青山大学の活力
教会が設立した学校を前身とする青山学院大学は、にぎやかな渋谷の街に隣接しており、喧騒の背後の緑豊かな土地に、文化と学問の色彩を加えている。毎年行われる青山コモンズというイベントは簡単に言うと、学生が計画し、青山の街を使って、様々なクリエイティブな活動を行う開放型のパーティである。今年は11月11日〜12日の二日間行われる。日常生活は創意と新鮮さを必要としており、活力いっぱいの大学生たちはこのイベントにぴったりの存在である。まだ社会に出たことのない学生たちの奔放な想像力と発散される思考が、輝くような火花となってきらめき、そのきらきらする小さな輝きが集まって街の新しい姿を作りだすのである。
今年のテーマは「RIPE」だ。言葉の上から解釈すると、花が開いた後の果実の成熟を意味する。イベント当日は通りの両側にたくさんのテントが立てられ、暖かな赤いライトがつけられて、夜空を秋の色に染める。テントの下では、様々なアイデアのアートカフェなどが開かれ、「自分のアイデアや作品を多くの人に伝えたい」と考える学生のためにステージを提供すると共に、青山地区に新風を吹き込む。青山コモンズのホームページには、「このイベントによって、作る人と人とが交流し、人とアートが出会い、あらゆる分野が交差し融合する舞台を作り出したい。それが『RIPE』というテーマの意味なのだ。」と書いてある。
様々なカフェの他にも、中心となるプログラムの一つとして、今回のイベントには「花と野菜を飾るワークショップ」がある。茶道の稽古の一つとしての「七事式」に習って、学生たちがみんなで一つの作品を作り上げるというものだ。参加者はワークショップで秋の収穫を味わいながら、月見やハロウィンなどのイメージの装飾を楽しんで、季節や行事が生活にもたらす喜びを感じとり、都市文化の中の優雅さを体験する。また会場内では、青山の特色を持つ食べ物、ギンナン料理が食べられる。青山学院大学には長い長い銀杏並木があり、秋が来ると銀杏の葉がまばゆい金色に色づいて、赤レンガの地面いっぱいに落ち葉が敷き詰められる。成熟したギンナンが地面に落ち、道行く人々が踏みつけて、秋らしいにおいをさせている。学生たちはこのギンナンを拾い集め、栄養たっぷりで風味のよいスナックを作る。季節の情緒も味わえるし、環境意識にもぴったりだ。
秋は収穫の季節である。金と赤の交錯する鮮やかな色彩に囲まれ、夏の暑さはもはや遠く、冬の寒さはまだ訪れない。この一年で最もよい季節に、ゆっくりと楽しい一日を過ごし、青山で青春のエネルギーの爽やかさと、季節が人間に与えてくれる風情を味わうのはいかがだろうか。青山コモンズは、今年もみなさんの前に登場する。(李薊執筆)
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