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★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜 ☆ 第九巻弐拾壱回 回顧の一助・前編 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 2011年3月11日に発生しました東北地方太平洋沖地震 (東北大震災)にて罹災した皆様方に心からお見舞い 申し上げます。 居住地の差異の為たまたま罹災しなかった筆者に出来 ます行動は限られておりますが、幾許かが皆様の潤い に繋がりますならば幸いです。 **** 御機嫌よう。葡萄瓜でございます。 今回は筆者がメモ代わりにまとめた「BL回顧年表」か ら言葉の出典を主にした重要な事項を適宜抜粋し、某 かのお役に立つ様前後編に仕立てて供します。 参考文献・出典は可能な限り記します。 〇●○ 1978年10月1日 『comicJUN』(サン出版・刊)創刊 中島梓が『少年派宣言』と題した一文を寄せる。 中島梓(栗本薫)のJUNEに対する姿勢・理念の礎とも 言える一冊『美少年学入門』のはじまりである。 以降彼女は1983年11月刊行の【復刊】JUNE13号に至る まで毎号に『美少年学入門』を構成する原稿を寄せ 続けた。 後に『美少年学入門』は1984年6月に新書館から 単行本化され、1987年11月には集英社から文庫化。 更に1998年10月には筑摩書房から文庫化された。 1979年2月1日 『comicJUN』3 号、『JUNE』と改題され刊行される。 以降誌名は『JUNE』に定着。これが所謂「大JUNE」と 通称されるもの。 1979年4月1日 『JUNE』(『comicJUN』)通巻 4 号刊行 編集後記にて誌名変更の理由が明かされる。 《株式会社ジュンの商標と混同される恐れがあった為》 との事。 1979 年8月 『JUNE』一時休刊【国立国会図書館雑誌検索にて確認 可能】 1979年12月20日 同人誌『RAPPORI(らっぽり) やおい特集号』刊行。 (発行責任者:波津彬子) 収録された座談会(「らっぽり特別企画 やおい対談」) にてやおいの定義を冗談交じりに話し合う。現行の原 義『山なし落ちなし意味なし』はここから由来するも のか? なお座談会中には遡る事7年程前に既にこの定義に基づ いた掌編が成立していたとの証言もある。 【再録;「小説 JUNE」2001年3月号/通巻129号】 1980年10月5日 『ALLAN』(みのり書房・刊)創刊。 アニメ情報誌『OUT』増刊号としてスタート。 途中独立刊行化するも1984年6月・通巻22冊にて『JUN -E』のライバル誌としての歴史を閉じる。 1981年5月25日 『ふぁんろーど』(ラポート・刊5号掲載「ふぁんろー ど★くりにっく」にて回答文中に「ショタコン」の文 字が登場。(74ページ) 「ショタコン」の初出。 1981年10月5日 『JUNE』、『劇画ジャンプ』増刊として復刊。 以降『JUNE』ブランドは現在まで形式を変えつつも継続。 1987年1月24 日 別冊COMIC BOX1『つばさ百貨店』(ふゅーじょんぷろ だくと・刊)刊行 現在の二次創作ジャンル別アンソロジーの祖であると 思われる。A5 より幅が狭いムック形態。 1987年7月1日 別冊コミックボックス3『つばさ五段活用』―つばさ同 人誌傑作アンソロジー―(ふゅーじょんぷろだくと・ 刊)刊行。 こう言う内容の刊行物に『アンソロジー』と冠した祖 と思われる。A5より幅が狭いムック形態。 1988年3月 青磁ビブロス創業。 (1997 年にビブロスに社名変更→2006 年に倒産後リ ブレ出版として再生) 1988年4月20日 FRESH PACKS『メイドイン★星矢』―星矢同人アンソロ ジー―(青磁ビブロス・刊)刊行。 青磁ビブロス(後ビブロス→リブレ出版)創業間もな い頃の仕事。 この時点でカバー付A5版・ISBN付と言うアンソロジー の流通形態が整う。 1988年11月 この界隈初の音声メディアと言えるカセットJUNEの創 刊。「鼓ヶ淵」(三田菱子原作)が第一号。 往時大JUNEでも作品を描いていた中田雅喜がエッセイ 漫画「ももいろ日記」の一編に作品視聴所感を描き残 している。 (所収:「ももいろ日記 下」ユック舎・批評社/ 1991.1.10 初版、71〜74 頁) 1991年1月1日 コミックマーケット第2代代表・米沢嘉博が『現代用語 の基礎知識1990』(自由国民社)掲載「マンガ文化用 語の解説」文中で《やおい》を独立項目として解説。 “ヤマなしオチなしイミなしの略であり、ショタコン と少年愛路線(JUNE派)が結びついて生まれたもの” とほぼ断定。この基本定義は2002年版で米沢が解説員 を退くまで変化せず。 1991年12月10日 『イマージュ』(白夜書房・刊)創刊。 キャッチコピーに“BOY'S LOVE COMIC”と冠する。 「ボーイズラブ」と言う言葉の初出であると考えられ る。 考案者は編集プロダクション『すたんだっぷ』代表・ 荒木立子(白城るた)とされている。 【2004年8月、漫画家の河内実加が自身のWEB日記で 『“ボーイズラブ”はあらきりつこ(荒木立子)が命 名したもの』(大意)と言及。 