メルマガ:toxandoriaの日記
タイトル:安倍政権が強める天皇批判と対宮内庁圧力、その歴史修正の欲動を根絶する糸口は、・・・(1/3)  2016/01/10


■[日本のアキレス腱]安倍政権が強める天皇批判と対宮内庁圧力、その歴史
修正の欲動を根絶する糸口は、「国家神道」派極右(政治的ガンor文化的相貌
失認症/変質者の愛国エロス)と「正統保守」を峻別する「未了の相克」へ持
続的に挑戦する意思の共有(1/3)2016-01-09toxandoriaの日記
・・・お手数ですが、画像は下記URLから入って、ご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20160109

【Cover動画】Lara Fabian – Ma vie dans la tienne (あなたの中の私の人生
/Official Video)

【Cover Images】2015晩秋の風景、京都/古代、渡来系文化の残照・・・

1 上賀茂神社・社家町の風景1:社家町は賀茂(鴨)神社の神職系の人々の
住まいとなってきた地域であるが、これらの人々は古代氏族・鴨氏の末裔であ
り、鴨氏は有力渡来系氏族・秦氏(中国・朝鮮半島系/太秦と深草が本貫地)
と永く深い縁を結んできたことが知られており、鴨氏そのものも渡来系氏族で
ある可能性が高い。            

2 上賀茂神社・社家町の風景2:また、賀茂神社そのもののも渡来系神社で
あることが窺われ、近年、その方面の研究が進みつつある。

3 蚕の社(太秦/木島神社内):『続日本紀』の大宝元年(701)4月3日の条
に当神社の名前があるので、それ以前から祭祀されていた古い社である。渡来
系氏族、秦河勝による広隆寺創建とともに勧請された養蚕神社とされる。

4 大酒神社(太秦):『広隆寺来由記』によると、仲哀天皇四年、秦始皇帝
の裔・秦氏の祖功満王が来朝し始皇帝の祖霊を、広隆寺に祀ったのが当社であ
るとされる。

5 蛇塚古墳(太秦):京都府で最大の横穴式石室を有する前方後円墳であっ
たが墳丘封土は失われ石室のみを露出する。聖徳太子のアドバイザーであった
渡来系氏族、秦河勝の墓である可能性が高い。

6 大原の風景1:大原の寂光院は、寺伝によれば聖徳太子が父・用明天皇の
菩提のため開創したとされるが、

7 大原の風景2(寂光院):聖徳太子と秦河勝の繋がりから、やはりこの地
にも渡来系の人々の色濃い足跡の広がりが窺われる。

(プロローグ)法隆寺『木造観音菩薩立像(百済観音)』

・・・6世紀半ば〜7世紀中葉頃の飛鳥時代でも未だ“自らが半島人か?日本
列島人か?”の意識は、おそらく現代ほど明確ではなかったと思われる。従っ
て、この『百済観音像』は、その時代の曖昧な<相貌認識>として見るべきか
もしれない(関連参照、以下『補足2』)。(当画像はウイキより転載)

奈良県斑鳩町の法隆寺には、和辻哲郎『古寺巡礼』、亀井勝一郎『大和古寺風
物誌』などで紹介され(大正時代以降に)広く知られるようになった国宝『百
済観音』(7世紀前半〜 中葉頃の作、作者・製作地(半島or日本?)ともに不
詳)がある。

八頭身の長身(高さ2.09m)でクスノキ(樟)の一本造りであるが、両腕の肘
から先と水瓶 、天衣などは別材で継いである。同時代を風靡した止利(鳥)仏
師(鞍作止利とも呼ばれ、中国系、今来の渡来人とされる/飛鳥大仏(飛鳥寺)
・釈迦三尊像(法隆寺金堂)などの作者)の様式とは大きく異なり、純化され
た美しい体躯の造形が特徴で、アーモンド形の目とアルカイック・スマイル
(この点は止利様式と共通)を湛えた表情(独特の相貌)が神秘的である。

元禄期〜明治17・18年頃までは「虚空蔵菩薩」と呼称されていたが、明治19年
に岡倉天心が調査を実施(維新政府による廃仏毀釈なる文化破壊の蛮行、一種
のヴァンダリズムへの危機感から実行された/関連参照→補足1)した時の記
録には「朝鮮風観音」と記されており、いつしかそれが百済観音と呼ばれるよ
うになった。

