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タイトル:幸福ニュース第860号『男と女』  2021/03/05


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幸福ニュース(しあわせニュース)第860号2021年3月3日
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『男と女』

(話を聞かない男、地図が読めない女)
(アラン・ピーズ&バーバラ・ピーズ共著、主婦の友社発行)

男にとって女は永遠の謎であり、また、女にとっても男は永遠に
未知の動物であります。そこから、男女間のいろんな泣き笑いが
生まれるわけです。

著者は、「脳の違いを知れば、男と女はもっとわかりあえる」と
いうことで、科学的にその違いをわかりやすく説明しています。
目から鱗ではありませんが、「なるほどこういうことなのか」と
皆さんも納得されると思います。

恋人が欲しい方、結婚したい方、夫婦の危機が訪れている方もそ
うでない方も、是非ご一読ください。

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男女間の問題の大半は男と女の脳の働きの違いに由来している。
だから、その違いを理解すれば、お互いの考え方や行動の違いが
よくわかり、お互いにもっと理解しあえるようになる。

現代の科学的研究の結果、男の脳と女の脳は違うということが科
学的に明らかになった。私たちの思考や行動を決めるのは、胎児
期に作られる脳の回路とテストステロンやエストロゲンなどのホ
ルモンの働きによるものである。

人間を形成するのは、生まれか育ちかという議論は決着がついて
いて、生まれついての資質が大きな部分を占めている。「育ち」
が関係してくるのは、学習行動と呼ばれる領域である。

人体や脳は、すべて女が出発点になっている。だから、男にも、
乳首や乳腺といった女の特徴が残っている。科学の世界では、初
めにイブありきだったのである。

胎児期に浴びるさまざまなホルモンが脳の構造をつくり、ひいて
はその後の性向も決める。受精してから6〜8週間の胎児は性別
がはっきりしておらず、性器は男女どちらにも発達する可能性が
ある。

XY染色体を待つ胎児は、テストステロンをはじめとする男性ホ
ルモンを大量に分泌する。精巣が形成され、男らしい特徴や行動
が出るように脳が配線されていく。こうして、遠くまでよく見え
る目や空間能力など、ものを投げたり、狩りをしたり、獲物を追
いかけるのに適した身体がつくられる。

胎児の染色体がXXの場合、男性ホルモンが分泌されなければ女
性性器が発達する。脳も女性ホルモンに応じて形成され、言葉や
身ぶりによるメッセージを理解したり、家を守ろうとする能力を
身につける。こうして生まれてきた赤ん坊は、見た目も中身も女
の子そのものだ。しかし胎児期に何らかの事故で男性ホルモンを
大量に浴びてしまうと、男っぽい脳の女の子になることがある。

母親が妊娠中に強いストレスや病気や薬物の影響を受け、適切な
時期に適切なホルモンを充分に胎児が得られなかった時に、男性
でありながら、非常に女性化した脳になったり、逆に女性であり
ながら、非常に男性化した脳になる場合があり、そういう人はホ
モセクシャルやレズビアンになりやすい。

女は周辺視野が広く、男は遠近感覚に優れている。女性の方が色
を識別する錘状体細胞のバラエティが多いので、色の違いを細か
く描写できる。女は男よりも耳が鋭く、とくに高音を聞き分ける
のが得意である。だから、赤ちゃんの泣き声に反応しやすい。

男は空間能力、方向感覚に優れているので、居場所をつきとめた
り、スポーツをするのが得意である。テストステロンが多いほど、
攻撃的、活動的になる。男の子はスポーツ等により、その攻撃性
が反社会的にならないよう発散させるた方がよい。

男は聞くより、見るのが得意である。皮膚の感受性は女の方が高
い。このため、女性の方が触れあいを大事にする。

味覚と臭覚は女の方が優れている。しょっぱさと苦さを区別する
のは男の方が得意で、だから、男はビールを好み、女は甘さや砂
糖の味に敏感なので、ケーキに目がない。

視覚、聴覚、味覚、臭覚、皮膚感覚の特徴により、総体的に女性
の方が相手のことを細かく観察できる。言葉や声、ボデイランゲ
ージの微妙な違いに気付き、相手の要求を理解することができる。
このため、男の嘘や浮気は女にばれやすい。これも、子育てや家
族の健康状態に敏感に気付く必要があったために発達したと考え
られる。

男より、女の脳の方が左脳と右脳の連絡がよい。このため、女の
脳は男よりマルチ・タスク(同時に多数の事を処理できる)にで
きている。これも同時多発で脈絡なく突然何が起こるかわからな
い子育てと家事処理に適合するように発達してきたのであろう。

女の脳では左右両方の脳を使って話をする。男は左脳のみ。この
ため、女性の方がおしゃべりがうまい。女性とうまくつきあいた
いのなら、男は積極的に話しをするよう心がけた方がよい。

男の脳は機能ごとの区分けがはっきりしていて、情報を分類し、
保存する能力に優れている。男の脳は一度にひとつのことを処理
する傾向が強い。男と話す時の大原則はシンプルに話すことであ
り、一度にひとつの事しか考えさせてはいけない。

女がしゃべる目的はしゃべるためにほかならない。それなのに男
は解決策を求められていると思ってしまう。分析好きな男の脳が
女の話をさえぎるのだ。

日々のことについてしゃべるのは、女のストレス解消法だ。女に
とって話すことは、人間関係を深める手段であり、心の支えなの
だ。主婦の8割は夫の最大の欠点は、一日の終りに話をしたり、
聞いたりしてくれないことだと考えている。

