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180章 Dear エディ・ヴァン・ヘイレン 3月21日。日曜日。曇り 時々 雨 の1日 だった。 川口信也は、ギターリストとして尊敬している エディ・ヴァン・ヘイレン の 追悼特集 の ギター・マガジンの2021年1月号 の ページ をめくっている。 「 ぼくらが やりたいと 思っているのは、 ロックン ロールに 興奮 を取り戻すことだ。」 と エディは23歳のときに語っている。 《 やっぱり、考えていることが、エディ は平凡 じゃないよな。》 信也は、そんなことを思う。 《 いまの 世の中、みんな、高学歴とかで、頭のいいような人たちばかりだけど、 なんていうのかな、人生の 基本とか 根本とかって、小中学生のころのように、 毎日を、楽しく、遊びながら過ごすことだと思うんだよね。 そりゃあ、オトナになれば、仕事もしないとね。自分の時間が少なるなるのはわかるけど。 でも、人生の原則は、健康で、明るい未来を目指して、楽しく過ごすことってことだろう。 いまの 資本主義のシステムも、欲望の 暴走列車になってしまったりで、欠点もあるけど。 かといって、マルクスの資本論を教科書にしているような共産主義も、 権力の乱用で、個人の自由を奪ったりしているしなぁ。 人は みんな 考えなくてもいいことを考えて、疲れ果ててしまって、 子ども のころの 純な 心も忘れて、瑞々(みずみず)しかった感性も 擦(す)り減(へ)って、そのうちに 楽しみや 正義感とかも 失っていくのかなあ。 そこへいくと、エディ が 言うような ロックン ロール の 考え方は なんと 人間らしくって 健全で 豊かで 明るくて 進歩的なのだろう。 ロックン ロール こそは、 愛 と 美 と 自由 の ぼくら の 音楽 ですよね。 ねえ、エディさん。 ロックン ロールは、最高ですね。人類の 宝 のようなものですよね。》 信也は そんなことを、天国にいる エディに 話しかけていた。 信也は、MTR(マルチ トラック レコーダー・多重録音機器)で、 ヴァン・ヘイレン の パナマ「PANAMA」を カバーして、Youtube にアップした。 MTRを使えば、たったひとりで、 パソコンも 不要で 簡単に 、ボーカルでも ギターでも ベースでも ドラムでも 、 多重録音できて、ビートルズ のような サウンドの レコーディングが できた。 ☆参考文献☆ <1>ギター・マガジン 2021年 1月号 リットー・ミュージック <2> Dear エディ・ヴァン・ヘイレン パナマ「PANAMA」の カバー 乙黒 一平 https://youtu.be/jnLEUe1HA9g ≪ つづく ≫ --- 180章 おわり --- |