顧みるに、古代「飛鳥〜白鳳〜天平〜平安中期」以降の日本文化が独創性の点
で優れているとすれば、それは東アジア漢字文化圏(近畿圏を中心とする日本
列島はその受け皿であり終着点であった/関連参照 →http://goo.gl/m1IJtw
 )における重層的・波状的な外来文明の坩堝の中で、寛容かつ謙虚に中国・
朝鮮半島などからの渡来系文化に学びつつ(新羅との関係が悪化する、およそ
聖武治世期より後は渤海からの遣日本使が主流となる)、より日本的な方向へ
それを“純化”させ「日本文化のユニークな芸術性」を探究してきた点にある
と考えられる。

それは同じに見える「純化・純粋化プロセス」でも、“先ず脳内で空高く飛翔
する靖国顕幽論あるいは国家神道らのドグマ的な観念世界(“変質者のエロス”
の欲動/委細、後述)ありき(例えば、現在の安倍政権を陰で操る #日本会議
らの如き)”の架空(虚構・妄想の類)の出来事ではなく、それぞれの部門と
立場に応じ懸命に生き抜くため日本列島に定住した人々の日常のリアルに根差
す、地道な文化創造の努力が培った結晶であり、結果的にそれが「観念的にも
非常に美しい日本文化のエッセンス」となったのである。

このような観点からすれば、かつて『古寺巡礼』の著者、和辻哲郎が<靖国神
社(平田篤胤が“手遊(すさ)び”で創作した靖国顕幽論(幽顕思想)/国家
・日本の主権を持つ資格がある玉砕戦の英霊を頂点とする霊界ヒエラルキーが
日本国民の上部構造として君臨する、と考える)の思想は『変質者(文化的倒
錯の観念を持つ輩の意味!苦w)のイデオローグ(“変質者のエロス”の欲動)
』であると指摘>していたことが実に慧眼であることが分かる。(出典:吉田
真樹著『平田篤胤−霊魂のゆくえ』講談社、ほか/関連参照 ⇒ ノーマン・ブ
ラウン『エロスとタナトス』―竹内書店― http://urx.blue/qdr6 )

<補足1>偽装極右ならぬ正統保守のあり方を見据えた岡倉天心の驚くべき先
見性について

今を去ること約110年以上も前に、『日本の覚醒』(1904/東西の架け橋の意識
をアピールした著作)を出版した岡倉天心(1862-1913)は、慧眼にも、日本が、
その後“軍国主義国家からグローバリズム時代を経て、やがて現在の「安倍晋
三的なもの、すなわち #日本会議 的なものによるエクリチュール(日本国民
が歴史過程で創造してきた凡ゆる文化所産・痕跡)破壊の蛮行」が再び復帰す
る時代”をすら予感していたようだ。それ故、その後の岡倉天心は日本社会の
主流権力(ファッショ軍国主義に熱狂する戦争へ向かう奔流)から疎外され、異
端視されることになった。

因みに、これはヨーロッパ全般に言えることでもあるが、特に「フランス革命
〜ナポレオン体制〜反動体制〜第三共和政(1870〜1940(ナチス侵攻期まで))
」の過程で繰り返されたヴァンダリズム(フランス革命の暴走による、「廃仏毀
釈」に似た文化遺産・建造物等の破壊行動/逆に、維新政府がヴァンダリズム
を“表面的”に剽窃したのが廃仏毀釈である可能性が高い)との闘いの中から、
次第に文化遺産・歴史的記念物あるいは美術史・音楽史・演劇史などを重視す
ることの重要性が理解され今に至ったのである。

このようなヨーロッパ近・現代史の流れを見ると、日本の伝統美術を継承する
ことに価値を見出し、明治維新政府によるヴァンダリズム(廃仏毀釈)に抗し
て、岡倉天心が19世紀後半〜20世紀初頭にかけて、帝国博物館(国立博物館の
前身)・古社寺保存会(文化審議会の前身)・古社寺保存法(文化財保護法の
前身)・東京美術学校(東京芸術大学の前身)・日本美術院などの諸制度創設
に関わり、菱田春草・横山大観らへの支援と古社寺・仏像等の保護・保存・復
興に力を注いだことは、決してヨーロッパにも引けを取らぬ、非常に先験的な
活動であったことが理解できる。因みに、#日本会議 、神社本庁らがやってい
る「歴史修正主義」活動は、正統保守を“騙り”つつ、まさにこの過程を遡行
する蛮行に他ならない!

