メルマガ:toxandoriaの日記
タイトル:「戦前を取り戻す」に潜む三島由紀夫と橋川文三が共有するアキレス腱・・・(2/2)  2013/08/23


[暴政]「戦前を取り戻す」に潜む三島由紀夫と橋川文三が共有するアキレス腱
(追憶のカルトなる近世日本の伝統テロリズム)(2/2)

[副題]シリーズ、安倍自民党アナクロニズム観察用資料(2/n)「戦前の日
本を取り戻す」に潜む三島由紀夫と橋川文三が共有するアキレス腱(追憶のカ
ルトなる近世日本の伝統テロリズム)(2/2)

<注記>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20130822

3 映画『終戦のエンペラー』からの連想/安倍政権が謀る<戦前レジームの
取戻し(追憶のカルト志向の改憲)>で、再び残るのは<テロリズムの論理>
だけという恐るべき陥穽に嵌りつつある日本

*公式サイトはコチラ ⇒ http://www.emperor-movie.jp/ 
 【動画】『終戦のエンペラー』予告編
 【動画】『終戦のエンペラー』特別映像

3−1 映画『終戦のエンペラー』が描く二つの謎/「天皇が戦争に関与して
いない証拠」と「“現人神天皇論(追憶のカルト)としての神道”の日本国民
への影響力の大きさ」

映画『終戦のエンペラー』が見立てるこれら二つの謎には、本居宣長を淵源と
する日本文化論(日本美学論)の難解さの問題が関わっている。そして、これ
は、外国人は無論のこと、現代日本人の多くにとっても同じことのようだ。

日本学(国学、日本美学論)の大学者であるのは紛れもない事実ながら、本居
宣長にはその「古伝説」研究に発する「他国に優越する万世一系の現人神たる
天皇を世界万国の宗主と見なす国家神道論」(カトリック、ローマ教皇体制の
剽窃?)を掲げたという、宣長特有の「プロトタイプ思考=テロリズムの論理
を肯定する大誤解の淵源」が存在することを日本国民は、今こそ真正面から理
解し、それを正しく受け止めるべきである(しかも、宣長は、このプロトタイ
プ思考を意識的に仕込んだ可能性すらあるのだ)。

目下、“正統保守”ならぬ日本会議(会員数、約800万人)、神道政治連盟国
会議員懇談会(安倍晋三・会長/原発(ウラニウム・放射能)アニミズム論を
信奉する国会議員数202名、全国会議員の約1/3相当)、国家基本問題研究所
(櫻井よしこ理事長/原発・靖国融合推進派、真姿顕現(追憶のカルト)をコ
アとする日本型ナチズム研究?)等の“偽装極右派”の大きな影響下で戦前型
の軍国主義・日本の取り戻しを謀る安倍晋三・総理大臣らの偽装極右派は無論
のことだ!

そして、それは日本政府が「他国に優越する現人神たる天皇を世界万国の宗主
と見立てる皇国史観と国家神道論/太平洋戦争開戦を準備した大日本帝国の国
家的神話論理(ナショナル・ミソロジー)」に基づく軍国主義化を声高に内外
へ向けて再び公言することは、日本が世界に向けて堂々と胸を張るべき偉大な
「日本学者(国学者)」である本居宣長の真の学問的業績評価を決定的に貶め
ることにも繋がるからだ。

そればかりか、源氏物語、雨月物語などが象徴する日本の物語文学と、それこ
そ世界に誇るべき日本の伝統美(茶道・花道・能楽・和歌・俳諧等の幽玄美学)
を支える日本の美的様式(もののあはれ、わび、さびetc)をも激しく傷つけ、
それらの伝統文化的な価値を決定的に貶めてしまうという意味で、きわめて
“反愛国的”であり、それこそ真に“自虐的”な極めて愚かしくも<恥ずべき
反国益的行為>であることを、安倍晋三・首相ら偽装極右一派は括目して自覚
すべきである。

3−2 大日本帝国憲法・第三条“天皇ハ神聖不可侵ニシテ犯スヘカラス”の
真意たる「他国に優越する現人神たる万世一系の天皇を世界万国の宗主と見な
す国家神道論(その中枢神殿が軍神を奉る靖国神社)」に潜伏する伝統テロリ
ズム(追憶のカルト)の論理

先に引用した橋川文三の著書『歴史と大権』所収の、日本の右翼思想の「テロ
リズム信仰の底にある固有の霊魂感の政治的作用」を追求した秀作論文「テロ
リズム信仰の精神史」によれば、日本の右翼テロリズム(明治維新期に確立し
た“君側の奸”支配体制を支持しつつ一般国民を恫喝する実力行使を分担する)
精神の根底には、間違いなく「国体護持目的の国家神道(伝統神道ではなく国
学系神道 ← toxandoria、補足)」と「現人神天皇信仰」という二つの基盤
が存在する(山崎闇斎を始祖とする国学系神道(垂下神道)の委細については、
下記記事◆を参照乞う)。

(再掲)◆toxandoriaの日記/アベノミクス&国策原発の玄宮で蜷局(とぐろ)
を巻く「神道政治連盟」なる自民党御用達「極右ウロボロス神」の現象学的考
察http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20130117

その「国体護持目的の国家神道(国学系)」とは、国学に由来する「幽顕思想」
(顕幽論)を指しており、この考えによれば人間は死ぬと「幽事の世界」(霊
魂共同体)に帰属することになる。そして、死んで初めて人間は「人間」その
ものになる(主権を持つことになる)のだという。つまり、国学系神道を基盤
とする国家神道の基礎は、この顕幽論であると考えられる(端的に言えば、現
世の存在である人間(国民)に主権はなく、それは霊界に従うロボット的存在
だということになる。

