爽やかに起きられるアラーム
満員の通勤電車で、オフィスでは長時間パソコンと向かい合い、家に帰れば家事や育児に奔走する。現代人は、忙しい生活にいつもいらいらしており、一日を締めくくる睡眠も気持ちよく取ることができない。日本人の5人に1人は入眠に問題があり、首都圏の成人の80%が睡眠について悩みや不満を抱いているという。
人の睡眠は約90分のサイクルがあり、毎晩何回か変化する。入眠後、浅い眠りから徐々に深い眠りに入り、時間が経つにつれてまた浅くなっていく。浅い眠りの時に目が覚めると、頭がすっきりして行動もスムーズにできるが、逆に深い眠りの時に起こされると、なかなか起きられない上に、起きてからもぼんやりして気分がよくない。それでは、どうしたら気持ちよく起きることができるだろうか?この人類共通の課題に、ついにすばらしい答えがもたらされた。それは、3年前にヨーロッパで発売されて話題になった「aXbo sleep phase alarm clock」である。
このaXbo(アクスボ)は、手首に巻きつける小型で軽いセンサーによって睡眠のリズムを測定し、気持ちよく起きられる瞬間を自動的に見つけ出し、ユーザが設定した時刻の手前30分以内で浅い眠りに入ったときにアラームが鳴る。センサーが測定した睡眠サイクルの記録は、パソコンに接続するとグラフにして見ることができる。ACアダプターには4種のコネクターが付いており、睡眠が不規則になりがちな海外旅行や出張でも安心できる。
aXboには3種類のリラクゼーションサウンドと、6種類のアラームが付いている。柔らかなメロディで夢の世界に入り(入眠を検知して自動消音する)、元気いっぱいの音で目覚めることができる。淡いブルーのバックライトには、疲れを癒す効果もある。夫婦やカップルで使えるように、センサーは2つ用意されており、それぞれの睡眠サイクルに合わせてセットすることができる。
これまでaXboは黒と白の2色しかなかったが、日本のユーザ向けに20種の色が開発された。気力にあふれて印象の強いレッド、未来志向でおしゃれなシルバー、元気いっぱいのひまわりのようなイエロー……、洗練された外観は、どんな部屋にもぴったりだ。
この小さな人工知能を備えたアラーム時計は、「IF Design Award」や「Red Dot Award」など、海外のデザイン界の最高の栄誉を受賞している。aXboの魅力は、ここにもはっきり表れていると言えるだろう。(姚遠執筆)
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