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===================================================== 発行部数 26 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2009/07/15 (Wed) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.水曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 水曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル 赤鼻のせんせい 局 名 日本テレビ系 放映日時 土曜22時00分 キャスト 院内学級中学校教師 石原参太郎(大泉洋) 小児科医 七瀬遥華(香椎由宇) 難治性喘息患者・中学三年 八重樫守(神木隆之介) 骨髄性急性白血病患者・中学二年 和田雅樹(須賀健太) 慢性腎炎患者・中学二年 田中香(高良光莉) 横山一(尾美としのり) 小児科医 権田俊郎(光石研) 院内学級責任者・小学校教師 太川絹(小林聡美) 桜山総合病院医院長 桜山真(上川隆也) 脚 本 土田英生 ほか 主題歌 『夢をアリガトウ』原由子 あらすじ 第二幕「恋の病」 ……気になる女の子のことを考えると、胸が苦しくなって、切なく なって仕方がない。今回は、そんな「恋の病」の話。 桜山総合病院の小児科では、看護師たちが「出会いがない」という 話をしていた。 そこに、太川絹(小林聡美)と石原参太郎(大泉洋)が口論をしな がらやってくる。 参太郎が授業でトレードマークの「赤い鼻」をつけていることを、 太川がとがめたのだ。 太川の皮肉な言い方が参太郎のカンにさわる。ムキになって言い返 す参太郎を冷たくあしらう太川に、参太郎がさらに腹を立てて言い放 った。 「太川先生……あなた、恋に身を焦がしたことがないでしょう?」 恋の苦しみを知っている者ならば、もっとやさしい対応をするはず だ、と決めつける。 が、動じもせずに軽くいなされてしまう。 一方、参太郎のクラスの和田雅樹(須賀健太)は、病室を抜け出し てロビーで一目惚れした少女を待ちかまえていた。しかし、声をかけ るでもなくただ目で追うだけ。 ところが、和田がロビーで少女をボンヤリ見つめている間に、医師 の検診があり、それをすっぽかしたために、小児科は大騒ぎになって いた。小児科医の七瀬遥華(香椎由宇)は、担当の看護師、池川琴美 (工藤里沙)たちを叱る。小児科医師の遠野治雄(高橋努)も、滝川 を特に厳しく問い詰める。 そこへ話を聞いていた参太郎が、「自分は和田の担任ですから、自 分の責任です」としゃしゃりでる。 和田は骨髄性急性白血病で長期入院している。治療の経過も悪くな いのだが、このところ様子がおかしい。 いつもの行きつけの定食屋で医院長の桜山真(上川隆也)に相談を 持ちかけた参太郎。自分が和田の心の悩みを解くんだと張り切る。太 川などには任せてはおけないと。 参太郎は取り澄ました太川の態度が気に入らない。そのうえ、子ど もの心をつかむのがうまい太川をライバル視してもいた。しかし、太 川には謎が多い。その過去を知る人も少ない。 桜山は「あくまでも噂ですが」といいながら、太川は浅草のとある 劇場の娘で、「シルクちゃん」と呼ばれていたらしい、ということを 参太郎に教えるのだった。 参太郎は「敵を知らなくては戦えない」といって、太川の過去をさ ぐるべく浅草までやってきた。浅草をふらふら歩く参太郎は「タガワ パフォーマンス劇場」という、昔、太川がいた劇場を見つけた。 「太川絹さんのことについて知りたいんですが……」とおそるおそる たずねた参太郎を、劇団員たちが歓待してくれる。「シルクちゃん」 とは、太川の芸名。太川はこの座長の娘だったのだ。才能もあったし、 期待もされていたのだが、座長とトラブルがあって十八歳の時に出て いったのだという。その十八番の「ズッコズッコダンス」は、観客達 に大好評だったそうだ。あっけにとられる参太郎……。 翌日、小児科にやってきた参太郎は、意味深な顔で太川を見つめる。 不快そうな表情の太川に参太郎は言う。 「じゃ、ズッコズッコダンスでも踊りますか? シルクちゃん」 太川の顔色が変わる。 