女がいろんな話題を並行させるのは、男と親密になり、男の立場
を高めたいからだ。ところが、男の話す言葉は解決策に到達する
ことをめざしているため、文章が完結しなくてはならない。この
ため、「話の腰を折るな!」と男は女をどなることになり、女は
それが理解できない。男は同時に話したり聞いたりしにくいのだ
から、男が話す順番が来たら、好きなようにしゃべらせてやろう。

女は集団への参加意識をはっきり伝え、人間関係を作るために言
葉を使う。だから、言葉は相手へのごほうびである。好感をもっ
ている相手、その人のいうことに興味があって、友達になりたい
と思っている相手には、女はたくさん話しかける。逆に罰を与え
たい、あんたなんか友達じゃないと知らしめたい時、女は相手を
黙殺する。

女の話は遠まわしで、望んでいることをまわりくどい言い方で表
現する。婉曲話法は女の専売特許だが、それには目的がある。攻
撃や対立、不和を避けて、相手と親しくなり、関係を築くことだ。
巣を守るものとして、調和を保つための大切な手法なのである。

女は感情を武器に男に立ち向かい、男はそんな女の言葉を定義し、
理屈づけようとする。女性が極端な言い方をしても、それは本気
ではないのだから、男は文字通り受け取ったり、その意味を厳密
に追及してはいけない。

女のほうも男と議論で勝とうと思ったら、論理的に話を進めるこ
とだ。男には一度にひとつのことしか考えさせない方がよい。

女は相手の声の調子とボディランゲージで、語られていることの
真意を汲み取る。男性も色々な表情をあらわしながら聞くと女性
の関心をもっと惹くことができる。

空間能力や抽象的&数学的推理能力は男性が強い。これもホルモ
ンのせいである。女の子は頭の中で物を見るとき、二次元でとら
えるのが得意なのに対し、男の子はそこに奥行きを加えて立体的
に見ることができる。

迷路パズルだけは、洋の東西を問わず、男のほうが圧倒的に強い。
女性は一般的に地図を読むのが苦手である。女性の施主には、図
面ではなく、絵や立体模型をつくって売り込むとよい。

男の意識は結果をだす。目標を達成する。地位や権力を手に入れ
る。競争相手を打ち負かす。「核心をつく」ことが軸になってい
る。女の意識はコミュニケーション、協力、調和、愛、共有、人
間関係に光があたっている。

男の場合、感情の中心が右脳にある。つまり、脳のほかの働きと
はある程度独立して機能しているということだ。しかし、女の感
情は左右の脳に広く分布していて、ほかの機能と連
動している。だから、議論のとき、感情的になりやすい。

男は感情が高ぶると攻撃的になるが、女は話しあうのを好む。
男は仕事と業績で、女は人間関係で自分の価値を決めたがる。

ストレスやプレッシャーを受けている女は、苦労している自分を
慰めるために夫や恋人と話をしたがる。女は腹が立つと友人に電
話をかけて思いをぶちまけるが、男は腹を立てると車のエンジン
をいじくったり、ひとり静かに何かしたいのだ。

女が男を捨てるのは、男の与えるものに不満だからではない。精
神的にみたされないからだ。女が欲しいのは愛、ロマンス、そし
て会話だ。でも男は自分は成功していること、女に充分に与えて
いることを、女にはっきり言ってもらいたい。だがそのためには、
男はすぐに答えを求めようとしないで、少しロマンチックになっ
たほうがいいだろう。

女が興奮してしゃべっているとき、解決策を提案したり、感情を
踏みにじるようなことを言ってはいけない。話を聞いているとい
うそぶりを前面に押し出すことだ。

女が男に相談するときは、解決策を求めているわけではなく、話
してスッキリしたいだけのことが多い。

男が黙りこくっても、機嫌が悪くなったわけではないし、体調が
悪いわけでもない。考えている最中なのである。

プレッシャーやストレスを受けると男は黙り、ひとり石に腰掛け
る。(ロダンの名作「考える人}参照。)男が黙り込むとたいて
いの女は愛がなくなったとか、自分に腹をたてていると考える。
それは女が黙るのは、腹を立てたり、逆上したときだけだからだ。

石の上に座り込んだ男に無理にしゃべらせようとせず、お茶の一
杯にビスケットでも添えてそばに置いたら放っておこう。解決策
が見つかって気が晴れたら、男は自分から降りてきて話を始める
にちがいない。

男は緊張が極限に達すると酒をあおり、遠くに逃げ出す。女は煮
詰まってくるとチョコレートをドカ食いし、ショッピングセンタ
ーに逃げ込む。重圧を受けている女は何も考えずにしゃべり、男
は何も考えずに行動を起す。

男がシャットアウト状態になったら、放っておけばいずれ元気に
なる。だが、女が沈黙したら、それは良からぬことがおこってい
る証拠であり、男は徹底的に話を聞かなくてはならない。

おしゃべりとショッピングは女にとって同じものだ。どちらも明
確な目的は必要ないし、何時間もだらだらと続く。ショッピング
は女にとってリラックス法であり、元気回復剤である。

男は力と達成とセックスを求め、女は人間関係と安定と愛を求め
る。パートナーの良い面にだけ目を向けて、いい体験だけを思い
だすと良い。

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この本の中ほどにある「男脳・女脳テスト」も面白いですよ。あ
なたの男脳度・女脳度がどれぐらいあるか、ためしてみてくださ
い。この世には男性と女性しかいないのですから、楽しく人生を
過ごそうとお考えなら、必読の本だと思います。また、時と場合
によって、男的価値観・女的価値観を使い分けると男女の間もも
っとうまくいくのではないでしょうか。 合掌 

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