おいしい嬬恋村のキャベツ
キャベツは日本料理の中で広く利用されています。日本人は新鮮なキャベツを洗って小さく切り、味噌をつけてそのまま食べるのが好きです。あるいは千切りにして、揚げ物と一緒に食べると、油の消化を助けると言われています。また、キャベツで豚のひき肉を包んで、スープの入った鍋の中で煮れば、日本の代表的な家庭料理の「ロールキャベツ」になります。こんなふうに、食べ方もいろいろです。日本の焼きそばやお好み焼きを作る場合にも、キャベツは欠かせない重要な食材です。みなさんは、日本のどこでおいしいキャベツが取れるかご存知ですか?今日は、キャベツづくりの盛んな「嬬恋村」についてご紹介しましょう。
今年の8月上旬に、群馬県西部の吾妻郡嬬恋村を取材しました。私は車窓の向こうに無限に広がる緑のキャベツ畑を見た時、興奮せざるを得ませんでした。嬬恋村は「高原キャベツ」の名産地で、この地区は標高700〜1400メートルの、日本一広い夏秋キャベツの生産地を擁しているのです。毎年8月から9月にかけての最盛期には、一日の出荷量が10万〜20万箱と言われ、年間1000万箱が出荷されて日本各地で販売されます。
嬬恋村一帯には、農作物の収穫体験ができる農園施設がいくつかあります。この日、私は海野農園に行きました。農園主の海野さんは私たちに、農園内ではまったく農薬を使わず、100%有機農作物であることを丁寧に説明してくださいました。ここで私は初めて生でトウモロコシを食べましたが、梨のような甘い食感は一度食べたら忘れることができません。また、自分の手でトマトやブルーベリーやトウモロコシの収穫をしました。さらにキャベツ畑に行って、みずみずしいキャベツを、鎌を使って収穫しました。ここのキャベツは大きくて甘く、手に持つと重量感があり、その大きさは私の顔よりはるかに大きいのです!緑のキャベツは、その場で取って生のまま食べると、調味料などついていなくてもとてもおいしいです。これが、高原キャベツの魅力なんですね。
キャベツは高温に耐えられず、15〜20℃が生育に最も適した温度です。嬬恋村の6月〜9月の平均気温はちょうどこの条件に合っており、朝晩の気温差が大きいのが、キャベツをさらにおいしくする秘密なのです。キャベツには各種ビタミンが豊富に含まれ、胃腸を保護する効果もあるので、食べれば食べるほど健康になれます。おいしいキャベツを食べたかったら、次回日本に行った時、嬬恋村の高原キャベツを食べたいと指定してみてください。みなさんがそう言ったとたんに、周囲の人があなたを「通」だと言ってほめるに違いありません。(哈日杏子執筆、撮影)
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