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[情報の評価]隷米「ご都合主義改憲」を謀る石原・維新ら偽装極右と原子村 の野合を「第三極」と騙る主要マスコミの無責任(4/4) <注記>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。 http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20121103 (エピローグ)「国民の生活が第一」の「脱原発」関連の動きに見える希望の トポス (1) 白ネコでも黒ネコでも脱原発法支持は良いネコ/小沢一郎氏と河合 弘之弁護 士のドイツ視察・その1(明日うらしま/在ベルリンジャーナリスト・梶村太 一郎の反核覚え書き)http://urx.nu/2my8 (添付画像『メルケル首相「新し い地平です」9月17日ベルリン』は、http://urx.nu/2my8 より転載) ・・・以下、http://urx.nu/2my8 より内容の部分転載・・・ その1:ドイツの最近の再生エネルギー促進状況 メルケル首相の連邦記者会議での恒例の夏休み明け会見は、今年はギリシャの 金融危機などへの対応で大幅に遅れ、ようやく9月17日になって行われまし た。 内外の記者数百人が押し掛ける会見では首相は、ほぼ二時間にわたり、ありと あらゆる質問にとみに貫禄を示して丁々発止と答えたものです。最近では彼女 の辣腕ぶり「メルキャリズム」(シュピーゲル誌)というマキャベリズムへの 掛詞まで現れています。 さてこの日、 最近のドイツでの再生エネルギー過剰促進に関する質問がありまし た。昨年のフクシマ事故を契機にした22年までの脱原発政策によって、ドイツ では再生エネルギー発電部門の成長に拍車がかかり、特に太陽光発電が連邦環境 省の予測を大幅に越えて急成長。太陽光の強い夏の正午前後には電力の供給過剰 で自由取引市場で値崩れが起きて、火力発電などが競争できない市況にまでなる 事態が出現しています。それに加えて再生エネルギー発電への促進法での固定買 い取り価格の付加金が増大し、一般家庭の電気料金が大幅に上昇しつつあります。 これについて首相は「この状況は予想できませんでした。私たちが行っている脱 原発による持続可能社会への過程は全く新しい地平です。解決の方法を検討しな ければなりません」と答えています。首相はここでは触れませんでしたが、事実 この夏前には、環境省関係で実績のある専門化などを中心に、独立した民間シン クタンクが新設され、再生エネルギー促進のマーケットデザインの研究が始めら れています。 家庭用電気料金の負担に関しては、一世帯あたりの電気料金が最近では年間で6 000円 ほど、値上がりすると予測されており、国民が脱原発実現のためには 「一月に一杯のカプチーノ代金ぐらいの値上がりを受け入れる用意がある」(南 ドイツ新聞)との、これまでの意見もそろそろ限界に近づきつつあるようです。 そこで最近、アルトマイヤー環境相は、再生エネルギー促進法を大幅に修正し、 付加金を下げる提案を表明しました。これに対して野党は猛反発。先週の金曜日 には緑の党の首脳が記者会見しました。 緑の党のトリティン共同党首 (元環境相)は、アルトマイヤー大臣の考えは間 違いであるとし、再生エネルギー促進のための付加金を削るのではなく、電力の 大量消費するアルミ産業なのどへの低料金特例に便乗している部門の特権を見 直すべきであると主張しました。大手銀行のコンピューターセンター、大手の 屠殺場など食肉産業などは、一般家庭と同様の料金を負担すべきであるとの意 見です。 ドイツでは来年9月の総選挙まで一年を切り、そろそろ政党間の論戦も選挙がら みになりつつあり、この問題も選挙戦のテーマの一つとなりそうです。 