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タイトル:Daily Drama Express 2012/01/13 13歳のハローワーク (1)  2012/01/30


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2011/01/13 (Fri) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.金曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 金曜日の連続ドラマ
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タイトル 13歳のハローワーク
局  名 テレビ朝日系
放映日時 金曜23時15分
キャスト 小暮 鉄平[2012年:松岡昌宏 / 1990年:田中偉登]
 高野 清文[1990年:横山裕 / 2012年:古田新太]
 真野 翔子[1990年:桐谷美玲]
 仁科 佳奈[2012年:沢木ルカ]
 佐々木紀夫(小松和重)
 東  唄子[1990年:風吹ジュン]
 酒井 敏行[1990年:光石研]
脚本   大石哲也
主題歌  TOKIO「羽田空港の奇跡」(ジェイ・ストーム)

あらすじ 第1話「35歳、中学生になる!? バブルと闘え!!」

         あの日、俺はヒーローに出会った。俺の将来を決定づけた運命のヒ
        ーローに……。1990年、13歳のテッペイ(田中偉登)は、ある
        事件に巻き込まれ、警視庁捜査一課の刑事に救出された。足に重傷を
        負いながら「ケガがなくてよかったなぁ」と言って刑事は鉄平の頭を
        撫で、去って行った。その後ろ姿を鉄平はずっと見つめていた。

         あれから22年。35歳の鉄平(松岡昌宏)は刑事になっていた。
        しかし捜査一課ではなく、生活安全課に所属し、主に非行少年少女の
        取り締まりをしていた。

         鉄平は捜査一課に行きたいという思いはある。しかしかつて重要な
        被疑者を逮捕しようと独断で動いて、取り逃がしたミスで、捜査一課
        のエース高野(古田新太)に疎まれおり、捜査一課への道はほぼ絶望
        的だった。

         うっぷんのたまった鉄平はハローワークに行き、転職先を紹介して
        もらおうとした。むろん相手にされなかった。職の無い人でもないの
        に、不平不満を並べている態度が担当者の癇に障ったのだった。「世
        の中で自分のやりたい仕事ができている人がどれだけいると思ってん
        ですか?」。侮蔑めいた口調で言われ、鉄平は追い出された。

         俺の人生何なんだ……。やり直してえなぁ。鉄平はぼやいた。悪い
        ことは折り重なるものなのか、鉄平は自分の誕生日を祝おうとしてい
        た彼女に一方的に別れを切り出された。腹を立てた鉄平は、カラオケ
        に行き、自棄になって歌いまくり、疲れてそのまま眠ってしまった。

         目が覚めると夜が明けていた。慌てて外に出てみると、何だか様子
        が違う。ずいぶんと時代遅れな恰好で街を人が歩いている。妙に思っ
        て、聞いてみると今は1990年だと言う。22年前の世界。なんで
        自分がここにいるのか?いやそれよりも13歳の俺はいるのか?鉄平
        は中学校へ走った。

         テッペイはちょうど下校するところだった。今日はテッペイの
        13歳の誕生日。
        「ということは……」
         鉄平は全速力で走り、とある神社に行った。

         そこではテッペイがクラスメイトの女の子に告白しようとしている
        ところだった。鉄平は割って入ってやめさせようとしたが、できず、
        テッペイは告白した。しかし女の子はすでに付き合っている男の子が
        いると言う。しかも相手はテッペイの友人だった。
        「人生最悪の日だ……」
         頭を抱えるテッペイに、鉄平は「お前、今日が最悪と思ってんの
        か?明日はもっと最悪だぞ」
        「おじさん、誰だよ」
         怪訝がるテッペイに鉄平はありのままを話した。むろんテッペイは
        信用せず、気味悪がって行ってしまった。

