天然石―自然が生み出す芸術
天然石の魅力は、何と言っても自然の造形美であろう。同じ名前の石でも、その石が形成されるまでに起きた現象や産地、成分のほんの少しの違いでまったく異なった姿かたちになるのだという。その美しさはもちろんのこと、石の中に秘められた雄大な自然の歴史と、工業製品とは違って、数え切れない偶然によって生み出されたそれぞれの石の個性が、私たちを魅了する。
例えば『ぎおん石』で一番人気があるという水晶にも、実はかなりのバリエーションがあることをご存知だろうか。一般的に私たちがまず思い浮かべる水晶は、透明あるいは少し白みがかったものだが、中国などでも金運アップの石としてアクセサリーや置物として人気のルチルクオーツ(針入り水晶)は、透明な水晶の中に金色や赤色の針状物質が入っており、実に神秘的である。ジュエリーとしても人気が高いアメジストは、紫水晶という和名を持ち、普通の水晶に鉄が混入することで紫の色が付くのだという。また、世界でも大変貴重なストロベリー・クオーツは、ヘマタイト、ゲーサイト、レピドクロサイトなどの酸化鉄を含有しているため、ストロベリーのようなピンク色になるのだという。ストロベリー・クオーツは色だけでなく形もストロベリーのようで、本物と同じく表面のみがピンク色、中は白色である。さらに種のような鉱物の粒が見られる点までが本物のストロベリーそっくりで、私たちに自然の偶然の一致の面白さを感じさせてくれる。
『ぎおん石』では、その他にもオパール、自然金、アンモライト、黄鉄鉱など、他店では見られないような大きさと高いクオリティを持つ貴重な原石を多数取り扱っている。
加工石―石の特性を生かした匠の技
加工石は、それぞれの石の個性や特性を生かしながら、芸術的センスと技術を駆使して創作されている。店内には器、彫刻、仏像など、バリエーション豊富な商品が所狭しと設置されており、私たちをまるで美術館に来たような気分にさせてくれる。特に銀座店の加工石コーナーで見逃してはならないのが、水晶によるワインの彫刻樽だ。ドイツの著名な彫刻家ヘルムート・ボルフ氏の作品で、驚くことにこれ自体が一つの水晶の塊を削って作ったものだという。表面には古代のワイン作りの様子が優美に描かれ、金属部分にはルビーやサファイアがはめ込まれている。息を呑むようなこの作品は、ギネスブックにも掲載され、値段が付けられないほどの価値を持つという。その他動物を模った愛らしい作品や、中国の伝統的スタイルに基づいた龍の像、水晶玉などもある。
ジュエリー―最高の輝きのための確かなデザイン
『ぎおん石』で扱うジュエリーは、他店と違い石の品質を第一に考えているので、リング、ピアス、ネックレスなど、どれを取っても石の持ち味を生かしたデザインが魅力的だ。ショーケースの中にはルビー、エメラルド、タンザナイト、トパーズなど、女性なら思わずため息をついてしまうような美しいジュエリーがたくさん並べられている。また、『ぎおん石』はもともと石材店ということだけあって、デパートなどで売られている商品と比べると、品質の割にかなり手頃な値段となっており、そのうえなかなか手に入らない珍しい宝石を多数見つけることができる。宝石加工前の石で気に入った物があれば、自分だけのデザインをオーダーすることも可能だ。石の特徴などをスタッフに聞きながら、デザインの相談をすることもできる。その他携帯ストラップや小物なども取り扱っているので、プレゼントにも良いだろう。
化石―古代のロマンを感じる
『ぎおん石』では、非常に貴重な化石も多数扱っている。例えばデボン紀(約4億1600万年前から約3億6700万年前)に生息しており、頭が鎧のような皮に覆われているボトリオレピスという不思議な生物や、白亜紀(1億年前)の恐竜の卵の化石などは、私たちに太古の未知の生物への興味を沸き立たせてくれる。その他にも様々な種類のアンモナイトの化石、マンモスの歯の化石、虫入り琥珀、蝉やエビの化石などが、私たちに生物の歴史のロマンを感じさせてくれる。
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