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タイトル:石川ファミリーアンサンブル通信574  2010/02/12


それに、朝、富士山や丹沢が見えないのはちょっと寂しいです。
さて、昨日は老人ホームでコンサート。ここは、昼食の時に演奏を行います。
お誕生日の方の発表、そして、少しの間昼食と歓談の後コンサート。
ところが、この日は、昼食がすきやき!。おいしそうなにおいが---弾いていて腹がなってしまいました(笑)。
弾いた曲は、雪メドレー、情熱大陸、シューベルトのVn & Pfのソナチネ、バッハの2つのVnのための協奏曲、そしてふるさとでした。
シューベルトのVn & Pfのソナチネは、お母さんが第2楽章もやりたいと言い出したので、第1、2楽章と演奏。
情熱大陸だけちょっとわさびがきいた曲で、後は穏やかな曲。
ちょっと眠そうになられた方もいらっしゃる?と思いきや、みなさん最後まで熱心に耳を傾けられていました。
昼食はそのすきやきをご馳走になりました。でも子供たちにはちょっと足りなかったようです(入居者の老人のサイズのため)。
親にとってはちょうどよいのですが、特にさちおは朝寝坊したため、朝を食べなかったのでそうとう腹が減ったよう。
そこで、夜もすきやきに。大鍋をこうきとさちおで平らげていました。我が家のすきやきは野菜がたっぷりで薄味なのでとてもヘルシー。
シューベルトのソナチネはとてもすてきですね。絵里子は楽興の時を練習。3番はもう覚えてしまいました。好きだと早いですね。
おかあさんは、昔弾いてあこがれだった即興曲に挑戦。絵里子といっしょに4月のチャリコンで即興曲第2番を弾くと言ってます。
グルダのCDのおかげですね。
シューベルトの即興曲と楽興の時は有名なものの、それほど取上げられる曲ではありません。
ショパンやリストを弾いた後のアンコールピースくらいの頻度でしか演奏されないのでは?
ですが、これは本当の名曲です。同じ動機、単純なパターンから色合いがどんどん変化していく。そして、どの部分にも歌がある。
ベートーベンのように、推敲の後がないように思えます。おそらく、即興曲は即興演奏した後、それで曲が完成なのでしょう。
どこにもよどみがなく、モーツァルトもそうですがこういうのは天から降ってきた曲なんですね。
どこにも作為が無い。だから、軽視されがちです。でもそれは音楽の一面しか見てないような気がします。
日本には万葉集や古今和歌集など、たくさんの歌集があります。
万葉集は今でも人気の衰えることのない名歌ぞろいの歌集です。これは古今和歌集等と違い、一般人の素直に胸の内を吐露した歌が多いからです。
公家たちが、半ば遊びに興じて技巧を凝らして歌を作ったのと違います。
技術的には古今和歌集の方が優れているかも知れませんが、迫力や説得力は当然万葉集の方がまさるでしょう。
もちろん、技巧を使って自己を最大限に表現するというのもすばらしいでしょう。ベートーベンがそうですよね。
でも、天から降ってきたような宝石のような美しさの曲を素直に美しいと思うのも大事だと思います。
それに、このような天から降ってきた曲、実は演奏がとても難しいんですよね。こけおどかしがどこにもない。
ピアノのタッチの正確さやリズム感、そしてどの場所でも歌いなが弾けないといけない。実は難しいんですよね。
というわけで、絵里子とお母さんは当分シューベルトにはまりそうです。これはとても素晴らしいことですね。

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IFE通信No.574 10/2/12発行(平日発行)
発行者:石川 聡
石川音楽工房(PC版)
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email:s-ishikawa@music.email.ne.jp

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