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タイトル:しらけムードの参議院選 票の行方は天気まかせに  2010/07/06


"異常事態" 菅内閣、なんと鳩山内閣を上回るペースで支持率急降下…「イラ菅、逃げ菅、こりゃあかん」
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1278301731/-100

≪参院選7・11まで1週間を切るなか、菅内閣の支持率が急落した。発足当時60%あったのに、朝日新聞(5日付朝刊)は39%、読売新聞(同)は45%となり、これは史上最速ペースで支持率が下落した鳩山政権よりもすさまじい。菅直人首相(63)の消費税増税発言と、その後のブレなどが影響したとみられ、民主党は火消しに躍起になっている。≫

投票日まで1週間を切ったのに、選挙戦は盛り下がり続けている。
選挙期間中W杯があったので、国民の関心がそっちに向けられていたことも大きい。

また、選挙の争点もほとんどない。早くから自民党が消費税値上げを打ち出していたが、民主党もそれに同調する始末。どう転んでも消費税値上げである。

消費税値上げに反対しているのは共産党とか社民党などの少数派。大勢に影響ない。
菅政権になって一時支持率が下降したみんなの党だが、ここに来て持ち直している。しかし、公約をよく聴いてみると「小さな政府をめざす」とか大昔の自民党の政策を言っているだけ。

公明党は消費税値上げに賛成かどうか曖昧にして逃げているのでよく判らないが、どうやら賛成らしい。口を濁しているのはそういう事情である。

消費税値上げに反対しているのが非現実的公約しか唱えていない政党ばかりなので、国民の不満のやり場が投票行為に結びつかないのである。

ここで過去の参議院選挙の投票率を見てみよう。気になるのは天気の動向だ。参議院選は梅雨に行われることが多いので天候は北海道と沖縄以外は概ね曇りか雨模様である。

参議院議員通常選挙投票率一覧
http://www.promised-factory.com/100years_after/house/turnout-c.html

第12回通常選挙 1980年 6月22日(日曜日)

この時は曇りだった。
投票率は 75.51% (全国区)75.54% (地方区)と異様に高かった。原因は政変が起き『ハプニング解散』による史上初の衆参同日選挙になったためだ。しかも選挙期間中の6月12日に大平首相が死去し、伊藤正義官房長官が臨時代理になった。いわゆる「弔い合戦」になり衆参とも自民党の大勝利に終わった。 

自民党 69 社会党 22 公明党 12 共産党 7 民社党 5 
新自由クラブ 0 社民連 1 無所属 10 

第13回通常選挙 1983年 6月26日(日曜日)

この時は珍しく晴れた。
中曽根内閣。投票率は 57.00% (比例区)57.00% (選挙区)といつもの数字に戻っている。
この選挙で選挙区(都道府県)と比例代表区(全国)を導入。 

自民党 68 社会党 22 公明党 14 共産党 7 民社党 6 
新自由クラブ 2 諸派6 無所属 1 

第14回通常選挙 1986年 7月 6日(日曜日) 

この時は雨だった。
投票率は 71.32% (比例区) 71.36% (選挙区)
中曽根内閣『死んだふり(寝たふり)解散』による2度目の衆参同日選挙で高投票率。自民党の馬鹿勝ちに終わった。

自民党 72 社会党 20 公明党 10 共産党 9 民社党 5 
新自由クラブ 1 社民連 0 諸派 2 無所属 6

第15回通常選挙 1989年 7月23日(日曜日) 

この時は曇り一時晴れ。
投票率は 65.01% (比例区) 65.02% (選挙区)
伝説のスケベ首相宇野宗佑氏。 『消費税』『リクルート事件』『首相へ蜂の一刺し』などにより自民党大敗。参議院で与野党逆転。

自民党 36 社会党 46 連合の会 11 公明党 10 共産党 5 
民社党 3 諸派 5 無所属 10 

第16回通常選挙 1992年 7月26日(日曜日)

この時は曇り。
投票率は 50.70% (比例区) 50.72% (選挙区)
宮澤内閣。自民党が勝ったが前回の大敗が響いて依然として過半数割れ。

自民党 68 社会党 22 公明党 14 共産党 6 民社党 4 
日本新党 4 諸派 4 無所属 4

第17回通常選挙 1995年 7月23日(日曜日)

この時は曇り。
投票率は 44.50% (比例区) 44.52% (選挙区)
自民と社会が野合した村山内閣。
新進党が約1250万票を獲得し、比例代表区で第一党。
自民党に約150万票の大差をつける。 

自民党 46 社会党 16 新党さきがけ 3 新進党40 共産党 8
民主改革連合 2 諸派 2 無所属 9

第18回通常選挙 1998年 7月12日(日曜日)

この時は曇りのち晴れ 
投票率は 58.82% (比例区) 58.84% (選挙区)
橋本内閣。 自民党が改選議席を大きく下回る大敗。橋本首相は選挙の責任をとって辞任。 

自民党 44 民主党 27 公明 9 自由党 6 共産党 15
社民党 5 諸派 0 無所属 20

第19回通常選挙 2001年 7月29日(日曜日)

この時は晴れ。
投票率は 56.42% (比例区) 56.44% (選挙区)
小泉内閣。『小泉ブーム』。自民党が改選議席過半数を超える64議席を獲得し、圧勝したが、実態は自公連立によるナンミョウさんの選挙協力によるもの。 

自民党 64 民主党 26 公明党 13 自由党 6 共産党 5
社民党 5 保守党 1 諸派 0 無所属 3

第20回通常選挙 2004年 7月11日(日曜日)

