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■マイファースト&ポピュリズムで“流動化”する世界、特に日本で目立つ <主要TV・新聞・国民>らの「共依存(相互忖度“もたれ&もつれ”合い)」 に因る<想像力>消滅(5/n) <注>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。https://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2019/09/01/165255 [事例3]絶縁体の量子振動の観測に成功 ‐金属でも絶縁体でもない前例の ない電子状態を発見‐20180906京都大学・研究成果 ・・・佐藤雄貴 理学研究科博士課程学生、および笠原裕一 同准教授、松田祐 司 同教授、伊賀文俊 茨城大学教授、杉本邦久 高輝度光科学研究センター主 幹研究員、河口彰吾 同研究員らの研究グループは、米国ミシガン大学、英国 オックスフォード大学、米国ロスアラモス国立研究所と共同で、本来電子を流 さない絶縁体であるイッテルビウム12ホウ化物(YbB12)において、強磁場中 で量子力学的効果により電気抵抗と磁化率が磁場とともに振動する現象(量子 振動)を初めて観測しました。本研究成果は、2018年8月31日に米国の科学雑誌「Science」のオンライン版に掲載されました。 ・・・【研究者からのコメント】私達の身のまわりにある物質は、絶縁体と金 属の2種類に分類されると考えられてきました。本研究成果はそのような従来 の常識を覆すものであり、絶縁体とも金属とも区別できない新しい状態がある ことを示しました。このような新奇電子状態の研究を今後さらに進展させるこ とで、従来の枠組みを超えた新現象の発見が期待されます。 http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/180831_2. html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter 【概要】 ・・・物質には電気を流す金属と流さない絶縁体の2種類が存在します。金属 では「量子振動」という現象が起きることが知られています。この量子振動と は、強磁場中で量子力学的効果により電気抵抗や磁化率が磁場とともに振動す る現象で、量子振動が観測されることは金属状態が実現していることを意味し ます。 ・・・ところが、近年「近藤絶縁体」と呼ばれる希土類元素を含んだ化合物サ マリウム6ホウ化物で、磁化の量子振動が観測され注目されています。ただし、 この絶縁体では、電気抵抗では量子振動が起きず、量子振動の起源や解釈を巡 って大きな問題となっていました。 ・・・本研究では、別の近藤絶縁体イッテルビウム12ホウ化物(YbB12)に着目 し、大型放射光施設SPring-8で結晶構造とその純度(単相性)を確認しました。 続いて、高感度磁化測定(磁気トルク測定)および精密電気抵抗測定を、米国 立強磁場研究所において極低温かつ高磁場中で行いました。 ・・・次いで、高感度磁化測定(磁気トルク測定)および精密電気抵抗測定を、 米国立強磁場研究所において極低温かつ高磁場中で行いました。その結果、こ のYbB12において、磁化だけでなく電気抵抗における量子振動を世界で初めて観 測しました。 ・・・さらに、この量子振動をもたらす電子状態が、通常の金属と同様のふる まいを示すことも明らかとなりました。本研究成果により、YbB12は絶縁体とも 金属とも区別することができない前例のない電子状態をもつことが示唆されます。 【関連情報/研究情報 2016大阪大学 トポロジカル近藤絶縁体の特異な2次元 電子状態を発見】 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1166166585045700608 【参考】近藤効果は磁性を持つ極微量な不純物がある金属では温度を下げ続け るとある温度以下で電気抵抗が上昇に転じる現象で、これは金属の一般的な性 質とは異なる。1930年頃から知られていた当現象の物理的機構は1964年に近藤 淳が初めて理論的に解明した。・・・最近では、プルトニウムの普通でない金 属δ相(面心立方格子構造)を理解するためには近藤効果の現れが必要である と考えられている。・・・近藤の業績を引用する論文も増えていて、ノーベル 賞の候補とされている。