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[民主主義の危機]自民党政権の犯罪が総括できぬまま、再び世界潮流から外れ 非民主的な利己的国家(国家主義)へ漂着しつつある日本 <注記>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。 http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20100414 【プロロー グ動画】高橋真梨 子−グランパ…右上の画像は、 異常な寒さの 度重なるぶり返しのなか漸く開花した“こぶしの花”(南東北の片田舎にある 自宅 近く、2010.4.14) (資本主義の失 敗を歴史から学ばず、マスゴミ誘導 で再び戦前型の超利己 的国家(国家主義)へ 漂着しつつある日本の悲惨) ここで言う、自民党政 権時代の総括とは、彼らが傲慢な権力者の行為とし て行った負の遺産(数 限りない背 徳・背任行為)を先ず見逃さぬことであ る。次に、我われ一般国民自身 が伝統保守主義 と新保守主 義の違いを正 しく理解して、それらに絡みつつ特に小泉政権時代 の偽装的演出の下で起 こった新自由主 義(市 場原理主義)の暴走の問題について、それを、我わ れ一般国民自身が自らが関わった資本主義の失敗の自画像として直視し、 深く率直に反省することである(画像は、京都・円山公園の 桜、2010.4)。 民 主党はこれら前政権(自民党時代)の負の遺産を 直視しつつマ ニフェス トに上手く纏めた上で、それを掲げつつ昨秋の総選挙で一般国民層の支持 を得て大勝した。その後、民主党政 権は熱心にマニフェストの実行に取り 組んできた訳だが、それから僅か 数ヶ月〜半年くらいのところで、「検察 =メディアのスクラム(癒 着)」による民主党への総攻撃が功を奏し、肝 心の鳩山政権は支 持率が30%前後のジ リ貧となり、今やかなり際どい所ま で追い詰められている(画像は京都・祇園白 川の桜、2010.4)。 他 方、まるで戦前の「軍国主義ファシズ ム国家日本」の亡霊の如き新党 、”たち枯れ“ならぬ「た ちあがれ日本」(この党の時代錯誤ぶり につい てはコチラのブログ記事を参照乞う ⇒ http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20100411/1270992900)の 自民党から の分裂・誕生のドラマが、あるいは小泉自民党政 権の矛盾をそのまま引き 受けたような新党「みんなの 党」(これは、極右・清和会とネオリベのご都 合主 義的、偽装的癒着)、或いはネオ小泉政治型の 上っ面で国民を騙すこ とに徹したような「“桝添・東国春・橋下”…これもネオリベ新党結成?」 への期待の高まりなるものが連日大々的に報じられる傍らで、 実はその主 要メディアが殆ど真剣に報じない、我が国の将来にとって非常に重要な二つ の問題(自民党政 治の度重なる犯罪が堆積し凝り固まり殆どガン腫瘍化し た病巣)がツイッ ター上に流れている(下記◆)(画像は京都・二尊院の 桜、2010.4)。 ・・・ ◆1matsudadoraemon 2010.04.13 04:14 【“特別会計の 闇”】 某民主党議員と:どら「2001年から 2009年ま でに国の債務が300兆円余り (殆 どが小泉政権時代に集中…toxandoria捕足)増えたと騒いでますが、250 兆円は財投債で50兆円は市場介入のため の為券。財投債を禁止すれば、債 務は減り、財投機関債を発行できない法人は市場が仕分けてくれます」A議 員「結局、特会改革は財投改革なんだよね」 ◆2nobuogohara 2010.04.01 06:55 【小泉政権下における“郵政民営 化の闇”】 日本郵政ガバナン ス問題調査専門委員会の 最終報告書は4月中には公表の 予定です。