生活シーンを単純明快に捉える
「SALを中心にロマンスをさけぶ」――こんな興味深いイベントが7月末に終了した。SAL(サル)とは「Smile and Laugh」「Share a life」「Sexy and lovely」などの意味が込められた言葉で、家電ブランドamadana(アマダナ)が発売した新型の携帯ビデオカメラである。SALを使って愛を記録し、想いを交わし、友情を深めることで、世界が広がり、参加者は温かい気持ちになれるというわけだ。
6年前、amadanaが登場したとき、日本特有の細やかなライフスタイルや大胆な美しさや高度な先端技術が融合して生まれた「美しい家電」が、デザインを愛する人々の熱狂的な支持を獲得した。今年5月に誕生したSALは、さらに家電の本質を徹底的に体現している。「動画を撮るためだけの道具」であり、外観は単純明快、構造もシンプルなSALは、色も形も様々な音楽・動画再生機が市場に溢れる中で異彩を放っている。
30万画素のCMOSセンサー、2インチのQVGA液晶、内蔵されたUSB出入力端子によってSAL同士の動画交換も可能だ。重さ85グラムの名刺大なので、ポケットに入れたり、片手で長時間撮影したりすることもでき、2GBのフラッシュメモリで2時間も録画できる。これらが「SALを中心にロマンスをさけぶ」を構成する基本条件であり、動画を撮影してアップロードする人々に自由に表現する無限の空間を与えているのだ。
amadanaはデザインコンセプトとして、このようなことを言っている。美しい服を着ると、不思議なことに人の心の背筋まで美しく伸びる。自分の周りの世界、普段はどうということもない日常が、美しく輝き始める。デザインの目的は、「10人のうち1人がドラマチックなほど気に入る製品を作ること」なのだそうだ。
ブラック、シルバー、ブラウン、グリーン、ピンクのSALで、周囲のロマンチックな情景を撮影して、サイトにアップロードして多くの人と共有する……なんとすばらしい発想だろうか!この単純明快で個性的なSALを手にしたことで、我々は生活を再発見し、自分を見つめなおし、美しい気持ちを持つことができるかもしれない。(姚遠執筆)
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