|
|
───────────────────────────────────── 【609 Studio】email newsletter ２０１８年５月８日 No.８５７ ────────────────────────────────────── フォト・ジャーナリスト片山通夫のemail newsletter。現代時評、ロシアやサ ハリンの話題、編集長のコラムなど多彩な話題満載！ ────────────────────────────────────── お知らせ ＊グラフ誌Lapiz22018夏号は６月１０日発行です！ Lapiz Site http://lapiz-international.com/ ────────────────────────────────────── 好評発売中！ 《サハリン逍遥》 片山通夫写真集 サハリン残留朝鮮人の取材のため１５年間サハリンに通った写真家が自然や人 々の暮らしを折にふれて撮りためた素顔のサハリン。さり気ないアプローチでと らえた被写体にユーモラスな文章をそえた魅力的な写真集。 群像社刊 モノクロ152ページ、予価1800円+税 群像社サイトからお買い求めいただけます！！ http://gunzosha.cart.fc2.com/ca8/198/p-r-s/ サハリン逍遥が電子ブックになりました！ http://www.shinanobook.com/genre/book/3775 ────────────────────────────────────── 【著書案内】 「追跡！あるサハリン残留朝鮮人の生涯」 片山通夫 著 日本の植民地統治が生んだ一家離散「二重徴用」「急速転換」「樺太 への逆密航」を語る貴重な証言！！ 凱風社 刊 http：//www.gaifu.co.jp/index.html 定価 １９００円＋税 ────────────────────────────────────── ◆現代時評《憲法「改正」は日本をどこに導くか（３）》松岡正喜（年金生活者） ────────────────────────────────────── 前回は次のように書いて文を締めくくった。「ところが、まだ憲法『改定』に は入れてはいない。それは現憲法に人類普遍の原理や哲学が大本にあり、国民生 活に浸透しているからだ思う」と。 戦後ずっとやってきたというか、続けてきたものは数多くある。憲法もそうで あり、日米軍事同盟も維持・強化してきたし、いわゆる「北方領土問題 も１９５６年を１つの区切りとして事実上放置したままの状態を続けてきた。自 民党保守政権にとっては好ましいから続けて来たんだろうし、あるいは容易には 枠組みを変えられないから事実上放置してきたと言える。 ところが、である。憲法は「改定」の衝動が止まらない。戦後の日本がスター トする時期に憲法が内外の意見や考えを周到に考察して、ＧＨＱによって準備さ れ与えられた。 これについては膨大な研究があり、機会があれば別途ふれたいと思う。 自民党の改憲草案を見てみると、自己の政党の私的思惑に基づく権力体系の構 想に貫かれている。「内外の意見や考えを周到に考察」した形跡が見られない。 平和・人権・国民主権を謳った現憲法から大きく外れ、後退している。自己閉鎖 的で世界に開かれていない古色蒼然（1回目）としたものだ。 なぜなのか。大きくは、それは７０年以上も前の「大東亜戦争」をなかったも のにしたい、もう戦後70年以上も過ぎたのだからもういい。しかも、現憲法はＧ ＨＱに押し付けられたもので、「自分たちの憲法ではない」という考えから抜け きれないからだと思う。歴史の事実に向き合えないのだ。あの大戦で敗北を喫し たことの総括からいまだに目を背け続けている。現憲法は「大東亜戦争」で敗北 し、ポツダム宣言を受け入れ、その主旨盛り込んだものが土台にある。数年前、 国会で「ポツダム宣言」を読んだことがあるか、と野党議員に聞かれた安倍首相 は「つまびらかには読んでいない」と答弁して、内外の失笑を買ったことがあっ た。彼は本当は読んでいると思うが、中身を読み取れなかった・読み取ろうとは しなかったという意味であれば、それは「読んでいなかったと言える。 現憲法は占領時に押し付けられたものだから、「独立国」となった日本には「 自主憲法」が必要だと自民党は言う。「独立国」ということが何をもってそう言 えるのか問題だし、 天皇を再び元首にするという復古調も問題だ。 憲法「改正」について主だった条文に戻って考えていきたいと前回書いたが、 果たせなかった。前回は憲法「改正」が直近の情勢の大きな変化の中から、自民 党政権によって求められている点にふれた。今回は現憲法が誕生した７０年あま り前の敗戦時のころに関わって触れてみた。一言でいえば、自民党が出した２０ １２年の「憲法改正草案」は古い時代の憲法に戻ろうとすることを特徴としてい る。今はアメリカとの「不動の同盟関係」をどう進めるか、自衛隊を憲法に書き 込むことを中心に「改正」論議が進められているように思う。いずれも市民・国 民の平和・安全・自由がどう担保されるのか、されないのか注視していかなけれ ばならない。