従って、本居宣長についての誤解を乗り越えて(テロリズム論の罠へ誘導する
プロトタイプ思考、つまり“ロボット・テロリスト論へ繋がる幽顕思想の影響”
を除外して)日本の伝統文化を正しく受け止めつつ、国の内外へ広くアピール
できる「正統保守」の観念を早急に回復し、それをシッカリと日本社会へ根付
かせることが肝心であることが理解できるはずだ。

つまり、安倍晋三ら偽装極右一派(幽顕思想(追憶のカルト)に盲従するよう
な「近世日本伝統のテロリズム論」で動く政治とは全く異なる方向を目指すべ
きということだ。具体的に言えば<戦前型の日本/大日本帝国憲法下でのカミ
カゼ国民玉砕などの狂信行動を可能とする異常権力構造、および「玉」(天皇)
の意思をすら独善的に仕切ろうとする君側の奸らによる近代日本型のファシズ
ム政治>とは潔く縁を切り、全世界から快く受け入れられる「正統保守」の観
念を日本へ定着させるべきだということである。

3‐3 安倍・自民党政権が改憲を謀る有力な口実の一つは「米国お仕着せの
日本憲法」ということ、しかし日本が GHQ 案をそのまま呑んだ訳ではなく、
GHQ 案に先立ち日本人自身が民主憲法草案を作り、それがGHQへ影響を与えた
というのが事実である

【QT/改憲派の論拠の薄弱さ、および安倍自民党政権の反民主主義的な正体が
自ずと浮き彫りになる良質の番組だ!!/2007年2月10日放送 NHK・ET
V特集「焼け跡から生まれた憲法草案」/NHKオンディマンドetv特集、http://urx.nu/4Q2Z 】・・・これは、<日本が GHQ 草案をそのまま受け入
れたことはなく、GHQ 草案に先立って日本人自身が民主憲法草案を作ったとい
う主体的取組みがあったことを実証する良質の番組>である。<注記>画像は、http://urx.nu/4QcNより転載。https://www.facebook.com/photo.php?fbid=425975370853091&set=a.110630322387599.11985.100003218947947&type=1 

・・・以下は、<放送レポート編集長 岩崎 貞明氏、http://urx.nu/4R5C
 >より転載・・・

日本国憲法施行60年を迎え、一方で憲法改正が声高に叫ばれるようになってき
たこの時期に、日本国憲法の出自を丁寧に明らかにしながらその歴史的意味を
問い直す好番組が放送されていた。

現行の日本国憲法はアメリカの押し付けだ、という定説は改憲派の論拠のひと
つになっている。たしかに、GHQ草案をベースに現在の日本国憲法の原案
(大日本帝国憲法の改正案)が日本政府によって作られたことは歴史的事実で
はあるが、番組はそのGHQ草案の1ヶ月以上前にすでに日本の民間人による
独自の憲法草案が存在し、その草案が逆にGHQ草案にも影響を与えた可能性
を指摘した。

それは有識者7人が1945年11月に結成した「憲法研究会」による草案で、主権
在民や平和主義、表現の自由、男女平等などをうたっていた。7人の顔ぶれは
高野岩三郎、森戸辰男、杉森孝次郎、馬場恒吾、鈴木安蔵、室伏高信、岩淵辰
雄という、当時の進歩的な学者、評論家、ジャーナリストらで、いずれも戦時
中は治安維持法違反などで逮捕・収監され、または職場から追放されるなど、
塗炭の苦しみを味わった人々だ。

敗戦後、GHQの指導により日本政府も「憲法問題調査委員会」(松本烝治委
員長)を設置するが、日本政府にはもとより帝国憲法を改正する意図は毛頭な
かった。とくに天皇の権限を縮小もしくは削除するような改定はおよそ慮外の
ことだったようだ。その一方、この「憲法研究会」のメンバーは、天皇制廃止
も議論の俎上に載せながら、天皇の統治権を廃止し、「国家的儀礼を司る」と
いう、現在の象徴天皇制に近い制度を打ち出していく。

番組は、このような憲法草案が生まれた背景を掘り下げるために、研究会のメ
ンバーで唯一の憲法学者だった鈴木安蔵にスポットを当てる。鈴木は戦前から
帝国憲法の歴史的研究を手がけ、大正デモクラシー期の思想家、吉野作造の示
唆などを受けて明治期 の自由民権運動に目をむけ、帝国憲法制定当時の議論
の中から高知出身の植木枝盛による 「日本憲法」を再発見する。そこにはす
でに「主権は日本全民に属す」と、国民主権の 思想が打ち出されていた。

番組はスタジオで古関彰一・獨協大学教授が、森田美由紀アナウンサーを聞き
手に解説する。古関教授がもっとも強調した点は、いまの日本国憲法の精神が
自由民権運動の伝統とつながっていること、さらにその源流はアメリカ独立宣
言やフランス人権宣言にあり、民主主義、自由と平等という普遍的な価値観の
系譜にあることだった。

GHQはこの憲法草案を入手してすぐに英訳し、その内容がすぐれて民主的で
「受け入れられる」ものであることを確認する。その後、マッカーサーノート
が出され、GHQ民政局が徹夜を重ねて日本国憲法のGHQ草案を作ったとい
うのが歴史の流れだ。

番組は最後に、研究会のメンバーだった森戸辰男が国会議員となり、政府が提
出した帝国憲法改正案に対して「生存権」を盛り込む修正案を示し、その修正
などを可決して成立したエピソードを紹介する。ここでも、日本国憲法がアメ
リカのいいなりに作られたのではなく、日本人の智恵が織り込まれていること
が指摘され、さらにこの森戸修正がかつてのドイツのワイマール憲法を踏まえ
たものであったことも紹介される。

