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===================================================== 発行部数 27 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2010/06/06 (Sun) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.日曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 日曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル 新参者 局 名 TBS系 放映日時 日曜21時 キャスト 日本橋署刑事 加賀恭一郎(阿部 寛) 人形町タウン誌「ドールタウン」編集部記者 青山亜美(黒木メイ サ) 清瀬直弘の息子 劇団員 清瀬弘毅(向井 理) 警視庁捜査一課殺人班 刑事 松宮脩平(溝端淳平) 警視庁捜査一課殺人班 主任 小嶋一道(木村祐一) 警視庁捜査一課殺人班 刑事 上杉博史(泉谷しげる) 税理士 岸田要作(笹野高史) 清瀬直弘の元妻 三井峯子(原田美枝子) 清掃会社社長 清瀬直弘 (三浦友和) 料亭「まつ矢」主人 枝川泰治(寺島進) 同 女将 枝川頼子(夏川結衣) 同 小僧 佐々木修平(石黒英雄) 瀬戸物屋「柳沢商店」店主 柳沢鈴江(倍賞美津子) 鈴江の息子 柳沢尚哉(大倉孝二) その嫁(鈴江の) 柳沢麻紀(柴本幸) 原作 『新参者』東野圭吾 講談社刊 脚 本 牧野圭祐、真野勝成 主題歌 『街物語(まちものがたり)』山下達郎 あらすじ 第八話「清掃会社の社長」 日本橋小伝馬町のマンションで絞殺された、三井峯子(原田美枝子) の事件は容疑者が絞られてきており、捜査本部は活気づいていた。 容疑者は、峯子の元夫で清掃会社社長の清瀬直弘(三浦友和)。 アリバイも薄く、秘書の宮本祐理(マイコ)との浮気が疑われてい て、その件で峯子が邪魔になったのだろうと推測されていた。 捜査本部は、清瀬を徹底的にマークすることに決定。 二十四時間の尾行と、監視体制が敷かれる。 日本橋署の刑事・加賀恭一郎(阿部 寛)もまた、所轄の刑事とし て監視体制に参加する。 が、清瀬の徹底マークという捜査本部の方針に納得していない様子。 ひとりで行動しようとする。 清掃会社の清潔な社長室に清瀬を訪ねた加賀。 なかなか本題に入らず、お茶を濁したような話ばかりする。 ややうんざりしたような顔で応える清瀬。いらだちを隠せない。 訪問の目的を聞くと、清瀬担当の前任の刑事・上杉博史(泉谷しげ る)のことを、加賀は話す。 上杉は、秘書の宮本にしつこく質問を繰り返し、挙げ句の果てに清 瀬ともめ事を起こし、警察をクビになっていた。 行き過ぎはあったが、秘書の宮本がアリバイを証明している。だか ら、上杉は秘書をマークしていた。 加賀もまた、宮本との関係を追及する。 が、清瀬は黙ったまま……。 何か思い悩む姿の清瀬の元に、息子の清瀬弘毅(向井 理)がやっ て来る。 弘毅もまた、母親が殺された事件について無関心ではいられない。 ある一件以来、親しくなっていた加賀や、上杉たちから聞いていた 情報で、清瀬がなにか隠していることを知っていた。 弘毅は、清瀬が秘書の宮本と浮気をしていて、そのせいで母・峯子 と離婚、挙げ句の果てに殺害されてしまったと思っているのだ。 しかし、直接聞くのもやはり気が引ける。 弘毅は清瀬をきつくにらみつけながら言う。 「どうして、母さんが日本橋の小伝馬町なんかにマンションを借りた か、知ってるか?」 それは、清瀬と対立して家を飛び出した弘毅を追いかけてのこと。 しかし、その理由も、そうなった原因も、すべて清瀬は理解してい ない。弘毅にはそれが耐えられないほど憎い。 「言いたいことがあるなら、ハッキリ言え」 突き放したように言う清瀬。