ホェーン議員「日本の皆さんへよろしく」 この会見にはこの夏、日本の緑の党結成に駆けつけた緑の党連邦議会会派代表 のホェーン議員と、彼女の後継者であるウエストファーレン州の環境相女性も 地方の再生エネルギー促進の現状を説明するために参加していました。 会見後に、日本訪問へのお礼を述べますと「日本では新たに政党を結成するの は大変困難であることもわかりましたが、日本市民の反原発の意思は固いこと も体験したので嬉しくおもっています。私たちも継続的にその思いに寄り添う ことが大切です。日本の皆さんへよろしくと伝えて下さい」との返事がありま した。訪問中にかつて彼女を訪問した弁護士のどなたかと合って会談したとも のべていました。日本は非常に近くなったようです。 さてこのようなドイツに、一昨日から「国民の生活が第一」の小沢一郎党首以下 国会議員団が視察に訪問しています。昨日10月17日にはアルトマイヤー環境 大臣と会談し、冒頭の写真の太陽光発電施設を視察して→日本でも早速多く報道 されています。 実は、この視察には脱原発基本法を練り上げて国会提案し、継続審議に持ち込ん だ河合弘之弁護士も同行しており、久しぶりにベルリンでお会いしました。河合 弁護士については→以前紹介しましたのでお読み下さい。 この訪問について一般メディアが報道しない視点から続けて明日報告します。 (2) 白ネコでも黒ネコでも脱原発法支持は良いネコ/小沢一郎氏と河合弘之弁 護士のドイツ視察・その2/追加・「一郎くんを見直した」関連記事紹介(明日うら しま/在ベルリンジャーナリスト・梶村太一郎の反核覚え書き) http://urx.nu/2myi (添付画像『ドイツ国会議員と会談を終えた小沢氏と河合氏の 満足感が見えます』は、http://urx.nu/2myi より転載) ・・・以下は、http://urx.nu/2myiより内容の部分転載・・・ その2:脱原発法の鈴をつけた国会議員のベルリン視察訪問 日独国会議員会談の日、国会前広場の紅葉。奥はポツダム広場の遠望。 10月18日。 さて、昨日の続きですが、まずは二枚の写真をご覧ください。今週明けのベルリ ンの天気は、気温も下がり悪天候でしたが、「国民の生活が第一」の小沢一郎氏ら のドイツ脱原発視察団が到着した日から好転し、二日目の昨日はご覧のように、 ドイツ語で「黄金の10月」と呼ばれるにふさわしい紅葉が政府中枢の広場でも 堪能できました。このような好天には、ほんの数日しか恵まれません。 ドイツ国会議員と会談を終えた小沢氏と河合氏の満足感が見えます。 10月18日の午後、連邦議会環境委員会の委員長らと議員会館で会談を終えた 5名の訪独団のみなさんには、ドイツでは脱原発促進政策だけではなく、文字ど おり天も味方したかのようです。気温も18度まで上がり、コートも不要なほど でした。 小沢一郎氏の紹介は必要ないでしょうが、訪問団に参加している河合弁護士は、 フクシマ事故後に脱原発弁護団全国連絡会を呼びかけ代表となり→脱原発全国 ネットワークでは、先月、会期末の国会に提案され継続審議となっている脱原 発基本法案を海渡雄一弁護士らとともに超党派の国会議員を巻き込んで市民議 員立法として作り上げた、日本の筋金入りの反原発弁護士の代表格であること を、あらためて強調しておきます。 以下10月17日、18日のベルリンでの様子を、多くの日程の中から拾って、 重点的に写真で紹介します。 17日の太陽光発電施設の視察 視察第一日目のこの日は、正午、アルトマイヤー環境大臣との会談(これは日本 からの随行記者皆さんがすでに報告している通りです。ケチくさく、けしからん ことに会談本体には日本大使館関係者だけが傍聴し、記者団は会談前後のぶらさ がりの取材しか出来ませんでした。今度アルトマイヤー大臣に合う機会に苦情 を言っておきます)を終えた午後、ベルリン近郊の昨年末に完成したばかりの太 陽光発電施設を視察しています(前項のその1の冒頭の写真がそれです)。 施設に着いた両氏。 