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タイトル:Daily Drama Express 2009/05/31 僕の妹 (7)  2009/06/08


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2009/05/31 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル ぼくの妹
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 江上 盟(オダギリジョー)
 江上 颯(長澤まさみ)
 九鬼研次(千原ジュニア)
 桐原里子(ともさかりえ)
 瀬川欣也(田中哲司)
脚  本 池端俊策
主題歌  いきものがかり『ふたり』

あらすじ  第7話 最後の喧嘩

 −− 櫻井(大滝秀治)さんは最後の闘いを続けていた。

 担当医は、打てる手はすべて打った。身内とは連絡が付かないのか、
と聞く。
 まだだと盟が答えると、このまま身内が誰もいないのでは、引き取
り手がいないのでは困る。夕方までには、見つけてくれ、と言う。

 −− ボクが知っている櫻井さんの身内は、九鬼研次(千原ジュニ
ア)だけだった。でも、九鬼の携帯は夕べから電源が切られたままだ
った。


 園芸番組を見ながら、食事をしている妹・江上颯(長澤まさみ)。
 そこに江上盟(オダギリジョー)から電話。九鬼の行方を知らない
か?と。

 颯は、今日、九鬼なら浦和の植木市にいるはずだ。でも、颯が捜し
に行くのは盟が気に入らないでしょ。それら颯も九鬼にもう会わない
って言ってしまったし。盟が探したら?と言う。
 盟は、櫻井の所から離れにれない、と言う。
 颯は、諦めるしかない。そこまで面倒みなければならないことない
んだ、と。

 −− 妹に、九鬼を探させるのはまずい。それは、その通りだ。だ
が、櫻井さんの臨終は迫っている。ボクはこのまま九鬼に電話を掛け
続けるしかない。


 顔を洗う颯。

 −− 九鬼は間に合わない。櫻井さんは、ボクが引き受けるしかな
い。そう思った。


 浦和の花市場を探す颯。
 そして九鬼を見つける。

 病院に駆けつける九鬼。そして盟に、必ず櫻井を助けると言ったじ
ゃないか、と言う。
 盟は、担当医はよくやってくれたのだ。難しいオペも成功させてく
れた。でも、櫻井の体力が持たなかった、と言う。
 九鬼は言い訳なんて聞きたくないと言う。
 盟は、九鬼に櫻井に会うよう促す。

 櫻井は、入ってきた九鬼を盟だと思ったようだ。花畑は売れたかと
聞く。
 そして、売ったお金は、必ず九鬼に渡してくれと言う。九鬼を捨て
た償いにはほど遠いけれども。
 ずっと九鬼に謝ろうと思ったが、謝れなかったと櫻井。
 盟に、元気になったら、一緒に自分の生まれ故郷へ行こう、と言う。
 盟が故郷はどこかと聞くと、寄見。友達も大勢いると言う。

 盟は九鬼に、櫻井の手を握るよう言う。

 櫻井は眠りにつき、盟は酸素マスクを直すと、九鬼と病室を出る。

 櫻井の言っていたことはなんだ?と聞く九鬼。
 盟は、櫻井は本名を『九鬼忠彦』といい、九鬼の父親だと伝える。

 その時、櫻井のアラームが鳴る。
 盟は病室に入り、必死に心臓マッサージをする。

 −− ダメとわかりながら、マッサージした。気の遠くなるような
長いマッサージだった。でも、全国の花畑を転々とさすらった櫻井さ
んの長い旅に比べれば、ほんの一瞬だろう。その旅の最後にボクは付
き合った。櫻井さんが、じんじん小さくなっていくと思った。

 挿管もするが、結局櫻井は亡くなる。

 盟は病室の前に立っていた九鬼に、櫻井に最後のお別れをしないの
かと促す。
 九鬼は、櫻井を父親と知っていたら、助けて欲しいなんて思わなか
った。父親なら、いろいろ言いたいことがあった。それをサッサと言
いたいことだけ言って、九鬼の言葉は聞かずに逝っちまいやがった、
と言う。

 −− 一瞬だが、九鬼の素顔を見た気がした。


 九鬼の留守中、花を売っている颯。
 颯は花の知識が豊富で、人気者。花もドンドン売れる。
 となりのおじさんが、颯には才能があると言う。

 そこに九鬼が戻ってきて、颯にこんなことを頼んでないだろう、と
言う。

 颯は、お店を開いているのに、誰もいないなんて、変に思われるか
と思って、と言う。

 九鬼は、残っていた花をドンドン、ワンボックスカーに積む。
 颯は、櫻井はダメだったのか聞く。
 無言の九鬼。
 颯が、こんなに売れたと缶の中のお金を見せても、九鬼は関心を示
さない。

