メルマガ:仮想力線電磁気学
タイトル:仮想力線電磁気学  2012/07/30


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 N┃→       仮想力線電磁気学
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●反エコ(環境)ファッショ特集 【9】

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毎度のことになってしまいましたが、半年に一度の配信ペースで、
申し訳ありません。
相変わらず、時間がありません。

さて、今回から、溜まりに溜まっていた話をしたいと思います。
それは、自然エネルギー(利用)の有害性に関する、自然科学の観
点からの告発の話です。
といっても、全ての自然エネルギーについて取り上げるのは無理な
ので、その中から最も象徴的な風力発電について取り上げたいと思
います。
また、一回で全てを説明するのは無理なので、複数回にわけておお
くりいたします。

なお、今回からおおくりする話は、実は、鳩山政権の頃にしようと
思っていた話です。(その動機については、読んで下さればわかる
はずです。)
それが延び延びになってしまったわけです。
というわけで、好機を逸してしまったという感があるのですが、そ
れでも大変重要な話ですので、どうか読んでやって下さい。


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-.「無」を信じ込ませ続けるのは容易
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本題に入る前に、自然科学以外の話をもう一つだけさせて下さい。
それは、前回お話しした「無」に関する話です。

多くの人たちが「無」と信じていること(「ある」とは思っていな
いこと)を、そのまま『「無」である』と(多くの人たち)に信じ
込ませておくことは、極めて容易なことです。
なぜなら、マス・メディアが『「無」ではない』という声を取り上
げなければいいからです。

『「無」だ』と信じている人たちにとって、『「無」ではない』と
いうのは、新しい知識(情報)ということになるはずです。
一方、多くの人たちは、新しい知識(情報)というものを、新聞な
どのマス・メディアによって得るはずです。
ですから、マス・メディアが『「無」ではない』という声を取り上
げなければ、『「無」だ』と信じている人たちは、永久に『「無」
だ』と信じ続けることになるわけです。
従って、マス・メディアが『「無」ではない』という声を取り上げ
なければ、多くの人たちは、自分が「無」と信じていることを、永
久に「無」と信じ続けることになるのです。
多くの人たちが「無」と信じていることを、そのまま『「無」であ
る』と(多くの人たち)に信じ込ませておくことが如何に容易なこ
とか、これでわかったでしょう。

ちなみに、マス・メディアが取り上げないということは、マス・メ
ディアが(ジャーナルの)仕事をしないということです。
つまりは、仕事をサボるということなのです。
仕事をサボることは、これまた容易なことのはずです。
努力や苦労やコストが必要となることではないわけですからね。

しかも、サボった方が人気が出るとなれば、なおさらサボることに
なるでしょう。
マス・メディアにとっては、人気は儲けにつながるわけですから。
犠牲を払ってまで人気を落とす(→儲けを減らす)ようなことをし
たがるマス・メディアが、どれだけ存在するでしょうか?

『自然界における風の重要性』とか『風力発電の有害性』といった
ことは、多くの人たちが「無」と信じていることであり、しかも、
「ある」と告発すると狂人扱いされることです。
となれば、マスゴミが取り上げたがるはずもなく、それ故に、マス
ゴミに依存しきっている人たちが「無」と盲信し続けることになる
のは当然のことのはずです。

『自然界における風の重要性』や『風力発電の有害性』が「無」と
盲信されるのには、こういう事情もあるのです。


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-.理論の乱用
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さて、大変お待たせしました。
ここからが、今回からの本題、すなわち、自然科学の話です。

なぜ呆れるほど多くの人たちが『風力発電の有害性』を理解できな
いのでしょうか?
『エネルギー保存則を知らない』とか『風が自然界で果たしている
重要な働きを知らない』といった論外の人たちを別にすれば、それ
は『風力発電の影響は、距離(空間)や時間の隔たりにより、薄ま
り、ついには無視できるほど小さいものになると考えている』こと
が原因です。

では、なぜ、彼らは、そんな楽天的な考え方に浸っていられるので
しょうか?
それは、彼らが『影響というものは、距離(空間)や時間の隔たり
があるほど、薄まり、ついには無視できるほど小さいものになる』
と信じているからです。

これは、無理もないことです。
なぜなら、科学理論の中には、そうした趣旨のことを説くものが実
際にいくつか存在するからです。
具体的に言うと、エントロピー理論とか、マルコフ保全理論(ユッ
キーの御専門!)とか、サンプナンの原理とか…などです。
そこで、当メルマガでは、便宜上、これらの理論のことを「影響消
滅理論」と総称することにします。(あくまで当メルマガでの便宜
上のための造語です。念のため。)