日本国憲法が、歴史的・国際的な「正統性」のもとに生まれた、人類の英知の
結晶とも言うべき存在であることが強く印象付けられる番組だ。再現映像など
も交えて当時の議論のようすを丁寧に描写しながら、全体として抑制の効いた
控えめな演出の番組だから、「人類の普遍的価値を体現した日本国憲法が、一
時の政治的な思惑で安易に改変されていいのか」という番組制作者の叫びが聞
こえてくるようだ、と評しては言い過ぎかもしれない。しかし、この番組が指
摘する事実を踏まえずして、憲法改正論議は成り立たないと言いたくなるほど、
深い内容をもった番組だったと評価したい。(了)

4 安倍晋三ら偽装極右派の狙いは「明治維新期以降の天皇制を支えた顕教と
密教の援用による国民支配体制の取戻し!/天皇制をめぐる政治技術“密教テ
ロリズム”の復活」ということ

4−1 天皇制をめぐる「顕教・密教」論

ここで言う「顕教」とは、「一般国民を広く柔らかく洗脳するシステム」とし
て機能した天皇制、「密教」とは特権層(1%派を代表する“君側の奸”らを
中心とする)による<隠然たる国家支配の技術>の意味である。つまり、後者
は<場合によっては「玉(ぎょく)」(天皇)をも冷酷に政治利用するという
超傲慢な意思(“密教テロリズム”発動の意思)を秘めた非常に巧妙な統治シ
ステム技術>のことである。

従って、三島由紀夫の美学的・文学的に純化された天皇制への愛(愛国)の情
念は、このような欺瞞的システムへの怒りが猪突猛進し、遂には狂愚と化して
爆発した悲劇であったとも考えられる。(関連参照 → 当シリーズ記事(1)
三島由紀夫「憲法改正草案」43年の封印解き全文公開、http://urx.nu/4JKd )

つまり、だからこそ、改めて「歴史から学ぶ知見の重要性」が思い知らされて
当然であるからだということになる。

たとえ、仮に、不本意な敗戦の結果、戦勝国(米国)側から押し付けられる形
でもたらされたものであったとしても、あるいは三島由紀夫の如く昭和天皇ご
自身による“人間天皇の宣言”が大いに気に食わぬことであるとしても、少な
くとも現時点では(日本の民主主義が現在のレベルに留まる限りにおいて)、
戦後の“平和憲法”と“象徴天皇制”は紛れもなく日本近・現代史の流れから
析出した等身大の必然の現実であり(しかも、戦禍による数多の内外の人命を
犠牲にして辛うじて手に入れた!/死者数の概要は日本人300万人強、アジア人
2000万人強)、特に、これが<天皇制をめぐる「顕教・密教」体制>への強力
な唯一のアンチテーゼとなっていることを見逃すべきではないと思われる。

だからこそ、アッケらかんとした顔で「戦前の日本を取り戻す」と絶叫し続け
る安倍総理大臣は、果たして気が確かなのか?と言いたくなるのだ。それは、
もし安倍総理大臣が狂気でないとするならば、それは超傲慢な“密教テロリズ
ム(政治技術)”の取戻しを謀るファシズム政治好きな悪党政治家か、あるい
は全く何も理解できないホンマもののfool-hardyということになるからだ。そ
れとも、何か特別なカルトにでも感染しているのだろうか?

従って、現時点で最も肝要なことは、今やフクシマ無視のままで「原発推進と
靖国神社信仰の国策融合」という真に不埒で非人道的な謀略的戦術まで繰り出
し始めた安倍・自民党アナクロ政権が唄う<戦前の美しい日本を取り戻すこ
と>の真意が、1%派(君側の奸、原子村等を中核とする実効権力・利権層)
のための<本格的な天皇制をめぐる戦前型「顕教・密教」体制の取戻し戦略>
であることを、多数派の日本国民がシッカリと自分自身の問題としてリアルに
見抜くことである。

<参考>・・・以下は、[宮嶋繁明『三島由紀夫と橋川文三』‐弦書房‐]よ
り、関連部分の転載・・・

「天皇制の顕教・密教の問題」で示唆を受けたと、三島が橋川宛ての手紙の中
に記しているのは、前掲の「テロリズム信仰の精神史」の中で、「久野収が書
いたように、北(北一輝)の思想は「伊藤(伊藤博文)のつくった憲法を読み
ぬき、読み破る」ことによって、その革命的性格を鮮明にしたものだが、磯部
(磯部浅一/二・二六事件の主犯格とされる)はその思想のもっとも忠実、熱
烈な使徒であった(←磯部が、君側の奸らによる欺瞞システムの本性を見抜い
ていたということ←只野親父、補足)」と述べている部分だと思われる。よく
知られているように、「天皇制の顕教・密教」という語彙は、橋川のオリジナ
ルの概念ではなく、『現代日本の思想』の中で、久野収が「顕教とは、天皇を
無限の権威と権力を持つ絶対君主とみる解釈のシステム、密教とは、天皇の権
威と権力を憲法その他によって限界づけられた制限君主とみる解釈のシステム
である」と規定したところだが、思想史に通暁しているわけではなかった三島
には斬新に感じられたのかもしれない。

4−2 映画『終戦のエンペラー』が散り上げた「宮城事件(きゅうじょうじ
けん)」、それは「追憶のカルト化した天皇制をめぐる“密教”テロリズム型
政治技術」の暴露

・・・当画像『殺害された森赳近衛第一師団長』は、http://urx.nu/4QAL よ
り転載。宮城事件(玉音盤事件)の首謀者達は近衛師団を動かそうとするが、
森赳近衛師団長は蜂起に加わるよう説得に来た将校たちに対してこれを強く拒
否。このため、彼らは森師団長を殺害した上で、偽造命令で近衛師団の部隊を
動かし皇居を占拠、外部と遮断した。