昨日は、調査結果の概要を含む「中間とりまとめ」を、記者会見 で配 布したものです。まだ総務省のHPにアップして いないかもしれませ ん。事務方にはできるだけ早くアップするように言っておきます。 <注記1> ◆1matsudadoraemon → 松田光世氏=フ リージャー ナリスト。鳩山内閣の現 職閣僚(菅財務 大臣)の 元政策秘書 http://twitter.com/matsudadoraemon ◆2nobuogohara → 郷原信郎氏= 元検察官、大学教授・弁 護士 http://twitter.com/nobuogohara <注記2> なお、◆1のフリージャーナ リスト松田光世氏は、週刊朝日4/23 号で下記 のような衝撃的内容の記事を書いている。 …『恐るべし小沢戦略、衆参ダ ブル選挙で 今夏、自民殲滅』 再三にわたり当ブログでも書いてきたことだが、「検察⇔メディア」の癒着 (スクラム)の深層には60年以上にもなんなんとする自民党政権時代 から の日本近代史そのものに根ずく、 その意味で恐るべきほど固執的で、頑迷 固陋に日本に根を張った既得権益を死 守しようとする勢力(隠然と闇に潜 む政・官・財の癒着連合)が肩を押したものと見なすべきだ(参照、ウオル フレン論文に基づく、 その解釈記事→ http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20100331)。 我われにとって肝要なのは、このような「既得権益の番犬化」した主要メデ ィアが誘導する各種世論調査、あ るいは直近の政権支持率低下や見栄え型 の政治動向(小泉劇場の再 来を狙いつつタレント、イケメン、ポ ルノ女優 らを担ぎ国民を小馬鹿にした芸能型政治) に右往左往することではない。 むしろ杞憂すべきは、この無責任なメディアの誘導に よって、“無責任層 ・無党派層・無 関心層・ノンポリ層・ どうでも良い層・我関せず層”など の人々が占める割合が異常に膨れ上がりつつあること、別に言えば一般国民 層のほぼ過半超が「作為で演出された政治不信のジレンマ」に 再び嵌りつ つある(一般国民自身が何を目指し、どう判断し、どう行動すべきかが見え なくなり鬱憤のマグマ(ル サンチマンの感情)だけが溜まり始めた)ことだ。 そもそも、景気回復策と 経済構造改革は別 次元の問題であった筈で、喩え れば景気回復策は“発熱・悪寒・激痛等に対する対症療法”に 相当し、経 済構造改革は“個々人が本来持っている基礎体力と免疫力を高める諸器官の 機序・能力活性化のための治療”に相 当するものだ。この両者の峻別を作 為で誤魔化したのが小泉構造改革で、そのマヤカシを象徴するのが郵政民営 化だ。挙句の果てに、小泉・竹中ら詐 欺師たちは「郵政民営化の実現」こ そが凡ゆる問題解決(景気回復&構造改革)の唯一の手段だと大ボラを吹き まくった。 ともかくも、ここで浮上する大きな懸念が、一見分かり易い政治劇を演じて 一般大衆を激しく籠絡する、あの小泉自民党政権時代に典 型的な形で実現し たヒトラー似の 「悪しきポ ピュリズム政治劇場」の再来だ。つまり、いま 再び逃げ場のない袋小路か断崖絶壁の如き瀬戸際へ追い詰められつつあるの は、実は民主党・鳩山政権だ けではなく、一般の日本国民自 身、我われ自 身だということになる。 恰もそれは、巧みに唆(そそのか)され、愚かにもニュート ンの法則に逆 らい“大いに悪たれ”つつ天に向け思いっ切りケッと青痰を吐いたバカ者が 、その自らが吐いたオゾマシイ“ばば”をペタリと自分の 顔で見事に受け 取る悲惨で滑稽な構図だ。あるいは、その「メディア⇔検察」のスクラムに 誘導された挙句に、民主党政権の結果(実績)が具体的に見えてくる まで の僅かな時間すらも待てず、まるで家畜かペットの如き存在と化した <悲 惨な日本国民の姿>は、“朝三暮四”に 怒り狂いホンの少し先も読めない ほど愚かな『宋の狙公が飼っていたサル』に似ているようだ。 <注記>朝三暮四の意味( http://kotobank.jp/word/%E6%9C%9D%E4%B8%89%E6%9A%AE%E5%9B%9Bよ り転 載) ・・・ 中国、宋の狙公(そこう)が 飼っている猿にトチの実を与えるのに朝 に三つ暮れに四つやると言うと猿が少ないと怒ったため朝に四つ暮れに三つ やると言うとたいそう喜んだという「荘子」斉物論などに見える故事から。 一方で、“朝三暮四”のサルならぬ世界の潮流は、酷く難渋したとはいえ 「米英型・新保守主義(Neoconservatism)とネ オリベラリズム」へのそれな りの反省から一定の学習効果を得つつあり、「ポスト2001.9.11の世界状 況」 への反省と「2008.9リー マン・ショック(→世 界金融危機)」の体験を契 機に、新自由主義思想への過剰な期待が結局は「未熟な資本主義の一人相撲」 であったことが露呈し、そのことが遍く理解さ れるとともに、今や「米英 型・新保守主義(≒新自由主義、市場原理主義)」と「グローバ ル金融市 場原理主義」そのものが全地球的レベルで危機に瀕し、その 過剰な存在意 義自体が片隅へ追いやられつつある。 具体的に見れば、アメリカ・オバマ政 権は綱渡りの如き内政環境ながらも 、所期のチェンジへの 道筋を着実に歩んでおり、共和党政権時代の過度な 新自由主義政策への尋常ならざる肩入れの弊害を克服しつつある。例えば、 国民皆保 険型への医療保険改 革、米ロ核軍縮(プ ラハ宣言の第一歩の踏 み出し)、ウオールストリー トの強硬な抵抗を退けての金融規制強化実現 (金融危機への 反省から対銀行高リスク取引制限、規模肥大 防止目的のバ ランスシート外取引規制等についての大幅金融規制)など信用再構築のため の重要課題が着実に進捗している。 米・独・仏においても、それぞれ現政権に対する国民一般の評価と批判は健 全で冷静なメディア等の支援も得て、アメリカとは異なる意味合いなが ら も、新保守主義(新自由主義思想(ネオリベラリズム)と伝統保守主義の癒着、 つまり資本主義そのものの失敗を軌道修正し再び「国民主権の回 復」へ意 欲的に取り組みつつある。つまり、欧米諸国の市民(国民、選挙民)たちは、 経済学(ア カデミズム)も、市場も、政府も失敗することがあって当然と いうシビアな現実を改めて学び 直し、中立的メディア情報等を十分に活用 して、経済発展と連帯のための新たな方向性を自らの意志で選び直しつつあ るのだ。 片や、これは既述のとおりであるが、既得権益勢力の番犬化したメディアの 誘導に身を任せつつ自民党政権時代の総括を曖昧のまま放置する日本 は、 “郵政民営化の闇”と“特別会計の闇”には殆ど手つかずのまま、再び小泉 ・竹中時代のネオリベラリズム政治(英米型市場原理主義の暴走)か、あるい は 密かに日本伝統の極右が奥で巧みに糸を引く偽装超国家主 義(内向きの ナショナリズム)へ急接近しつつある。しかも、労働環境整 備、格差問題 解消、医 療・福祉・年金問題解消 など国民主権と国民厚生の根本課題は置 き去りにされたままで・・・。 それは他ならず欧米諸国が数多の歴史の試練から、今や再び学びつつあるこ との逆コースを歩み始めることだ。つまり、それは統治権力側へ必ずモラル ・ハザードをもたらすという現実(=資本主義の宿命的弱点)を直視できな い故に驕り高ぶった「政・官・財の支配層」が悉く利権を漁り尽くす異 様 な体制の国家である。恐るべきことだが、今の日本は、例えば戦前・戦中ま での「ファシズム国家・日本」あるいはネオコンと旧保 守派が相互補完的 に野合して一国主義を貫 いた、直近までの「ブッシュ政権 下のアメリカ」 の如き異常な国を目指そうとしているようにさえ見える。 しかも、そこで大いに懸念されるのは、支配層に属する輩が凡ゆる強権的手 段で国家主権者たる一般市民を支配し搾取し続けようとする非常に陰湿 か つ内向きで国家主義(ナショナリズム)的で、中央官僚制を始めとする凡ゆる 統治メカニズ ムが実質的な既 得権力&既得権益側に有利に付き従うと言う 意味で「超利己的な国家主義(ナショナリズム)による統治」の出現だ。