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タイトル:幸福ニュース第866号「パチンコ依存症と借金」  2021/04/15


「パチンコ依存症と借金」

 現在、お寺によく相談に来られたり内観に来られる方々の中で、
コロナ禍ということもあり、パチンコ依存症と借金問題が増えて
います。

 たかがパチンコ、誰でもやっていることではないかと思うかも
知れませんが、ギャンブル依存症の場合は、必ずお金の問題を伴
うのが特徴で、家庭崩壊につながることもあります。また、子供
にも悪影響が大きく、不登校や非行、また、大人になってから親
と同じ依存症になったりするケースもあります。

 最初は家のお金を盗ったり、物を質に入れたりするのですが、
そのうちに会社のお金を使い込んだり、サラ金で大きな借金をし
たりして、会社や家族に発覚するケースが多いようです。お寺に
来る時には借金が500万円から時には1000万円以上になっ
ていたりします。

 この場合、最悪なのは、親が全額を返済してしまうケースで、
必ずまた再発します。不思議と、全部白状しないで一部小額を隠
すのです。ですから、2〜3年たつとまた大きな額にふくれあが
ってしまい、どうにも手がつけられなくなってしまいます。

 このように、仕事や家庭など日常生活に、パチンコなどギャン
ブルが原因でよく支障が起こる場合は、ギャンブル依存症を疑っ
てみる必要があります。

 それから、依存症には現実逃避の一面があります。仕事や家庭
生活がうまくいかず、自我に対する評価が低いのも特徴です。と
ころが、自分に対する期待感や理想は高く、それが達成できない
ので、その矛盾に苦しむという傾向がみられます。等身大の自分
を受け入れられないのです。

 依存症者は、ストレス発散がうまくできず、パチンコや買物や
薬物(覚せい剤)やお酒やセックスやギャンブルや仕事に逃げ込
み、それらををやっている時だけが至福の時なのです。でもその
後、またひどい自己幻滅感にとらわれ、悩み、また繰り返します。

 また、複合型や混合型の依存症があります。アルコール依存症
(アル中)とギャンブル依存症を併発したり、ギャンブル依存症
が治ったと思って安心していたら、アルコール依存症になったり
する人もいます。

 一番大事なのは、家族や本人がパチンコ依存症を『心の病気』
だと認識することです。依存症専門の精神科医など専門家と相談
し、ギャンブラーの自助会(ギャンブラーズ・アノニマスなど)
に毎月顔を出しつづけることなどが、治癒するためには重要です。

 そして、アル中患者と同じで、たった一回のパチンコがまた命
取りになるということが多く、一生涯充分ギャンブルから遠ざか
る生活を守る必要があります。

 また、依存症者の家庭には、共依存者の存在がよく指摘されま
す。「私がいなくてはこの人はダメになる。」と世話をやきすぎ、
かばい、支えすぎて、かえって依存症者の回復をさまたげる結果
となっている人のことです。この場合、共依存者も依存症者に依
存しているという、相互依存関係にあります。ですから、共依存
者も他に自分の目標や趣味などを持ち、共依存関係から抜け出る
ことが大事です。

 また、親が依存症者の家庭に育った子供は、アダルト・チルド
レン(大人になりきれない子供のような大人)や、親と同じく依
存症者になりやすいという傾向がみられます。そして、親のよう
にはなりたくないと思いながら、無意識のうちに親と同じような
相手を配偶者として選んでしまうのです。まさに、因果はめぐる
としか言いようがありません。気付いた人のところで、何とか、
この因縁を断ち切ってほしいと願うしだいです。

 パチンコ依存症など依存症者は一般的によく嘘をつきますし、
自分が依存症者であることを認めようとしません。否認する傾向
が強いのも特徴です。この否認を取り除くことが治療の上では重
要です。そのためには、家族がかばわないで、本人に問題に直面
させ、痛みや辛さを依存症者自身でしばしば体験してもらうこと
が、治療意欲を持ってもらうために重要です。ただし、精神的に
問題のある患者には、直面化は注意して行う必要があります。

 依存症者を抱えた家庭では、疲れや悩みから家族の方が病気に
なる場合がよくあります。病気は何でも早期治療が大事ですから、
世間体よりも、専門家に一刻も早く相談し、依存症者の治療に取
り掛かることが大事です。ひとつの方法として、地元の保健所や
県の精神保健福祉センターに相談するやり方もあります。