「宮城事件(玉音盤事件)」とは、1945年(昭和20年)8月14日の深夜〜15日
(日本時間)にかけて、一部の陸軍省幕僚と近衛師団参謀が中心となって起こ
したクーデター未遂事件である。日本の降伏を阻止しようと企図した将校達は
近衛第一師団長森赳中将を殺害、師団長命令を偽造し近衛歩兵第二連隊を用い
て宮城(皇居)を占拠した。しかし陸軍首脳部及び東部軍管区の説得に失敗し
た彼らは自殺もしくは逮捕され、日本の降伏表明(天皇の玉音放送)は当初の
予定通り行われた。

具体的には、1945(昭和20)年8月14日の御前会議でポツダム宣言受諾の御聖
断が下ったが、国体護持(現人神天皇制の存続)の確約がない宣言受諾は納得
できぬとして、陸軍省軍務局の畑中健二少佐、椎崎二郎中佐ら中堅の若手将校
を中心となってクーデターが計画された。それに近衛師団参謀石原貞吉少佐、
古賀秀正少佐(元内閣総理大臣東條英機大将の女婿)、航空士官学校生徒隊付
上原重太郎大尉が加わり、彼らは近衛師団を使って宮城(皇居)を占拠し、天
皇を擁護し、陸軍大臣の上奏によって天皇に戦争継続の決意をしていただくと
いうクーデターを計画した。

一派は詔書の録音レコード(玉音盤)を奪い、玉音放送を阻止しようとしたが、
レコード盤の奪取にも失敗した。結局、8月15日早朝の7時00分、第12方面軍
司令官兼東部軍管区司令官田中静壱大将が自ら皇居に乗り込みこれを鎮圧して
近衛決起は失敗に終わった。

問題は、かつて昭和天皇の反対を無視して関東軍が日中戦争を拡大してしまっ
たことからもわかるように、現人神天皇を戴く「国体護持」(君側の奸らにと
って重要な現人神天皇制の護持!)のためには、「玉」(天皇ご自身)のすげ
替も辞さないという過激テロリズム的思潮(いわゆる天皇制をめぐる“密教”
テロリズムの論理)が存在したことであり、この「宮城事件(玉音盤事件)」
にもそれが深い影を落としている。

そして、この神の真姿たる天皇の身体そのものである「国体護持」思想の中心
を担ったとされるのが、熱烈な「皇国史観」(万世一系の現人神天皇に国家主
権があり、日本の歴史は即ち万世一系天皇の歴史であるとする典型的な“追憶
のカルト”イデオロギー)の主唱者として戦時下の国史学界をリードするとと
もに軍部との関係を深めて、社会的にも大きな影響力をもった歴史学者・平泉
澄(ひらいずみきよし/ 1895‐1984)である。そして、太平洋戦争の降伏阻止
のため皇居を占拠する「宮城事件のクーデター計画」を立てた陸軍将校たちも、
殆どがその平泉の熱烈な信奉者であったとされる。

彼らの中には「終戦をすると仰せられる陛下には御退位願い(“密教”テロリ
ズムの発動で←toxandoria、補足)、皇太子を奉じて戦いを継続する」と叫ぶ
陸軍中佐、あるいは・「天皇らしくない天皇は天皇の名に値しない」と言いき
った少佐もいた。自分たちの意に添わない天皇は排除し(“密教”テロリズム
で←toxandoria、補足)、意に添う者を天皇に据えるという発想は、尊王を口
にしつつ孝明天皇の御所に向けて発砲した長州や天皇を「玉」扱いした薩摩以
来の「君側の奸」的な発想の伝統にほかならない。

その悪しき伝統は、明治・大正・昭和の三代にわたって、例えば平泉澄らの如
き“一種”の御用学者(真姿顕現の異常な歴史観なる追憶のカルトに嵌ったア
カデミズム、あるいは本居宣長の誤解に嵌ったままのアカデミズム等)たる”
密教の管理者(“密教”テロリズム論の信奉者)たち”によって脈々と継承さ
れ続けたという現実(歴史)があることを我われは直視すべきである。

そして、恐るべきことに、その悪しき伝統は「保守」の名を騙る日本会議、神
社本庁、神道政治連盟議員懇談会(安倍晋三・会長、平成25年8月現在、202名
の衆参国会議員が参加)、国家基本問題研究所(櫻井よしこ理事長)、解脱会、
国柱会、霊友会、モラロジー研究所、倫理研究所、キリストの幕屋、仏所護念
会、念法真教、オイスカ・インターナショナル、日本を守る国民会議、創生「日本」、みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会、日本の領土を守るため行動
する議員連盟、日本の前途と歴史教育を考える議員の会、真の人権擁護を考え
る懇談会、歴史事実普及協会、伝統と創造の会、美しい日本をつくる会、日本
協議会、日本青年協議会、全日本学生文化会議、国民文化研究会、三五教など
の宗教団体、宗教系財団法人等に確実に引き継がれていることである。

だから、これらの諸団体は決して「正統保守」の名に値するものではなく、そ
の恐るべき正体は平泉澄の国体護持・真姿顕現(追憶のカルト)、つまり本居
宣長についての誤解がもたらした「“密教”テロリズム思潮」を引き継ぐとい
う意味で、まさに“偽装極右”的な立場を主張していると見なすべきである。

そして、それは、まさしくあの「テロリズム信仰の精神史(論理)」(←まさ
に“密教”テロリズム思潮への批判の書、toxandoria、補足)を共有した三島
由紀夫と橋川文三が、戦後において全く異なるベクトルのプロセスを歩みなが
らも、それぞれ自分流の方法で<自らの戦前>を総括した、あの真に誠実な生
き方の対極にある危険な存在だと見なすべきであり、それは余りにも“人間離
れ”した不可解で異様な超アナクロ精神環境(追憶のカルト世界に棲むゾンビ
的な存在?)である。