森友・加計問題、それに伴う文書改竄、スーダン・イラク日報問題、 セクハラ問題などで安倍首相をはじめ、自民党や官僚の「指導者」としての退廃 ・劣化が激しいがゆえに、なおさらそうである。 ────────────────────────────────────── ◆晋三氏の憂鬱 《誰が後始末するんだ？》片山通夫 ────────────────────────────────────── 国会の委員会に張り付いていたときにも生理現象には勝てないので、トイレに籠 った時があった。丁度その時、誰か２・３人が入ってきたので、聞くともなく彼 らの話を聞いた。 A氏「いやいや、いったいどうなるんだい？モリカケ問題に防衛省の日報問題」 B氏「もう内閣は持たんな」 C氏「そんなことあるもんか。まだまだ持つ、いや持たせなきゃ」 B氏「無理だろう、支持率見ろよ。読売系の日テレで２６％だぞ」 A氏「あれはおかしい。日テレであんな数字をはじき出すなんて」 B氏「だから言うんだ。マスコミはもう見放しだしたんだよ」 A、B,C氏が口々に言った。 「しかし、あの首相の後始末は誰がするんだ」 晋三氏は「だからボクが頑張るんだ！」とつぶやいた。 国民にとって引かせるも地獄、続けさせるのも地獄・・・。 ────────────────────────────────────── ◆現代時評plus《平壌時間》片山通夫 ────────────────────────────────────── 平壌時間というのがあった。いや今も存在する。５月５日、午前０時をもって 日本や韓国の標準時に平壌が合わせるというものである。決して何とかタイムと 言って、時間にルーズなことを言うのではない。 それではその国の標準時というものはどうして決められるのか考えてみた。 一番有名なのはグリニッチ天文台の国際的な標準時である。グリニッジ天文台は、 基準子午線を決定する観測のために1675年に設置された。初代台長ジョン・フラ ムスティードはグリニッジ天文台で観測した厳密な恒星図を作り世界各地でグリ ニッジとの観測時間の差を測定すればグリニッジ天文台との経度差が分かると考 え、フラムスティード天球図譜という星図を製作した。この星図はその後、航海 者によって広く使われた。一方、他国もそれぞれの国の天文台を基点とした星図 を作った。しかし1750年代、イギリスが世界的な海運国になると星図もフラムス ティードのものが全ヨーロッパ的に使われることが多くなった。世界の海図の多 くも早くからグリニッジ子午線を基準に採用した。 そう、時間はその国を通る子午線が基準となる場合が多い。わが国では東経１ ３５度線上にある子午線を基準としている。兵庫県の明石になる。 それでは韓国ではどうか？大韓民国では朝鮮戦争後の１９５４年３月２１日、 日本の植民地時代の残滓を取り除きたいという大統領・李承晩の意思で、在韓米 軍などの反対を押し切り、大韓帝国時代の東経１２７．５度基準に戻された（大 統領令第８７６号）。しかし１９６１年８月１０日に、国家再建最高会議（５・ １６軍事クーデター後の軍事政権）の法律第６７６号により再度東経１３５度基 準とされた。これはグリニッジ標準時から30分単位の時差のある１２７．５度と いう標準子午線が、航空・航海など国際的な交通や、天文・気象などの観測の上 から不合理だったという理由によるが、連合作戦を行うべき在日米軍と在韓米軍 の間に時間差が生じることによる作戦上の支障から、在韓米軍の要求が影響を及 ぼしたという説もある。一方、北朝鮮では一貫して東経１３５度基準を使用して いたが、２０１５年８月５日の政令第５９９号により、光復７０年となる同年８ 月１５日午前０時３０分よりＵＴＣ+８:３０の「平壌時間」午前０時に切り替え られ、韓国と３０分の時差が生じるようになった。しかし２０１８年５月５日よ り３０分繰り上げられ、再び韓国との時差はなくなった。（ウイキペディアより） このように、該当する国の政治的な判断で決められたのが、その国の標準時と なるケースもあるということだ。 そしてこの５月５日から、北朝鮮は韓国と同じ、東経１３５度の子午線を標準 とすることになった。これも非常に政治的な判断であるといえる。 平壌時間はソウル時間や東京時間と同じ時間になった。 ────────────────────────────────────── ◆「スプートニク」 >>> 引用元 http：//jp.sputniknews.com/ ────────────────────────────────────── ◆情報通信・ラジオ「スプートニク」（HOME) http：//jp.sputniknews.com/ ◆日本関連 http：//jp.sputniknews.com/japan/ ◆国際─────────────── http：//jp.sputniknews.com/world/ ◆ロシア国内─────────────── http：//jp.sputniknews.com/russia/ ────────────────────────────────────── 新刊ガイド《「大大阪」時代を築いた男 評伝・関一（第７代目大阪市長）》 大山勝男 著 定価（本体2,600円＋税） 2016年2月10日発行 http://koujinnotomo.com/ ────────────────────────────────────── ◆《News Digest》：609studio編集部 ────────────────────────────────────── ◇きな臭い話、こぼれ話 北朝鮮 米国が「緊張高めている」＝首脳会談決定後初の公式非難 北朝鮮外務省は６日、米国が北朝鮮への制裁と人権問題での圧力を加え続けてい ることに対し、公式に警告した。 