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タイトル:雲は遠くて <48> 15章 カフェ・ド・フローラ (1)  2013/07/29


15章 カフェ・ド・フローラ (1)

まだまだ、暑い日が続(つづ)く、
7月27日の土曜日であった。

時刻(じこく)は正午(しょうご)ころ。

新宿駅・東口(ひがしぐち)近くに、
カフェ・ド・フローラ(Cafe de Flora)という名前の、
総席数、170席の、カフェ・バーがある。

その店に、早瀬田(わせだ)大学の、
ミュージック・ファン・クラブ(MFC)の学生と、
OB(先輩)の、クラッシュ・ビート(Crash・Beat)の、
森川純や川口信也たちが、集まっている。

きのうの、7月26日、金曜日に、午前11時のスタートで、
MFC、恒例(こうれい)の前期・定例ライブが、
ライブ・レストラン・ビート(通称・LRB)で行(おこな)われた。

そのライブハウスは、森川純たちの勤(つと)める、
株式会社・モリカワが全国展開している、
その中のひとつ、高田馬場店(たかだのばばてん)だった。

LRB・高田馬場店は、高田馬場駅から、徒歩(とほ)で、
3分くらいの場所であった。

高田馬場駅は、東京都新宿区高田馬場1丁目にあり、
JR東日本の山手線・西武鉄道・東京地下鉄(東京メトロ)の駅である。

その駅前は、早瀬田(わせだ)大学に通(つう)じる早瀬田通りである。
早瀬田通り沿いは、学生向けの飲食店や、
古本屋などが多く立地する、学生の街であった。

昨日(さくじつ)、森川純が、MFCの前期・定例ライブの開催中に、
MFCの部員の全員を、カフェ・ド・フローラに、招待したのであった。

森川純たち、クラッシュ・ビートも、定例ライブで、
オリジナルの新曲『あなたなしではどうしてよいかわからない』
や、ビートルズを数曲、演奏した。

結成したばかりの、ザ・グレイス・ガールズも、
テネシー・ワルツや、オリジナルの『愛を信じて生きてゆく 
(I believe love and live)』などを演奏した。

ほかの部員たちの、ロック、ジャズ、ソウル、ファンクなどの、
臨時のバンドの、セッション(session)があったり、
メンバーも決まって、固定している、バンドの演奏などで、
熱気にあふれたまま、前期・定例ライブは盛りあがった。

そのライブの、無事(ぶじ)の終了(しゅうりょう)を祝(いわ)う、
宴(うたげ)ともいえる、
打ち上げ(うちあげ)が、カフェ・ド・フローラで、
始まっているところであった。

カフェ・ド・フローラは、
料理店と喫茶店とバーを複合させたような、総合飲食店であった。
株式会社・モリカワが、
1013年1月に、オープンさせた店だった。
今年中には、新宿西口店もオープンさせる計画をしている。

オープンと同時に、店は、女性に、圧倒的な支持を受けていた。
そして、女性が集まる店として、男性にも人気がある。

店の名前の「フローラ」には、
ローマ神話の中の、花と豊穣(ほうじょう)と、春の女神(めがみ)、
という意味が含(ふく)まれている。

そんなイメージにふさわしく、店内は、あかるい華(はな)やかさや、
清潔感で、居心地(いごこち)の良い店だった。

リーズナブル(手ごろ)な価格の料理や飲み物も、おいしかった。

さらに、客の評判なのは、てきぱきと、
テーブルのサービス(もてなし)をする、
スタッフ(担当者)の、美(うつく)しい服装や、
身のこなしなどであった。

スタッフは、ウェイターとウェイトレス、
若い男女による給仕(きゅうじ)たちであった。

≪つづく≫ 

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