ここの施設は、ベルリンのシュパンダウ地区の郊外にある有限会社→Saferay社が、 昨年末に約2ヶ月の工期で建設しています。同社は2010年から世界中に太陽 光発電施設を建設している新しいベンチャー企業のひとつです。 会社の目的としては、ドイツではエネルギー促進法(EEG)で再生エネルギー施 設の建設営業には国からの援助特典があるが、それが消失するのを待つ前に、援 助なしで自社投資だけで採算が取れる施設を実現しようとすることにあるとのこ とです。つい最近にはこの部門の商敵である中国にも進出しているとの説明があ りました。 さてここの施設は、1930年代には、世界一周した気球船ツェッペリンの飛行場 であり、戦後はベルリンの壁に沿った旧東ドイツの軍事境界線緩衝地帯となった ため、壁崩壊後も空き地であったところを利用して建設されています。今でも滑 走路跡が残っているとのことです。そこは雑草が生えにくいのでありがたいとの ことでした。 日本大使館の広報担当官もメディアの多さにびっくりしていました この発電施設の発電能力は21メガワットで、太陽光モジュールはドイツのキュ ーセルズ社のものです。小沢氏と河合氏の発電能力に関する質問への答えでは、 このモジュールは太陽光の強い例えば南米のチリでは北国のドイツの2.5倍ほど となり、日本ではそのおよそ中間ほどでしょうとの説明がありましたが、ここで は正確に通訳されていませんでしたので補完しておきます。 広大な施設を見学したあと、記者団のインタッヴューが始まったとたんに、薄曇 りの間から陽が射し始めました。 小沢氏はどうやら陽のあたる人物のようです。質問に答えて「日本では太陽光 発電も良いですが、 わたしの地元の岩手でも温泉地の地熱発電がドイツよりもは るかに有望だと思います」などと良いご機嫌で答えていました。 わたしはこの人物に初めて合ったのですが、タフです。日本との7時間の時差な ど無かったように昨夕に到着したばかりのこの日も、早朝からベルリンの中心を 一時間ほど散歩したとのことです。 消費税が原因とはいえ、脱原発でももたつく民主党を割って新党を結成 し、脱原 発の旗を揚げて、河合弁護士らの能力に注目して脱原発基本法案の国会提案に飛 びついた政治感覚はなかなかのものです。ドイツを視察して、脱原発構想が夢想 ではないことを実感すれば、間違いなく増々タフになるでしょう。 ついに陽の当たる河合弘之弁護士 河合弁護士といえば、このブログでも早くから紹介しましたが、何度も日弁連環 境部会のドイツ視察でお会いしています。ずいぶん前からわたしは通訳もかねて ドイツの初期の太陽光発電や、最新の原発の視察につきあったものです。 今回の訪問の連絡が事務所から あったので取材に出向きましたが、この日も施設 の入り口を小沢氏と並んで入って来たとたんに、わたしを見つけてカメラの放列の 前で「やーやー、梶村さん」と走って来て握手されたり、国民の生活が第一の副 幹事長の松崎哲久衆議院議員には「この人はドイツの脱原発の生き字引だから」な どと大げさに紹介されたりして、何度も面食らわせられました。これには、お互 いに何十年も前からの高木仁三郎学校の生徒であったことが背景にあります。 高木氏から学んで、何十年も原発差し止め訴訟で敗北に敗北を重ねて来た苦労 と怒りが、この人物の今日のものすごいエネルギー源です。この日久しぶりに 合って、請われて撮った写真は、ドイツの脱原発の「陽の当たる河合弘之」の ポートレイトとなっています。このような河合氏の表情は滅多に観られないので はないかとおもいます。 この日、彼がわたしにぶつけた最初の質問は「ドイツ人はどうして反原発意識 が強いのか理由がどうもわからない」でした。歴史的背景を説明して「それは二 度と故郷を失いたくない。もう一つは二度と加害者にはなりたくないという歴史 認識が根本にあるからです」というのがわたしの回答です。これについては→ 「フクシマが日本社会に問いかけるもの」を参照して下さい。 