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───────────────────────────────────── 【609 Studio】email newsletter 2018年6月19日 No.862 ────────────────────────────────────── フォト・ジャーナリスト片山通夫のemail newsletter。現代時評、ロシアやサ ハリンの話題、編集長のコラムなど多彩な話題満載! ────────────────────────────────────── お知らせ *グラフ誌Lapiz22018夏号無償ダウンロードは以下から! Lapiz Site http://lapiz-international.com/ ────────────────────────────────────── 好評発売中! 《サハリン逍遥》 片山通夫写真集 サハリン残留朝鮮人の取材のため15年間サハリンに通った写真家が自然や人 々の暮らしを折にふれて撮りためた素顔のサハリン。さり気ないアプローチでと らえた被写体にユーモラスな文章をそえた魅力的な写真集。 群像社刊 モノクロ152ページ、予価1800円+税 群像社サイトからお買い求めいただけます!! http://gunzosha.cart.fc2.com/ca8/198/p-r-s/ サハリン逍遥が電子ブックになりました! http://www.shinanobook.com/genre/book/3775 ────────────────────────────────────── 【著書案内】 「追跡!あるサハリン残留朝鮮人の生涯」 片山通夫 著 日本の植民地統治が生んだ一家離散「二重徴用」「急速転換」「樺太 への逆密航」を語る貴重な証言!! 凱風社 刊 http://www.gaifu.co.jp/index.html 定価 1900円+税 ────────────────────────────────────── ◆現代時評《憲法「改正」は日本をどこへ導くか(8)》松岡正喜(年金生活者) ────────────────────────────────────── 戦後の天皇とその側近のことを細かく書いてきたが、実はこの時期の天皇及び その側近、すなわち戦前の戦争指導者たちの発言と行動がその後の日本の方向を 決めていくことになる。翌年1946年の元日に天皇自身によるいわゆる「人間 宣言」(これは天皇が述べた詔書の一部を切り取ったマスコミの解釈で、天皇自 らが「神ではなく、人間であること」を言ったわけではない)、3月には現憲法 がGHQの主導のもと決められ、女性参政権が認められた総選挙(4月)、続い て東京裁判(5月)も始まろうとしていた。時期を同じくして天皇のいわゆる行 幸のキャンペーンがスタートすることになる。天皇が行幸を始めたのには、周囲 のおぜん立てとそこに込められた思惑もさることながら、何よりも天皇自身に東 京裁判の訴追を免れる「自信」があったに違いない。 天皇ももう堂々としたものである。敗戦直後は天皇制が廃止されるのではない か、と最も危惧していたことが回避できる可能性が見えてきたわけである。天皇 はこの後、天皇外交といわれる交渉に踏み出していくことになる。 では、天皇が戦争責任を追及されずに済んだ背景には何があったのか、再びク ルックホーンの会見やマッカーサーとの会談の話に戻って考えてみたい。クルッ クホーンがアメリカへ送った会見記事が、数日後に日本の新聞に掲載される段に なって、内務省がそれを差し止めようと横やりを入れた。おかしな話である。天 皇の戦争責任が問われないように、側近たちが東条を中心に軍の枢要な人物に責 任を取らせようと画策して、9月25日の回答となって天皇自らが答えた。それ が海の向こうでは記事になった。マッカーサーも天皇ももちろん承知していた。 それが日本で報道されると、困ると言うのである。理由は「天皇が東条を非難し たかのような印象を国民に与える」ということであった。事実非難していながら である。要は、天皇がクルックホーンとの会談で回答した内容とは異なって「か ならずしも東条を非難したわけではない。天皇は軍の戦略の細かなことについて は預かり知らない立場だし、宣戦の詔書にしても交戦前に布告するのが御意思だ った。個人を非難することは従来してこなかった」と再回答してすり替えてしま った。何かこう書いていて、最近の財務省の公文書改竄を連想してしまった。権 力を維持するためには外向きの回答と内向きの回答を別々に作って、「騒動」が 起きないようにする。内務省は二枚舌を使い都合のいいように状況を取り繕って いた。最高権力者であるGHQ(=アメリカ)には「天皇制維持」のため有利な 言い訳をし、国内向けには「東条批判」をしたということによって反発を食らう ことを避けていた。実際前回にふれた重光葵は「東条のみに責任をかぶせること は、軍部の徹底抗戦派にとって受け入れがたいことだ。彼らは心穏やかならざる ことだと思っている」と述べていた。軍部を中心に東条を支持する人々がいたと いうことだ。こういう状況の中で天皇とマッカーサーの会談が行われることにな った。まだ明治帝国憲法は廃止されていなかった。