参太郎は、受け持ちの中学生のクラス「ひまわり学級」で、学生達 に悩みを打ち明けるように促した。和田の悩みの種を少しでもしりた かったのだ。しかし、和田は避けるように出て行ってしまう。そして また、ロビーで例の少女を見つめるのだった。 ……ひそかにその和田を追ってきていた参太郎。柱の陰から一部始 終を見て、和田が恋煩いをしているのを知ってしまう。 和田の恋を成就させてやろう、と張り切る参太郎。太川は「そっと しておいてやれ」と止める。しかし、参太郎は鼻息荒く「恋している 生徒を、教師として放っておけない」と行ってしまう。 参太郎は、和田の相手の女の子を病院中駆け回って探し出す。 少女の名前は藤原理彩。参太郎は母親に手を回し、強引に院内学級 に通ってもらうことにしてしまった。太川は、参太郎の暴走に不安を 覚えて、押しとどめようとする。が、参太郎が太川の過去をバラすぞ、 という姿勢を見せると、それ以上強くはいえなくなってしまう。 「ひまわり学級」に理彩がやってくると、参太郎はあからさまに和田 との仲を取り持とうとする。しかし、それは裏目に出てしまい、和田 は恥ずかしさととまどいから教室を出て行ってしまう。 参太郎は、院内学級の責任者である太川に説教を受けることに……。 和田が喜ぶと思ったのに……、と落ち込む参太郎。太川は言う。 「あなたみたいに、なんでもぺらぺら、へらへらしゃべってしまう人 には、心に隠しておきたいことがある、ということすらわからないん だ」 あまりの言い方に参太郎も憤慨する。 たしかに自分は口が軽いが、太川のように過去を隠したりはしない、 と。 しかし、太川は冷静に反論する。 「私のことはいいんです。和田のことはそっとしておいてください… …。それに思い上がらないでください。誰かの心の中をすべてわかろ うなんて、不可能なんです」 太川は、しょんぼりと院内をふらつく和田を見つけると、夕暮れ時 の教室に案内する。そこで、とっておきのコーヒーを入れてやるのだ った。 「ずっと秘密にしていたことがバレちゃうとさ、かえって楽にならな い?」 と、やさしく問いかけながら……。 参太郎と桜山は行きつけの定食屋で、夕飯を食べていた。そこに、 珍しく医師の遠野も混じっていた。鬱々とする参太郎と遠野。実は遠 野は、看護師の滝川に密かに思いを寄せていて苦しんでいた。参太郎 も和田のことで悩んでいる。悩みを告白しあううちに、ハイテンショ ンになった二人。このままではダメだ、と発憤する。 翌日、授業に向かう太川を参太郎は追いかけて捕まえる。そして宣 言するのだった。 「わかろうとしてもわからないことがある、とおっしゃいましたが… …。僕はわかるまであがきます!」 じっと参太郎の顔を見つめた太川が言う。 「明日が世界の終わりだったとしても、私は今日、リンゴの木を植え ます」 「はあ?」 「悪くない考えだと思います」 そう言い置いて、自分のクラスに入っていってしまう。 授業に出てこなかった和田の病室に、参太郎は様子を見にやってく る。参太郎は気持ちを聞きだそうとするが、和田は「なんで藤原さん を院内学級に呼んだのか」と参太郎を責める。 ……見ているだけでよかったのに、彼女はもうすぐ退院して「あっ ちの世界」に行ってしまうから、ずっとこの病院にいる自分とは世界 が違うんだ。だから、あきらめていたのに、気持ちの整理をしていた のに。こんなことなら、好きになんかならなければよかった……。 絞り出すように本心を打ち明けた和田。参太郎は頭を下げる。 「本当に、生徒の気持ちがわからない教師ですまない」 しかし、参太郎はすぐさま顔を上げて言う。 「……でもな、明日が世界の終わりだったとしても、私は今日、リン ゴの木を植えます、っていう人がいるんだよ」 「……意味がわからないよ」 「……俺も今わかった。大事なのはそのときの気持ちだろう? いい じゃないか、好きになったって。いいだろ、好きだって。だって好き なんだから。そんなことを後悔なんかするなよ!」 和田は涙が止まらない。参太郎はうつむいて言う。 「ごめん……俺、こんなことしか言えないや」 翌日の「ひまわり学級」。理彩が退院することになったという。退 院は二時。 せめて最後の挨拶くらいはさせてやりたい参太郎たち。しかし、そ の時間、和田には診察がある。