https://goo.gl/1WbgZg 米朝首脳会談 シンガポール開催が有力か＝６月中旬の可能性も https://goo.gl/KCHFW9 「オーナー一家の横暴もう我慢できない」…ろうそくを持った大韓航空社員たち の反撃 社員や元社員ら500人、世宗文化会館前でろうそく灯す 仮面つけて「飛び立った飛行機、飛んでいけ飛んでいけ」 「チョ・ヤンホ退陣、イ・ミョンヒ逮捕」叫び退陣・処罰を要求 警察、チョ・ヒョンミンの拘束令状を請求…検察は棄却 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/30497.html 文大統領「４大国通話外交」で「板門店宣言」への支持を確認 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/30499.html 大統領府もホワイトハウスも否定する中、在韓米軍縮小報道はなぜ出てきたのか http://japan.hani.co.kr/arti/international/30494.html 文大統領、就任１年支持率８３％…歴代大統領のうち最高値 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/30496.html 北朝鮮の標準時 韓国や日本と同じに＝５日午前０時から https://goo.gl/8mvboJ トランスジェンダーの娘に、ふたりの校長先生が言った「衝撃的」な言葉 https://flipboard.com/@flipboard/-title/f-d5784a5973%2Fhuffingtonpost.jp 北朝鮮との「息詰まる」１１７日…文大統領と参謀陣はしばし休息中 https://goo.gl/jouMgn 「交渉家」から「統一する者」へ…進化する海外メディアの文大統領評価 https://goo.gl/PWtNBm 京義線・東海線を連結“切れた南北”をつなぐ 南北首脳が東海(トンヘ)線および京義(キョンウィ)線鉄道と道路を連結すること に合意した。ここ１０年間にわたり中断された南北鉄道連結事業が、再び急流に 乗ると見られ、南北経済協力の糸口が見つかるだろうという見方が出ている。 http://japan.hani.co.kr/arti/politics/30422.html 「安保は米、経済は日本」戦略か 正恩氏の日朝対話発言 https://goo.gl/WQFsrk ──────────────────────────────────── ◆編集長から：片山通夫 ──────────────────────────────────── 「嘘をばらまき続けたポンペオは、国務長官にふさわしくない」という記事は Newsweekの５月５日電子版に掲載されている。 https://www.newsweekjapan.jp/glenn/2018/05/post-8.php 記事は彼が過去につき続けたと言う嘘を列挙している。 そんな男は「国務長官にふさわしくない」ということだ。 そういえば我が国の首相も平気で嘘をつき続けている。「モリカケ問題」にお いても首相は「丁寧な説明を重ねてきた」と言い切る。しかし、「丁寧な説明」 は言った本人の自己満足でなく、この場合、野党の政治家や国民がそれを「丁寧 かどうか」判断するものではないのだろうか。 昨今の政治家は日米でもいささか乱暴すぎる感がある。そんな誤った「英雄と も言えない独裁者」には早々にお引き取り願いたいものだ。 ─────────────────────────────────── 発行 ２０１８年５月８日 No.８５７ FB https：//www.facebook.com/michio.katayama.5 配信 まぐまぐ配信システム ID：0000052236 MailuX配信システム ID：MM3E1B97842E020 contact us http：//www.609studio.com/html/mailform.html website http://www.609studio.com/ 投稿 http：//www3.ezbbs.net/06/609studio/ 購読 解除 http：//archive.mag2.com/0000052236/index.html ◇禁・無断転載◇ ──────────────────────────────────── |