         鉄平は思案に暮れた。自分が住んでいるマンションはまだ建築され
        ていない。お金もお札はこの時代に使われてない。銀行のキャッシュ
        カードもこの当時合併前なので使えない。携帯電話も使えない……。
        「しかたない。テッペイのとこに泊めてもらうか」
         鉄平はそう考えて、昔の自分の家に忍び込み、テッペイを呼び出そ
        うとした。だがちょうどパトロール中の警察に見つかり、そのまま署
        に連行されてしまった。

         留置所に入れられた鉄平は、これが夢で明日の朝目が覚めたら元の
        世界に戻れてるってことはないのかなぁと疲れた表情を浮かべた。す
        ると突然携帯が鳴った。妙に思って出てみると「夢なんかじゃありま
        せんよ。あなたは1990年にいるんですよ」という男の声が聞こえ
        てきた。「あんた誰だ?」。鉄平は問いただしたが切られてしまった。

         翌朝、鉄平は釈放された。去り際に刑事が言った。「人間死ぬ気に
        なればやり直せる」。とたんに鉄平はひらめいた。「それだ!」。鉄
        平はすぐさま中学校へ向った。

         学校でテッペイは昨日告白してふられたことを相手の女子にばらさ
        れ、笑いものにされた。鉄平の言うとおり、人生最悪な目にあったテ
        ッペイの前に、鉄平が現れた。「あんたの言ってたこと本当なんだ。
        未来の自分って……」。不思議そうな目で見るテッペイに、鉄平は言
        った。「お前最高の人生歩みたいだろ?これから俺の言うとおりにし
        ろ」。

         鉄平はテッペイを塾に連れて行った。とにかく勉強させて大学を出
        てもらう。鉄平はそう言うシナリオを描いた。実際には鉄平は高校を
        卒業してすぐ警察に入ったわけだが、それでは心もとない。確実に捜
        査一課に進むためにも東大を出てもらおうと思ったのだった。

         塾では、真野翔子(桐谷美玲)という慶応大の3年生がクラスを受
        け持っていた。鉄平が教室の外で様子を見ていると、翔子は「今は学
        歴がものをいう社会です。いい大学に入った一握りの者だけが幸せを
        手に入れられます。勝ち残るために、今日も1日死ぬ気で頑張りまし
        ょう!」などと生徒に発破をかけている。ずいぶん調子のいいこと言
        っちゃって、と鉄平は思わず吹き出し、教室の中に入った。

        「いいか、今言ってるようなことは近い将来崩れる。日本はこのあと
        バブルが崩壊し、100年に1度の未曽有の大不況に陥るんだ。そし
        て東大を出ても就職できず、フリーターになっているやつがぞろぞろ
        出てくるんだぞ。お前ら人生はそんな甘いもんじゃない」
         教室内は騒然となった。鉄平は教室を追い出され、講師室へ連行さ
        れた。塾長の東唄子(風吹ジュン)は鉄平がテッペイの付き添いだと
        知ると軽く笑った。
        「テッペイくんの付き添いなら、もっと発破掛けてもらわないと。こ
        れ以上成績悪いと他の生徒に影響するんで出て行ってもらいます」
        「そんな!アイツにはいい大学を出てもらわないといけないんだ」
         鉄平は狼狽した。
        「ちょっと、さっき大学に行くのは意味ないとか言ってたでしょ!」
         翔子は呆れた口調で言った。
        「いやそれとこれは……。夢のためにはいい大学にいかないと」
         鉄平はあたふたした。すると唄子は言った。
        「あんた、私がその気になったらテッペイくん、東大に行かしたって
        もいいのよ。でもそのためにはやってもらいたいことがあるんだけど」
         それを聞いた鉄平は二つ返事で受け入れた。

         鉄平はテッペイを連れてとある古本屋へやって来た。そこはテッペ
        イのクラスメイトの修介の店だった。中に入ってみると、物々しい雰
        囲気に包まれている。暴力団の男たちが中にたむろしている。地上げ
        業者だ。