そ して、このような国の一般市民 たちは須らく世界市民社会 との連帯から強 制隔離されるはずであり、その究極モデルとしては北 朝鮮が想定される。そ の意味で、現代日本の堕落したメディア(マスゴミ)が、折に触れてタレン ト、イケメンに次いで再び「国民的人気」なる言葉に かこつけて“小泉orヒ トラー型の国家ヒーロー待望 論”の如き空気を撒き散らし始めたことも極 めて危険な兆候である。 (欧米諸国が、いま再び“資本主義の失敗”を歴史から学びつつあることの 意味) 本来であれば、欧米諸国が “資本主義の失敗”を歴史から学びつつあるこ との意味を正しく理解するには、伝統保守主義と新保守主義の違い、アダム ・スミスの古典派経済学から新 古典派経済学への流れ、特に米国における “新自由主義のカルト化”へ大きな影響を 与えたア イン・ランド哲学(ラ ンディア ン・カルト/若き日のグリースパン 元FRB議長が嵌った)、あるい はオー ストリア学派F.ハイエクの自 由原理(至上)主義を高祖としM.フ リ ードマンを始祖とする新自由主義が過剰な規制緩和で終 には「資本の論理」 と「グローバル金融システム」を 「グローバル詐欺システム」へ変えたこ と(→リーマン・ショック、世界金融危機の発生へ)などを詳細に概観すべ きである(画像は京都・醍醐寺の桜、 2010.4)。 が、そのような暇はないので、やや異なる観点で“資本主義の失敗”の理解 を試みる。それは、18世紀後半に英国で始まった自由貿易論が 普及する流 れの延長線上で、古典的自由貿易がどのような経緯で最初の20世紀前半にお ける資本主義の大 失敗をもたらし、同じくどのような経緯で1970年代以降 の世界で新保 守主義(“国民主権を否定するグ ローバル市場原理主義”と 主権者たる国民・市民を上から統治する外形的民主主義へ接 近する保守主 義)が 急速に台頭し、今や再び何故にその新保守主義型(新自由主義、特 にグローバル金融市場原理主義)の統治が、日本以外の欧米諸国で厳しい批 判に晒されている のかを歴史的に概観することである。 ・・・以下、関連するテーマに焦点を絞った近・現 代史の概観(1776年〜現在)・・・ 18世紀後半にアダム・スミスの「国富論」(1776)が出 版されて自由貿易論 (スミスは個別・特化優位 性、その後のリカードは比較優位の学 説)が広 まり始めたが、1840年代初めに「ア イルランド・ジャガ芋飢饉」(餓死、推 定で約100万人)が起こったことで、初めてその自由貿易論の現実的な意義(自 由貿易による不足資源の相互 供給の意味)が認識され、1846年の「(英)穀物 法の廃止」で本格的な自由貿易の時代が始まった。 しかし、1870年代に自由貿易史上初の世界的な不 況が襲うと食品価格が暴 落した、そのため、このような自由貿易が拡大する流れにブレーキがか か る、つまり英国以外の先進諸国は高関税による国内産業の保護主義に走 り、 自立、自由原理(オランダ型の 公共意識傾斜の自由原理主義とは異なる)、 機会平等を尊 重するアメリカ以外の先進諸国は弱者層の救済のため社会保 障・社会保険制度 を整備し始めた。 1929-1932年の世界大恐 慌では完全雇用維持 の目的でケインズの財 政・金 融政策が採 られ、多くの先進諸国では主要産業の国有化(市場型へ過剰傾斜 した資本主義の修正)も行われた。アメリカでもフ ランクリン・ローズベル トのニュー ディールで銀行・電力・ガス業界への規制が行われ、欧州諸国 に遅ればせながら社会保障制度の導入も始まる。 閉鎖的ブ ロック経済の深刻な対立で第 二次世界大戦(1936-1945)が起こ ったことへの反省からアメリカがリードしつつ自由貿易市場 を拡大して世 界経済の発 展・安定化を図ることを目指すIMF(国 際通貨基金/IMF、IBRD、 IDA)中心のブ レトン・ウッズ体制(その実態はリベラル政策 と社 会民主 主義政策を調和させる一種の修正資本主義の仕組み)が始まった。