8日のドイツ連邦議会環境委員会の与野党議員との懇談。 二日目はドイツの商工会議所などとの懇談がありましたが、ここでは議員会館 で行われた、ドイツ連邦議会環境委員会の与野党議員との懇談を取り上げます。 この模様は一時間足らずの短いものでしたが、記者にも公開で、ありがたいこと にIWJで 平山茂樹さんが実況中継されており、録画も観ることができます。二つ にわかれていますが録画は→ここと、→ここです。 長いものではないので是非ご 覧くださり、ネットで拡散して下さい。平山氏は残りの南ドイツでの視察も中継 録画されるようです。感謝します。 ここには緑の党の代表委員としては、もちろん前項でも紹介しましたようにバー ベル・ホェーンさんが話しています。この会談での彼女の特に大切な発言は、ド イツでは再生エネルギー促進で、発電主が大企業の独占体制から、発電の民主化 の実現として地方自治体と市民の手に徐々に移行しつつあるとの指摘です。今で は風力や太陽光発電の普及で、発電主が全国で100万人ほどになっており、そ の11%が農民である。このようにして地方経済の活性化に有効である、との指 摘でしょう。 この日の通訳の女性は非常に優秀な方ですが、朝からの疲れもあってか、日本を 良く知っているホェーンさんが「Atomdorf=原子力村」という日本語のドイツ語直 訳を使った時にとまどっておられました。原子力村はいまや日本の原子力ロビー の代名詞として世界中に知られているのです。 議員懇談を終えて。国民の生活が第一訪問団4名のみなさん。右が松崎哲久議員。 背景は国会議事堂。 さて、懇談を終えた小沢氏に、感想を聞くと「日本では期限を決めた脱原発政策 を持っているのが我が党一つだけであることにドイツの議員さんは驚いていたよ うだ」との感想でした。議員会館前でのインタヴューでは、会談で出された日本 の増加するプルトニウムの問題に関しての質問に対し「原発を維持してプルトニ ウムを保持することが日本の抑止力となるとの主張があるが、内外に余計な誤解 を生むだけであるから、そんなこことは発言すべきではない」との旨の返事があり ました。 これは正論であり、わたしも全くその通りであるとおもいます。最近のこの手の 発言は、ドイツのメディアでも極右政治家の本音として報道されています。日本 を危険視しているのは決して中国、韓国などアジア諸国だけではないのです。 このような小沢氏の表情は珍しいでしょう。 終わりにドイツの日本人記者の長老である永井潤子記者が、ベルリンの印象を尋ね ますと、「緑が多くて本当に奇麗ですね」と破顔一笑され、翌日から南ドイツへで の視察のため空港へと一行は向かいました。 そこでは、廃炉が決定し稼働中止したの原発と、再生エネルギーで電力の自給自 足を実現している自治体を視察する予定です。 この訪独団は日本の圧倒的多数の願いである河合弁護士らの苦心による 脱原発 基本法という希望の鈴を進んで身につけて実現しようとする日本の政治家の方々 です。 80%の市民が脱原発を支持し、再生エネルギーで持続可能な社会を実現しつつ あるドイツの現場を訪れて、この構想の実現こそが危機にある日本が立ち直る、 最善で最短の道であることを小沢氏らは確信されるでしょう。 また、ドイツでは、大飯の再稼働にもかかわらず、日本がドイツを追い越しても っと早期に脱原発を実現するのではないかとの見通しもあることを皆さんに伝え ておきました。知日派のドイツ人は日本人には思いがけない能力があることもよ く知っているのです。 日本の皆さん、白ネコでも黒ネコでも脱原発法を支持するネコは日本を救う良い ネコです。近いうちに、おそくとも来春あたりには総選挙があるでしょう。市民 の力で政治家たちに脱原発基本法という鈴をつけて回りましょう。国会議員の過 半数が鈴をつけるか否かに日本社会の将来はかかっています。 Lara Fabian - Lou - Concert Moscou 2010 |