東:段さんが相原茂先生と一緒に立ち上げた新しい中国語教室について教えてください。「WEN YOU(文友)」という名前ですね。「文凝の友」という意味ですか?
段:そうではなく、「中文(中国語)の友」というところから来ているんですよ。
東:それはどんな中国語教室ですか?いつから始まったんですか?
段:じつはまだ始まったばかりです。11月3日開講で、今も申し込みを受け付けています。初めて教室で直接中国語を教えるのは、やっぱりちょっと緊張しますね。最近、私は相原茂先生や主催者側の方々と頻繁に会議をしています。そこで一致した認識は、「中国語学習は、敷居が高く、奥が深く、堅苦しいものになっているようだ」ということです。これは当然、外国語を学ぶ時の楽しさを妨げます。実はこれは誤解であって、中国語学習は敷居がそんなに高くありません。私たちはみなさんが中国語を勉強する時に、友達と会っている時のように気楽な気持ちでおしゃべりをする中から何かを得ることができるように、工夫をしようと思っています。
東:段さんのツイッターで読んだのですが、授業の時に中国の点心を紹介したり、みんなをカラオケに連れて行って中国語の歌を歌ったりするそうですね。
段:はい、日常生活に密接な、楽しめる方法で、本来はなかなか理解するのが難しい内容を覚えてもらおうと思っています。相原茂先生は中国語を数十年教えてこられて、経験がたいへん豊富な方です。ですから、「WEN YOU」について、私はとても自信を持っています。
東:さっきの微博の話で思い出したことがあります。ネット用語や、日常生活での新語で、段さんが中国語を教えている中で出会ったものはありますか?
段:あります。数日前に日本人の友達に「リア充」は中国語で何と言うかと聞かれたんです。私は「リア充って何?」と聞いてしまいました。「リア充」の意味をご存知ですか?
東:知りません。聞いたことがありません。
段:ネットで調べてみたのですが、漫画やアニメが好きな人たちが、それらに興味がない人たちを皮肉って言う言葉で、「現実の中だけで充実を感じる」という意味だそうです。何と中国語では「現充」と訳されているんですよ。
東:オタクの言葉でしょうか?
段:ええ、この言葉はサブカルチャーのカテゴリーに入りますね。また、例えば「ラーメン食べ歩き」という言葉は、日本人なら一目見て意味がわかりますが、中国語に直訳すると「辺走辺吃拉面(歩きながらラーメンを食べる)」となってしまい、意味がわかる中国人はほとんどいないでしょう。「ラーメン食べ歩き」の本当の意味は、「宝探しのようにおいしいラーメンの店を探し回る」行動ですよね。
東:そう言えば、私も最近「辺走辺吃拉面」をやっていますよ。
段:ふふふ、私もラーメンが好きですよ。おいしい店を見つけたら、教えてくださいね。中国語のネット上の新語の多くは、発音の「しゃれ」が多いですね。例えば、「杯具(発音が『悲劇』と同じ。『悲惨だ』という意味。)」や「童鞋(『同学』と発音が似ている。『学友』という意味。)」などです。これらの言葉は、ピンインを知っていれば日本人でも簡単にわかります。でも、典拠をきちんと説明しないとよくわからないものもあります。例えば、最近流行っている「元芳、どう思う?」などです(「元芳」は、探偵もの時代劇の主人公「狄仁傑」の護衛で、この台詞は狄仁傑が元芳に対して頻繁に発する言葉)。一方日本語は、いくつかの単語を一緒にしたり、省略して短くしたりして、新語を作ることが多いです。「リア充」や「ラーメン食べ歩き」はそういう言葉ですね。
東:最近、中国のネットでは「語死早」という言葉が流行っていますが、これはいくつかの単語を一緒にしたものでしょうか?(「語死早」とは「語文(国語)」の先生が「早く」「死んだ」という意味の省略語で、相手の国語力が低いのを馬鹿にする時の言葉。教えてくれる先生がいなかったようだという意味。自嘲にも使う。)
段:ふふふ、そんな感じでしょうね。もちろん「WEN YOU」では、こういうことだけを学ぶのではありません。雰囲気はリラックスして楽しいですが、しっかり勉強もしますよ。
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