しかし、 このリベラル政策と社会民主主義を調和させる試みは1970年代の 「ス タグ フレーション」(景気が下がり物価が上昇する傾向)と各国の「統治能力喪失」 という形で破綻期に入る。 その深層には様々な要因が潜在するが、最も大きな要因は各国の権力側(政 ・官・財)が知的謙虚さと弱者に対する配慮を失い、ひたすら傲慢とな り、 政・労の幹部らが談合・癒着して経済社会システムを権力的に上から支配で きると錯覚するようになったからと考えられる。特に、日本では1980 年代に レーガン・サッ チャー型の新自由主義へ傾斜し始めた中曽根康 弘・政権あ たりから、そのような政治権力側の退廃的・背任的傾向が強まった。 世界的に見れば、そのような意味での「象徴的な統治能力の危機」は1970年 代の英国で財界への巨額政府補助を理由に労働組合側が 賃金抑制を拒絶した ことを契機に起こる(いわゆる英国病が頂点の時)、つまり、これを契機に 新保守主義(今度は、逆に国民主権・労働権を軽視して市場原理 型の国家を 目指し始めた政・官・財の権力者たち)は、旧権力側である旧保守主義(ブ レトンウッズ体制下の資本主義を 理想とする人々)の政・官・財の支配層を “利権漁り、モ ラルハザード”として猛烈に批判・攻撃した。 結 局、旧保守主義(ブレトンウッズ型資本主義を信奉する立場の人々)は、 自らを支持する支配層・経営層・金融層トップのモラルハザードを激しく突 き上げられ た形となり、グローバル市場原理主義(新自由主義思想)を支 持する新保守主義(国民主権を軽視し市場原理主義による国家の実現を理想 とする人々)へ席を譲 ることになる。しかし、この新保守主義も、少し古 い時代に市場原理型資本主義の失敗で起こった第二次世界大戦という悲劇の 記憶を直ぐに忘れ去った(画像は京都・嵐山の桜、2010.4)。 ともかくも、それ以来、急速に勢いを得た新保守主義を支える新しい経済学 (新自由主義思想)はケインズ主義を捨て去り、IT技術を使った高度 な数学 (金融工学)を 駆使しつつ、完全に放任された市場でさえあれば、それは予 定調和的な 最適状態への自動調整機能を必ず発揮するというF.ハイエクの 古典派経済学(オーストリア学派)を「市場原理主義型の資本主義」(新自 由主義思想に基づく 資本主義)という形で再発見した。 それまで度重なる大戦争と巨額の浪費を絶えず繰り返してきた国民国家を統 治するための「大きな政 府」の権威が、その方向性を支えてきた旧保守主 義の凋落とともに消え失せてしまった。そして、それに代わり新自由主義思 想に依る「小さな政 府」の国家が、「完全民営化」路線へ急傾斜しつ つ市 場原理主義による「自由貿易と金融資本主義」を推進することになった。つ まり、そのような新しい方向性こそが、グローバル市場を統合し て、この 世界により大きな繁栄と民主主義そして平和をもたらすという期待が高まっ た訳だ。 しかしながら、「ポスト2001.9.11の混迷した世界状況」と「2008.9リーマ ン・ショック(→世界金融危機へ発展)」を契機に、新 自由主義思想(ネ オリベラリズム、特にグローバル金融市場資本主義)への過剰な期待は、や はり「未熟な資本主義の一人相撲」であったことが再び露呈するこ ととな り、今や「新保守主義(新自由主義、グローバル金融市場資本主義)」は、 世界中の一般国民・市民か ら厳しい批判を浴びて存亡の危機に瀕している。 ところが、日本では、自民党から民主党への画期的政権交代が昨 秋(2009 年9月)に起こり、小泉政権で頂点に達したネオリベラリズム政策が否定さ れたのも束の間で、既得権益勢力に与する「主要メディアと中央官僚制 (そ の代表が検察特捜部)」の大抵抗によっ て、このような「新たな世界潮流= ネオリベラリズムの抑制・修正傾向」から再び取り残されようとしている。 