メルマガ:クリスタルノベル〜百合族
タイトル:クリスタルノベル〜百合族〜 Vol. 034  2009.12.19  2009/12/19


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   ◇∞◆  クリスタルノベル〜百合族〜    ◇∞◆
    ◆∞◇      Vol. 034  2009.12.19      ◆∞◇


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                    ◇∞◇ タイトル ◇∞◇ 
            
             ♪ − 星の降る夜空の向こう



「……美紀……」
「何? 礼子」
 私はけだるそうに上体を起こす。
「彼女と何かあったの?」
 私はドキっとして礼子を見た。
「か、彼女って……」
「あなたが恋焦がれている女の子。学校の子なんでしょ?」
 私は言葉を発することも出来ず、固まったまま礼子を見つめた。
「そんなに驚くことないじゃない。あなたに好きな子がいることなんて前から
分かっていたわ。彼女と何かあったんでしょ。告って振られたの?」
 彼女は寂しく笑うと私の髪を撫でた。
「いいわ。忘れさせてあげる……」
 礼子は唇にキスすると、私に覆い被さってきた。


 梨香と離れるのが寂しいと思っているのは、私の方が数倍大きいはずだ。
 受けようとしている大学は地元にあるけれど、このままだと、きっと離れた
らもう会うこともないだろう。
 クリスマスが近くなってきて、私は、その事が急に寂しいと思い始めていた。
 梨香とは、あれ以来二週間、口も利かずに別々に練習していた。
 あんなことまでしてしまったんだ。
 どうせ離れるなら、告白したほうがいいのかも。
 まるっきり勇気なんか無かったが、梨香に対してだけは後悔を残したくなか
った。
 クリスマス……これがチャンスだ。
 クリスマス会が終わったら告白しよう。
 そんな決心の影響もあって、私は自然に練習に力が入った。
 キーボードの練習も同時にやる。
 ピアノのタッチと違うから、やや指運びがぎこちなくなるけど、ま、すぐに
勘は取り戻せる。
 チューバの練習はますます厳しくなっていた。金がかかるからって渋ってた
両親をも、バイトをやって生活は何とかするという事で説得した。
 後には引けない。
 どうやったら楽器の技術が上達しているのかは、習っている先生の指示通り
やっていて分かっていた。
 絶対上手くなる。
 この道で、ずっと将来を歩く。
 そんな強い気持ちも芽生えていた。

「美紀さんは……夢が見つかったんだね」
 話しかけてきたのは梨香だった。私は練習するのに夢中で、梨香が傍に来て
いたのに気づかなかった。
「うん……夢を見つけさせてくれたのは、梨香だったのかもしれない」
「そんなことないよ……」梨香が言った。
 真面目に将来なんか見てなかった私に、楽器で進もうっていう意識を芽生え
させてくれたきっかけは、梨香だった。
 感謝を口にしたい。
 でも、すぐには出てこない。
 私はちょっと黙ったまま、ポケットのカイロを触っていた。
「梨香に教えてもらったカイロ、かなり使えてるよ」
 梨香の言葉に答え切れなくて、私はそんな関係のない話しをしてしまった。
「……いつもそうやって誤魔化すのね」
 梨香の顔から、笑顔が消えた。
「え?」
「美紀さんは、いつもまともに私に向き合ってくれない……」
 そう言ったまま、梨香は無表情で練習を再開した。
 私の気持ち。
 今伝えるべきだったのか?
 そう思ったけど、もうタイミングは過ぎ去っていた。


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  発行者      : 春野 水晶 

  * タイトル:『クリスタルノベル〜百合族〜』
  * 発行周期:不定期(週2回発行予定)

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