また、このような視点から見ると、世界に誇るべき寛容かつ謙虚な「正統保守」
的観念を持っていたはずの日本人が、政財官学のみならず一般国民の殆どまで
もが、美しい日本の自然環境と国土、そしてその「未来と子孫」への継承可能
性の破壊(決定的ヴァンダリズム)以外の何物でもない「“原発一極(一穴?w)
経済”絶対主義なる<狂信=安倍晋三の“世界一絶対安全な日本のアンダーコ
ントロール原発(今や、最も危険で明らかに費用対効果が劣勢な電源プラント)
を世界中で揺るぎなく推進する”という狂信政策>に嵌ったまま、みすみす日
本が総掛かりで亡国への道を進みつつあるのは何故なのだろうか?

<補足2>日本の『報道の自由度』が下がり続けるのは何故か?/重度「相貌
失認症」を罹患し、安倍の“豚婢”(脂ぎった“ブランド豚”扱いの肥えた
“はしため”)と化した日本のジャーナリズム(四次元的「相貌認識」の能力
は“真人間”だけがもつ!)

人間の脳には<絶え間なく変化し続ける過去(個人的経験、様々な体験や歴史
認識などの記憶を含む)から現在へ、そして未来(人間の宿命ともいえる“未
了の相克”へ投企・挑戦するベクトル)へ流れ続けるという『時間』軸に加え
『形』と『色彩』を動的(ダイナミック)に総合し把握する>という、いわば
「他の人々の生きた相貌」(時間も加わる四次元の中で生きる相貌)を瞬時に
認識し記憶する能力があり、それが他の動物一般とは異なる『人間らしさ』を
人間社会へ与えていることが分かってきている(関連参照 →山口真美『赤ちゃ
んは世界をどう見ているのか』―平凡社新書―http://urx.blue/qcEG )。

そして、この「相貌認識」の能力が失われる「相貌失認症」という病気がある
ことも知られており、それには2%程度とされる先天性と、後天性の二種類が
ある(出典 → http://urx.blue/qcET )。後天性「相貌障害」の場合は、人
間の顔を認識し識別する脳の側頭葉・後頭葉に偏在する「顔領域」が、事故・
疾患・洗脳・ストレスなど何らかの外圧による損傷を受けて「生きた人の顔」
(敵か、味方か?付き合うべき相手か、警戒すべき相手か?など)の認識が困
難となるのだが根本的治療法は今のところ知られていない。

従って、現下、日本で横行する<安倍首相と主要マスメディア幹部の恒例・会
食セレモニー>という、政治権力側から一種の洗脳効果をマスメディアが恭し
く享受する奇怪な儀式で日本の主要メディアが機能不全となっていること、言
い換えればそれにより日本国民が“安倍首相を支える国家神道派・極右、#日
本会議 らの実像(リアル相貌)を凝視し批判する”ことが不可能と化している
のも、れっきとした後天性「相貌障害」の一種である(関連参照↓★1〜3)。
しかも、そのため主要マスメディアは日本の未生(未来の可能性)を宿す国民
の実像(リアル相貌)をも凝視することが不能となっている。まことに恐るべ
きことである。

★1『日本の報道の自由が危険に晒されている/日本は11位から61位へ、報道
の自由度が下がる理由:米国人ジャーナリスト、Jake Adelstein氏』http://logmi.jp/93108 

★2 国連の「表現の自由」調査を拒否! 安倍政権が国際社会から隠したがっ
た“報道への圧力”全事件簿/安倍が国連調査拒否し報道圧力を隠蔽20160104
リテラhttp://urx.blue/qelI

★3 ミドルパワー国・カナダ式「多元解」の模索と西欧デモクラシー(目下、
渦中に立つフランスがその源流)を調和させる柔軟思考による、新たな理念
「解」の構築が急務!しかし、その「解」がIS同然の 『 #日本会議 と安倍の
“狂”/↓*1』ではあり得ない! 矛盾を抱え苦闘する仏を凝視する一方、日
本の惨状( #日本会議 と安倍の“狂=変質者のエロスの暴走”がもたらす言論
弾圧の現実/↓*2)も併せて注視すべき!http://urx.blue/qelQ 

⇔ 詳報求む。RT @buu34: 非常事態を3か月延長する法案が出たが・・・、国
会議員、弁護士、司法官、ジャーナリストは強制家宅捜査から除外、現行法で
はメディア規制が可能なところ法案では削除、まだ幾らか良識は残っているよ
うだ。20151120@岩上安身http://urx.blue/qelN 