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91 3 日本政府のAI兵器に係わる惚けた意思表明は総国民と忖度メディア(主要 TV・新聞)等が共依存の関係で<普遍情報“共有環境”劣化シンドローム>に 罹患した証左 <注>共依存(Co-Dependency、Co-Addiction)の核心は、アイデンティティ 又は確固たる自意識の自閉的な溶解・希薄化! ・・・ある特定の物質、出来事、行動、人間・社会関係(パートナーや周辺人 物、又はナルシズムの対象としての自己らとの共鳴・交感・交歓・交流)等を 特に好み、それら特定の関係性(関りのバイアス)に頼り切る双方向的な性向 (嗜癖、習慣・心理的傾向、社会的風潮or傾斜的関係性など)に引きずられ、 そもそも自己の核心であるべきアイデンティティや信念、あるいは客観視が可 能な確固たる自意識が崩壊(溶解・希薄化)した相互対人・対自己関係という 意味での超閉鎖的なループ共存状態。端的に言えば、それは「自分自身に開放 的・客観的な自意識の光が当たらない水準まで精神環境が溶解・希薄化・内向 化した繰り返しループ型の異常な双方向的関係性」である。・・・ Cf. http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~nabeyama/works/nenpou.htm#2 http://www.purelight1111.com/co-dependency-the-addiction-of-fake-love/https://twitter.com/Nikkan_BizLine/status/1165578802392522752 「マイファーストG7/2019」でリアル化した「マイファースト、ポピュリズム」 &「共有情報環境劣化」なる現代世界における二大マイナー・トレンドの根源 (熱源)と見るべきものは、意外と思われるかもしれないが、愈々、恐るべき 現実と化しつつある「AI兵器」の問題である。 マイファーストG7/20190827日経、https://twitter.com/tadanoossan2/status/1166066376462630912 https://twitter.com/tadanoossan2/status/1166878265916743681 https://twitter.com/metatetsu/status/1164280308021075968 https://twitter.com/rockfish31/status/1163224542325567491 以下1~3は、平成31年3月22日付けの外務省「報道発表」(=AI兵器に関わる “日本政府、つまり安倍政権”の見解)より部分転載したものであるが、その 要点は@tetsuさんがTwで纏めたとおり(上の画像)、以下の3点((1)~ (3))である。https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_007229.html ←外務 省「報道発表」 ・・・ https://gigazine.net/news/20170822-elon-musk-ban-killer-robots/ ★AI兵器について日本政府の意見 (1)日本は完全無人兵器を開発しない (2)メリットもあるため完全禁止とは言わないが、厳格なルールが必要 (3)"軍事利用の可能性がある"というだけでの自律化技術の研究規制を行う ことは厳に慎むべき ・・・ 1 3月21日,我が国は,特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の枠組みの下 で,自律型致死兵器システム(LAWS)に関する政府専門家会合(GGE)の2019 年第一会期が同月25日から29日まで開催されるに当たり,作業文書(英文) (PDF)を提出しました。 2 我が国は,通常兵器に関する軍備管理・軍縮に積極的に取り組んできまし たバランスの取れた議論を行い,国際社会が将来目指すべき取組の方向性を示 すことに貢献すべく提出したものです。 3 我が国としては,国際社会において共通認識が得られるよう,LAWSに関す る議論を更に深めていく必要があると考えており,我が国の安全保障の観点も 考慮しつつ,引き続き,国際的なルール作りに積極的かつ建設的に参加してい く考えです。 [参考1]作業文書のポイント (1)目的: 国際社会が将来目指すべき取組の方向性を示すことに貢献。 (2)議論の整理: 過去の議論を踏まえ,関係者間で認識共有すべき事項を 指摘。 (3)日本の考え方:日本は,完全自律型の致死性を有する兵器を開発しない という立場。有意な人間の関与が確保された自律型兵器システムについては, ヒューマンエラーの減少や,省力化・省人化といった安全保障上の意義がある。 ア LAWSの定義: 致死性や人間の関与の在り方等の議論を深めることが必要。 イ 致死性: 致死性を有する自律型兵器システムのみについて議論を進める ことが望ましい。直接的に人間を殺害する設計がなされた兵器システムをルー ルの対象とすることは一案。 ウ 有意な人間の関与: 致死性兵器には,使用される兵器に関する情報を十 分に掌握した人間による関与を確保する等,有意な人間の関与が必須。兵器の ライフサイクルにおいて有意な人間の関与が必要な段階と程度について議論を 深めるべき。 