この時は曇りのち雨。
投票率は 56.54% (比例区) 56.57%(選挙区)
小泉内閣。ナンミョウさんの協力虚しく自民敗北もかろうじて過半数確保で国賊小泉の首の皮一枚つながる。 

自民党 49 民主党 50 公明党 11 共産党 9 社民党 2 
保守党 1 諸派 0 無所属 7

第21回通常選挙 2007年 7月29日(日曜日)

この時は晴れ。
投票率は 58.63% (比例区 )58.64%(選挙区)
安倍内閣。民主党が60議席を得て、参議院で比較第1党に躍進、与党は参議院で過半数を割った。 

自民党 37 民主党 60 公明党 9 共産党 3 社民党 2 
国民新党 4 新党日本 1 諸派 0 無所属 7

そして、2010年 7月11日(日曜日)

天気予報は北海道と沖縄が晴れ、後は曇り時々雨。


【公示前勢力】
民主党 116 自民党 71 公明党 21 共産党 7 社民党 5 
国民新党 6 新党改革 6 たちあがれ日本 3 みんなの党 1 幸福実現党 1 無所属 4

【改選数】
民主党 54 自民党 38 公明党 11 共産党 4 社民党 3 
国民新党 3 新党改革 5 たちあがれ日本 1 みんなの党 0 幸福実現党 0 無所属 1

晴れの場合雨に較べて3%くらい投票率が上がるが、今回は期待できない。もし晴れれば自民党とみんなの党に上積みが期待できる。

1992年以降、投票率が60%以上になった試しはない。投票条件だけを見れば、1998年のパターンと状況は酷似しているが、今回の得票率は更に下がりそうである。
場合によっては50%割れの可能性もあり得る。
その場合、公明と共産に有利に働き、自民党やみんなの党は不利である。特に自民党は組織票をことごとく失ってしまった影響が大きい。

民主党への支持率はじり貧状態ではあるが、自民党がそれを吸収できるとも思われず、

得票率分布は、

【比例区】
民主党40%(±4)、自民党21%(±3)、公明党13%(±3)、共産党10%(±3)、みんなの党7%(±3)、社民党4%(±2)、その他諸派5%(±2)

【選挙区】
民主党42%(±5)、自民党22%(±3)、公明党7%(±3)、共産党11%(±3)、みんなの党10%(±3)、社民党3%(±1)、その他諸派5%(±2)

【獲得議席数】
民主党65(±7)、自民党30(±8)、公明党10(±2)、共産党4(±1)、みんなの党3(±5)、社民党3(±1)、その他諸派6(±2)

こんな感じになるものと思われる。低投票率の場合、依然として民主党と自民党はWスコアのままである。それが1人区で決定的な差となり、獲得議席数でもWスコアになってしまう。

マスコミの獲得議席予想は以下の通り。マスコミが提示する数字などアメリカの意向を受けた捏造の数字と言い切ってしまえばそれまでだが、ここではしこしこ電話調査した結果をまじめにカウントしたという前提で話を進める。

【毎日新聞】
民主党55(±5)、自民党40(±8)、公明党8(±2)、共産党3(±0)、みんなの党10(±3)、社民党1(+1)、その他諸派0(+4)

例によっての電話調査は機会音声を一方的にたれ流し、受け手に不快感を催させる調査法だ。この調査結果では棄権票の行方が反映しづらい。マスコミ側も多少は考慮して算出しているだろうが、投票率が下がれば期待値からかけ離れた結果になるのである。

毎日新聞は自民党とみんなの党を過大評価しているが、浮動票頼りの政党に低投票率は大きな打撃になる。
その分組織票がものを言ってくるのである。
一応電話調査では、「投票に行くか?」と確認を取るが、大概の場合は「行く」と答える。
実際の棄権票を有効票とカウントしてしまうため、調査データの30%くらいは無効になってしまう可能性が高い。
無効回答が平均的に分散すればいいのだが、今回のような情勢の場合は現状不満派が投票すると思われる自民党とみんなの党に不利に働く。

【朝日新聞】
民主党54(±8)、自民党41(±6)、公明党8(±2)、共産党4(±2)、みんなの党9(±3)、社民党1(±1)、その他諸派0(+4)

これは6月18日の調査なので、データがやや古い。現在の民主党はこの時点よりも支持率を失っている。自民党とみんなの党を過大評価しているのは毎日新聞と同じ。

私の予想は、自民+みんなの獲得予想議席50の内、低投票率による浮動票減衰分が17あると分析している。その受け口は大半が民主党に回るものと考えられる。
尤も、投票率が70%を超える状況になれば、両紙の予想数はかなり的中するものと思われる。

【読売新聞】
まだ予想議席を出していないが、民主が50程度、自民が50に迫る勢いと分析している。

【その他の予想議席】
NHKの議席予測 
民主党:比例区17の計53、自民党:選挙区33、比例区12の計45 

共同通信社の議席予測 
民主党:選挙区35、比例区17の計52、自民党:選挙区34、比例区12の計46 

日本経済新聞社の議席予測 
民主党:選挙区37、比例区20の計57、自民党:選挙区32、比例区11の計43 

週刊文春の議席予測 
民主党:選挙区32、比例区20の計52、自民党:選挙区29、比例区11の計40 

以上は現段階での予想である。残りの期間に何が起こるか解らない。まあ、大した事件も起こらずズルズル行く感じがする。

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