超高給を食み続けるセレブな金 融業界と中央高級官僚らの天 下りシステム の温存、同じく様々なモラルハザードと歳出にかかわる浪費習慣、あまねく 拡大するばかりの賃金格差・地域間格 差・企業間格差の悲惨な現況、中間 層没落傾向の激化、中小企業経営環境の激 しい劣化、労働・雇用・医療・ 福祉環境の劣化・崩壊…、それらに対する民主党政権の果敢な努力(マニフ ェスト)の成果は未だ端緒についたばかりであるとい うのに。 (エピロー グ…究極の敗者は“昨秋以降の政権交代の関連プロセスで最 も驕り高ぶったか、あるいは最も無責任な者”になるだろう) 少しだけ既に触れたことだが、週刊朝日(4/23号) でフリージャーナリス ト松田光世氏(現職閣僚・菅財務大臣の元政策秘書)が書いた記事『恐るべ し小沢戦略、衆参ダブル選挙で今夏、自民殲滅』を読むと、文 字通り恐る べきほどの超リアリス ト政治家である小沢一郎・民 主党幹事長の高等選挙 戦術が布石さ れつつあるので、昨秋(9月)の政権交代劇を第一幕とすれ ば今夏(5月〜7月頃)にはその第二幕を目撃させられることは確実のようだ (画像は京都・知恩院の桜、 2010.4)。 その『恐るべし小沢戦略、衆参ダブル選挙で今夏、自民殲滅』の<要訳> については、下のブログ★を参照頂くこととするが、そのオリジナ ル記事 を読むと、まるで複雑極まりない事象についての精緻な多次元方程式を立て るか、あるい は複雑で難解な碁の布石を見事に打ち続けるように財界・労 組・医師会など諸団体の票固 め、公明党対策、諸政策関連票 の着実な取り 込み、巨額債務状態・自民党へのとどめの兵糧攻め一発 etc…、実にきめ細 かく見事な戦術が組み立てられつつあることが分かり興味が尽きない。超リ アリスト、天才政治家・小沢一郎の面目躍如たるところだ(画像は奈良・東 大寺の桜、 2010.4)。 ★ 日々坦々/衆参ダブル選挙が確かに現実味を帯びてきた!(週刊朝日4/23 号/要訳)、http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-406.html ただ、これも既に少し書いたことだが、今の日本でヒチコック映画の主人公 のように恐怖にひきつった顔で断崖絶壁へ追い詰められつつあるのは、 実 は、民主党でも小沢一郎でも鳩山総理でも ないことを我われ一般国民は肝 に銘ずるべきだろう。では、誰が断崖絶壁へ追い詰められつつあるのか? それは、先ず選挙民(国家の主権者)たる我われ一般国民であることは間違 いがなさそうだ。その意味でも、今の政治状況は市井の一人ひとりにと り 無関係なことではないし、この“ドラマ”の顛末は、それこそ貴方がた一人 ひとりの自己選択の賜物なのだ。 そして、このような恐怖の断崖絶壁へ我われ主権者を情け容赦もなく追い詰 めた“反授権規範的(憲法違反)、 反民主主義的、反国民主権的な意味で の凶悪犯人”は、ほかでもなく「マ スメディア⇔検察」のスクラムを組ん で一般国民を、作為的に、偽装的で「異常なヴァー チャル政治の空気」の 中へ煽りたて追い込んだマスメディアと一部の検察<関係者>および、その 背後 に潜む「旧政権と既得権益連合=アンシャンレジーム」に連なる輩(政 ・官・財・学etc)だ。 その中でも、特にジャー ナリズムを担う立場として中立・公正の姿勢を維 持すべきマスメディアの責任は非常に重いことを、彼らは厳粛な覚悟をもっ て自覚すべきだ。なぜな ら、この反主権的・反授権規範的(憲法違反)・反 民主主義的・反国民主権的な行為は、もしこれがフ ランス革命のプロセス であれば、まさにギロチンもの と思われるからだ(画像は奈良・依水園の風 景1、2010.4)。 この一連の壮絶な闘い(日本の近・現代史上で初めての無血民主革命)での 究極の敗者は、我われ一人ひとりの一般国民(選挙民)も含めて、この 革 命の戦列に加わったメンバーの中 で最も驕り高ぶっている輩か、あるいは 最も無責任な意識の持ち主者らになるであろうことも間違いがない。 