弘毅は顔を上げて清瀬に告げる。 「オヤジが、母さんを殺したと……疑っている」 激怒した清瀬が、弘毅の胸ぐらを掴みにらみつける。 弘毅は社長室から追い出されてしまう。 弘毅は自分のアパートに帰ってくる。 狭いアパートで同棲生活を送っているのは、タウン誌の記者をやっ ている青山亜美(黒木メイサ)。 亜美は食事支度をしていたが、帰ってきた弘毅が不機嫌そうに黙っ ているのを見て、何かあったのかと訊ねる。 弘毅は、父親の会社を訪ねてきたこと、そして追い返されてしまっ たことを話す。 「昔は、あんなオヤジじゃなかった」 悔しそうに弘毅はつぶやく。 小さい頃、壁に派手な落書きをしてしまったときも、母が激しく叱 るのを止めて、「あとで父さんと二人で掃除しよう。母さんにはゲン コツくらったって言っておけ」と言ってくれた。 そんな優しかった父が、あんな女と浮気をしたから……。 弘毅はうつむいたまま、何かを決意した様子。 一方、社長室でも清瀬が悩んでいた。 そんな対立する親子の関係を見て、秘書の宮本は葛藤する。 捜査本部に、清瀬が小伝馬町を徘徊していると報告が入る。 慌てて捜査員たちが走り回る。 何気なく、加賀がいつも通っている人気鯛焼き屋にならぶ清瀬。加 賀も平気な顔でそこに一緒に並ぶ。 何気ない会話を交わしながら、加賀は宮本のネックレスと指輪につ いて話す。 ネックレスは高価な物だと見えるが、指輪はずいぶん古い代物。 どちらも大切に、いつも身につけている。おそらく、大切な誰かか らのプレゼントだろう……。 わかりませんね、と清瀬はしらを切る。 翌日、税理士の岸田要作(笹野高史)の事務所を訪ねる捜査一課の 刑事・松宮脩平(溝端淳平)と加賀。 岸田は、清瀬の会社の税務を三十年にわたって見てきた人物。 プライベートでも、会社のことでも、清瀬のコンサルタントのよう な立場だ。 「社長は……浮気なんかできる人じゃありませんよ」 苦笑しながらそう告げた岸田。 のらりくらりと、口が固そうで老かいな人物だ。 だが、加賀はカマをかけて岸田の口を割ることに成功。清瀬が宮本 と知り合ったのが、銀座のクラブでだということを割り出す。 銀座のクラブで、宮本の前の仕事をつきとめた加賀。 昔の宮本を知っているというホステスに話を聞く。 宮本が母子家庭に育って、父親くらいの年齢差の男性に甘えるのが うまかったこと。 そして、清瀬の写真を見て、うなずく。 「あー、よく指名していたなぁ。でも、ただのお客さんじゃなくて特 別な相手だった気がする」 加賀と宮本は、顔を見合わせてうなずく。 一方で、弘毅も宮本を問い詰めていた。 清瀬の会社の屋上に宮本を呼び出し、きつい表情で対峙する。 あなたのせいで両親が離婚することになった。 金目当てで父親に近づいたのか。それなら……。 しかし、宮本も反論する。 話があるなら、清瀬に直接話しなさい。母親を信用しているように、 父親も信用したらどうだ、と。 一触即発の状態の二人のところに、加賀がひょっこり現れる。 その場を納め、一緒に清瀬の社長室へと向かう。 加賀、宮本、弘樹、そして弘樹の恋人の黒田が社長室に入ってきて、 清瀬は眉をひそめる。 「今日はいったい……大勢でなにごとですか……」 問いただす清瀬に、加賀は告げる。 「清瀬さん、あなた、ウソをついていますね……」 加賀は宮本が小指に着けていた指輪が気に掛かるという。 それは、五十円玉を削って作った指輪で古い古い物。 しかし、それは小指にはまっている。普通、本気で愛した女性にお くるなら、左手の薬指にはまる物のはず。つまり、宮本のためにつく ったものではない、ということ。 そして、宮本の母親は、長身の宮本とは違って、小柄な女性だった こと。 ……その指輪は、かつて、清瀬が宮本の母親に贈った物だったのだ。 金もなく、ぶらぶらしていた若いころの清瀬。クラブでダラダラと 働いていたときに知り合ったのが、宮本の母親である時子。 時子と恋に落ちた清瀬は、プロポーズをして指輪を贈った。金はな かったから、五十円玉を削って作ったもの……。 