エ ルールの対象範囲: 致死性兵器に用いられる可能性があるといった安易 な理由で,自律化技術の研究・開発の規制は厳に慎むべき。ルールの対象範囲 は,致死性があり,かつ有意な人間の関与がない完全自律型兵器とすべき。 オ 国際法や倫理との関係: LAWSを含め,武力の行使に当たっては,国際法, 特に国際人道法を遵守することが必須。国際人道法違反に対しては,通常の兵 器と同様に使用する国家や個人の責任が問われるべき。 カ 信頼醸成措置: 透明性の確保のため,兵器審査の履行体制をCCW年次報 告に加える等,いかなる仕組みが適切か検討することが適当。 (4)あり得べき成果: 主要国を含む,国際社会で広く共通認識を確保した 上でルールについて合意するのが望ましいが,意見の相違があるため,法的拘 束力のある文書を直ちに実効的なルール枠組みとすることは困難。現状におい ては,GGEにおける議論を踏まえた成果文書が適切なオプションの一つであり, 今後,他の関係者と協力する ・・・ 先ず、ズバリ言えば“余りにも善良な多数派の日本国民と全世界の人々を煙 に巻く”という点に明らさまに照準を定めた、それ故にこそ斯くも“ひどく煮 え切ぬ表現にした”安倍政権の<AI兵器に関わる曖昧で分かり難い意見>が公 式に表明されたこと、しかもそのこと自体に関しさしたる批判的な意見が主要 メディア等から出されていないという点にこそ、世界の中でも、特に今の日本 社会トータルが悪しき「マイァースト、ポピュリズム&情報環境劣化」に激し く汚染していることの証左である。 しかも、絶対に見逃すべきでないのは@tetsuさんがTwで纏めた「政府意見」 のポイント(1~3)の中の(2)と(3)である。それらを以下に再録(+ 補足)しておく。 (2)メリットもあるため完全禁止とは言わないが、厳格なルールが必要 (論理矛盾!) (3)"軍事利用の可能性がある"というだけでの自律化技術の研究規制を行う ことは厳に慎むべき(論理矛盾のみならず、マグダネル・リアリズム倫理に抵 触(“人間の壁”無視)の謂いで非人間的!) 先ず、「(2)メリットもあるため完全禁止とは言わない・・・」のメリット とは何を意味するのか?想像力を逞しくするまでもなく思い出されるのが先ず 「AI兵器研究・開発&関連ビジネス」の推進・展開(特に、同輸出関連)によ る経済的メリットということであろう。 つまり、このような日本政府(安倍政権)の発想は、現行の兵器・軍需ビジネ スの只の延長として「AI兵器」を古典的な国家間戦争のツールとして理解して いることに他ならず、まさに安倍政権がホンネでは19~20世紀的な「帝国 主義・植民地資本主義時代の資源蕩尽型の死の商人」ビジネスの延長上に「AI 兵器」を位置付けていることの現れである(関連参照↓▼ロジェ・カイヨワ 『戦争論』)。 ▼現代におけるマイファースト権力者らの多くが古典的な「資源蕩尽(スクラッフ゜ &ヒ゛ルト゛)型のビッグ戦争経済」の信奉者であるという忌むべき現実がある一方 で、一縷の“救い”は、資源蕩尽の点で祭りと戦争が共通性を持つと共に、戦 争と祭りの決定的な違い(後者=他者への思いやり、共感、自然と世界に関わ る情報の共有、を目的としている!)を同じカイヨワが指摘していること! ☞ 2019-08-21HATENAブログびぼうろく/NHK・Eテレ100分de名著「カイヨワ 「戦争論」「第3回 内的体験としての戦争」」 https://amagomago.hatenablog.com/entry/2019/08/21/160947?_ga=2.243834117.1077550725.1566286849-988706385.1566286849 加えて、これはなにも「AI兵器」に限ることではないのだが、そもそも「軍需 ・兵器」に関する研究が先端科学(特に、原子力・バイオ・医薬学等の分野) において、絶えず新たな展望(先端的な新機軸の開拓)をリードしてきたのは 歴史的な事実である。 しかも、「AI兵器」については、おそらく一般国民も此の点については遍く周 知のことである筈だが、従来の先端科学に関わる研究とは全く異質な次元であ る『人間の壁』の問題に到達しているのが現実である(だからこそ、『AI兵器 フィールド=自律化技術の開発・研究』の一言で割り切るべきでない!ハッキ リ言えば、これはリアルな人類存亡の危機(身近に言えば、国家・日本の存亡 の危機)と言うことに他ならないのである!/≪AIがもたらしつつある『人間 の壁』≫の委細については下記▲1、2を参照乞う)。 ▲1 『人間の壁』、デュナミス経済化を助長する“間主観性⇔AIロボ・クラウ ド汎知”断絶問題(チェリーピンク・アベGDPの日本はAIロボ『人間の壁』経済 (第4次産業・AI革命)に備え“社会の茎”、「新マクロ経済/Ex. BI型“社 会的共通資本”」金融への展相が必須!/第6章‐1)https://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2019/03/05/153938 ▲2 ディープラーニング(多層機械学習(計算)を導入するに当たっての留 意点(『人間の壁1』と『人間の壁2』について(AIの正体を知れば哲学が分か る!