 また、心療内科医や精神科医にもご相談ください。この場合大
事なのは、嗜癖(しへき)問題や依存症に詳しいお医者さんを選
ぶことが大切です。

<パチンコ依存症者への対応法>
 家族がパチンコ依存症者に接する場合、基本となる考え方は、
パチンコ依存症者の直面化(自らパチンコ問題に正面から対処す
ること)を促進することです。家族にとって、社会的信用や仕事
や家庭を失わないようにするための精一杯の努力が、直面化を妨
げている場合が多く、依存症者は一向に痛みを感じないですむの
で、治そうという考えがおこらないのです。

1)後始末をしない。
(依存症者をかばうために、肩代わりや言い訳や嘘をつくなどの
尻拭いをしない。ただし、親名義で借金したり、家庭が崩壊する
ような場合は、早く返済するが、依存症者にも責任を持たせなが
ら、返済計画をたてる。)
2)世間体を気にしない。世間にオープンにする。
(でないと、嘘をついて、いろんな人・所からお金を借り、パチ
ンコをやって、治るのがますます遅れる。)

3)暴力からは逃げる。

 それから、軽症の場合は自助グループが有効です。パチンコ依
存症およびギャンブル依存症を対象にした自助グループをギャン
ブラーズ・アノニマス(Gamblers Anonymus)といい、全国の会場
で定期的に会合(GAミーティング)をもっています。

GA日本(ギャンブラーズ・アノニマス日本)ホームページ
http://www.gajapan.jp/jicab-ga.html
〒242-0017大和市大和東3-14-6KNハウス101
 「GA日本インフォメーションセンター」宛

FAX番号: 050-3737-8704 (電話での対応はしていません)
メールアドレス: gajapan@rj9.so-net.ne.jp

 また、「内観」を治療に併用している病院でも、各種依存症に
効果的な治療を行っていますので、是非ご相談ください。また、
家族の方々も内観をされると効果的です。


 パチンコ依存症などギャンブル依存症は再発しやすい『心の病
気』です。一生涯、賭け事から遠ざかる必要があります。じっく
りと気長に治療すれば立ち直ることができますので、専門家と相
談しながら、希望を持ってあきらめずに治療されることをお勧め
します。

依存症の治療ではよく「継続は力なり」と言われますが、ギャン
ブルへの誘惑との闘いを一生涯続けることが何よりも大事なので
す。 
内観研修所・関連病院・相談室のリスト及びリンク
https://www.rengein.jp/naikan/other/link.php


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蓮華院誕生寺内観研修所ホームページ
http://www.rengein.jp/naikan/
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【坂村真民詩集】

「このひとのために」
光よ射して来い
このひとのために
愛よ蘇って来い
このひとのために
祈りよ成就せよ
このひとのために 

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【仏 語 集】
人には、迷いと苦しみのもとである煩悩がある。この煩悩のきず
なから逃れるには五つの方法がある。
第一には、ものの見方を正しくして、その原因と結果とをよくわ
きまえる。すべての苦しみのもとは、心の中の煩悩である。
第二には、欲をおさえしずめることによって、煩悩を静める。
第三には、物を用いるに当たって、考えを正しくする。
第四には、何事も耐え忍ぶことである。
第五には、危険から遠ざかることである。賢い人が、荒馬や狂犬
の危険に近づかないように、行ってはならない所、交わってはな
らない友は遠ざける。このようにすれば、煩悩の炎は消え去るの
である。(パーリ、中部2、一切漏経) 

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*TEDx動画『3つの質問で幸せになる」
“The Way to Happiness by Three Questions”(日本語音声)
(English, Dutch, Russian, Japanese transcripts)  
https://www.youtube.com/watch?v=4PN9A5daBM0

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*「松山英樹氏のマスターズ優勝は本当に素晴らしい!日本人の
みならずアジア人として初の快挙という事で、アメリカでのアジ
ア人への暴力が少なくなることでしょう。しばし、コロナを忘れ
させてくれた朝でした。また、メンタル面も支えた目澤秀憲コー
チが昨年末からチームに加わった事や、去年結婚し長女が生まれた
事も精神的な安定に大きく寄与したようです。」(にこにこ和尚)

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*幸福ニュースバックナンバー
https://www.rengein.jp/koufuku/old.php

*お悩みがある方はnaikan@rengein.jpへメールされて下さい。
お電話は0968-72-3300へおかけください。

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*皆様のご意見、ご感想、ご投稿をnaikan@rengein.jpや
info@rengein.jpへお寄せ下さい。お待ちしております。
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コンサルティング・テンプル  蓮華院誕生寺
http://www.rengein.jp/ 
info@rengein.jp    naikan@rengein.jp
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