アプリを競うMashup Awards
「マッシュアップ」という言葉は、すでにファッション界専用の言葉になってしまった感がある。その意味は、もともと異なるスタイルに属する服を組み合わせて、まったく新しいファッションを作り出すことである。だが現在では、ファッションとは関係のない分野でも「マッシュアップ」ブームが起こり始めている。実はかなり前から、この言葉はマウスや携帯電話の周辺で流行し始めていたのだ。
例えば、我々はネット上の動画を微博(ウェイボー)に取り込むこともできるし、ゲームアカウントのアバターをBBSの書き込みのサインとして使うこともできるし、グーグルカレンダーのアラーム機能を携帯電話のアラームにすることもできる。……このように、すでにあるコンピュータソフトの機能を高めて組み合わせ、さらに面白く便利なソフトを創り出すことこそ、現在のソフトウエアプログラミング業界における「マッシュアップ」ブームなのだ。微博、FacebookなどのSNSサイト、およびスマートフォンの普及に伴って、アプリのマッシュアップの実用性はますます高まっている。
日本では、毎日たくさんの新しいマッシュアップアプリが誕生し、すばらしいものがたくさんある。例えば「育児日記」というサイトでは、お母さんたちが子どもの写真や動画を日付順に自動的に並べて、それに当日の日記を加えてデータパッケージを作ることができる。お母さんたちはこのデータパッケージを任意のフォーマットで作成して、Facebookや電子アルバムや家庭のDVDなどに対応させることができ、非常に便利である。
また、「安心レーダー」というiPhoneアプリは、グーグルマップとGPS機能を使って、いつでも特定の人(家族やツアーグループなど)の位置を表示でき、子どもや老人の面倒を見るのにも便利だし、パートナーの浮気を防止することもでき、用途はなかなか広い。また別のアプリは、ハンガーと撮影機を使って、クローゼットの中の服の様子を保存しておくと、後で服を探すときに、クローゼットの外のディスプレイで服を選ぶことができ、クローゼットの中をかき混ぜる必要がなくなるというものだ。
マッシュアップアプリの増加に伴って、アプリ開発者を対象とした業界による賞も生まれている。ここでご紹介した三つのマッシュアプリも、実は「Mashup Awards 6」の優秀作品なのである。このうち「育児日記」がグランプリとなり、賞金100万円を獲得した。現在、「Mashup Awards 7」の作品応募受付がすでに始まっているが、応募された作品を見ると、なかなか期待できそうである。例えば、輸入書籍が付近の図書館にあるかどうかを捜せるiPhoneアプリや、ツイッターのような雰囲気のFacebookチャットインターフェースなどがある。12月に発表される審査結果を楽しみに待つことにしよう!(凱特執筆)
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