フルサイズセンサーのコンパクトカメラをソニーが発売
デジタルカメラの新しい機種が次々に登場し、市場がどんどん細分化されていく今日、多くの人の目を引き付けることのできる新製品はあまり見られなくなった。だが9月12日にソニーが突然発表した新型デジタルカメラ、「サイバーショットDSC-RX1」は、カメラファンたちの間であっという間に大きな話題となった。あちこちのカメラ関連のフォーラムや掲示板などでも、この新しいカメラのことが話題になっている。DSC-RX1は一体どんなところが優れているために、こんなに注目度が高まっているのだろうか?
まずこれは、「コンパクトデジタル一眼レフカメラ」である。厳密に言うと、「コンパクト一眼レフ」というのは正確な言い方ではない。しかし、コンパクトカメラの軽くて薄いというメリットを備えつつ、一眼レフカメラのような専門性をも兼ね備えたこの新型デジタルカメラは、多くの人々の心を引き付け、これまで市場になかったものとして人気を集めているのだ。だが、ソニーはすでに2009年に同じようなハイエンドのコンパクトカメラの製造を開始している。今回の新しい製品、DSC-RX1はどんな点で独特なのだろうか?
デジタルカメラがフィルムを必要としないのは、「CMOS」という電子画像センサーを採用しているからだということはよく知られている。デジタルカメラにとって、CMOSの重要性は、コンピュータのCPUの重要性にも匹敵する。カメラの価格とレベルは、基本的にCMOSのサイズによって決定される。サイズが大きく、受光面積が広いほど、画像の質も高まり、カメラの価格もアップするというわけだ。コストを抑えるために、コンパクトカメラのCMOSのサイズは通常、フィルム一枚の数十分の一になっており、それは爪の大きさほどの小さなチップである。ハイエンドの専門的なカメラのみに、フィルムと同じ大きさの「フルサイズCMOS」が配備されているのだ。 ところが、レンズを含めてもサイズがわずか113.3×65.4×69.6mmで、重量も500グラムに満たないDSC-RX1が、「フルサイズCMOS」を備えているのである。このカメラはレンズに入るすべての光線をしっかりとらえ、2430万画素(6000×4000)の高解像度のデジタル画像に変換する。標準的なカールツァイスの35mmレンズを搭載しており、ズーム機能も接写機能も手動補正機能もないが、そのことはフルサイズのもたらす高度な撮影体験を少しも妨げることはないだろう。ソニーは、このDSC-RX1こそ彼らの新しい主力商品であり、まったく新しい撮影体験をもたらしてくれるものだと述べている。もちろんこの機器は価格の面でも一般のコンパクトカメラとは比較にならず、ソニーが発表した価格は25万円である。(凱特執筆)
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