太川は診察をずらすことができないか と算段するが、それは不可能だとわかる。 一方で、参太郎はふてくされて寝ている和田に、理彩が二時に退院 することを伝える。 二時になり、和田は診察に呼び出される。一方、理彩も病院から出 て行こうとしていた……。 と、そのとき、理彩の前に現れた参太郎。三十分ほど時間をくれな いかと頼み込み、子どもの漫才「ホンマゆうた・きいた」に芸をさせ て時間をかせごうとする。しかし、バスの時間がせまっているといっ て、理彩と母親は出て行ってしまう。参太郎は必死で止めようと理沙 たちに食い下がった。 和田が診察を終えて、診察室を出てきた時間は二時四十分。 さすがに理彩はもう、行ってしまっただろう……。 が、診察室の前には、同病室の八重樫守(神木隆之介)が待ってい た。八重樫は「和田を連れていく役目だから」といって、意味が分か らずとまどう和田を病院の出入り口へ誘導する。 一方、理彩のひきとめ工作も悪戦苦闘。太川、美術教師の権田俊郎 (光石研)、音楽教師の西森倫子(平岩紙)らも共同して時間稼ぎを するが……。 しびれを切らした理彩と理彩の母がいいかげん怒り出した頃、よう やく和田が到着する。 向き合ったまま、うつむく二人。 「もう二度とあうこともないかもしれないけれど……」という和田。 理彩は「わかんないよ。また入院するかもしれないし、月に一度は 診察に来るし、そのときにお見舞いに行くよ」と答える。 が、和田は「来なくていい」と強く言う。 「せっかく、向こう側へ戻れるんだから、もう、こっちになんて来な いでくれ。……そのかわり、外で会ってくれないか?」 「和田君、外に出ていいの!?」 「今は、今はダメ。でもいつか」 「いつか……」 「俺、元気になるから。そのために今日も診察受けたし。これからも きちんと診察を受ける」 和田の決意を聞いた参太郎達は微笑み合う。 「あきらめない。もし、明日が世界の終わりだとしても、俺、ぜった いあきらめないから」 「あたし、知っていたよ。和田君が私を見ていたことを。私も、同じ 年くらいの子が頑張っているんだ、って励まされていたよ」 そういって微笑む理彩に、「またな」と和田も微笑み返すのだった。 和田の初恋の話で盛り上がる看護師達の前に、遠野が走り出してき た。 そして、滝川の前に進み出ると、和田に勇気づけられた遠野は精一 杯の告白をしようとする。しかし、遠野はいつも滝川に厳しい。今回 もまた何か文句を言われるのかと、看護師たちは、遠野を避けて足早 に去ってしまう。 呆然と滝川を見送る遠野……。 寸 評 「恋患い」のお話……。さわやかな終わり方、気持ちよく見るこ とができました。ちょっとキレイすぎて「中学生日記」みたいな感も ありますが。 しかし、病気を抱えているという設定のせいか、子どもたちがすご く老成していますよね。物わかりがよすぎるというか、素直すぎると いうか、そこがちょっと気になるところです。私が中学生のころなん て、馬鹿みたいに暴走したり、妄想で狂ったりっていうのが普通でし たから(中二病……)。 もう、恋愛なんてめちゃくちゃでしたもん。今回の和田くんみたい に「叶わぬ恋と知っているから」なんて、すっぱりあきらめきれませ んでしたよ。って、私だけでしょうか……? 特に、和田くんが恋する理沙ちゃんの物わかりが良すぎます。いい 子すぎます。大人すぎます。前回の八重樫くんもえらく大人だったし、 あんまり「中学生」っていう感じがしませんね。 あ、そうか、担任の参太郎が中学生みたいだからか! 執 筆 者 畑中ヒロ(hero_hatanaka@yahoo.co.jp) ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- いつの間にやら夏になりました。連日の猛暑にプールは大盛況だそうです。 私も「海の日」に海まででかけたのですが、途中であやうく日射病になるとこ ろでした。それでも我慢して海辺についたら風が冷たくて、気分が晴れ晴れし ました。 そういえば、海辺なんかでも、海に入るまでの砂浜がやたらと暑くて、途中 で引き返したくなるんですよね。海に入っちゃえば気持ちいいんですけど。 夏ドラマもこれから佳境に入っていくところ、海みたいに「気分爽快」な結 末が出るでしょうか。(畑中ヒロ) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |