2009年10月23日第39号(通巻第191号)・FOR MEN・
【photo by Koichiro Kawakami】
BANGLE
KNOB

10/24(Sat) - 10/25(Sun)11:00 - 19:00
デザイン・フェスタ vol.30
東京ビッグサイト 西1, 2, 3, 4ホール, アトリウム & 屋外

10/24(Sat) - 10/25(Sun)
lleno その他のジャンル・文具・焼き菓子

10/27(Tue) - 11/2(Mon)
DUMMY presents MAGICAL WITCH @Halloween Night
ファッション・イラスト・雑貨

10/30(Fri) - 11/1(Sun)
夜 「End of the World -故に世界は美しい-」 雑貨・写真

→可愛いです!電気コードはいつも邪魔で、インテリアには邪魔な存在ですが、これがあれば部屋もすっきりします。(「発想をもたらす導火線」を読んで)【日本 おけーはん

←このように「何気ないものをすばらしいものに変える」方法は、デザインに携わる人々が参考にできるだけでなく、クリエイティブな分野で活躍する人々にも大きな啓発を与えてくれますね。

→「THE GUNZE」の下着を買うには、どこのサイトを見ればいいですか?(「クールな男のすてきな下着」を読んで)【台湾 kiki

←GUNZEの直営店、GUNZE e styleで買うことができます。日本語がわからない場合は、ご連絡ください。購入のお手伝いをいたします。

ALAYA

±0秋の新作発表会

今年の10月で開店5周年を迎えた「±0(プラスマイナスゼロ)青山本店」で、10月7日に±0ブランドの新製品発表会が行われた。世界の工業デザイン界でも評判の高い±0が、その斬新な姿で新たな注目を浴びている。電圧が異なるために海外では使用できない製品もあるというのに、購入者の四分の一が外国人であるという事実には驚かされる。もちろんそれは有名デザイナーの深澤直人さんの力によるところが大きく、商品そのものがたいへん魅力的なのが人気の秘密だろう。さて、新しい±0にはどんな商品があるのか見てみよう。
 
●単純化と実用化
「加湿器S(アロマ)」は、ニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションに選ばれたドーナツ型の「加湿器Ver.3」の周囲をそぎ落とし、直径160mmの円筒を残した形のものである。「加湿器Ver.3」のデザインコンセプトは変えないまま、デスクやベッドサイドでも使える大きさになっている。「オーブントースター」は、万能式小型オーブンといった風情で、食パン、ベーグル、パイ、餅なども焼くことができる。トレイは取り出して洗うことができ、設置するのも持ち運びも簡単な、日常生活の便利なツールである。
 
●新しい色と新しい素材
「加湿器Ver.3」が2003年に初めて登場した時、それまでのデザインの概念を覆す新しい風が吹き込まれたが、今回、同じシリーズにさらにグリーンが加わった。ちょっと見るとインテリアに合わないようにも感じられるが、意外に空間にマッチしている。今年のグッドデザインを受賞した厚さ5mmの「ウォールクロック」は、金沢の金箔製造メーカーとコラボレーションし、金箔、銀箔、銅箔をほどこした特別バージョンも発売。本来は素朴な掛け時計に華やかな色彩を与えている。
 
●合理性と環境保護
 「電子計算機XS」は名刺より小さいカード型で、ポケットや手帳の中にも入れることができる。「リストウォッチ」は、文字盤やベルトの組合せが4種類あり、ベルトを固定するバネ棒が省略され、全体がひとつのまとまりというイメージが強い。±0の製品は、シーンが生活に溶け込んで人々の思い出になり、製品を買ったときの新鮮な気持ちや好奇心が持続して、5年後、10年後にも±0の製品が使われ続けることが期待されている。「それはある意味から言うと、環境保護の精神にもつながるものです。」深澤さんは意義深い言葉で今回の発表会を締めくくった。(咫尺執筆)
 
耳寄り情報】11月末より、台湾で±0ブランドが初上陸!「誠品信義店」(台北市信義区松高路11号TEL:886-2-87893388)と「誠品敦南文具館」(台北市敦化南路一段245号B2 TEL:886-2-27755977#700)で±0商品(家電を除く)を入手することができる。

写真提供:プラマイゼロ株式会社

±0公式サイト http://www.plusminuszero.jp/index_j.html
  ±0オンラインショップ http://www.pmz-store.jp/index.html

ホンダのパーソナルモビリティ

見た目はまるでサーカスの一輪車のようだが、業界の「未来兵器」として注目されているこの乗り物は、自動車メーカーのホンダが開発した一人乗りコンセプトカー、「ホンダU3−X」である。

ホンダは、誰もがよく知っている自動車産業のほか、飛行機エンジンやロボットなどのハイテク分野でも活躍している。2008年の「歩行アシスト」に続いて今回発表された「U3−X」パーソナルモビリティでも大きな反響を呼び、世界中から注目されている。未来都市の個人の移動手段をコンセプトとしてデザインされ、ホンダのバランス制御技術を搭載して、ユーザーが体を前後左右に傾けることによって車両の進む方向を調整することができ、人が歩くのと同じようにあらゆる方向に自由に移動することができる。

一輪車のような外観から、乗る勇気が起きない人もいるかもしれない。だが実は「U3−X」に乗るのも操作するのも、非常に簡単なのである。ホンダのバランス制御技術について理解すれば、心配もなくなるに違いない。ホンダのバランス技術システムはASIMOにおいて開発され、人間工学にもマッチしており、乗っている人の体を自動的に感知してバランスを保ってくれる。また、配備されたセンサーがユーザーの体の傾斜を感知することによって、行きたい方向や速度を確定する。この技術では、現在のところホンダが世界のトップである。

「U3−X」の全体の形は数字の「8」のようになっていて、よく見ると下の大きな車輪は一つの車輪ではなく、複数の小さな車輪をつなぎ合わせて大きな車輪を構成しており、一輪車とは異なっている。小さな車輪が横向き移動を行い、大きな車輪が前後移動を行っているのである。「U3−X」は全長315mm、幅160mm、高さ650mm、重さ22ポンドで、ユーザーが持ち歩くのにも便利だ。動力はリチウムイオン電池を利用し、フル充電時で1時間走行が可能である。現在「U3−X」は研究段階で、ホンダではまだ市場で販売する予定はない。しかしそう遠くない将来、「U3−X」が都市の中で最も小さい交通手段となって、忙しい人々や体に障害のある人々に便利な生活をもたらしてくれるかもしれない。(tata執筆)

(C)Honda Motor Co., Ltd.

「ホンダU3−X」動画 http://www.youtube.com/watch?v=I6gz3_ez2lk

坂井直樹先生の著書が中国語に

10月20日、デザインコンセプターの坂井直樹先生の著書「デザインのたくらみ」の中国語版が台湾で発売された。中国語の書名は「設計的図謀:改変世界的80個日常創意陰謀」(デザインのたくらみ:世界を変える80の日常的創意の企て)である。ここには坂井先生が雑誌「PEN」に四年間連載したコラムの内容のすべてが収められている。先生のデザインに対する考えや思想をつづった一つ一つの文章から、読者は「デザインの本質」を言葉によって感じ取り、「デザインの魅力」を解読し、デザインというものの神秘のベールを取り去ることができる。

本書は段階を追ってわかりやすく書かれ、内容は多岐にわたっている。デザインの分類や芸術の意味と目的、成功を収めた会社とその個々のデザイン作品の分析、顧客の価値観の変化に関する研究、消費者が購買によってどのように自分の美的素養と個性を体現するかなど、様々な角度と立場からデザインの見方を叙述し、デザイナーとデザイン愛好者に、デザインに対して改めて考える機会を与え、これまでデザインを「表面的な工夫」と考えていた一般の読者も、「デザインのたくらみ」によって啓発され、多くの収穫が得られるに違いない。

中国語版「デザインのたくらみ」は、本編集部と台湾の雑誌社「LaVie」の共同企画によるもので、坂井先生が自ら中国語圏の読者のためにあとがきを執筆した。あとがきの中で坂井先生は、アジア、特に中国の80年代以降のデザイン製品の新しい感性や、デザインの発展の趨勢について自身の考えや観点を述べている。「最近のアジアのデザイン力は、新しい世代を迎えて、ずいぶん進化しているようです。中国ではカーデザインの学校もあるくらいデザインに力を入れています。我々が日常的に使っているアップル製品なども台湾製を多く見受けます。また韓国のサムソンは、とてもデザインに力を入れていてデザイン学校の経営も行っているくらいです。こうして日本を取り巻くアジアの国全体のデザイン力は、十年前に比べて格段にレベルアップしています。理由は様々ありますが、EUや日本のデザイナーとの交流が多くなったことや、中国が世界の工場といわれるようになって、デザイン先進国のプロダクトの生産を多く受注生産して『製造法のみではなく、結果としてデザインも学んだこと』も大きな理由だと推測します。」

坂井先生は、自分の本を中国語圏の読者に読んでもらえることをたいへん喜ぶと同時に、この本を通じて中国のデザインの発展を後押しできることを願っている。(zhuoling執筆)

写真提供:ウォーターデザインスコープ

坂井直樹公式オフィシャルブログ http://www.sakainaoki.com/index.html
  博客来オンライン書店 http://www.books.com.tw/exep/prod/booksfile.php?item=0010450613

「自分チラシ」で自分を売り込む

仕事探しでも、顧客に会う場合も、パーティに出るときも、お見合いをするときも、相手に深い印象を与えることが成功の第一歩である。だが、一分一秒を争うテンポの速い社会にあって、自分を本当にわかってもらうことの難しさは、内向的な人だけの悩みではないだろう。多くの人の波に埋もれてしまうのを望まない人なら誰でも、自分が人の注目を集める力を持つことを願っているに違いない。そこで、夢を現実にするために、姫路のあるIT企業が、10月5日から新しいサービスを開始した。この「自分チラシ」というサービスは、顧客のために自分だけの宣伝チラシを作ってくれるというものである。

まず専用のサイトにアクセスし、「営業」「交流会」「就活」「ブライダル」「婚活」「その他」の六つの中から作りたいチラシのカテゴリーを選択する。そしてその分類のテンプレートの中から自分の好きなものを選ぶ。大きさはどれもA4サイズで、自分の写真、PRの言葉、自己紹介の三つの部分から構成される。仕事を探すための「就活自分チラシ」を例にすると、七種類のテンプレートから選ぶことができる。簡潔に仕上げた正統派のデザインもあるし、個性を強調したファッショナブルなものもある。自己PR欄の内容にも、感性によって自分の考えを述べるものや、積極的に目標を設定するものや、元気いっぱいに表現されたものなどがあって、顧客が自分の性格や相手企業のタイプによって適切なものを選ぶことができる。

心の中で大体の構成が固まったら、チラシ作成を開始する。顧客が費用を支払い、サイト上に写真をアップし、自己PRを書けば、自分の考えどおりの「自分チラシ」が自動的にできあがる。さらに専門家がそれを修正して美しく仕上げ、メールで確認した後、最後に印刷となる。約10日で、印刷の美しい、世界で一つだけの「自分チラシ」が送られてくる。「自分チラシ」の価格は、100枚で16000円、500枚で17000円、1000枚で18000円である。(劉詩音執筆)

(C)2009 Suimu Co.,Ltd.

「自分チラシ」 http://www.jibunchirashi.com/

果物そっくりのクダメモ

紙の材質と印刷技術を巧みに利用し、いつもびっくりするような製品を次々に発売している「D−BROS」が、また一つ、可愛いものが大好きな人々の心を斬新なアイデアで喜ばせてくれる。目の前に置かれたのは、きれいにカットされた果物……ではなくて、本物の果物の爽やかな香りを伝えてくれそうなメモ用紙、「KUDAMEMO」である。そこに置いてあるだけで、周囲を楽しい気分に変えてくれる。

「KUDAMEMO」は、「果物」と「メモ」を組み合わせた造語だ。りんごと洋ナシの形をしているだけでなく、より本物らしく見せるために種の絵まで印刷され、中心には本物の枝がついている。メモ用紙は150枚つづりで、はがしてメモに使えば、普通のメモ用紙と変わりがないが、軸につけたまま360度開いた様子は、おいしそうな果物そのものだ。

「KUDAMEMO」のメモ紙は幅約4.5cm、高さ約10.4cmで、それらが集まってできた果物は本物とほぼ同じ大きさである。1個売りもしているが、一箱(6個入り)で買うこともでき、果物保護用の同系色のネットに包まれ、果物店で使われているようなダンボール箱に詰められている。この赤いりんごとライトグリーンの洋ナシは、飾っておいて人に見せたり、プレゼントにしたりすれば、ちょっと錯覚を起こしてもらえるかもしれない。

見た目も美しいこの「KUDAMEMO」は、視覚性と実用性を兼ね備え、デスクやテーブルに置いても爽やかな気分になれるし、友達や同僚、あるいはお客様にプレゼントしても、ちょっとメモに使っても、温かい微笑みを誘うことができるだろう。「KUDAMEMO」はデザインそのものに深い思想があるわけではないが、一目見たら忘れられない存在であることは間違いない。メモ製品の中ではちょっと値段が高いが、手作りの製品として考えると、そのデザインの価値が深く感じられ、値段のことなど気にならなくなるだろう。(姚遠執筆)

D−BROS公式サイト http://www.d-bros.jp/

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