  ⇔ 同感!「極右」の拡大はテロの脅威による感情劣化に因るものと理解で
きる。(が、ミドルパワー国・カナダ式「多元解」の模索と西欧デモクラシー
(目下、渦中に立つ仏型)を調和させる理念の構築が急務!その解がIS同然の
 『 #日本会議 と安倍の狂』ではあり得ない!)20151119@只のオッサンがリ
ツイート to @金子勝 (デンマークで極右・国民党が20%の得票で議会第2党に
躍進。オランダでも極右の自由党支持が世論調査で1位。/アベは国境なき世
界戦争を利用し臨時国会も開かず戦争を煽りに外遊中) http://urx.blue/qelP

*1 国連の表現の自由調査、突然延期 日本政府が要請/調査に協力を予定し
ていた市民団体関係者は「特定秘密保護法や、政府によるメディア介入などが
取り上げられるのを避けたのではないか」と批判している。2015/11/19 - 
47NEWS http://urx.blue/qelM

*2 民主主義への破壊的挑戦「テロの狙いは憎悪を発生させ、同時に憎悪に
よって迫害された者を新兵にする」という厳しい現実に対峙し、「国民主権」
の死守で苦悶・苦闘するフランス(ポスト2015.11.13パリ同時多発テロ)と対
照的な、同テロを好機と見て<IS同然の“狂”に因る錯覚合理主義>で「国民
主権」の統制へと動く安倍政権の言論弾圧、11.17読売・産経新聞の全面広告
(TBS『News23』で安保法を疑問視する岸井成格氏(毎日新聞特別編集委員)を
放送法第4条・違反だと名指し批判!)http://urx.blue/qelL 

・・・その広告主“視聴者の会”の正体は『情報通信戦略調査会』!? しか
も、安倍政権は、そのテロ対策の言論弾圧と同時並行・多発!的に<秘密保護
法+共謀罪>再検討(↓*3)のショック・ドクトリン式改悪「改憲」へ、つ
まり反民主主義、反立憲主義へ拍車をかける暴走の気配を見せ始めた!

・・・日本政府は、パリでの同時テロを受け、テロ対策を強化する考えだ。来
年の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)や2020年の東京五輪・パラリンピッ
クを控え、テロに関する情報収集体制の整備などを進める方針。自民党内から
はテロなどの謀議に加わった場合、処罰対象となる「共謀罪」の創設を求める
声が上がっているが、曲折もありそうだ。(2015/11/17時事通信、より部分転
載)、http://goo.gl/hVOeBu 

・・・

つまり、サラリーマン化した“お上ご尤もの立場の政治記者らによる<アンチ
「安倍政権批判」に徹する異常な報道姿勢>”は、「彼らジャーナリストが本
来なら誇りとすべき権力批判」どころか安倍政権、つまり「カルト偽装極右民
族派なる異常な政治権力の相貌」(神社本庁、 #日本会議 らが意の儘に操る)
に這いつくばるバカリとなるよう仕掛けられたことに因る「相貌失認症」>で
あり、今やこのビョーキは関連業界へ広く伝染している(関連参照↓▲1〜
2)。

▲1 20151231朝ナマ:番組終了20分前になってやっと安倍政権に迎合するメ
ディアの在り方が話題になった。共産党の小池氏が「マスコミ幹部が頻繁に安
倍首相と会食をやってることは問題…」と発言したら、田原総一朗が「会食す
るくらいはいいけど」と言って小池氏の発言を遮ったのは酷い!認識が甘いよ 20160101@徳永みちおhttp://urx.mobi/qgND

▲2 <下っ端の記者までが官邸とズブズブ&濡れ濡れのヨダレ>仲間となって
おり、今や記者クラブメディアは総掛かりで<戦前型“変質者のエロス“権力>
に酔い痴れるバカリで、安倍カルト狂人内閣の真正「太鼓&提灯持ちメディア」
と化した!20160106@只のオッサンがリツイート to @Trapelus(聞いて呆
れる首相担当記者のごっつぁん忘年会 国民の税金で高給寿司とローストビー
フをムシャムシャ こりゃ安倍政権のヨイショ報道があふれ返るのもムリはない20160 106日刊ゲンダイ)http://urx.mobi/qgNH

・・・

ともかくも、その四次元世界(三次元空間プラス“過去・現在未来の時間の流
れ”)の中で生きざるを得ない人間が、いま現在の時間の流れとともに個々の
相貌を内面記憶(歴史記憶も含む)の変容に合わせつつ変化させるのは、ごく
自然なことだ。従って、かなり長いあいだ再び出会う機会がなくなれば、人々
がお互いの相貌を忘れてしまう現象が起こり得るのも自然なことである。