上っ面のAI崇拝は豚に真珠/AI批判「知」の “活用”で「ヒトがやるべき 仕事」の発見と「壁《AI Vs ヒト》」の切り崩しができる/第3章)https://toxandoria.hatenadiary.jp/entry/2019/05/19/040514 ・・・因みに、このような実に由々しき日本政府(安倍政権)の「AI兵器に関 する曖昧で惚けた意思表明」は、ヒロシマ・ナガサキに照らせば、全世界に対 して実に恥ずべき“ヒトとして最低限の倫理観”不在のおぞましさである!し かも、それが彼の「核禁止条約参加」を頑なに否定し続ける安倍政権のホンネ (究極的には、日本の核武装も厭わぬという、世界で唯一の被曝国のトップに しては殆ど狂人同然の“戦前型軍国主義者”の実に恐るべき本心!)に通底し ているのは火を見るよりも明らかだ。 ・・・しかし、ごく一部の例外を除けば、今や深刻罹患した「共依存」関係の 居心地の良さ?に甘んじるあまり、相変わらず「主要メディア(TV・新聞)」 は、かくの如き安倍政権のおぞましくも唾棄すべき実像を堂々と批判的に報じ ることに対して距離を置いている。 ◆首相、核禁止条約参加 あらためて否定(東京新聞)/安倍首相が広島 “原爆の日”にまた冷酷対応! 広島市長の核兵器禁止条約参加の訴えを無視、 原爆養護ホームも訪問せず(リテラ) 20190806東京新聞/20190806リテラ、 (1枚目の画像は、リテラ、二枚目はアフロ(2018)より)https://www. tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201908/CK2019080602000303.html https://lite-ra.com/2019/08/post-4886_2.html https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180806-00000001-storyfulp-soci. view-001 ・・以下、東京新聞記事の転載・・・ ・・・ 安倍晋三首相は六日午前、広島で行われた平和記念式典であいさつし た後の記者会見で、国連で二〇一七年七月に採択された核兵器禁止条約につい て「現実の安全保障の観点を踏まえることなく作成されたために、核兵器保有 国が一カ国として参加していない」と指摘し、参加に否定的な見解をあらため て示した。 ・・・首相はその上で、核軍縮の進め方について、核保有国や非保有国との間 で「立場の隔たりが拡大している。各国の橋渡しに努め、対話を粘り強く求め る必要がある」と語った。 ・・・式典後の被爆者団体代表との面会では、条約について「アプローチは異 なるが、条約が目指す核廃絶という目標はわが国も共有している」とも語った。 ・・・式典のあいさつでは、核兵器禁止条約や、ロシア、中国に対抗して核戦 力の増強を進めるトランプ米政権の動きには触れず「唯一の戦争被爆国として、 『核兵器のない世界』の実現に向けた努力をたゆまず続ける」と語った。 ・・・東西冷戦を終結に導いた米国と旧ソ連のINF廃棄条約が二日で失効し たことへの直接的な言及はなかったが、核軍縮を巡る現状について「近年、世 界的に安全保障環境は厳しさを増し、核軍縮を巡っては各国の立場の隔たりが 拡大している」と指摘した。(中根政人) (関連情報)プルトニウムをため込みながら世界に非核化を訴える、日本の矛 盾(ピースボート共同代表、川崎哲氏) https://twitter.com/yurikalin/status/1170609430569738240 ・・・以下、globe記事「2019.09.06World Now」https://globe.asahi.com/article/12687093 の転載・・・ 「核の夢 二つの世界」連続インタビュー⑤ 日本は原発から出る使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、再 び燃料にする核燃料サイクルを推進している。ただ、プルトニウムは核兵器の 材料に使われるため、再処理に批判的な意見も少なくない。核兵器廃絶と同時 に「脱原発」の立場をとる国際交流NGO「ピースボート」の川崎哲(あきら) 共同代表(50)に、日本が大量に保有するプルトニウムの問題点を聞いた。 (聞き手・構成=渡辺志帆) ――川崎さんは、2017年にノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国 際キャンペーン(ICAN)」の活動で知られています。ICANも「脱原発」の立場 なのでしょうか。 ICANは世界の500以上の団体が加盟し、原発に対する意見も様々だ。そのため ICANは原発について賛否の立場を取っていない。