相 も変わらず過半の一般国民が、このような意味での現代日本における政 権交代の厳格な意味でのリアリズ ムが理解できず、政権交代の第二幕を経 ても、未だにひたすら烏合の衆の集 まりの如き無意味で野合的な連立政権 (極右とネオリベラリズムが談合・癒着するような国民を小馬鹿にした政権) が誕生することにでもなれば、爾後の日本は世界の新たな潮流への参加が今 度は三周回 以上の出遅れとなり、その暁に我 われは「失われた三十年」ど ころか「失われた五十年〜失われた百年」を覚悟すべきであろう。それは、 自業自得とい えば、それまでのことだが・・・(画像は奈良・依水園の風 景2、2010.4)。 (参考、関連ツイッター情報) hanachancause 2010.04.12 20:42 RT @yamebun: 国連の人種差別撤廃 委員会は3月16日、日本政府に対 し「沖 縄における不均衡な軍事基地の集 中が住民の経済・社会・文化的権利の享 受を妨げる」と勧告した。(http://bit.ly/bmYcF4)RT @Keloring #futenma hanachancause 2010.04.12 15:59 【1/3】素人目には経済学者とそ の同類の方々の頭が固すぎると見えて仕方 がない、何故にケインズ 派のシステムは一つしかないと断じるのか?同様 に市場主義にも色々なバージョ ンがあって良いではないか?唯一の真実は 何処を選ぶにせよ、政治権力・金 融・経営側はモラルハザードの誘惑に弱 いことだ。 hanachancause 2010.04.12 16:00 【2/3】故に、完璧な経済理論があり得 ないと同様に完璧な政府もあり得な いのだから、今の日本の如く政権交代毎にマスゴミが率先するマッ チポン プで政権の足を引っ張ると言う悪癖が定着してしまえば、そんな国は世界の 潮流から落ち零れて必然的に大没落へ向かう。 hanachancause 2010.04.12 16:01 【3/3】東欧諸国の復興が市場原理主義 のお陰とする誤解も頂けない。これ らの国々は市場原理主義に嵌ってる訳ではなく社会主義から市場経済へ移 行しただけだ。素人目故かも知れぬが、「市場経済≠市場原理主義」の筈で あり市場経済にも多様なバージョンがあって当然だ、竹中平蔵らは この点 を誤魔化している。 hanachancause 2010.04.12 12:27:15 ポーラン ド大統領、無言の帰国http://bit.ly/a4XRHF「機 は異常なく操縦 ミス(悪天候下強行?)」と、カチンス キ大統領(親米、同機搭乗)とトゥス ク首相(親露、リベラル)、それ故の二重 追悼式開催等(4/7露主催追悼 式 典は露プーチン首 相、トゥスク首相が出席)の事情がナゼか気になる。 hanachancause 2010.04.12 13:40:24 @hanachancause 歴史的な意味で「欧州の心臓」と呼ばれるポーランドは90 年代初頭の劇的な旧体制崩壊後 も残る社会主義構造を安全解除するため急 速な市場開放と民営化を図りつつも弱者・貧困層の救済にも十分配慮 する 経済運営へ取り組み中だ。Cf. http://bit.ly/bDFWPS hanachancause 2010.04.12 13:43 @hanachancause 故にポーランドの経済政策は所 謂「市場原理主義」とは異 質だ。またコレは程度の差こそあれチェコ・ハンガ リー等旧東欧諸国に共 通する性格だが、リーマン・ショック後でもポーランドの経済は安定してお り、そのバランス力が 注目されている。Cf. http://bit.ly/bDFWPS hanachancause 2010.04.12 12:29 震源地は共同?RT @sasakitoshinao:2 ちゃんねるで語られているらしい新 聞業界の給与と業界の未来、退職話。