そして、アベノミクスなる目くらましアドバルーンをぶち上げる安倍首相が、
「改憲と戦前の取り戻し」なるキャッチ・フレーズで多数派国民層の洗脳を謀
る動機が、「宮城事件(玉音盤事件)」なるクーデター未遂事件の肩を押した
ものと同じ種類の、まさに“密教”テロリズム(追憶のカルト)的という意味
で、紛れもなく異常な感性であることを見逃すべきではない。

5 追憶のカルト、偽装極右派(現人神天皇制をめぐる伝統“密教”テロリズ
ム派)が<原発推進を新たな滋養源として異常増殖>する不気味な光景

それは、日本会議(加盟団体会員が約800万人)、神道政治連盟国会議員懇談
会(安倍晋三・会長/“原発(ウラニウム・放射能)アニミズム論”を信奉す
る国会議員数202名、実に全国会議員の約1/3に相当!))、国家基本問題研
究所(櫻井よしこ理事長/原発アニミズム(推進)と靖国信仰の国策合祀を
謀る!)ら偽装極右派(現人神天皇制をめぐる伝統“密教”テロリズム派)が
<原発推進を新たな滋養源として異常増殖>する不気味な光景である。

(1)ブルーム・バーグ(bloomberg)のコラムニスト、ビル・ペセック氏の安
倍晋三(天皇制をめぐる密教テロリズム派=偽装極右派)と、それを選んだ日
本国民への警鐘/日本の経済復興と真の世界への貢献(全世界へのフクシマ・
リスク波及の回避!)のため肝心なのは原因を元から絶つことだ!目先のアベ
ノミクスも株価上昇も軍事力外交もお門違いだ、世界は二度と騙されないぞ!
・・・William Pesek:William Pesek is based in Tokyo and writes on economics, markets and politics throughout the Asia-Pacific region. 
His journalism awards include the 2010 Society of American Business 
Editors and Writers prize for commentary.
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=423885784395383&set=pb.100003218947947.-2207520000.1376980626.&type=3&theater


・・・

現在もGDPの過半超を原発系産出に頼る日本(出典:河合弘之弁護士/ビジネ
ス弁護士、浜岡原発差止訴訟弁護団長、国際環境NGOグリーンピース監事、http://urx.nu/4NPn )のみならず、世界経済がその多くを未だに原発系産出
額に頼っている現実があることは百も承知のうえで、「日本政府(安倍政権)
と東電・日本原子村の意図的に焦点を外した煮え切らぬ対応ぶり」に対し厳し
く鋭い警鐘を鳴らす、ブルーム・バーグ(bloomberg)のコラムニスト、ビル・
ペセック氏の言説(提言)を、日本国民は自分自身と近未来の子供たちのため
厳粛かつ真剣に受け止めるべきだ。

日本のみならず、世界経済(GDP)が未だにその多くを原発系産出に頼るとい
う現実は、端的に言えば「原発より儲かるビジネスと、それに関わる政治・経
済の選択肢が目前に存在すること、同時にフクシマの過酷な状況が退っ引きな
らぬ状況に嵌り、再び大地震が日本を襲えば日本のみならず全世界の経済が破
綻しかねぬという真に厳しい現実が、決して絵空事ではなく、我われの目前に
ある厳然たる事実だ!」と
いうことを、安倍晋三総理らは勇気をふるって直視し、以下の六つの対策へ直
ぐに取り組むべきだ、というのがビル・ペセック氏の提言である。

(直ぐ取り組むべき六つの対策)

●原発の廃炉計画
●被害規模を評価する独立監査人を海外から招致
●周辺地域が数十年間にわたり居住や漁業、農業には安全でない可能性を率直
に内外へ向けて認める
●革新的な解決策を世界中へ協力を求め模索する
●日本原子力村の解体 ← この意味でも、『規制委員長、もんじゅ切り離し
要求 原子力機構改革 文科省案を批判 日経2013/8/14 20:23、http://urx.nu/4NPs 』という、まことにおざなりな現状を放置する、危機感
のカケラも見せぬ安倍首相の傍観者的な態度は許されない!フクシマ直後の
ドイツ・メルケル首相らの真剣な対応ぶりを想起せよ!(←只野親父、補足)

●多額の汚染対策費用について日本国民に真実を伝える

・・・以下、8月13日(ブルームバーグ)記事『安倍首相の歴史的評価、鍵は
経済より原発事故対応−ウィリアム・ペセック/Abe’s Japan Is Blind to
 Scary Nuclear Reality /Fukushima Replaces Economy as Abe’s Legacy
 Issue: WilliamPesek』(抜粋)より転載(出典、http://urx.nu/4NPy )

アベノミクスは忘れよう。日本の外交・軍事面での影響力を再び高めるための
取り組みも無視すべきだ。安倍晋三首相の歴史的評価は、チェルノブイリ事故
以来最悪の原子力発電所危機を収拾するために何を実行したか、何をしなかっ
たかというその一点で決まる。

驚かされるのは、2011年3月の福島第一原子力発電所のメルトダウン(炉心溶
融)事故以降、日本のリーダーの関心がいかに薄れたかということだ。

菅直人元首相や野田佳彦前首相は、東京から217キロの距離にある福島原発の
放射能漏れや使用済み核燃料棒を事実上無視していた。昨年12月に就任した
<安倍首相も福島原発の処理は万事順調だと装う3人目の首相>となった。

<そうした中で現実が先週、不都合な形で再び表面化>した。放射能に汚染さ
れた地下水が太平洋に流れ込んでいる証拠が相次ぎ、<安倍首相は東京電力 
に問題の収拾を一任しないことを認めざるを得なくなった。国際的な圧力を受
け、首相は流出に歯止めをかけるため政府が速やかに多面的なアプローチを確
実に取ると言明>した。