また、人間的な形象をモチーフとする芸術作品もこの「相貌認識」の問題と実
は無縁でないことを理解する必要がある。無論、それは、生きている人間の現
在との関わりという意味だけではなく、ある「一定の歴史過程の流れの影響を
受けつつ、更には個人的に経験する時間の中で生きる芸術家と人間社会の相互
交流全体の相貌」を認知し同定する、その意味での新たな文化・芸術創造のス
ナップショット(相貌認識)ということでもある。

1 偽装極右、安倍「美しい国家主義」の正体(1)

・・・第二次世界大戦における日本軍の行動『正当化』への飽くなき策謀、そ
れは皇国の象徴たる国家神道の宗主『伊勢神宮』を渇望する政治的変質者の
“愛国のエロス”・・・

(安倍官邸が強める対『宮内庁』圧力と『今上天皇』批判は、中国の“愛国無
罪(権力・民衆両方が求める異方向ナショナリズム)と「先富論」が<和諧>
を模索する苦悩の葛藤”とも異次元で全く意味不明なアナクロ・ベクトル)

<参考>『安倍官邸が仮想敵国視』(出典:http://urx.blue/qdHF )する中
国/その『国民主権共和ナショナリズム』の萌芽から現代の愛国ナショナリズ
ム(現実には、権力・民衆の双方が求める異(両)ベクトル・ナショナリズム
の葛藤となっている)に至るまでの近・現代中国史の概観

金立群(AIIB/アジア投資銀行、初代総裁)だけでなく、習近平(中華人民共
和国主席)ら、今の中国指導層は青春期に文革という辛酸をなめたあと高度成
長を成し遂げた世代であるだけに、「彼らには、植民地主義に踏み荒らされた
屈辱の歴史を経て今や米国に次ぐ大国として再び世界の覇権を伺うという野心
が漲っているのは確かである(出典:20160103日経、『アジア ひと未来(2)
覇権を再び 野心隠さず』、http://goo.gl/92EUwu )。

他方、「改革開放」以降の現代中国には、グローバル世界における<個人の欲
望の解放(自由市場で各国民が経済的豊かさを追求しようとする意思の尊重)、
国民の愛国意思高揚、そしてデモクラシー実現への要求>の三者を如何にして
調和させれば共産主義一党独裁体制から軟着陸を図るための方向付けが可能と
なるか、つまり現代中国流「国民主権共和ナショナリズム」の方向付けの問題
が重く伸し掛かっているのも歴然たる現実、として冷静に見つめておく必要が
あるだろう。

そこで、いま現政権が国民に提示している最もマクロなビジョンが「和諧社会
(調和社会)」の建設であり、これは、富強中国の実現を出発点としつつ、改
革開放による経済発展のなかで、中国に出現した様々な矛盾、つまり「都市と
農村、および沿岸部と内陸部・西部地区の間の激烈な格差、更には激しい環境
破壊」などの解決のために掲げられた最も大きなスローガンである。

無論、我われ日本国民がその方向付けを外部から簡単に見出すことなどは到底
できる訳もない。その代わり、ここでは、かつて確かに存在した中国『国民主
権共和ナショナリズム』の萌芽から現代の愛国ナショナリズムに至るまでの近
・現代中国史を概観しておくこととする。(簡潔を期して、以下は箇条書きに
準じて纏めておく)

・・・

中国『国民主権共和ナショナリズム』の萌芽/創立民国=「アンチ皇帝政治
(一君万民)」意識の萌芽/孫文「三民主義」(民族主義(漢民族と少数民族
の平等を意味する五族共和へと発展)、民権主義(主権在民)、民生主義(経
済的な不平等を改善し国家主導で近代化と社会福祉を充実させることを意味す
る))

・・・1906年に孫文が発表した中国革命の基本理論で、中国国民党の基本綱領
として採用され中華民国憲法(台湾)にその趣旨が記載されている。

1910年代の文化運動のスローガン「デモクラシー&サイエンス」 

・・・本格的な「国民主権共和ナショナリズム」の萌芽


1911〜1944:中国の「近・現代=皇帝の天下から国家への時代」=中華民国期
=国民党の抗日戦争

・・・国粋⇔西化(西洋化)らの思潮が闘う混迷の時代


1945〜1949:国共内戦の時代(1949年10月1日:ソビエト連邦からの間接支持
を受けた共産党軍の反撃を受け、アメリカ政府の支援と援助を受けたにもかか
わらず、中華民国軍が敗退。南京国民政府が崩壊。)

