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タイトル:憂国通信  2009/05/14


世紀の大発見か! 日本発「マグネシウム・エネルギー社会」とは? 

マグネシウムは比較的ありふれた金属である。そのマグネシウムを使って、化石燃料に取って代わる持続型エネルギー社会の研究が日本で進んでいる。 
提案をしているのは矢部孝東京工業大教授である。ベンチャー企業から自動車会社、さらにはアラブのオイルマネーまで世界中から問い合わせや見学が殺到しているとのことである。 
 
原理は、「高温のマグネシウムに水をかけて水素が発生させ、それをさらに高温にしてこの水素を燃焼させ再び水に戻す」というものである。 
水素を低コストで抽出できれば燃料電池の価格も下がり、発電や自動車のエンジンに使用できるようになる。 

このシステムは「二酸化炭素も窒素酸化物も出さないので環境に優しい」というのが売りである。

矢部教授によると「海水には1800兆トンものマグネシウムがある。石油に換算すると30万年分にもなる」と主張している。
マグネシウム自体は燃料ではない。あくまでも触媒である。つまり、消耗されるものではないので、このシステムが広範囲で使用されても、マグネシウムの資源が急激に枯渇する心配もいらない。
当然ながら、矢部教授はマグネシウムのリサイクル化も計画している。

ただし、このシステムは永久機関ではないので、無からエネルギーがわいてくるわけではない。

このシステムが機能するためには高温が必要なのである。問題は「どのようにして高温を得るか?」ということだ。
これに化石燃料を使ってはあまり意味がない。

矢部教授は「太陽光励起レーザー」によってこの問題を解決しようとしている。

要するに太陽エネルギーを使おうというわけだ。従来は太陽光発電が主流だったが、ネックなのは太陽光電池のコストが馬鹿にならないのと、エネルギー変換効率が悪すぎるということだ。

庭園用のソーラーライトも売られているが、あの程度の明るさだと実用にはほど遠い。デコレーションとしてしか機能していないのが実態である。

最近の研究では「太陽光より太陽熱を電気変換した方が効率がいい」ことが証明されている。
矢部教授の提唱している方法は直接的に太陽熱を電気変換するわけではないが、理にかなったやり方である。

ただ採算面を考えると、マグネシウム精錬には原子力を使った方がインフラ投資が不要な分だけ割安のようだ。

「マグネシウム・エネルギー社会」とはいうものの実態は水素エネルギーなのだが、現在の化石燃料型社会から水素燃料型に変換するにはインフラ整備に多大な時間と労力と資本が必要である。

こうしてインフラの移行しているうちにも、より革新的な技術が開発されてしまうのはよくある話である。

現在の原子力発電は沸騰水型原子炉(BWR)と加圧水型原子炉(PWR)が主流である。
原子力を使用しているのでハイテクのイメージがあるが、発電原理はきわめてローテクである。発電効率も悪い。
今回の矢部教授の案を一部だけ採用して、水素抽出にマグネシウムを使い、マグネシウム精錬には原子力による熱エネルギーを使用するのが合理的のように思われる。

石油、石炭もういらない!? マグネシウム・エネルギー社会 東工大教授が提言
http://www.tokyo-np.co.jp/article/technology/science/CK2009051202000131.html 
 

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