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まともな会社の打合せで、双方に弁護士が介入している係争に於いて、 社長が係争相手企業の幹部の自宅にガラスを割って侵入し、 拉致・監禁する計画を話題にすることは、あり得ない。 その、あり得ない会社が株式会社インフォスタイル。 あり得ないトップが、田中克典(34)である。 我々は、田中克典グループオーナーが、部下に対して得意げに犯罪計画 を披露しているその肉声を聞き、戦慄が走った。 詐欺と言えば「知能犯」というイメージだが、田中克典率いる インフォスタイル(北澤正規社長)、インフォカート(下岡靖宜社長)、 副業出版(山上雅史社長)グループは、 暴力団組織を背後に持つ、振り込め詐欺グループにも劣らない 粗暴な組織風土である。 何故、「どんくさい奴」「ぱっとしない男」と周囲が口をそろえる ゲーム好きの理系青年(大阪電気通信大学卒)が、 極道系振り込め詐欺集団の頭目のように弾けたのか? そこには、田中のコンプレックスと潜在的欲求、見栄っ張りで、 世間知らずな本質を見抜いて巧みに取り入った 元闇金業の萬田秀則(42)の存在抜きに語ることはできない。 インフォスタイルの犯罪組織化、無法風土は「クロサギ」萬田が 「シロサギ」田中を手玉に取ったときから一気に進む。 萬田が同社に入社したのは 「昨年の2月ごろ」(同社元幹部) 当時は萬田自身が食い詰めて、田中の指示でアフィリエイトブログ等を 作らされていたという。 そして、萬田が「一枚上手な」人心掌握術を駆使して頭角を現すまで、 そう時間はかからなかった。 「萬田さんの人脈が凄いと田中社長が言い出したのです。なんでも、 萬田さんのお父さんが山口組の金庫番をやっていた関係でヤクザの人脈が 凄いとか、もの凄い力を持つ、法修館という法律事務所にコネがあると か」(同) ヤクザの名刺を束で持つ萬田を、田中はじめ、管理部長の箕浦健一や 法務部長の倉本光平も 「当時は本気で、みんな、萬田さんは凄い人だと信じていました。 会社の外に出た今となれば、ただ口がうまいだけの小太り中年なんですが…。 田中さんが本気で騙されて、凄い凄いって言ってたから、私らもそうな んだと疑うことなく信じてしまいました」(同) 萬田の評価については、知人のコメントを読んで頂くとして、強い者に 憧れ、弱い自分に強いコンプレックスを抱く田中は、強力な盾を 手に入れた錯覚に浸り、そして萬田はそんな田中の心をくすぐる様々な セリフと演出で田中の信望を得ていった。 (※萬田の過去および「山口組の金庫番」だったという亡父については 取材が完了次第報じる。) * * * * * * そして、ヤクザネタを扱う劇画や実話誌、Vシネマで描かれる「虚構」 を信じ、自ら憧れた「強者」を気取るまでになった。 下記の田中克典と部下の会話は、我々が入手した16時間分の音声・動画 ファイルのひとコマだ。 インフォスタイルが契約違反をし、相手企業が弁護士を立て、訴訟を前 提とした内容証明を送り付けた直後だ。 インフォスタイル側も法修館法律事務所の嶋田修一、安若多加志、 矢野仁士、森下知紀各弁護士を代理人として委任しているにも関わらず、 裏で拉致を企て、相手企業幹部宅前に見張りを立たせていたという。 もっとも、見張りを立たせ、拉致計画が進行していると信じているのは 間抜けな幹部のみで、指示を受けた萬田は何もしていなかったのだが。 萬田はいかにも東京に人を送り込み、係争相手の幹部拉致を着々と 進めている振りをしていただけなのだ。 既に報じたように、この拉致計画は同社従業員の警察への通報で未遂に 終わった。 それによってもっとも救われたのは、拉致の的にされかけた 会社幹部ではなく、警察に発覚したことを理由に拉致計画を 実行しないで済んだ萬田秀則や田中克典だったという、 この間抜けな詐欺集団にピッタリなオチまでついたのだった。 ---------------------------------------------------------------- ■ミーティング音声ファイルの文字起こし【抜粋】■ ---------------------------------------------------------------- 【田中】 でも、あの、奴もう、あのー、もう張らしてるんで、ずっと。 家、家に帰ってるんで、もう、いつ、いつさらうか、まあ、今日か明日 か、まあ、もう行ってるんですよ。 【幹部X】 もう、超ウケたんですけど。 