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タイトル:Daily Drama Express 2010/08/21 美丘 (7)  2010/08/23


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2010/08/21 (Sat) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.土曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 土曜日の連続ドラマ
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タイトル 美丘
局  名 日本テレビ系
放映日時 土曜21時
キャスト 峰岸美丘(吉高由里子)
 橋本太一(林 遣都)
 笠木邦彦(勝地 涼)
 五島麻理(水沢エレナ)
 北村洋次(夕輝壽太)
 佐々木直美(中村静香)
 峰岸 始(寺脇康文)
 高梨宏之(谷原章介)
 峰岸佳織(真矢みき)
原  作 石田衣良「美丘」(角川文庫刊)
脚  本 梅田みか
主題歌  福山雅治「蛍」(ユニバーサル J)

あらすじ 第7話「急変!私が私でなくなっていく」

 太一(林遣都)と美丘(吉高由里子)が同棲を始めて1ヵ月。時折
物忘れして病気の進行の不安を感じさせることもあったけれど、美丘
は元気そのもので、料理習得もがんばっていて、順調だった。

 その日、美丘は太一をバイトに送り出した後、ふと今日自分がどう
するのかわからなくなった。慌ててボードを見ると、「病院に行く」
と書かれている。「そか、今日は病院行くんだった……」。美丘はこ
んなことがあるたびに恐怖に陥る。けれど、明日は太一と「マウント
ロック」というロックフェスティバルに行く。楽しい思い出を作れる。
それが今の美丘にとってはたったひとつの希望だった。

 バイトを終えて太一が帰ろうとすると、美丘が迎えに来た。特売で
キャベツやら焼きそばやらを安く買ってきたよとニコニコ顔だった。
ところが、家に帰ると冷蔵庫の中にキャベツや焼きそばが入っていた。
「また、やった……」
 美丘の表情が凍りついた。
「大丈夫、俺焼きそば好きだし、大盛りで食うからさ」
 太一はそう言って美丘を慰めるのだった。

 翌朝、美丘はまるで遠足に行くかのように大はしゃぎだった。
「急ごう、バス遅れる」
 美丘は太一を急かして走った。すると不意にバッグが手から落ちた。
「あたし拾うから、太一くん、切符買って」
「うん」
 太一は先に行った。美丘は荷物を入れ直して、バッグを持ち上げた
が、すぐにまた落とした。もう一度取り上げようとすると取っ手が取
れない。手ガクガクして動かない。
「太一くん!」
 背後から声がして太一は振り返った。すると美丘がバランスを失っ
て、倒れた。
 太一は驚いて駆け寄り介抱した。
「太一くん……はじまっちゃった……」
 美丘は泣きじゃくりそうな顔をしていた。

 運動機能障害が始まった、と高梨(谷原章介)は言った。美丘の希
望で両親と太一を前に説明を受けた。高梨は今後少しずつ障害の範囲
は広がっていくこと、数日入院して安静にすることと言った。
「いやだ、あたしは太一くんと帰る!入院しても病気が治るわけじゃ
ない。太一くん行こう。病気のことはわかったからさ」
 美丘はベッドを飛び出そうとした。けれど左足が動かずもつれて倒
れた。
「ちくしょう、動け、動け!」
 美丘は泣き叫びながら、右手で左手を叩いた。

 美丘は佳織(真矢みき)に抱きかかえられてベッドに戻り、少し落
ち着いた。
 高梨は美丘の両親だけ自分の部屋に呼び、この先の病気の進行は早
くなり、古い記憶を一気に失ったり、知っている人も誰だか認識でき
なくなるだろうと伝えた。

 太一は美丘に付き添っていたが、美丘は1人になりたいと言った。
太一はためらったが、美丘が強く言うので、仕方なく病室を出た。す
ると美丘のすすり泣く声が聞こえてきた。こんな大事な時に結局自分
は何もできない、太一は無力感に襲われ、泣きたいのをこらえて病院
を出た。

 数日間経過を見た後、高梨は明日には退院できると美丘に言った。
だが美丘はいら立っていた。
「もう、あたしの身体はあたしのものじゃないんだね。あたしの思い
通りに動かない。記憶もなくなる。もう思い出も作れないよ!」
「そんなことない。まだできることがきっとあるはずだ」
「何が?あたしは毎日ちょっとずつ死んで行くだけなんだ!」
「そんなことないよ」
「ないわけない。医者は患者が死ぬのに慣れてる。あたしの命が消え
るのなんてどうってことないんだ!」
「今夜はゆっくり休んで」
 美丘はきつい言葉を高梨に浴びせた。高梨は黙ってそれを受け止め
ていた。

 翌朝、高梨は美丘を探した。美丘はロビーで朝日を見ていた。美丘
はだいぶ落ち着いていた。高梨は自分の娘が心臓疾患のため7歳で死
んだことを打ち明けた。2度の大手術を受けまるで痛がるためだけに
生まれた人生のようだと思えた。けれど今思い起こすのは娘の元気だ
ったころの笑顔。それを思うと自分は一生分の幸せを受け取った気が
しているし、娘は自分にできることをしてくれていたと思えるのだと。
「先生、あたしがあたしでいられる時間はどれくらいなの?」
「あと数カ月くらいだろう」
 高梨は正直に言った。
「それでもあたしにできることってあるよね?」
 高梨は静かにうなずいた。
「先生、ありがとう。それにごめんなさい」
 美丘は頭を下げた。高梨は優しい眼差しで美丘を見た。
「迎えが来たよ」
 見ると太一が歩いてきた。

 こうして太一に連れられて美丘はアパートに戻った。その晩美丘は
恐いからと言って太一のベッドに入ってきた。
「自分が自分でなくなるのってどんな感じなんだろ。それを考えると
恐い……」
「……」
「ねえ、太一くん、あたしの証人になってね」
「証人?」
 美丘は両手を太一のほほに当てた
「あたしが生きていたってことを証言して。峰岸美丘はここに生きて
いた。太一くんを愛していた。この目にあたしの命を焼き付けて、心
に刻んでね」
「……わかった。俺は証人になる。でも、いいか、生きるんだよ。
2人で一緒に」
 太一は美丘を抱き寄せ、美丘の髪をかきなでた。

 美丘はにっこりした。けれど美丘の本心は違った。本当に怖いのは、
自分が自分じゃなくなることよりも、そうなることで太一が自分を好
きじゃならなくなることだった。



寸  評  美丘は太一よりも高梨に本心をぶつけてますね。病気のことを一
番よくわかってくれているのが高梨でしょうし、太一とも長い付き合
いがあるわけでもないので、それが普通と言えば普通かもしれません。
ただそうなると太一の存在感が薄くなってしまいます。ラストで「自
分の証人になってほしい」という告白は本心でなく、実は裏で太一が
自分から離れて行くことを恐れているという部分を隠しているという
あたり、2人の絆の深さは美丘と高梨の信頼感よりも弱いのでないか
と思えてしまいます。

執 筆 者 けん()

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2. 編集後記
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 今年は猛暑というより炎暑という感じらしく、アイスが手放せません。ガリ
ガリくんの売り上げが好調で供給が追い付かないようですが、私も1日多いと
きで3個とか、箱型のファミリータイプ1箱とか食べてます。(けん)

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