とてもリアルな雰囲気。「宝 くじが 当たったので、新聞記者辞め ます」: 天漢日乗 http://bit.ly/9tIU8R hanachancause 2010.04.12 05:54 共鳴 RT @kazzuta06: 漸くマスコミの一 部から新政権に対する冷静な記事 が登場した気がする。記事の趣旨はネッ ト上では当たり前のことなのだが 新聞社の記事と言う事であ えて評価したい。【毎日新聞、 コップの水はま だ半分もある=専門編集委員倉重 篤郎 】 http://onc.li/iY3bdJ hanachancause 2010.04.12 05:24:23 反戦・平和・国民主権を歌うベルギー出 身・カナダ国籍のララ・ファビ アン、 ベルギー憲法30条は『ベルギー国民が何語を使うかは一切自由』と 謳う、歴史に学ぶこの寛容宣言(徹底した公共責任と対の自由原理宣言) に驚く⇒http://bit.ly/9ssEdV「た ちあがれ日本」の狙いはこの様な国民 主権的な価値観の破壊である! hanachancause 2010.04.12 05:31:23 @hanachancause その“たちあがれ日本”の衣には“日本を戦前型の上から の民主国へ復帰させる”という危険な刃が隠れている、小沢民主党政 権が 照準と定める国家像は戦前型官僚制の破壊による下からの民主主義の実現。 hanachancause 2010.04.12 05:21 知的で好奇心旺盛な鳩山総理の話 は真に立派故に世界へ向かって日本を誇 り胸を張れる内容。このような意図的に捻じれさせた取り扱い(誤訳?)が 産経以外のメディアでも同様だとすれば、結 局、今の日本の実像を歪めて いる犯人はマスゴミであることが証明されたも同然。 Cf. http://bit.ly/9jBPDk hanachancause 2010.04.12 05:37 @hanachancause そして、鳩山総理の話(http://bit.ly/9jBPDk) は、その民 主党政権が照準と定める新たな国家像、つまり戦前型官僚制の破壊による下 からの民主主義の実現(日本民主主義⇔世界市民意識との共鳴)と見事に 調和している。 hanachancause2010.04.11 15:50 RT @e_presence: Twitterは才能の宝庫。出会ったつぶやきに何 かを感じリ ンク先のブログやサ イトを拝見。そこで今までのネッ トサーフィンでは出 会えなかった素敵な感 性と知性に出会う。その人達の才能に触れるだけで 自分のパワーに変え生きていけそうな気がする程。・・・ hanachancause 2010.04.10 14:15 @hanachancause 今やオ バマは医療保険改革、米ロ核軍縮(プラハ宣言の実 践)、金融規制強化(金融危機反省⇒対銀行高リスク取引制限、金融暴走防 止の為のバランスシート 外取引規制等大幅金融規制)などの重要課題を着 実に進捗させつつある。Cf. http://bit.ly/9ssEdV hanachancause 2010.04.10 14:22 @hanachancause が、残念ながらオバマ政策の進捗が今後の世界に与える重 要な影響につき一般国民向けに詳説する意志が日本のマスゴミには見られず、 聞こえるのは只「小泉・ 自民&竹中・市場原理主義」恋しや!の声ばかり。Cf.http://twitter.com/teruo_nagasato hanachancause 2010.04.10 14:45 @hanachancause その小泉・竹中らの信仰はミ ルトン・フリードマンのシ ョッ ク・ドクトリン(真の変革は危機状況でのみ可能とする、いわばヤラ セ行為承認の経済 学!)、このような市場原理主義の悪辣とつるむ自民党 の悪事を隠蔽し、民主党のイ メージダウン情報は大きく扱うマスゴミの卑 劣。⇒http://bit.ly/9zXXnk 【エピローグ動画】高橋真梨子‐無伴奏 |