たまたま、あのー、一緒にこう話してるときだったんですよ。 【幹部Y】 はい。 【幹部X】 で、電話してて。「もう、あいつ家帰ってるらいしな」って(笑) 【幹部Y】 マジすか。 【田中】 3階住んでるんですよ。 【幹部Y】 普通そういうとき用心して帰らないもんじゃないですか。 【田中】 馬鹿なんですよ。 【幹部X】 絶対動くですよ。 【田中】 ガラス割って入るんですよ、もう最後、最後。 【幹部X】 基本・・・ 【田中】 で、ナカムラさんには監禁で動いて、用意はさせてるんで。それかまあ、 神奈川の山へ連れて込む、まあどっちかなんですよ。 【幹部Y】 あー。僕も、「あー」って聞いてますけど、すごい話です、それって(笑)。 【田中】 いや、僕らもそうです。ば、ば、そればっかしなんで。まあ、昔はそうい う専門でやったんです。まあ、僕は、そ、はっきり言ってそうなんです。 【幹部Y】 何か、まあ、現状ちょっと・・・。 【田中】 でもね、まあ、次にああいう、なん、まあ、ああいう奴らっていうのは 、週に何回も、あのー、蒸発させてるんですよ。それが仕事なんです。 【幹部Y】 ほー。 【田中】 まあ、まあ、要は、もう、あのー、証拠、証拠残すと駄目なんで、要は、 まあ、肉屋とかやったら、骨まで粉砕できます。 ---------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------- 遅咲きの狂い咲き。 普通、若い時に遊ばなかった男性が、中年を過ぎて遊びを覚えたりする と手に負えない、という意味で使われる。 この教訓は、人生に於いて、その時々、やるべきことをやっておかない と、おかしなことになるということだ。 田中克典の場合、中学・高校生の時の、単純に強い者が力を持つという 思春期に味わった、鬱屈と屈辱をそのまま抱えて大人になり、 「カネ」 という力を手にした者が、思春期のルサンチマンを現在直面する会社の 支配や取引先との関係で解消しようとした、歪んだものである。 自分は傷つきたくないが、相手を傷めつけたい。 絶対に人の風下には立ちたくない。 相手を力で屈服したい。 未成熟な人間性が、田中をチンピラまがいの言動に駆り立てた。 狂い咲きである。 田中が尊敬する萬田秀則がヤクザに憧れてヤクザになれなかった 中年オヤジなら、田中克典は不良に憧れて、不良になれなかった ゲームオタクと言うところだろうか。 しかし、田中サン。朝から「モンスターハンター」に興じるのはいいが、 現実の人間を狩ったら、あなたの企業家人生は終わりだ。 現実とゲームの区別がつかない犯罪者になりかけたあなたには、 心の修練が必要だろう。 * * * * * * さて、田中の潜在的な求めに応じ、心を満たし続ける萬田。 萬田から「親方」と呼ばれ、田中の心はくすぐられっぱなしだ。 そんなヤクザごっこで、インフォスタイルをことごとく地獄道へ導く 萬田の評価を、田中より彼を良く知る人物に聞いて回った。 まずは旧知のAさん。 ―ポジション取りが上手な人ですね? 「萬ちゃんは相手の反応を見抜いて、自分をどう見せるのがいいかを すぐに判断する。それは彼一流のサービス精神でもあるけど。 愛嬌とハッタリで、自分の場所を作るのは昔からうまいよ」 ―インフォスタイルでの萬田の立ち回りについてどう思うか? 「その会社(インフォスタイル)については知らないけど、萬ちゃんに とって、トラブルが続くことは仕事が続くこと。自分を売り込むための 環境作りみたいなものでじゃない」 ―それは、マッチポンプということか? 「うーん、そんなところはあるよね。彼自身が何か出来るわけじゃないから。 彼自身はあの通りのおっちゃんだけど、結果的にトラブルメーカーだったと いうことは多いと聞く。でも魅力のある人だから、それも事実だし。 しっかり書かないとな」 かつての仕事関係Bさん。 ―萬田はそんなに仕事が出来る人物なのか? 「基本的に、自分が動いたり、知合いに頼んでなんとかなる程度のことは 熱心にやるけど、それ以上のことは期待できなかった。でも本人は、 やってるやってると言う。こっちが期待することを向こうも言うから、 つい期待してしまうんだけど。実務は何もできませんよ。 ころっと騙されました」 ―インフォスタイルでは、人脈が高く買われているようですが? 「携帯でヤクザの親分と話すふりする一人芝居とか、大物の誰それと 食事に行くとかいって出かけたり、長く付き合っているとそういうのが 全て小芝居だとわかる。そういうのがバレバレなんですよ。 