<安倍首相の本気度を疑うのは申し訳ないが、提案された改善措置は大ざっぱ
で、地下水凍結という方法は不十分だろうと科学者は懸念。している。<原子
力の規制当局は北アジアを汚染する原子炉を廃炉にすることよりも、運転再開
にまだ集中して(こだわって)いるようだ。東電はもっと悪いものを垂れ流し
ながら真っ赤なうそを言っている。にもかかわらず東電は国有化されていない
し、役員陣は職にとどまったままだ。> 

体制順応起因の人災 

だが、<私が本当に心配なのは、こうしたことではない。日本の当局は福島が
「どのようにして」チェルノブイリと同義語になったのかという問題で行き詰
まり、「なぜ」発生したのかや、世界にとってそれが「何を」意味するのかを
考えていない点が心配なのだ。>

福島の事故は日本株式会社の体制順応的な傾向に起因する人災で、回避可能
だった。東電は安全性の記録をごまかし、数千万人の命を危険にさらした。 

腐って危険なこんなシステムを増殖させるのは「原子力村」だ。電力会社と規
制当局、官僚、原子力産業を擁護する研究者との癒着によって東電は長年、怠
慢に対して何の罰も受けないで済んでいた。こんな関係やカネ、メディアへの
影響力に裏打ちされた東電は、この2年半にわたり放射能汚染データをごまか
し続けてきた。東電の汚染水対策を政府がようやく代行することになっても大
したことではない。 

現実を見つめよ

<日本政府は今こそ現実を見詰め、以下の6つを実行すべき>だ。まず原発の
廃炉。被害の規模を評価する独立監査人を海外から招致。周辺地域が数十年間
にわたり居住や漁業、農業には安全でない可能性を認めること。革新的な解決
策を世界中で模索。原子力村の解体。多額の汚染対策費用について日本国民に
真実を伝えること。

<こうすることで、世界にとって「何」を意味するかという問題に行き着く。
国際舞台では福島はますます日本の不名誉になりつつある。放射性物質はクロ
マグロから検出されている。日本からロシアに輸出された中古車や自動車部品
は言うまでもない。もう一度大地震に見舞われれば福島に再び被害が出て、東
京が開催を希望する2020年の夏季五輪までにさらに原子炉が打撃を受ける恐れ
がある。世界は全く回避可能な大惨事について日本の言い分を2度も認めるこ
とはない。>

アナリストは安倍首相による日本の財政健全化に向けた取り組みを評価してい
るが、後世の人々は東電と原子力村が作った惨事の後始末をしたかどうかで首
相の手腕を判断するだろう。(ウィリアム・ペセック)

(関連情報)

金子勝 @masaru_kaneko8月13日付けブルームバーグで、ウィリアム・ペセ
ック氏がコラム「安倍総理は恐ろしい原発真実に対して盲目」を書いています。http://urx.nu/4NPB 上記記事の和訳もあります(上記)。via web2013.08.14 03:52只のオッサン(脱原発への急転向者)さん他、414人がリツイートhanachancause

金子勝 @masaru_kanekoペセック氏はいう。アベノミクスも軍事外交も忘れろ。
「安倍晋三首相の歴史的評価は、チェルノブイリ事故以来最悪の原子力発電所
危機を収拾するために何を実行したか、何をしなかったかというその一点で決
まる」と断言する。世界の関心がビジネスエリートの中にも普及しています。
 via web2013.08.14 03:54只のオッサン(脱原発への急転向者)さん他、283人
がリツイートhanachancause

(2)余計なお世話だと立腹の向きもあるようだが、然(さ)にあらずコレは
正鵠!「安倍ら偽装極右派」が取り戻しを謀るのは<軍神靖国神社の下で「明
治維新期」以降伝統の君側の奸が君臨する軍国主義国家・日本>であることが
欧米と世界中にバレたということだ!

⇒ 安倍政権の外交 「日米にも悪影響」英紙フィナンシャル・タイムズのコ
ラムニストのギデオン・ラックマン氏がコラムで苦言 東京新聞 2013年8月
14日 朝刊 http://urx.nu/4PcH 

・・・その現実を知らぬのは、肝心の日本国民ばかりというお粗末な構図では
ないか?このブザマぶりでは、あの三島由紀夫の自決も全くの無駄死というこ
とになるだろう。それより肝心なのは、<先の戦争体験を全国民が真摯に総括
し反省する一方で(三島の美学はこれを自決で示すほかなかった!)、江戸・
幕末期以前の優れた日本伝統文化と、世界に誇るべき豊かな自然環境に恵まれ
た国土(風土)の復権を深謀する、真にグローバル時代に相応しい画期的な文
化戦略を再構築する>こと、つまり今こそ<世界に向けて自信を持ってアピー
ルできる正統保守の立場の再構築>へ日本は向かうべきだということである!

・・・以下、同記事内容の転載・・・

麻生太郎副総理の「ナチス発言」など失言が続く安倍政権の外交姿勢について、
十三日付の英紙フィナンシャルタイムズが「中国だけでなく、日米関係に悪影
響を及ぼす可能性がある」とのコラムを掲載した。

執筆したのは、同紙コラムニストのギデオン・ラックマン氏。ラックマン氏は、
安倍晋三首相が細菌兵器の実験などに当たった旧日本軍の七三一部隊を連想さ
せる数字が機体に書かれた自衛隊機に乗ってピースサインをしたり、海上自衛
隊のヘリコプター空母型護衛艦に、中国に戦時中派遣された艦艇と同じ名称が
付けられたことなどを挙げ、日中関係の緊張の高まりにつながると懸念。「欧
米の同盟国をこれ以上なく困惑させている」と言及した。