・・・1949年の共産党による一党独裁政権の勝利は、見方にしだいではあるが
「近代国家形成を目指すナショナリズム」の異形バージョンであったともいえ
る。


中華人民共和国/毛沢東の時代、その特筆すべきポイント

・・・中華人民共和国は成立して約65年となるが、その前半30年が毛沢東の時
代(建国期)になり、それ以降は「改革開放の時代」となる。

・・・この「毛沢東の時代/建国期」の特色を列挙すれば、「共産党一党独裁
なる政治システム、住居・生活サービス等の全てを人民に与える企業体として
の人民公社システム、毛沢東思想(マルクス・レーニン主義/階級闘争理論に
因る革命原理主義的思想/儒教的な“郷紳社会と倫理的観念”の破壊が目的)
なる文化システム」の確立ということになる。


改革・解放の時代(蠟小平の指導体制の下、1978年12月に開催された中国共産
党第十一期中央委員会第三回全体会議で提出、その後開始された中国国内体制
の改革および対外開放政策)のエポック/市場経済への移行期(1978年 - 1992年)、社会主義市場経済(1992年 - )/「経済特区」設定、人民公社解体、
市場原理導入、民主化運動の展開、「六四・天安門事件(1989.6.4)」、さら
なる改革開放への流れ、大きな経済発展

・・・蠟小平の強力なリーダーシップと「先富論」(一種のトリクルダウン
論)、人民大衆の貧困脱出と生産性向上への欲望(意欲)、先進諸国から立ち
遅れていたことへの屈辱感などが、その推進力となった。

・・・が、特に蠟小平の「先富論」は、何処でも御多分に漏れずの現象である
が、極端な「拝金主義者(向銭看)」の跋扈と格差拡大の問題につながった。

・・・しかし、(これは不幸中の幸いとでもいうべきか?あるいは逆説的とい
うべきか?)極端な「拝金主義」経済の奨励こそが、実は、中国社会の多数派
層(底辺層に重なる)の人々らの中に「本格的な近代デモクラシーを求める主
体的な意識」を芽生えさせたといえる。その最初の軋みが、先に触れた「六四
・天安門事件(1989.6.4)」であったといえよう。

・・・しかし、問題はそれにもかかわらず、相変わらず政治体制が「共産党一
党独裁」のまであることだ。そして、中国の「愛国ナショナリズム」の主導権
は未だに「中国共産党による国家主義的な上からの愛国主義教育」の手中にあ
る。

・・・また、異なる観点から見ると、中国社会は約92%を占める漢族も含めて
56の民族から成る多民族国家であり、この民族問題の軋みが中国社会を襲うと
いう厳しい現実がある。やがて、この軋みが過激化する苛烈な局面も訪れるで
あるだろう。

・・・しかし、孫文の創立民国(特に、少数民族の平等を意味する五族共和)
の歴史を中華民国(台湾)と共有するという歴史観への深化もあり得ることが
広く理解されるようになれば、少数民族問題の糸口を探る過酷なルートから、
中国の国民が本格的に「国民主権共和ナショナリズム(愛国)」の意識を共有
する時代が来る可能性もあると見るべきだ(共産党主導ながら基層民主、村民
自治が進みつつあり、それが本格的デモクラシーの細胞化するか?)。

・・・中国の最大の課題は共産党一党「独裁権力の透明化」であるが、それは
中国独自の努力もさることながら、そのためには、我われは今や大気圏も含め
た意味での地球という有限な資源環境の中のグローバリズム世界で共存せざる
を得ないことが明らかである以上は、特に日韓など東アジア文化・経済圏での
政治・外交的な国際社会ルールの法制化も着実に視野に入れるべきである。

(安倍官邸、神社本庁、 #日本会議 らの飽くなき狙いとは?)

・・・それは、第二次世界大戦における日本軍の行動『正当化』の保証人を務
めた『“政治的変質者の愛国エロス”が妄想する『万世一系皇国史観』の守護
神たる<国家神道>の聖なるエンブレム、伊勢神宮』を取り戻すということ/
しかし、これは悲惨な敗戦へ直結した伊勢神宮に関わる決定的誤解である!
(この論点の委細は、下記ブログ記事を参照乞う↓◆)・・・

◆多数派国民層が、「伊勢神宮(日本文化のハートランド)の戦争と平和の両
義的で苛酷な歴史経験」を「自らの問題」として理解することが肝要/2015
-10-30toxandoriaの日記、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20151030