最後は我々が彼をどう思っているか、彼も感じたみたいで、 自分から離れて行きました」 萬田という人物を箇条書きにするとこうだ。 ・愛嬌があり、空気を読むのがうまい。 ・自分の稼ぎのために、トラブルを作り出すことがある。 ・どうやら人間的な魅力はある。 ・実務能力はない。 ・芝居を使って人脈を誇示したり、仕事をしている振りをする。 (※どんな奴かは、近日公開のサイトでご覧いただきたい) * * * * * * 田中もとんだペテン師に騙されたものだ。 しかし、それは彼自身が引き寄せたものでもある。 事態の推移を見守る、インフォスタイルと関係のある、有力業界関係者は こう指摘する。 「ここ1、2カ月、私のところにもいろんな情報が耳に入ってきますが、 結局、萬田氏の尻馬に乗って、あらゆる物事をイケイケで押し通して来て、 その結果、全て読みが外れて最悪の状況に陥ってるんですよ。傍から見て いれば、そんなの無茶でしょう、という危険なことも、萬田氏に任せてお けば大丈夫という、変な洗脳させられているような感じで突き進んでいる ようです。みんな脳味噌空っぽなんではないかと、本当に呆れますよ」 萬田は傭兵みたいなものだから、戦争が無ければおまんまの食い上げだ。 トラブルが多発し、大きくなるほど萬田のプレゼンスは増し、 「萬田さん、萬田さん」 と頼られる。 「萬田株」の急騰だ。 萬田は架空の「警察上層部」や、飲み屋で知り合った程度の「有力者」と 電話や会食する振りをしながら、「大物」を演じる。 萬田の18番だ。 * * * * * * 遂には萬田は会議の席で、 「俺が刑務所に行くからみんなは全部萬田に指示されたと供述すればいい」 なんて見得を切り始めた。 ヤクザごっこに憧れる田中は感動したことだろう。 揃って世間知らずな幹部連中も 「萬田さんカッコいいです」 と称賛しきりだったそうだ。 しかし、萬田には忠誠心も、刑務所に行く覚悟もこれっぽっちもない。 筆者の言葉より、説得力がある専門家のコメント。 「任侠映画とかで、拳銃を持って身代わり出頭するようなシーンが あるので誤解しているのかもしれませんが、経済事犯で身代わりなんて、 どうやっても無理ですよ(笑) 立件するとなれば、退職した者も含めて全従業員に聴取するわけですよ。 入社時に誰に面接されたとか、いつ、誰から何を指示されたかとか、 ひとりづつ何時間、何日も話聞いていきます。 じゃあ、全員が萬田という人から指示されたと言うんですか? こんなの目撃者が何十人もいる殺人事件と同じでしょう。 身代わりなんてありえない。だいたい萬田はいつ入社ですか?去年の2月? じゃあ、それまでだれが指示したり、了承して事業を進めたのか という話じゃない? 銀行口座の開設は?事務所の契約は?税務申告や調査の対応は? って調べれば、そんな子供騙しな話はすぐ破綻する。 ただ、身代わりとか言うことではなく、細かい事実や認識について、 企業犯罪で口裏合わせっていうのはする方が多いんだけど、 事前にガチガチに合わせていても、実際に身柄押さえられて、 別々に調べを受ければ、社長以外はウソの供述するメリットなんかないから、 2日目くらいからしゃべるものですよ」 検事として経済財政事件を数多く手がけたヤメ検弁護士の見解である。 萬田は、自分が主犯でないという厳然たる事実があるから、いざ立件され れば、自動的に自分が主犯でなく、田中が主犯であることが警察の調べに よって明らかにされることに自信があるからこそ、 「全部俺に指示されたと言えばいい」 「刑務所に行く覚悟がある」 と言えるのだ。 例えるならば、 海外に渡航していて、完全なアリバイのある人間が、海外渡航中の日本 国内の殺人事件の罪を被ると主張しているようなもので、理屈で考えれ ば、馬鹿げた話なのである。 実際は無価値な「空手形」を、価値があるかのように切りまくって今の 「シノギ」にしているのが、萬田のしたたかな手口だ。 最後に、拉致をされ、肉屋で骨まで粉砕されかけた東京の会社幹部に 聞いた。 「驚きましたよ。まさかそんなことまでされるとは。田中社長は、いい 意味で慎重、用心深い人でした。謙虚に振舞う術も知っていた。一歩引 いて人を上手に動かす賢さがありました。ワンマンであっても彼自身が 事業家としてのバランス感覚、公正感を持っていたのです。だから会社 を大きく出来た。ですから、ここ1年くらいの田中社長の判断や言動を 見ていると、本当に信じられない思いなのです」 自らのの専横から、多くの従業員、販売者、アフィリエイターを摘発の 渦に巻き込もうとしている田中克典オーナー。彼は今何を思うか。 ≪以下次号≫ 文責: 情報商材被害者連絡会 |