鎌倉院長によれば、将来ほうれい線が深刻になったら、注入剤やフェイスリフトの手術で調整する必要があるそうだ。その中でも、院長の勧める治療方法は「再生医療」である。この技術によって、聖心美容外科は世界をリードする水準に達している。
「再生医療」とは、文字通り、患者自身の身体組織を使って、しわや顔の皮膚のたるみなどの老化現象を若い時の状態に回復させるものである。その再生医療の一つ「PRP皮膚再生療法」は、患者自身の血液中血小板成分の「多血小板血漿(PRP)」を注射することで、しわや皮膚のたるみを治療するというものだ。
血小板を注射すると、どうしてしわが改善するのだろうか?人体の血小板には止血効果だけでなく、「成長因子」と呼ばれる、細胞の健康と活力を回復させる成分が含まれており、老化で衰えた皮膚の再生を促す。成長因子の活動は、コラーゲンの製造や毛細血管の再生を促進し、皮膚が自力で若さを回復できるようにしてくれるのである。
「再生医療」はヒアルロン酸などの薬物注射と比べて、多くの利点がある。最大の特徴は、効果がより自然で長持ちすることだ。ヒアルロン酸の注射の効果は一般に6ヶ月しか持続しないが、PRP皮膚再生医療の効果は3年も持続する。注射するのは患者自身の血漿なので、自然な効果が得られ、アレルギー反応の心配もない。ヒアルロン酸6回分の持続効果をたった1回で得られるのだから、トータルの金額で見てもかなりお得である。しかし、簡単に思えるこの施術も医師の注入技術によって仕上がりに大きな差が生じるという。
次に、鎌倉院長は患者の症例写真を使って説明してくださった。
上の写真は、50代の日本女性の患者である。左上は治療前の写真で、目の下のたるみがはっきりしていて、元気がなさそうに見え、これが年取って見える原因になっている。一般のクリニックでは切除手術を患者に勧めるが、そのようにすると皮膚に傷をつけることになり、回復に時間がかかる。また技術力の低い医師が行うと、たるみを取りすぎて、皮膚に凹みが生じるなどの後遺症が起こりやすい。左上の写真は「PRP皮膚再生医療」を使って治療したもので、注射だけで目の下のたるみがこんなに改善している。皮膚をまったく傷つけることなく、患者本人も非常に満足しているという。
もう一人の患者も50代の女性で、診察の時に「切開手術はしたくない」と強く希望したので、「PRP皮膚再生医療」を選択することになった。この患者は写真(左下)で見てわかるように、目の下のしわ、ほうれい線、そして顔全体のたるみが深刻である。これらの問題は、50代の女性にはよくある悩みだ。下中の写真は「PRP皮膚再生医療」を受けて一ヵ月後であるが、見た目が10歳ほど若返っている。顔がリフトされ、しわも大幅に減少し、フェイスリフト手術やボツリヌス菌注射のような不自然さもない。肌のきめが細かくなるのも、この治療法の特徴の一つである。
「再生医療」の原理と利点を述べた後、鎌倉院長は「再生医療」の問題点もはっきりと伝えてくれた。それは、効果が十分に得られるまでに多少の時間を要するということである。PRP皮膚再生療法はヒアルロン酸などの注入剤のように、しわ物理的に埋めるのと違い、徐々に皮膚の潜在能力を引き出す方法であるため、2週間程度で本来の効果を実感することができる(右上図)。しかし、この穏やかな変化のおかげで家族や周辺の人への違和感を与えず、自然な若返りが可能となった。
患者の立場に立って方法を説明することによって、確実に患者を安心させる。その真摯な医師に対して信頼感が生まれ、美容医療にさらなる興味を持った私は、次に、多くの女性が注目する豊胸について聞いてみた。
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