天皇の元首としての行動は続 けられていたということになる。たとえ、主導権をマッカーサーを代表とするG HQに握られていたとしても、である。 ────────────────────────────────────── 新刊ガイド《「大大阪」時代を築いた男 評伝・関一(第7代目大阪市長)》 大山勝男 著 定価(本体2,600円+税) 2016年2月10日発行 http://koujinnotomo.com/ ────────────────────────────────────── ◆「スプートニク」 >>> 引用元 http://jp.sputniknews.com/ ────────────────────────────────────── ◆情報通信・ラジオ「スプートニク」(HOME) http://jp.sputniknews.com/ ◆日本関連 http://jp.sputniknews.com/japan/ ◆国際─────────────── http://jp.sputniknews.com/world/ ◆ロシア国内─────────────── http://jp.sputniknews.com/russia/ ◆《News Digest》:609studio編集部 ────────────────────────────────────── ◇きな臭い話、こぼれ話 ────────────────────────────────────── 首相が3選出馬へ 自民総裁選「拉致解決は私の責任」 http://urx3.nu/KATn 「小池知事、今年は追悼文を」 関東大震災 朝鮮人犠牲者慰霊で署名集め http://urx3.nu/KATl 米国民をより落胆させたのはトランプ氏かイヴァンカ氏か? http://urx3.nu/KATo 米朝合意、首相は支持したけど… 自民からも疑問噴出 米朝首脳会談の成果をめぐり、自民党から疑問が噴き出している。自民党は15 日、外交・国防部会、拉致問題対策本部などの合同会議を党本部で開いた。共同 声明に北朝鮮の非核化の期限などが盛り込まれなかったことに対し、出席議員か ら合意の実効性を疑問視する声が相次いだ。 http://urx3.nu/KATk サッカー選手もアイドルも ウイグル絶望収容所行きになった著名人たち <収監者数は89万人以上。共産党の思想改造施設が著名文化人やスポーツ選手ま でも続々と収監し、ウイグルの民族アイデンティティを破壊しようとしている> https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/06/post-10388.php 韓国・聯合ニュースが伝える朝米会談 トランプ氏 韓米軍事演習中止の意向表明=「近く終戦宣言」発言も その他重要ニュース http://japanese.yonhapnews.co.kr/2018summit/index.html 露、光回線敷設を通告 北方領土で10日にも着工 日本政府抗議 http://www.sankei.com/politics/news/180610/plt1806100002-n1.html 仏探検家ペルーズ記念碑10年、秋に式典 実行委設立 日仏交流160周年記念 【稚内】欧州人として初めて宗谷海峡を通過したフランス人探検家ラ・ペルーズ の功績をたたえて宗谷岬に記念碑が建立されてから10年がたったことと、日仏 交流160周年を記念し、今秋に市内で記念式典が開かれる。10日に実行委員 会が設立され、式典での取り組みを通じてラ・ペルーズの故郷である仏南部のア ルビ市などとの地域間交流を図る。 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/188372 ──────────────────────────────────── ◆編集長から:片山通夫 ──────────────────────────────────── 米朝会談に懐疑的な自民党やマスコミ。そんな中、首相だけはコロコロ変わる 自分の考えもものともせず「拉致問題は自分の手で・・・」などと意気軒高。そ んな日本の状況を見透かしたかのように平壌からは「解決済み」とつれない情報 が流れてくる。 相手のある交渉ごとにどのように対応してゆくのか見ものだ。 圧力一辺倒の日本から、対話重視の日本へ華麗なる変身!!?? ─────────────────────────────────── 発行 2018年6月19日 No.862 FB https://www.facebook.com/michio.katayama.5 配信 まぐまぐ配信システム ID:0000052236 MailuX配信システム ID:MM3E1B97842E020 contact us http://www.609studio.com/html/mailform.html website http://www.609studio.com/ 投稿 http://www3.ezbbs.net/06/609studio/ 購読 解除 http://archive.mag2.com/0000052236/index.html ◇禁・無断転載◇ ──────────────────────────────────── |