さて、その「影響消滅理論」の中で最もポピュラーなのが、エント
ロピー理論なのです。
ですから、彼らはエントロピー理論を乱用しているがために『風力
発電の有害性』は「無」だと思い込んでいると考えられるのです。

もっとも、こんな話をすると、謙遜好きな人たちは、「私はエント
ロピー理論なんて専門的なことは知らない。知らないものを乱用す
るわけがない。」と反論されるかもしれません。
そこで、まず、この反論に対して釈明しておきたいと思います。


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-.経験的・イメージ的には知っているはず
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謙遜好きな人たちは「そんな理論は知らない」と言われますが、少
なくとも定性的なことは、経験的もしくはイメージ的に知っている
はずなのです。
その証拠となるような例を挙げてみましょう。

今、大きなプール(海でも良い)の真ん中で、水溶性のインクをス
ポイトで一滴だけ水に垂らしたとします。
すると、どうなるでしょう?

インクは、時間の経過とともに拡散していき、薄まって、ついには
見えなくなってしまいますよね。
また、インクを落とした位置から離れた位置では、水の色に変化は
無いでしょう。(インクを落とした直後でも透明なまま。)
このようになることを、多くの方は御存知のはずです。
少なくとも経験的には。

で、実は、この話は、エントロピー理論の応用例なのです。
まず、インクが薄まっていって見えなくなってしまうというのは、
「時間的な隔たりがあるほど、影響が薄まり、ついには無視できる
ほど小さいものになる」ということなのです。
また、インクを落とした位置から離れた位置では水の色に変化が無
いというのは、「距離(空間)的な隔たりがあるほど、影響が薄ま
り、ついには無視できるほど小さいものになる」ということなので
す。
どうです?、話が定性的なレベルではありますが、エントロピー理
論(「影響消滅理論」)による予測になっていますでしょう。

そう、謙遜好きな人たちは、本当はエントロピー理論の定性的なこ
とを、経験的(もしくはイメージ的)にではありますが、知ってい
るのです。
エントロピー理論に限らず、「影響消滅理論」とは、『多くの人た
ちが、経験的(もしくはイメージ的)に、定性的なことは知ってい
る「影響消滅」』という現象を、モデルを仮定することにより理論
的根拠を与えて、定量的なことまで解析し、数式で記述した理論な
のです。
ですから、謙遜好きな人たちが思っているほど「雲の上」的な理論
ではないのです。

ちなみに、『インクが拡散していく』というのは、エントロピー理
論の根幹とも言える部分です。
ですから、謙遜好きな人たちは、少なくともエントロピー理論につ
いて、定性的なことは知っていることになるのです。
自分をいたずらに卑下するのは、やめるべきです。


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-.死人がよみがえる!?
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さて、以上のことを御理解していただいた上で、次に『乱用』の話
に移りましょう。
どんなに正しい理論でも、乱用(誤用、悪用)すると、全く誤った
結論に到達してしまうものです。
エントロピー理論(「影響消滅理論」)も、例外ではありません。

ここで、エントロピー理論(「影響消滅理論」)を乱用すると如何
におかしな結論に達してしまうか、そのわかりやすい例を示してみ
たいと思います。(ちょっと『グロもの』的な例ですが…。)

もし私があなたの(心臓や脳などの急所をもちろん含む)体中を出
刃包丁でメッタ刺し(傷の数は無数で、傷の深さは貫通レベル)に
したら、あなたはどうなるでしょうか?
死んでしまいますよね。
そして、永遠に帰らぬ人になってしまうはずです。
常識的には。

ところが、エントロピー理論(「影響消滅理論」)を乱用すると、
あなたは生き返ることになるのです。
なぜなら、エントロピー理論(「影響消滅理論」)を乱用すると、
先のインクの話の場合と同様に、時間が十分に経過すれば、メッタ
刺しにされた影響が無くなってしまうことになるはずだからです。

でも、これではオカルトの世界でしょう。
「キャプテン・スカーレット」(注:昔流行ったTVドラマ。)も
ビックリの、あり得ない世界です。

このように、エントロピー理論(「影響消滅理論」)を乱用してし
まうと、死人がよみがえることになってしまうのです。
乱用が如何にいけないことか、これでおわかりいただけたと思いま
す。

ついでに言うと、エントロピー理論を乱用すると、あなたの体に刻
まれた傷を世界の人口で割って得られる数値分の傷が、世界中の全
ての人の体に生じることにもなります。(傷の拡散!)
これまた、現実にはあり得ない、オカルトの世界です。


