楽しい四角スイカ
早いもので、もう7月である。連日の暑さの中で、人々はこれから来る夏に対して不安を感じている。暑さやのどの渇きを解消するスイカは、欠かせない夏の重要品だ。スイカはカリウム、シトルリン、リコピンなどが豊富で、肝臓の活性化を促進すると共に、利尿や血圧を下げるなどの効果がある。そして今また、もう一つの楽しい効用が増えた。それは、鑑賞タイプの「四角スイカ」である。
香川県善通寺市の特産品、四角スイカは、先月27日に出荷が始まった。350個のスイカが今月中旬まで京阪神や東京の百貨店などに出される。また、被災地の人々に喜びと希望を与えるために、「がんばろう東北」というシールを貼った10個の四角スイカが、東日本大震災の被災地である宮城、福島に無料で贈られる。
四角スイカは30年前からすでに研究が始まり、最初は冷蔵庫に入れるのに便利なようにという考えから生み出された。「縞王」という品種のスイカが直径約10センチになったら、立方体の強化ガラス容器内に入れて成型する。約3週間後には、一辺18〜19センチの立方体の「四角スイカ」ができあがる。成型後のスイカは約6キログラムで、主として鑑賞用やプレゼント用であり、装飾用として1〜4ヶ月保持できるという。完全に熟す前に収穫するので甘さは保証できず、食べるのは勧めないそうだ。一般の市場価格は1万円〜1万5千円ぐらい(約800〜1200人民元)である。
四角スイカは特殊な外形のため、日本では各界から注目され、その難度の高い栽培方法や管理方式が、四角スイカの珍しさを増している。農協によれば、現在のところわずか八軒の農家しか栽培していないそうだ。一昨年からカナダ、中国など4つの国に販売したところ、たいへん好評だったので、今年はさらに中東各地に輸出する予定だ。
四角スイカの他にも、様々な面白いスイカがある。ひょうたん型、三角形、ピラミッド型、さらには人の顔の形のものまであるが、女性が最も好むのはハート型のスイカだろう。個性の時代にあって、スイカも他人とは違うものを追求したいということなのかもしれない。(Michelle執筆)
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