         鉄平は啖呵を切ると、暴力団の男たちは立ち去って行った。とはい
        うものの、店は古くさびれているので、売ってしまってもいいんじゃ
        ないかと聞いた。しかし主人は、内気で不器用な息子の修介のために
        店を残してやりたいのだと言う。
        「修介、おまえはどうなんだ?」
         鉄平が振ると、修介はもじもじしている。
        「はっきりしろよ。だから気持ち悪いとか言われんだぞ」
         すると、修介は店を継ぎたいとは思わないと答えた。鉄平が何かや
        りたいんだと尋ねると、アイドルを応援していたいと言い出した。

         古本屋を出た後、鉄平はとあるホテルへ向った。そこにはさっき古
        本屋にいた男たちがいた。そして奥のソファには唄子がいた。すべて 
       は唄子の仕組んだものだった。古本屋の主人を懐柔するために鉄平た
        ちに芝居を打たせたのだった。

        「どうやった?」
         唄子が聞くと、鉄平は古本屋の主人が土地を売却することに同意し
        たことを伝えた。しかし鉄平は、気持ちの整理をつけさすためにあと
        1年契約を待ってやってほしいと頼んだ。唄子は「ふふん」と笑った。
        塾で生徒たちをパニックに陥れた話しっぷりの才能をもっと活用した
        いという計算が唄子にはあった。

         ホテルを出た後、暴力団の中で若手で気の弱そうな青年が後を追い
        かけてきた。鉄平の気概に惚れたので舎弟にしてほしいと言う。
        「舎弟?お前、名前なんて言うんだ」
        「高野です」
        「高野ぉ?」
         鉄平は男を殴りつけた。捜査一課の高野のことを思い出したのだ。

         鉄平はカラオケに戻り、今後のテッペイの人生を描いた。18歳東
        大入学、22歳警視庁入庁、28歳捜査一課のエース……。これが俺
        の理想の人生よ、鉄平はにんまりした。

         どれくらい時間がたったろうか。鉄平はまた眠ってしまったようだ。
        しかし気がついてみると、また様子がおかしい。外に出てみると、な
        んとまたもとの2012年に戻っている。

         もしかしたら、俺は捜査一課に……。鉄平は急いで警察署に戻った。
        だが、捜査一課には相変わらず高野がいて、鉄平は生活安全課のまま
        だった。

         やっぱり夢だったのか……。いやしかし……。鉄平は修介の古本屋
        に行った。するとそこにはあの古本屋が建っていた。なぜ、地上げ屋
        の手に渡ったはずでは?

         鉄平が中に入ると、修介がいた。話を聞くと、アイドルオタクが高
        じてアイドル関連本をおいたところ、店が繁盛したのだと言う。地上
        げの件は、1年契約を待ってもらっているうちにバブルがはじけ、買
        い手がいなくなったのだと言う。

         鉄平はやはり歴史が変わっていると実感した。それにしてもあの無
        気力少年の修介のなんと活き活きとしていることか。

         とはいえ、自分の人生は変わってない。「何やってんだ、テッペイ
        は」と鉄平はぼやいた。すると、携帯が鳴った。出てみると「小暮鉄
        平さん、いかがですか22年前は?もう一度行きたいですか?」とい
        う声がきこえてきた。声の主が誰かはわからない。誰なんだ、こいつ
        は。鉄平の表情は険しくなった。



寸  評  職業紹介ドラマかなと思ったのですが、ミステリアスな展開で面
        白い作りになっていたと思います。初回はバブルをはさんだ社会間観、
        人生観の変化を描いてましたが、これがドラマの基底を流れるテーマ
        でしょうか。さまざまな職業紹介にとどまらない、労働観、価値観が
        描かれるといいと思いました。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 今年の冬はとても寒い気がします。とりわけ右手、右腕の冷えに悩まされて
いたので、レッグウォーマーをつけてしのいでいます。今年ほど早く暖かくな
ってほしいと思うことはありません。(けん)

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