analysis by two political Scientists from the University of Berne under
the Headline "Is Switzerland a party state?".

https://www.tagesanzeiger.ch/wahlkolumne-ist-die-schweiz-ein-parteienstaat-226301975627 

It's said "The electoral Campaign gives the Impression that political
Parties are the main Actors in Politics. In reality, however, Party
Support in Switzerland is much lower than one might expect. The Militia-
System is in decline and Independents have long since seized Power in
local Councils."

Looking at Statistics for every four Years when Elections were held,
the Percentage of Independents remained at around 50% from 1971 to 1987,
decreased to 39% in 1991, and then suddenly reached 63% in 1995.
After that, it remained in the 60% Range, even reaching 70%, and
remained high at 69% in 2019, the last Election.

Although the Media mainly reported on the political Parties during the
Election Campaign, the actual Results showed that Voters' Identification
with political Parties is on a significantly decreasing Trend.
The Public tends to view political Parties with Suspicion, whereas they
have more Trust in the Judiciary and Police, the Federal Council
(Government) and Federal Assembly (Parliament), as well as the cantonal
and municipal Authorities. In other Words, political Parties are not
the Mainstay of Swiss Politics.

Personally, I do not support any particular political Party, because
I do not always agree with or support the Arguments of individual
political Parties.

In any case, in reality it is pointless to ignore political parties in
an election campaign.

In the National Assembly (Nationalrat), the Conservative Swiss People's
Party (SVP) is reportedly leading with an Increase in Seats, while the
Green Party (Gruene Schweiz) is reportedly stalling.

https://www.tagesanzeiger.ch/wahlprognose-fuer-die-parlamentswahl-der-nationalrat-rutscht-wieder-nach-rechts-346457786882 

The current Number of Seats in the 200-Seats "National Assembly"
(Nationalrat) for each Faction:
https://www.parlament.ch/en/organe/national-council/groups-chamber-nc 

In Council of States (Staenderat), the FDP-Party is reportedly on the
Verge of a major Victory.

https://www.tagesanzeiger.ch/wahlprognose-fuer-die-parlamentswahl-die-fdp-steht-vor-grossem-wahlsieg-im-staenderat-446934279805 

Current number of Seats for each Faction in the 46-Seats of the "Council
of States" (Staenderat):
https://www.parlament.ch/en/organe/council-of-states/groups-in-chamber-cs 

[Federal Councilor Elections (Government Members)]

The Election of Swiss Federal Councilors, who make up the Federal
Government, at the end of the Year, is the Forum for electing front-line
Politicians who protect National Interests, in which the People
(Citizens) are not directly involved. It can be seen as a System that
guarantees the vested Interests of the major Political parties that hold
the Majority of Seats in Swiss Parliament.
It is not always the Case that the Members of the Federal Parliament
select the best Candidates, in terms of Character and Ability, who are
nominated by the major political Parties. The Parliamentary Majority is
often manipulated by Parliamentary Factions, and the Electorate often
sees the Results as disappointing.


★ スイス連邦議会の政党名 / Political Parties represented in Swiss
Parliament: 
https://www.parlament.ch/en/organe/groups/parties-in-parliament 


[Editor's Postscript] 

I had assumed that Switzerland's Direct Democracy was functioning well,
but as we live in a Human World, various Discrepancies have been
revealed. I am reminded of the Need to think carefully and not just
believe what is reported in the Media. (A.H.)


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