しかし、時子はプロポーズを断って、失踪してしまう。前途ある若 者の将来を、自分のようなものが奪ってはいけない、と。 「未熟で無力な男が、女を幸せに出来るはずがない」 思い知った清瀬は何でもやると決心し、掃除を初めて会社を大きく したのだ。 あるとき、銀座のクラブで時子に送った指輪をつけた宮本と偶然、 出会ってしまう。 衝撃を受けた清瀬は、クラブに通って、いろいろ話を聞き、調査す る。 そしてついに、清瀬の娘が宮本だと知ったのだ。 しかし、清瀬には家庭があった。すぐにどうこうできるわけもない。 なので、黙って便宜をはかってきたのだ。 宮本祐理は、清瀬の娘で、弘毅の姉だった……。 だが、弘毅はいつまでも清瀬が黙っていたことが許せない。 社長室を出て行こうとする弘樹を呼び止めたのは、宮本。 見せたい物がある、という。 やってきた倉庫に置かれた段ボールを次々と動かしていく宮本。 黙って見守る皆の前に、段ボールに隠されていた壁の落書きが出て きた。 それは、以前、弘樹が会社に遊びに来た際に壁に書いてしまった、 家族の絵の落書き……。 宮本は、それを消さないで欲しい、と清瀬に願っていた。 自分が知らない間の、清瀬の家族の思い出が記されたもの。 そして、「弟」が書いた物だから……。 家族がいなかった宮本には、そんな縁でも嬉しかったのだ。 そして、自分が原因ですれ違う、清瀬と弘毅の間をずっと心配して いたのだ。「この絵、清瀬さんは昨日も見ていたじゃないですか。素 直に消せない、って言えばいいじゃないですか。もっとお互い気持ち をぶつけ合った方がいいですよ!」 清瀬は絶句してしまう。宮本は涙を隠して、清瀬と弘毅に向き合っ て頭を下げる。 「私、秘書を止めます。私が清瀬さんにあったせいで、清瀬さんの家 族を壊してしまいました。わたしは、やっぱり家族になれませんでし た……」 「それは違います」 きっぱりと言ったのは、加賀だった。 弘毅は、宮本の写真を見せられたとき、一度も会ったことがないの に「見覚えがある」と言ったのだ。 ただ、「血つながり」があっただけだったのに……。 「家族はなろうとしてなるものなんです。あなたに強い気持ちがあれ ば、家族になれるんじゃないですか?」 思わず見合う、宮本と弘毅。 今までのわだかまり、そして一人っ子だった弘毅、家族のいなかっ た宮本。それぞれが求めていた家族……。 弘毅はつぶやくように、宮本に言う。 「姉さん……」 「ありがとう……弘樹」 そのころ、捜査本部に松宮が駆け込んできた。 「清瀬のアリバイが崩れました!」 税理士の岸田の息子、岸田克哉(速水もこみち)から清瀬のアリバ イを崩す証言が取れたのだ。 六時半ごろに会社の社長室に、直接電話をしたが、誰も出なかった。 その時間、秘書の宮本の証言で、一緒に仕事をしていたことになっ ていたのだが、それはウソだった。 ……いよいよ、事件は大詰めを迎えたが……。 寸 評 秘書の宮本祐理と、社長の清瀬直弘の関係が明らかになりました。 途中で、「あ、これは……」と思った通りだったのですが、指輪が 伏線でしたか。 やたらと「指輪」「指輪」と主人公が連呼していたので、「しつこ いな……」くらいに思っていたんですがね。 しかし、この『新参者』の登場人物は、みんな「言っちゃえばいい のに」っていうウソをついてばかり……。今回も、すでに一番の障害 となる妻は死んでいるんだし、早いところ「祐理は娘です」って言っ ちゃえばいいのに……。 それをいっては、ドラマにならないっていうのもありますけどね。 執 筆 者 畑中ヒロ() ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 世間はもう、夏休みになっているようです。制服姿の学生たちをみかけなく なり、朝の電車が空いていて快適……。 その一方で、連休の高速道路で渋滞がおこっているとか。 ああ、夏だなぁ、なんて思います。(畑中ヒロ) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |