電車に乗って、景色を見て、駅弁を食べて―のんびり旅を楽しもう!
みなさんは駅弁がお好きですか?私は日本ではいつも電車で移動するのに、駅弁はあまり食べたことがありません。駅弁は結構値段が高いので、なかなか手が出ないんです。でも日本人にとっては、1時間以上の長距離を電車で移動する場合、駅弁は必須アイテムのようです!よく観察してみると本当に、乗客が駅弁と缶入りのお茶(あるいはビール)を手にしながらホームで電車を待っている光景をよく見かけます。
6月に新宿から山梨県まで列車で行ったとき、好奇心から期間限定の「島根牛弁当」を買ってみました。どうして東京で島根のお弁当を売っているのかって?実はこれ、49歳で電車の運転手になった男性を描いた映画「RAILWAYS」の公開記念特別弁当だったんです。この牛肉弁当は、本当においしかったです!メインのおかずはちょっと甘味のある牛肉のすき焼きで、ご飯の上にはそぼろ肉も載っていて、他のおかずも美味でした。お弁当の包装紙には映画が大きく紹介され、中には映画の割引券も入っていました!
その土地の食材が食べられる駅弁ばかりではなく、最近はこうした商業的な宣伝を兼ねたお弁当も多いようです。例えばNHKの大河ドラマ「龍馬伝」の人気が出て、今高知市の駅では土佐料理を集めた「龍馬弁当」が売り出されています。そうそう、私は2007年に「北海道新幹線札幌延伸応援弁当」を食べたことがあります。駅弁はとてもよい宣伝の媒体なんですね!
以前は長距離列車に乗ってお腹がすくから駅弁を食べるのだと思っていたのですが、現代の日本人は電車に乗るために駅弁を食べるのか、それとも駅弁を食べるために電車に乗るのか、分からなくなってしまいました。でも、こうしておいしいお弁当を食べながら車窓から風景を眺めて、列車の中で旅の情趣を味わうのは、本当に楽しいことです。
日本人の駅弁に対する思いには、我々の想像を絶するものがあります。誰でも全国各地の駅弁を食べつくす機会がないからかもしれませんが、デパートで「駅弁大会」が開催されると、いつもたくさんの人が押し寄せるのです!昨年の実績では、40万個の駅弁が売れたのだそうです。日本の駅弁大会で最も有名なのが、1966年に京王百貨店新宿店で第1回目が行われた、日本国内最大の「元祖有名駅弁大会」です。今年で45回目を数えるそうです。
最近私は、「旅行」というものは、自分を疲れさせたり、重い荷物を背負ってA地点からB地点まで苦労して移動したりするのではなく、普段は体験できないようなのんびりした自由な時間を自分に与えるべきものだと思うようになりました。もしかしたら、日本人のこのような「電車に乗って、景色を見て、駅弁を食べる」という行動に学ぶこともまた、自分をリラックスさせる旅行法なのかもしれませんね(笑)。(哈日杏子執筆)
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