|
159章 信也と きな の 湘南 バイク ツーリング 7月19日、日曜日。 東京都 世田谷区の下北沢の上空は、朝から 晴れたり曇ったり。 梅雨の 雨に 打たれる 心配は なかった。 川口 信也 と森下 きな との 二人だけの バイク・ツーリング には 最適な 天気だ。 ツーリング コースは、サザンの 歌詞にも 出る 海岸 道路の 国道134号、 神奈川県の 鎌倉、江の島とかの 湘南 エリア だ。2時間も 走れば 湘南だ。 朝の9時に、ふたりは、下北沢 駅から 1分 の BOOK OFF 北口店の前で 待ち合わせをした。 この BOOK OFF は、信也と きな の 待ち合わせ 場所に ちょうどいい。 ここから 歩いて、きな の 家までは 5 分、信也の マンションまでは 10 分 ほどだ。 開店 時刻 午前 11 時 の BOOK OFF は、まだ シャッターが 下りている。 個性的な ロックン ロール の ような エンジン音をたてて 信也の バイク は、 BOOK OFF で 待っている きな の 前で 止まった。 信也の バイクは ナナハンの HONDA NC 750 S で、ブルー と ブラック の ツートーン 。 「 はーい!きな ちゃん。約束の おれからの プレゼント! 」 信也は きな に、色合いも かわいい フルフェイスの ヘルメットと レザー の ライダー ジャケットを 差し出す。 「 ありがとう ! しんちゃん !」 最高の 笑顔 で、 一瞬 言葉が 出ずに 沈黙したあと、きな は そう お礼を 言った。 《 きなの 可憐な 笑顔は エマ・ワトソン に似ている ! きなの 笑顔は、あの ハリー・ポッターで ハーマイオニー を演じた エマー・ワトソン に よく似ている。 きな はチャーミングで、キュート な 最高の15歳 の 女の子 だ!》 それが、きなに 初めて会ったときの 信也が思った 第一印象だった。 そして、数日後には、そんな きなに 愛をこめて 信也は こんな歌を作った。 歌のタイトルは、ビートルズのジョン・レノンも「最高のロックンロール詩人」 と 評したり、ローリング ストーンズのキース・リチャーズたちも 敬愛している、 チャック・ベリーが 作った Sweet Little Sixteen ( スウィート・リトル・シックスティーン ) を まねて、 Sweet Little Fifteen ( スウィート・リトル・フィフティーン )となった。 きなが、15歳の 高校1年生だからだ。 チャック・ベリーの Sweet Little Sixteen は、ジョン・レノンの アルバム Rock ’n’ Roll( ロックン・ロール)にも、カバーされている。 Sweet Little Fifteen ( スウィート・リトル・フィフティーン ) 作詞・作曲 川口 信也 おれの かわいい あの子は すてきな 15歳 おれと あの子の 二人乗り バイク・ツーリング 海の香り 潮の香り 草の香り の ルート 134 ふたりの 恋も 熱くなるよ シー サイド ライン バイクは 風 切る 湘南 ルート 鎌倉 江ノ島 エボシイワ( 烏帽子岩 ) バイク 止めて ちょっと 休憩 ヘルメット 外すと 長い髪が 揺れる とびきりの 笑顔 よく似合よ レーザー ジャケット おれも あの子も 大好きさ ロックン・ロール ! 自由で 楽しい 生き方は ロックン・ロール ! 男と女 世界の みんなも 愛と 自由で 平和にするよ! 楽しい ロックン・ロール いかした ロックン・ロール 男と女 世界の みんなも 愛と 自由で 平和にするよ! 楽しい ロックン・ロール いかした ロックン・ロール ≪ つづく ≫ --- 159章 おわり --- |