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悲惨!「博士地獄」本年度新博士16000人中「死亡・不詳の者」が1000人 高学歴ワーキングプアとは何か http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0910/04/news001.html 「末は博士か大臣か」 確かに、昔は「博士」といえばステータスだった。 ところが、最近では子供が「博士になりたい」と言うと、親が「馬鹿なことを言うんじゃない」と猛反対するケースが増加中である。 まあ、「博士」にもよりけりだろうが…。 要するに博士が多すぎて有り難みがなくなったのである。やはり博士は希少価値がないといけない。特に文系の博士は有り難みが少ない。 博士号を提供する大学のグレードも問われるだろう。 漫画の研究をやって博士号を取得できる大学院もある。別にそれ自体悪いわけではないが、どれほどの研究価値があるのかは精査する必要があるだろう。 文部科学省が調査した2009年度学校基本調査速報によると、大学院の学生数(修士、博士、専門職含む)は26万3976人(うち女子は8万560人)。これは過去最高の数字である。1989年は8万5000人弱だったので、この20年で3倍近くにふくれあがったことになる。 ≪世界をリードするような研究を推進するとともに、優れた研究者や高度の専門能力を持った職業人を養成するための拠点として、大学院を充実強化していく≫ この大層な建前を打ち出したのは1991年当時の文部省で、「大学設置基準問等の改正」なるものを実行し、その中で、「世界的水準の教育研究の推進」という方針が掲げた。 言葉は立派だが、要するに大学の粗製濫造を認可したと言うことだ。当時は一時的に学生数が増加した。しかし、その後は減少を続けていくことが予想された。にもかかわらず当時の文部省がむちゃくちゃを強行した理由は、例によってアメリカの指図だろう。日本をライバルの座から引き下ろすための国力低下策である。解りやすく言えば「国民総白痴化政策」である。 バブルが弾け、企業活動が低下すると就職難になる。そこで避難先に「大学」を当てつけたのである。高卒で就職できないから仕方なく大学に行く時代に突入したわけだ。当然、大卒でも就職できないから更に大学院に行くことになる。「修士」で就職できなければ、だらだら「博士」まで行くしかない。 こうして「大学改革」とかいうふざけた名称のもとで、日本では大学院生を“増産”していくことになり、結果として大量の不要不急の「修士」「博士」が誕生した。 ≪2009年3月に大学院の修士課程を修了した者は7万4000人(男子5万2000人、女子2万2000人)で前年とほぼ同数。博士課程を修了した者(所定の単位を修得し、学位を取得せずに満期退学した者を含む)は1万6千人(男子1万2000人、女子4000人)で前年より200人増加。 博士修了者の進路別内訳は、「就職者」が1万1000人(修了者の64.1%)、「左記以外の者」が3000人(同20.5%)、「死亡・不詳の者」が1000人(同9.1%)等。≫ 「死亡・不詳の者」の1000人が文字通り死んでいたり行方不明になったりしているわけではないだろうが、どこで何をしているのやら判らないのは事実である。 「左記以外の者」が3000人はフリーターになったと思われる。中学校の非常勤講師にでも雇われて、短大卒の先生にあごで使われているようなケースはまだ幸せである。多少なりとも「専門知識」が生かせるのだから…。 コンビニでバイトをしている博士も大勢いるようだ。 理系でも大量に発生してしまったバイオ博士は不憫である。政府は責任をとって就職斡旋をするべきだ。あっ、政権交代しちゃったか…! |