ただ、ウラン採掘への反対運 動から反核運動に発展したオーストラリアの団体は、核兵器も原発も、両方だ めという立場。英国も、伝統的に反原発と反核運動の親和性が高い。 私は「脱原発」を、ピースボートと個人の立場で訴えている。 ――なぜ川崎さんは原発に反対なのですか。 原発の燃料に使うプルトニウムや濃縮ウランは「核兵器の材料」にもなる。つ まり原爆につながる問題ということだ。 ピースボートの活動で、私たちは被爆者の方々と世界を回ってきた。被爆者の 中でも、ずっと原発に賛成だった人や、原子力産業で働いてきた人が多くいた。 その中で3.11(東日本大震災と東京電力福島第一原発事故)が起きた。その 後は、被爆者が原爆の証言をすると、原発についても尋ねられる。「日本は原 爆で苦労したのに、なぜ原発をつくったの」と。大きな問いかけになっている。 ――日本が再処理したプルトニウムを国内外に約46トンを保有していることが 問題になっています。 日本だけが特別にプルトニウムをため込んでいる。他にプルトニウムを大量に 保有している国は核保有国。それも褒められたことではないが、一応は理解で きる。核兵器の材料なんだから。でも核兵器を持っていないし、「造らない」 と言っているにもかかわらず、なぜ日本はプルトニウムをため込むのか。原発 で消費する見通しもないのに。合理的な説明がつかない。 ―日本が核兵器保有を目指すおそれがあるということですか。 中国はそういう批判を繰り返しているが、国際的孤立を選んでまで日本に核 兵器をつくる気があるとはとても思えない。核兵器をつくるとなれば、核不 拡散条約(NPT)を脱退して北朝鮮のように経済制裁を受けることになる。 ――では、どんな問題がありますか。 イランや北朝鮮に対して核開発を「やめて」と言わないといけないときに、 日本が問題解決を複雑にする。「日本が認められているならいいじゃないか」 「日本のように平和利用に取り組みつつ、高度な技術でプルトニウムを作れ るようになりたい」と言われたら、今の日本の態度では、認めないという説 明がつかない。世界が目指す「核の脅威」の封じ込めを妨害し、核拡散の温 になる。 また、保有プルトニウムのうち約9トンは国内にある。米国では核兵器と同 ように武装して守られているというが、日本の防護体制はきわめて弱いし、 テロ対策も不十分。そうした問題を早く解決しないといけない。 ――それでも日本がプルトニウムを手放さないのはなぜでしょうか。 (核燃料サイクルを断念すると)中間貯蔵施設のある青森県が(国の約束に 反して)最終処分場になるという「パンドラの箱」を開けたくないから、と いう説明もありうるが、疑問が残る。 プルトニウムの生産能力を持っていること自体に、一定の価値を見いだす計 算が日本政府の中にあるのではないか。1988年発効の日米原子力協定で、 (核保有国でない)日本のプルトニウムの保有を例外として米国に認めさせ たことが、いかに素晴らしい外交的成果だったかを説く日本人外交官に会っ たことがある。イランにも北朝鮮にも韓国にもない、ある種の「特権」をみ すみす手放していいのか、と。最終的に核武装能力につながるものを、一定 の価値、あるいはアセット(有用なもの)として見ていると感じる。 ーー世界の原子力政策を見ると、先進国で撤退の動きがある中、インドや中 国など新興国で新たに原発を建設する動きも活発です。核兵器の開発や使用 を法的に禁じる国際条約「核兵器禁止条約」が2017年に採択されたことで、 「核兵器を持つことが大国である」という議論にくさびを打つことはできて きた。だが、条約に賛同した多数の国にとっても、「核技術はグレート(偉 大)なもの」という考え方はいまだに根強い。そして、その延長線上にある 原発などの技術も偉大ですごいという価値観を壊さない限りは、この問題は 続く。NPTの議論でも繰り返されてきたが、開発途上国の「核の平和利用の権 利」の主張は、多分に「メンツ」の問題だ。先進国から指図されたくない、 負けたくない、自分たちも発展して大国になりたいという願いや競争意識が ある。だから、多くの開発途上国は「核兵器は悪だ。しかし、核技術は善だ」 というNPT的思考をいまだに抜け出せていない。 私としては、「核兵器は非人道的である」と価値観を転換させた上で、「核 技術も、危険で、恐ろしくて、悪いものである」というところへもっていき たい。 ――日本は「アプローチが違う」として核兵器禁止条約は批准していません。 米国の「核の傘」に守られているという現実もありますが、日本にできるこ とはありますか。 核兵器禁止条約が発効した後、たとえ日本が批准していなくても、条約加盟 を隠れ蓑にして核兵器開発を企てる国が現れないよう、検証方法の強化を提 案することはできる。締約国会議に参加して、建設的な議論に参加すること が期待されている。 川崎哲 かわさきあきら 1968年東京都出身。東京大学卒業後、2003年より 国際交流NGO「ピースボート」共同代表。ICANでは10年に副代表となり、その 後、共同代表。14年からは国際運営委員。 |