・・・伊勢神宮は、凡そ7世紀中葉〜後半における日本国(倭国)の誕生と東
アジア漢字文化圏に位置する日本文化の揺籃の地であるとともに天皇家の歴史
・文化的精神基盤であり、かつ伝統神道の自然アニミズムを根拠とする全国神
社の本宗(ほんそう/総祖神)である。同時に、この日本国の誕生に関わる歴
史環境から、おそらく殆どの人々は全国の神社を代表する伊勢神宮が日本文化
と自らの心性の基層であるとも感じているはずだ。また、実は「伊勢神宮」は
日本国民の“脱原発”と真の“平和主義”の意思を未来へ繋ぐための希望の地
(新しいハートランド)でもある。そして、そのことは「今上天皇の護憲主義
と靖国回避のスタンス」とも深く結びつくことを意識すべきである。

・・・

伊勢神宮の式年遷宮は戦後四回行われたが、正遷御当日(20131002)の式典に
参列した総理大臣は安倍晋三が初めてである。この時には、麻生太郎副総理を
含む8閣僚(殆どが #日本会議 メンバー)も参列した。しかも、NHK始め主要
メディアは、このことの委細を報じなかったが、安倍政権は、 #日本会議 、
神政連、神社本庁、神宮大宮司(鷹司尚武氏)ら「国家神道」復活派の希望の
星である(画像は、http://urx2.nu/qhjN より転載)。

 → Cf.4【安倍首相と9閣僚が伊勢神宮参拝、これは政教分離原則違反で憲
法違反。伊勢志摩サミットも要注意!】今回の、安倍首相ら10名の閣僚の伊
勢神宮参拝は、内閣総理大臣以下内閣の多数が大挙し、それも神道最高の施設
である伊勢神宮に参拝しているのだから、安倍政権と神社本庁が「他の宗教団
体とは異なる特別のものであるとの印象を与え特定の宗教への関心を呼び起こ
す」という象徴効果を謀っているのは明らかで憲法違反である!201601 06ブ
ログEveryone says I love you ! http://urx.mobi/qgfc

その当日の記者会見で菅官房長官は「これは恒例の私人としての参列で、憲法
の正教分離原則に反しておらず何ら問題はない!」と “恒例のしゅくしゅく説
明”を得意気に述べたが、戦後初の「安倍総理と8閣僚」の正遷御当日の参列
は、神宮遷御(伊勢神宮の存在)に関わる「戦前回帰」の政治的メッセージ
(=“政治的変質者の愛国のエロス”なる狂信)を、不遜にも、肝心の今上天
皇のお立場(護憲主義)を一切無視する形で、日本社会へ戦後初めて発信した
ことになる。

その安倍首相の政治的メッセージは「伊勢神宮と国民の歴史的関係」を改めて
強く意識させたが、その政治的メッセージが敢えて隠している部分を具体的に
指摘すれば、それは「全国民の玉砕が前提の『愛国自爆テロ戦争』(愛国戦争
を国家神道の崇高祭儀と見なす狂信!)」を司る国体(一億総“追憶のカルト”
化/異常“観念同時”なる集団妄想の愛国エロスの病理)へ、再び、日本国民
を回帰(罹患)させる!という安倍晋三・一派の強い決意の現れに他ならない。

(伊勢神宮を『国家神道』のエンブレムとする“万世一系の国家体制”へ回帰
したいと願う変質者の“愛国エロスの欲動”が抑制できず、安倍官邸が強める
宮内庁への圧力と今上天皇批判) 

そのため、安倍政権は「戦前において国家神道の象徴であった伊勢神宮」の存
在意義についての内外へのアピール強化とともに、#日本会議 、神社本庁ら
が罹患した「変質者の“愛国エロスの欲動”/和辻哲郎」(戦前の“皇国史観”
国家、日本全国の宗主たる伊勢神宮を国家神道のエンブレムとして掲げる“万
世一系の国家体制”へ回帰したい強力な欲動)が抑制できず、「国家神道」復
活への支持拡大が狙いの国民洗脳の好機として「20160526〜27伊勢志摩サミッ
ト」開催(http://urx.blue/qdM4 )を利用すべくその開催準備に取り組んで
いる。また、それと並行して安保法(戦争法)と「平和主義放棄&緊急事態条
項(戒厳令)付の改憲」に積極的に賛意を示すよう宮内庁へ圧力を掛け、平和
主義と戦争反省の御発言を続ける今上天皇への批判も強めている(関連参照/
↓★3、4)。

★3 安倍政治に危機感、天皇は誕生日に何を語るのか? 官邸が強める宮内庁
への圧力、安倍ブレーンを使い天皇批判も20151222リテラ、http://lite-ra.com/2015/12/post-1811.html (以下、部分転載)

