大峡製鞄の素敵な文具たち
昭和10年(1935年)に誕生して以来、様々な皮革で小学生のランドセルを製造してきたことで知られる大峡製鞄(おおばせいほう)は、これまで多くの賞を受賞し、代々皇室のために薬箱を製作していることでも有名な実力派のブランドである。職人によって厳選された高級素材の皮革を伝統的な二本針で手縫いした革製品は、丁寧に扱えば一生使うことも可能だ。こうした質の高い製品を長く使い続けるという考え方は、物を大切にする日本の文化に基づいている。大峽製鞄の製品は、日本的で落ち着いたデザインで、技巧と品質を徹底的に追求する精神が、メイド・イン・ジャパンの素晴らしさを人々に再認識させている。
【筆記具入れ】ドイツ南部の牧場で放牧して育てられたカーフを最大限収縮させてから作られた筆記具入れは、優れた耐久性と弾力性を持つ。発色もよく、一枚仕立ての高級感を持つ特別な一品である。(12600円、阪急百貨店メンズ館1階)
【コードバンの靴べら】丈夫で滑らかな馬の臀部の皮の中心部分はコードバンと呼ばれ、高価な皮革の代名詞になっている。コードバンは強度も高く、長持ちし、使えば使うほど手放せなくなる革だ。また生産量が非常に少なく、ランドセルにもよく使わている。使用時に足が自然に靴の中に滑り込む感覚が素晴らしい。(スモール:5040円、ラージ:9240円)
【忘れな盆】男性のポケットにはいろいろな物が入っている。財布、鍵、筆記用具…家に帰ったらすぐに取り出さなければ服が変形したり、生地が傷んだりするが、取り出した物はどこに置いたらいいだろう?忘れな盆とは、英語の「forget me not tray」から作られた新しい日本語だ。フランスの高級皮革を使って丁寧に手作りされた忘れな盆は、カード、手帳など細かな物を入れて、なくしてしまうのを防ぐことができる。(2万円)
【ヘイスティ・ノート】大峡製鞄のメモ帳は構造がシンプルで、少し外観は重たそうに見えるかもしれないが、実に長持ちする。普通のメモ帳はいつも使っていると、紙を挟む部分が弱くなって切れたりするが、このメモ帳はへりを包むタイプではなく、裁断後にやすりをかけて染色し、へりを手縫いしてある。全部で5色あり、様々な好みに対応している。幅95mm×長さ145mm。(緋梨執筆)
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