ペットと楽しい外出を
出張の帰りに飛行機に乗ったところ、前方のスクリーンでアメリカ映画「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」を上映していた。この手のコメディは、ただ笑わせることだけが目的の作品だと思っていたが、物語が終わりに近づくと自然と目に涙が溢れてきた。20年近くにわたる「人間と犬」の物語が、仕事で疲れた体に温かいものを与えてくれるように感じた。
矢野経済研究所が今週発表した最新のペットビジネス市場の調査によれば、去年の日本のペット関連総市場の規模は1兆1371億円に達し、これは7年前に比べて15%の成長である。またペット用品分野の市場規模は1590億円に達した。アナリストは、今後室内飼育の必需品であるトイレシートや猫砂などを中心に需要が拡大し、ペットホテルやペットを同伴可能な商業施設の整備が急速に発展すると予測している。
「ペットと人」は古くからあるテーマである。世界的経済危機の寒風が吹きすさぶ中で、この昔からのビジネスが新しく生まれ変わり、急速に成長している。ペットを家族の一員と考え、旅行にも連れて行くというのがますます普通の光景になってくるのだ。しかし、旅先で宿泊する場合に、ペット用のプラスチックのトイレを持っていくのは重くてたいへんで、楽しい旅行に影響を与えかねない。美しくデザインされた紙の手提げやファッショナブルなバッグを開けるとおしゃれなペット用トイレになるとしたら、ペットも飼い主も楽しい気分になれるに違いない。
「抱きしめる」(cuddly)と「心」(hearts)という二つの言葉を組み合わせた、「無条件の愛情」を意味する「カドリーハーツ」では、人と動物と環境の三つの関係に配慮して、安全な素材で新しいペット商品を開発している。「携帯バッグ型簡易ペットトイレ」は軽量で薄く、内側には環境を考慮した撥水加工がほどこされている。スマイルフェイスがついている持ち手部分や、組み立てると飛び散り防止になる側面のデザインが工夫され、折りたたむとバッグの形になる。また薄くて丈夫に作られているので、犬や猫が安心して使用できる。市販のペットシーツを使用し、汚れが目立った場合は資源ごみとしてリサイクルが可能だ。「ファッションバッグ型ペットトイレ」はバッグにした状態ではトイレに見えない斬新なデザインなので、飼い主のファッションやインテリアとのコーディネートが楽しめる。
「グッドデザイン賞」を受賞し、JIDAデザインミュージアムセレクションの選定商品である「カドリーハーツ」のペット用品に触れていると、機内に響いていた映画「マーリー」のエンディングテーマがよみがえってきた。「A dog doesn’t care if you’re rich or poor, clever or dull, smart or dumb. Give him your heart and he’ll give you his.」(犬はあなたが金持ちか貧しいか、鋭いか鈍いか、りこうか間抜けかなんて気にしない。真心で接すれば真心で応えてくれる)・・・
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