ラックマン氏は、安倍政権の強気な外交姿勢が「緊張が高まる地域で国益を模
索する日本の外交官たちにとっては悪夢だろう」とし「安倍首相と首相側近ら
は十五日の靖国参拝を見送るようだが、(対外関係の改善には)もはや手遅れ
だ」と警告した。

日米の安全保障関係にも触れ「米国の日本に対する安全保障が緩められれば、
東シナ海の外交問題が世界大戦を引き起こすリスクはなくなる。代わりに<日
本が独自の軍隊を持つこと>もあり得る」とし「アジアにおける戦略的均衡の
変化には最大限の注意が求められる」と指摘した。


 (関連情報) 

◆昔の日本を取り戻すなんちゃって〜、オジャラケてる場合か?安倍ちゃんよ!
 ⇒ もはや出口なしのフクシマ、日本、世界ダ〜!!Fukushima leaks: Japan ponders freezing ground CNN NEWS

・・・「つまるところ、毎日毎日400トンの水をかき集めて長期間貯蔵するな
ど、そんなことをいつまでも続けられるはずがないのです。」フリードレンデ
ル氏がこう語りました。

・・・アメリカ最悪の原子力発電所事故となったスリーマイル島の場合、合衆
国政府の担当部局は汚染水の問題について、蒸発させる措置を実際に採用しま
した。

・・・しかし福島第一原発事故は、スリーマイルとは比較しようが無いとフリ
ードレンデル氏が語りました。「私たちはこの先どうなるかわからない、まさ
にそんな場所に追い込まれてしまったのです。」
http://edition.cnn.com/2013/08/07/world/asia/japan-fukushima/index.html?iref=allsearch

◆韓国の司法判断と五十歩百歩の安倍政権「集団的自衛権」論議(森功のブロ
グ、より転載)http://urx.nu/4Qq9

・・・つまり、安倍政権が<政治責任逃れのイカサマ政治>であること、また
安倍政権が<戦争の悲惨さ(戦争・戦闘行為の残虐な現場/夥しい数の戦死者
と民間人の殺傷・殺戮、そして鮮血が流れ、内臓が飛び散る地獄である現実)
を完全に無視していること>をズバリ指摘!!

・・・以下、当記事より 内容転載・・・

戦中の慰安婦や強制連行労働問題で、韓国の司法がこれまでの日韓基本条約と
異なる判断を下し、両国の関係がますます険悪になっているのはご存じのとお
りです。

韓国の被害関係者に不満があるのは理解できます。が、それなら本来、条約を
結んだ自国の政府に損害賠償請求をするのが筋であり、それが叶わないからと
いって過去の国際条約を無視したような司法判断を下すのはいただけません。
やはり司法の後進国といわざるをえません。

ただし、翻ってわが日本はどうかといえば、似たり寄ったりなのが集団自衛
権の議論。友好国と一緒に他国を攻撃する、という憲法解釈に無理がある権利
について、安倍政権がごり押ししようとしているとしか思えません。

是非はともかく、なら、堂々と憲法そのものを検討すべきでしょう。まさに、
他山の石以て玉を攻べし、ではないでしょうか。

(3)ここにも正統保守ならぬ<安倍色のホンネ=内向きな追憶のカルトに染
まった偽装極右派(正統保守ならぬ!)の暗愚>を支える嘘吐きクレタ人のパ
ラドクスが滲み出ている!

⇒ 外交の裏付となる力を求めるため外務省(政府側)には集団的自衛権容認
論が常に多かった。柳澤協二氏、フォーサイト、http://www.fsight.jp/19796 

<注記1>柳澤協二氏
・・・国際地政学研究所副理事長。1946年東京都生れ。70年東京大学法学部卒
業後、防衛庁入庁。長官官房長、防衛研究所所長などを歴任。2004年4月から
09年9月まで官房副長官補。

<注記2>「嘘吐きクレタ人の論理パラドクス」に嵌る「先制攻撃必要論」
(平和のための戦争必要論)の暗愚 ← この暗愚のループから脱出するには
メタ次元の発想に基づく言説についての理解が必要となる!!

・・・「先制攻撃必要論(平和のための戦争必要論)」とは、そもそも「戦争
が平和をもたらす」と言い募り、言い張るウソである。従って、それによって、
仮に見かけ上の平和が一時的に出現するとしても、それ自体が大きなウソの一
部であるから、やがて必然的に再び、より過酷な戦争状態が現れ、その流れは
永遠に繰り返されることとなる。このようにして、「先制攻撃必要論」の帰結
は「嘘吐きクレタ人の論理パラドクス」なる無間地獄の循環ループに必ず嵌る。

・・・

柳澤協二氏が述べる表題の意味を重ね合わせれば、以下の重要な問題点(超内
向きの安倍政権の偽装極右派ゆえの暗愚な精神環境、およびその貧相なドグマ
的発想の実相)が垣間見える。


●外務省と中枢政治権力(首相ほか)は戦争(戦闘行為)をリアルに直視せず、
情念的・観念的に誇大妄想する傾向がある。一方、必然的に現実の苛烈な殺戮
戦争の現場を担うことになる防衛省側は、常にそれ(戦争・戦闘行為の残虐な
現場、夥しい数の戦死者と民間人の殺傷・殺戮、そして鮮血が流れ、内臓が飛
び散る修羅の地獄)をリアルに凝視している。

●安倍政権が、閣議決定による憲法解釈変更のみで「安全保障基本法」を制定し、
つまり「国内法」(国際条約ならず!)のみで決着させ、集団的自衛権容認へ突
っ走れば、安倍政権の<対アジア戦略の偽装極右性>との間に潜在する大矛盾
が一気に表面化することで、「米側との合意」問題が、思惑外の形でアポリア
的に拗れ、過酷な戦闘に巻き込まれた無辜の日本国民が取り残される懸念が出
現する。そして、その過酷なイメージはフクシマの惨状にも重なる!!