 作業をしていた九鬼のズボンのポケットから、手帳が落ちる。
 九鬼はその手帳を開くと、ページを破り、そのページも手帳本体も
地面に投げ捨てる。

 そのページを拾う颯。
 そこには、『我が愛する息子・研次へ』と書かれていた。

 颯は手帳も拾い、これはいわば父である櫻井の遺書でしょ。それを
粗末に扱ってはいけない。
 颯の父親も亡くなったが、遺書も何も残してくれず、寂しかったの
だから、と。


 アパートの人たちが大勢やってきて、櫻井の通夜が営まれる。その
席に盟もいる。

 −− 桐原里子さんに連れられてこの部屋を訪れたのは、ホンの一
ヶ月前だ。ボクの隣に里子さんがいて、櫻井さんはニコニコ笑ってい
た。あの日、すべてが始まったのだ。このアパートで。
    あの日、九鬼の姿はなかった。だが、どこかで見ていたのだ。
九鬼は見ていたのだ。ボクは今、そう思う。
    ボクは、ふいに妹のことが気になる。浦和にいる九鬼に、櫻井さんの
ことを伝えたのは、妹に違いなかった。妹は、今頃、どうしているだ
ろう。イヤな予感がした。


 颯は裸で、九鬼と同じ布団にくるまれていた。
 颯は、振動している携帯を手に取る。盟からだった。
 「でろよ」と九鬼。

 盟は颯に、ずっと電話しているのに、どうして出ないんだ。そもそ
も今、どこにいるんだ、と問う。
 颯は、植木市で知り合った人の所に泊まっている。今日は帰らない、
と言う。

 −− 最悪だと思った。九鬼が妹を奪った。間違いのない事実だ。
そうなる妹もどうかしている。九鬼は許せない。父親の通夜なのだか
ら、この場にいるべきだ。


 九鬼は颯に、自分には金も無ければ、住むところもない。建設現場
の仕事も辞めてしまった。こんなオレと一緒にいても、いいことなん
てないぞ、と言う。

 颯は、花畑をやればいい。今日だけでも3万円儲かった。隣のおじ
さんがもっと種類を増やせば、一日10万円になるって言っていた、
と言う。

 九鬼は、種類を増やすには、あの温室は狭すぎる、と言う。
 颯は、隣の畑、使ってないみたいだった。あそこを借りればいい。
あるいは安ければ、買い取ってもいいという。

 九鬼は、オレは借金で逃げ回っている。それにこの部屋も秋田の植
木市を回っている夫婦が戻ってきたら、出て行かなければならない。
 そういうと、布団から出て、服を着る。そして颯に寝間着を取って
渡す。

 寝間着を着た颯は、「似合う?」と九鬼に聞く。

 九鬼は入れたお茶を颯に渡す。そして、九鬼と一緒にいても颯を幸
せにできない、と言う。
 颯は、これでも九鬼は自分に返れと言うのか。颯は寂しい。九鬼は
寂しくないのか聞く。里子を盟に近づけたのは、九鬼ではないか、と。

 九鬼は、借金について里子となんども話した。でも、自分たちには
どうにもできない。里子は、盟はお医者さんなのだから、少しぐらい
助けて貰ってもいいのではないか、と。
 里子と九鬼の違いは、九鬼は何事にも投げやりで、里子は希望を見
いだしていたこと。里子といるうちに、九鬼も希望を見るようになっ
てしまった、と言う。

 颯は、明日花畑を手伝ったら、帰ると言う。


 盟は、アパートの人たちから、櫻井の菩提寺に連絡したら、お骨は
お墓に入ると言ってくれた。でも、身内が来ていないのでは、誰が持
って行くのか、と言う。

 盟は、自分が持って行く、と言う。


 興田商事の受付に立っている盟。
 呼び出された春奈は、盟が喪服を着ているのを見て、「お葬式?」
と聞く。
 盟は、先日の花畑の主が亡くなって、10時から葬式なので、先日
の件、担保無しで900万円貸して欲しい。どうしてもお金が必要な
ので、大河原に頼んで欲しい、と言う。

 春奈は、先日、盟は製薬会社社長の孫を放り出してしまった。大河
原はメンツを潰されたと怒っている、と言う。

 落胆する盟に春奈は、その900万円は、春奈が貸すという。今す
ぐ銀行に行きましょう、と。


 櫻井の残した花畑で、櫻井の手帳に書かれていたように、花の手入
れをする颯。
 九鬼に、この花畑を手放せるのか聞く。
 九鬼は、自分が植えたタネが芽吹いている。これはオレの子供なん
だ、と言う。
 颯は、それならこの花畑を続けるしかない。自分も手伝う、と言う。

 そこに盟がやってくる。そして九鬼の胸に、900万円あると包み
を押しつける。これで颯は返して貰う、と。
 今まで里子を死なせてしまったことで、ずっと九鬼に対して負い目
を感じていた。でも、これで九鬼とは五分と五分だと言う。
 そして、颯に車に乗るよう言う。
 抵抗する颯に対して、強硬な盟。あまりに盟が強硬なので、諦めて
車に乗る颯。

 車を走らせる盟。
 どこへ行くの?と聞く颯に、寄見。瀬戸内海の島で、そこに櫻井の
お骨を納める、と盟。
 そんな遠くまで行くのはイヤだ。下ろして、と叫ぶ颯。
 盟は、颯を東京には置いておけないと言い、高速に乗る。
 いつの間にか颯は助手席で眠ってしまっていた。


 車の中で目覚める颯。運転席では、盟が寝ていた。

 車を降りて、伸びをする颯。

 盟も目を覚ますと、颯の隣に腰を下ろす。
 ここはどこらへん?と颯。
 盟は、もう寄見の街に入っている。1時間も走れば、オレ達の生ま
れた町だ。自分たちの生まれたところにな、と盟。
 帰りに寄ってみるか?と言う。
 颯は断る。生まれた町に、いい思い出がないから。小さいとき、盟
は勉強してばかりだったから、と。

 颯は、今一人じゃないからいいというのか?九鬼という男がいるか
らいるからか?でも、あいつと一緒にいても、あいつは振り向かない、
と盟。
 颯は、どうしてかわからない。九鬼は不器用な人。東京に出てきて
から仕事もうまくいかなくて、自分と似ていると思う、と颯。

 盟は、颯は九鬼とは違うじゃないか。1億円貯めて、東京に家を建
てるんだろう、と言う。
 颯は、小さいときは、盟にお医者さんになってもらうことが夢だっ
た。でも、今は何を目指したらいいか分からなくなった。お金なんて、
どうでもいいのよ。昨日、花を売った。すごく売れた。花を買う人っ
て、いい人ばかり。ラベンダーを一鉢買うだけでも、幸せそうだった。
 九鬼が自分のことをどう思っているかはわからない。でも、花作り
は九鬼と一緒にやっていけると思う。九鬼はいい人だと颯。

 そして立ち上がると、駅まで送って。ここからは電車で帰るから、
と颯。

 −− ボクは妹の説得がヘタだ。いつも失敗する。こういう時の妹
は、ボクより遥かに希望に満ちている。こうして何度妹はボクの前か
ら去っていっただろう。
    昔からそうだった。妹は、何度ボクの前から姿を消しただろ
う。
    ボクは家中探し回った。
    妹は、いつもどこかにいた。本当にいなくなることはなかっ
た。

 JR西日本・寄見駅。

 −− だから妹は、必ず帰ってくる。ボクのところに。そう思いた
かった。


寸  評  遂に颯は九鬼との一線を越えてしまいましたね。
 盟が、瀬戸内まで車で向かったのは、颯を拘束するためでしょうか?
それとも骨壺を抱えて新幹線には乗りたくなかった?それとも、単に
車が好きだから?

 櫻井さん、九鬼に謝れないまま亡くなってしまったのですね。

 九鬼は、900万円を盟から押しつけられて、これで借金を清算す
るのでしょうか?
 でも、九鬼の借金が清算されれば、九鬼は希望を持って花畑に精進
するのでしょうか。
 颯としては、お金は少ないかもしれないけれども、水商売よりはい
いかな、と思います。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 図書館で予約していた『鹿男あをによし』が借りられたので、今、読んでい
るところです。
 主人公のセリフ、心の声がすべて玉木宏になってしまいます。
 鹿の声も、ドラマの声に。
 藤原先生は、ドラマでは女性でしたが、原作では男性。でも、これは違和感
なく受け入れられました。
 なかなか、原作通りのドラマだったのだなと思いました。
 なお、万城目学の作品は繋がっていて、最初の『鴨川ホルモー』と京都での
舞台が重複しています。
 『鴨川ホルモー』を読んでおいたので、その意味からも、この世界に入って
いきやすかったです。
 最初、ドラマを見たときは、なんという設定なのだと思いましたが、今では
すっかり、慣れてしまって。。。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
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