MacaMica-まかみか Mika Kawachi's Talking http://www.asahi-net.or.jp/~rj4m-kwc/ DIARY→OLD→2004 年 8 月→6 日付記事】 ただし現在の定義そのものではなく「耽美」或いは 「JUNE」の置換語と認識されていた節がある。 また同日、勁文社より神崎春子の小説『瞳に星降る』 が“耽美小説 SERIES”の初回配本として刊行される。 この傾向の商業区分としての《耽美小説》はここに始 まったものと思われる。 このシリーズはハードカバーであったが新書版の大き さであり一段組であった。現行のBLノベルス版版組の 原型になったのでは無いかと思われる。 1994年3月1日 雑誌『Charade』(二見書房・刊)創刊。 キャッチフレーズは“BOYS' LOVE for GIRLS”。 白夜書房以外で「ボーイズラブ」と言う言葉を使った 嚆矢となる。 定義は明示されていないが現行にかなり近いものであ ると考えられる。 1994年8月1日 マンガ情報誌『ぱふ』(雑草社)8月号にて特集。 「創刊ラッシュで戦国時代突入―『BOYS LOVE MAGAZI -NE』完全攻略マニュアル」が組まれる。 (52〜60ページ) 『ボーイズラブ』と言う言葉の伝播に一役買った特集 では無いかと思われる。 1997年4月 青磁ビブロス、ビブロスに社名変更。 1997年9月15日 『b-Boy Zips』(ビブロス・刊)4号にて読者投稿の 一節に「BOY'S LOVE」と記される。(271 ページ) ビブロスの刊行物に「ボーイズラブ」と掲載された最 初であると思われる。 1999年8月11日 ネット上で「腐女子」の使用目撃例が報告される。 【日記・Diary:1999.08 まで(赤穂 昭太郎 / Shota -ro Akaho) http://www.geocities.jp/shotaro_akaho/diaryj-199908.html】 腐女子関係の最古のネット記録と思われる。 同時にこれは出典を明記できる現存最古の記録である とも思われる。 【以下続】 〇●○ 此度はこれにてとりあえず筆を擱かせて戴きます。こ の後半は次々号・第弐拾参回掲載となります。 では次号配信まで、御機嫌宜しゅう。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ 以上出典: ボーイズラブ事象回顧年表:20121106版 http://xqo.ooh.jp/cc/by-sa/BLchronicle_20121106.pdf http://bllogia.wordpress.com/2012/11/05/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%83%A9%E3%83%96%E5%9B%9E%E9%A1%A7%E5%B9%B4%E8%A1%A8%EF%BC%8820121106%E7%89%88%EF%BC%89/ ========================= 以下喧伝です。 ニコニコ生放送「BL夜伽ラヂオ」 http://com.nicovideo.jp/community/co1391827 2012年1月5日(木)21時(午後9時)より開始。 ★ 毎週水曜日19時開始の30分から1時間の枠で毎週一人の 作家さんについてあれこれ思い出語りをさせて戴きま す。通年で50人を取り上げる予定です。 詳細は上記ニコニコミュニティまで。 出演:黒猫ゆーすけ+ぶどううり・くすこ(筆者) 只今は配信に暫しお休みを戴いております。 過去放送に関しては大方記録動画として再録しており ます。何かのお肴にして戴ければ幸いです。 お時間があれば、よろしくお願い致します。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ ========================= 仇花の記憶〜ショタやおい雑話〜 第九巻弐拾壱回 2012.11.10発行 文責:葡萄瓜XQO(ぶどううり・くすこ) http://xqo.ooh.jp/mag/ mail:xqo_gm@yahoo.co.jp 連動BLOG「ショタやおい雑記」 http://xqosy.seesaa.net/ このメールマガジンは melma! http://www.melma.com/backnumber_90840/ Mailux http://www.mailux.com/mm_dsp.php?mm_id=MM3FAB47D02D533 おしらせメールサービス http://www.marine.ne.jp/mm/user.asp?id=75297 まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000270330.html merumo http://merumo.ne.jp/00609565.html のシステムを利用して発行させて戴いています。 ご意見ご質問等は上掲メール宛、若しくはサイト内 設置メールフォームよりよろしくお願い致します。 http://xqo.ooh.jp/mag/form/ バックナンバーはサイト内及び各配信スタンドにて 公開しております。 ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ |