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タイトル:石川ファミリーアンサンブル通信542  2009/12/22


昨日、絵里子が発見したものとは?で終わりました。それは何か?
それは、シューマンの交響曲第4番の第3楽章の主題、ラ-レレミミファファソソファファミミレという主題がラレミファという音列になっていることです。
以前、ショスタコーヴィッチの第5交響曲の第4楽章のテーマ、ラレーミーファーというのがラレーミーフィーとなるとカルメンの「気をつけろ」の部分と同じということを話題にしました。
NHKのアマデウスという番組では、この部分を取上げて、ここでは勝利というのが強制されたもので、体制に気をつけろというメッセージが込められていると結論付けていました。
このことは、すでによく知られていることで、Wikipediaにも記載されています。
これに対し、私は、本当にそうか?と疑問を投げかけ、検証してみました。
そして、何のことはない、この音列をつかった名曲は数多くあることを示しました。
例えば、ヴィヴァルディのイ短調の協奏曲の第3楽章(日曜日のホームコンサートでも弾いていたお子さんがいらっしゃいました)。
これと同じ調のメンデルスゾーンのスコットランドの冒頭のテーマ。これは最後に長調となり、ショスタコーヴィッチと同じです。
フォーレの「夢の後に」と、これと同じ調のチゴイネルワイゼンの出だし。
モルダウのテーマ。
ついでに(これはショスタコーヴィッチの後ですが)、さちおが弾いた情熱大陸。
そして、シューマンの交響曲第4番の第3楽章のテーマ。
まだまだ無数にあるでしょう。
これはどういうことなのか?
私が思うに、やっぱりショスタコーヴィッチはカルメンの「気をつけろ」を巧みに引用したんだと思います。
ただ、これでは、簡単に当局にばれてしまう。当局の連中だってバカじゃありません。
もしわかったらこれはおしまいです。間違いなく処刑されるでしょう。
そこで、ショスタコーヴィッチは考えたんです。もし当局にそのように言われたら、こう反論する。それは偶然だと。
そういう音列は上記のように多くの作曲家が使う普通のもの、そんなことを当局が自分たちで言うことの方がおかしいんじゃないか?
そもそも色々な作曲家が使っている当たり前の旋律をなぜカルメンの「気をつけろ」にあてはめるのか?
体制はそういうものだと自ら暴露しているのか?と
ショスタコーヴィッチの他人の旋律の引用はこの頃から本格化したように思えます。
NHKのアマデウスでの結論とは同じかもしれません。ですが、NHKのアマデウスで底まで本気で検証したのでしょうか?

それではまたよろしくお願いします。
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IFE通信No.542 09/12/22発行(平日発行)
発行者:石川 聡
石川音楽工房(PC版)
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email:s-ishikawa@music.email.ne.jp

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