・・・以下、同記事より一部転載・・・

私が現職時代の話だが、防衛官僚が集団的自衛権に関して消極的な一方、外務
官僚には、集団的自衛権容認論者が多かった。防衛官僚は外交により多くを期
待し、外務官僚は外交の裏付けとなる力を欲しがるからだ。同時に、外務官僚
は安保条約改定論議を嫌がる傾向にある。地位協定の見直しもからんで反基地
闘争に火が付き、国会をデモ隊が包囲した60年安保の混乱の再来が予想される
厄介な問題である。自民党も安倍政権も、閣議決定によって憲法解釈を変更し
たうえで「安全保障基本法」を制定して「国内法」のみで決着させ、日米安保条
約の改定は全く考えていないようだが、もしそうだとすれば、その手法は大き
な間違いだ。集団的自衛権とは、相手との合意があって成立する概念だ。防衛
が国家主権発動の最も強力な形態である以上、求められてもいないのに他国の
防衛に加担すれば、それは違法な武力行使とならざるをえない。・・・以下、
省略・・・


(4)【同じ愛国ロマン派の伝統でも、世界と共感し得る脱原発の決断に結び
ついたメルケル「正統保守」のドイツ、戦前型イロニカル(傍観型)弱者の観
念(追憶のカルト、奴隷の思想)を引きずる安倍晋三ら偽装極右派の空気に飲
み込まれる日本の悲劇!!】

⇒ 戦前に広く支持された保田与重郎が代表する浪漫(ロマン)派が情緒たっ
ぷりに醸してみせた伝統の絶望的諦観の美学に嵌り、心底から「それに深く酔
い痴れた忠君愛国の大衆層ソックリの人々」が湧き出す「現代日本の異様」の
背景
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=424975644286397&set=a.110630322387599.11985.100003218947947&type=1

・・・ナチスの戦争犯罪を全国民層の分に応じて反省するヤスパース流の戦争
総括に成功したドイツでは、保守伝統のドイツ・ロマン派精神を引き継ぐ人々
の国土愛から反原発の「緑の党」の意識が1970年代に発芽し、やがてその“緑
の意識”は左翼と極左をも巻き込む形で発展し、中道右派メルケル首相(ポー
ランド系ドイツ人)がポスト・フクシマで「脱原発を決定する原動力」となっ
た!やはり、現代日本の底なしの混迷と倒錯政治への急傾斜(アナクロ靖国英
霊主義&原発ゾンビたる偽装極右派、安倍ナチスもどき政権の誕生!)の元凶
は、太平洋戦争の総括が不徹底であることだ!!

・・・『以下』は、安倍晋三ら政権中枢を制覇した偽装極右一派の思惑どおり
「“未来の子供達のため進んで戦争を!”と叫ぶ倒錯精神に深く嵌りつつある
国民層の異様な風景/終戦記念日の靖国神社周辺「テレビが映さない光景」水
島宏明 | 法政大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクター
 2013年8月16日 13時21分] http://urx.nu/4OyC より部分転載。・・・

『休憩所の近くでは、軍歌を次々に歌っている数人の輪があった。80代の老人
の姿にまざって、若い女性の姿もある。すべての歌を老人たちと一緒にそらで
歌っていた。聞けば25歳のOLで鳥取県から終戦記念日のために上京したという。
同じようにそらで全曲を歌い続ける高校生ぐらいの男子もいた。「学校では本
当の歴史を教えてくれないことに気がついた」のが団体に参加したきっかけだ
ったという。・・・20代のカップルがまるでデートの延長のように楽しげに歩
いている。30代のサラリーマン風の男性に話を聞くと、政治に関心があり、
「日本維新の会」を支持していると話す。列の中頃では、60代70代の男性たち
が「海ゆかば」をアカペラで熱唱していた。かつて出征する兵士を見送った曲
だ。』(某TV番組で、若い母親が“私には1才の赤ちゃんがいるが、この子の
未来のためにも、日本を守るためにも、先制攻撃力のある国防軍と原発再稼働
が必要だと思う!”と語るのを見て(これは例外だろうと思いつつも、着実に
アベ式戦前型“密教”テロリズム論による国民の洗脳が進みつつある場面を見
て)愕然とした!←toxandoria、補足)

(エピローグ)

■“右翼”というよりも安倍首相ら“偽装&倒錯”愛国極右派(日本伝統の万
世一系現人神天皇をめぐる“密教”テロリズムを引きずる追憶のカルト)の
gaffe or fool-hardyぶりにはホトホト呆れる!中国のみならず韓国・北朝鮮・
アジア諸国・太平洋諸島・北中南米諸国・欧州諸国等にフクシマ由来の汚染が
少しでも出たら一体どうするつもりなのか!?賠償金・保証金問題は超天文学
的な数字となるのは必定ではないか!ヤレ靖国英霊だとか何たらかんたらのイ
デオロギー的に今や殆ど無意味な<サヨVsウヨ対決型>の煽りプロパガンダ合
戦にうつつをぬかして、日本国内で超内向きのアナクロ・バトルをやってる場
合なのか?!<注記>参考画像『太平洋を漂う放射能』は、 
http://urx.nu/4OGX より転載。

⇒ 金子勝 @masaru_kaneko福島第1原発からの汚染地下水の海への流出に関し
て、中国国家海洋局第3海洋研究所が、中国の管轄海域各地のモニタリングを
開始した。当然、まだ影響はないが、このままいって、もし少しでも出たら大
変なことになる。日本の右翼に危機感が足りないのはなぜ?http://urx.nu/4OGF via web2013.08.16 12:48只のオッサン(脱原発への急転向者)さん

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