・・・「天皇と皇后両陛下は、安倍政権の改憲、右傾化の動きに相当な危機感
をもたれている」この数年、宮内庁記者や皇室関係者の間ではこうした見方が
定説になっており、昨年あたりから、官邸が宮内庁にかなりプレッシャーをか
けており、天皇、皇后が思いを素直に口にするのが難しくなっているというの
だ。

★4【天皇と宮内庁への圧力源は安倍政権を牛耳る #日本会議 と神社本庁/
終戦時に敗戦(ポツダム宣言受諾)拒否で天皇の首の挿げ替えも覚悟して引起
こされた『宮城クーデター事件』の首謀者ら、“生長の家”過激派の流れを汲
む一派「日本青年協議会」が #日本会議 の実働部隊となっている】 ⇔ 安倍
首相は、来夏の参院選後を視野に「緊急条項」付設から入る「憲法改正」に取
り組む意欲で、おおさか維新・公明らを加えた橋下提唱「改憲勢力2/3構想」
実現への布石に着手した。http://urx.blue/qdN1

・・・そこで懸念されるのは、<国民の殆どが現「憲法」を高く評価>する一
方で、厳しい海外の眼差しとは異なり、日本メディアが未だにその「憲法改正」
強行の仕掛人が #日本会議 であることを率直に報じようとはせず(“安倍を
支持する保守層”などの婉曲表現に止まる!)、そのため多くの国民が #日本
会議 の危険性について殆ど無知であり、その点に無頓着のまま #日本会議 
指南の目くらましパフォーマンス戦術に洗脳されて安倍一派へ投票するように
なることだ。

(しかし、安倍内閣の余りにも異常な“政治的変質者の愛国のエロス”暴走に
対する『強力なカウンター効果』が期待される新たな動向が生まれつつある)

だが、今のところ伊勢神宮ら各神社の神職および伊勢神宮・宮内庁・文科省管
轄の歴史・文化研究機関等の所属研究者らの多くが「原発アニミズム論(異常
神話論理)」批判派であるため、日本会議・顧問の鷹司尚武氏が大宮司を務め
る伊勢神宮そのものが「自然アニミズム」の看板を堂々とかなぐり捨てること
はなかなか困難であるだろうし、何よりも伊勢神宮と歴史時間を、これからも
末永く身近に共有し続ける伊勢市民・三重県民の多数派層がアンチ「原発(ウ
ラニウム・放射能)アニミズム論」(神社本庁が掲げる異常ミソロジー(神話
論理))だという現実がある。

ともかくも、「3.11フクシマ原発苛酷事故」が起こるまで、「ウラニウム・放
射能アニミズム論」は神社本庁・神政連のキャッチであり、目下、神政連らが
その復権を工作中!だ。しかし、一方で伊勢市長・鈴木健一氏は非核平和・脱
原発派であり三重県民(特に、南伊勢町(旧南島町ほか)・大紀町/かつての
原発立地予定地)には、中部電力「芦浜原子力発電所計画」を2000年に白紙撤
回させたという実績がある(http://goo.gl/AFqZQL /参考文献:北村博司
『原発を止めた町』‐現代書館∸)。

因みに、いま「憲法違反訴訟」が各地で準備されているが、特に「伊勢神宮の
ある三重県での大きな活動」を注目すべきである。安倍晋三首相は、「伊勢志
摩サミット」に集まる世界のリーダーを、かつて「国家神道」の頂点に君臨し
た伊勢神宮に参拝させて、「戦争法(安保法)」と「原発推進/原発アニミズ
ム論(神社本庁の神話論理)」に日本国民ともども一気に乗せてしまうという
戦略を採っているようだが、これは却って裏目に出る可能性が高いようだ
((注)伊勢神宮の内宮が所管する機殿(はたどの)神社が松坂市にあり、伊
勢・松坂両市は隣接することに加え、歴史的な関係も深い)。

・・・Cf.1 三重・松阪市長「安保法案は違憲」 議決差し止めへ提訴20150917
朝日、http://urx.blue/qek2 

(安全保障関連法案は憲法9条に違反するとして、三重県松阪市の山中光茂市
長が9月16日、参院での議決などの差し止めを国に求める訴訟を東京地裁に
起こした。同時に、差し止めの仮処分も申し立てた。)

・・・Cf.2中核都市の松阪市で戦争法違憲訴訟、それも集団訴訟が始まる。既
に原告団は750人に膨れ上がっており、山中前市長らが「ピースウイング」
を立ち上げ、活発な活動を開始した。20151214真実を探すブログ、http://urx.blue/qek7 

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