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-.離れていても影響が及んでしまう例
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理論には、大抵、適用可能範囲という限界があります。
それを越えてしまうと、乱用となり、誤った結論に達してしまうの
です。
『死人がよみがえる』という荒唐無稽な結論も、そうした例です。

ここで、エントロピー理論(「影響消滅理論」)が適用できない実
例を、さらに二つほど挙げておきたいと思います。

まずは、ダムによる海岸線後退(海岸浸食の進行)です。

川にダムを造ると、海岸線後退が起きることがあるものです。
海岸浸食そのものは、波が打ち寄せるどこの海岸でも起こり得る現
象です。
ただ、川などから土砂が流れてきて海岸に補給されるため、海岸線
後退が防がれているです。
そのために、ダムを造ると、川から土砂が流れてこなくなるので、
補給が行われなくなり、海岸線後退が起きてしまうのです。

でも、ダムは、海岸線後退が起きる場所から、かなり離れた所にあ
るのが普通ですよね。
河口付近に造るものではないでしょう。
それに、海岸線後退は、河口からかなり離れた所で起きる場合もあ
るのです。
離れているのに影響が出るなんて、エントロピー理論(「影響消滅
理論」)に反した話ではありませんか!

そう、この問題では、エントロピー理論(「影響消滅理論」)は通
用しないのです。
適用可能範囲外の問題なのです。
ですから、エントロピー理論(「影響消滅理論」)を用いるのは、
「乱用」ということになってしまうのです。

では、なぜ通用しないのか?
その理由は、次回お話しいたします。


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-.影響が全く薄まらない例
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死人がよみがえる話は、時間的な隔たりによる「影響消滅」の話で
す。
対して、ダムと海岸線後退の話は、距離的な隔たりによる「影響消
滅」の話です。
次にお話しする例も距離的な隔たりによる「影響消滅」の話なので
すが、より過激な例です。
なぜなら、影響が全く薄まらず、どんどん拡大していってしまう例
だからです。
それは、『ドミノ倒し』です。

ドミノが一枚倒れただけで、全体に影響が及んでしまいますでしょ
う。
つまり、十分離れた所にまで影響が及ぶのです。
しかも、影響は少しも薄まっていかない。

ついでに言うと、ドミノの列が枝分かれしている場合は、その影響
が(むろん薄まること無く)多岐に広がっていくのです。
これは、エントロピー理論(「影響消滅理論」)による予測に完全
に反した現象ではありませんか?

同様のものに、『トランプ・ピラミッド(崩し)』がありますね。
カードを一枚抜いただけで、全体が崩れてしまうことがありますで
しょう。
影響が全く薄まっていかない。
どんどん拡大していく。

余談ですが、経済にも、そういうところがありますね。
一部の国の一部の業界の問題が、世界中の全ての業界に及んで、最
悪の場合には大恐慌になる場合さえある。
物質の世界でも、そのような例があるわけですよ。

このように、エントロピー理論(「影響消滅理論」)を適用できな
い問題というものがあるのです。
そういう問題にエントロピー理論(「影響消滅理論」)を適用すれ
ば、乱用となり、全く誤った結論に達してしまうのです。
ですから、エントロピー理論の乱用によって成り立っている『風力
発電無害論』も、無批判でいるわけにはいかないのです。


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-.影響が薄まるメカニズムを知ることが必
  要
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そもそも、なぜ影響が薄まっていくのでしょう?
そこには、必ず、影響が薄まっていくメカニズムが存在するはずで
す。
それを知ることが必要なわけです。
このメカニズムを知れば、そうしたメカニズムが存在しない問題で
はエントロピー理論(「影響消滅理論」)は成り立たず、故に使え
ない(使えば乱用ということになる)ことがわかるはずです。

というわけで、次回は、影響が薄まっていくメカニズムに迫ってみ
たいと思います。
実を言うと、今回示した「影響消滅理論」に反する三つの例(死人
がよみがえる、ダムと海岸線後退、ドミノ倒しやトランプ・ピラミ
ッド崩し)や、インクの拡散の話は、そのことに大いに役立つ教材
となる話なのです。
どうか覚えておいて下さい。

なお、次回は来月中に配信できると思います。
とんだ邪魔が入ったりしない限り。

では、また。


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 発行者: tarkun(たーくん)

 連絡先: tarkun0507@yahoo.co.jp

      件名には必ず「仮想力線電磁気学」または「vlofem」
      (カギ括弧は不要)を御記入願います。

 配信 : MailuX  http://www.mailux.com/

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