|
===================================================== 発行部数 26 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2009/03/28 (Sat) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.土曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 土曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル ごくせん 局 名 日本テレビ 放映日時 土曜21時 キャスト 山口久美子(仲間由紀恵) 猿渡五郎(生瀬勝久) 緒方大和(高木雄也)(「高」は本当は中がはしご状の漢字) 風間 廉(三浦春馬) 本城健吾(石黒英雄) 市村力哉(中間淳太) 倉木 悟(桐山照史) 神谷俊輔(三浦翔平) 夏目誠一(小泉孝太郎) 鷹野 葵(平山あや ) 鮎川さくら(星野亜希) 牛島豊作(佐藤二朗) 鳩山康彦(魁三太郎) 鶴岡圭介(石井康太) 熊井輝夫(脇 知弘) 朝倉てつ(金子 賢) 若松弘三(阿南健治) 達川ミノル(大江戸一家) 内山信二 菅原 誠(両國 宏) 馬場正義(東 幹久) 赤城遼子(江波杏子) 黒田龍一郎(宇津井健) 原作 『ごくせん』森本梢子(集英社YOUコミックス) 脚本 江頭美智留 横田理恵 松田裕子 主題歌 「虹」 Aqua Timez (EPICレコード) あらすじ 3月に入り、3Dの生徒たちの進路も決まった。廉(三浦春馬) と悟(桐山照史(B.A.D.))は運送会社へ就職、健吾(石黒英 雄)は家業の豆腐屋の手伝い、力哉(中間淳太(B.A.D.))は 大学、大和(高木雄也(Hey!Say!JUMP))と俊輔(三浦 翔平)は専門学校進学だ。残すは卒業式のみか。必ず全員そろって卒 業すると宣言してから1年。久美子(仲間由紀恵)の感慨もひとしお だ。 そんな中、荒高から転校してきた2年D組の高杉怜太(玉森裕太) とそのグループが最近反抗的な態度を見せ始めていた。3Dの生徒た ちは正直腹が立っていたが、卒業式間近ということもあって事を荒立 てようとはしなかった。 ところが大和たちは怜太が荒高の卒業生たちとつるんでいるのを見 かけた。特に大和は怜太と幼馴染だけに気になった。 ある日突然廉と悟の内定先から連絡が入り、業績悪化を理由に内定 を取り消すと一方的に通知してきた。 久美子はすぐ2人にそのことを伝えた。2人の落胆は予想以上に大 きかった。 「元気出せ、あたしがこれからいろんな会社に当たるから」 久美子は励ましたが、廉も悟も「どうせ無理だろ、赤銅だし」と諦 め顔だった。 久美子は寝る間も惜しんで方々の会社を当たったり、求人情報を集 めては片っぱしから電話をかけた。しかしどこも面接すら受けさせて もらえない状況で、さすがの久美子も滅入った。 しかも内定取り消しでむしゃくしゃがたまっていた悟たちは怜太た ちとのいさかいから校内で乱闘を起こしてしまった。事情を聴いた赤 城理事長(江波杏子)は悟ら乱闘を起こした生徒たちに卒業式前日ま で謹慎処分を科した。 「てめーら何で2Dの連中の挑発に乗ってんだよ!」 せっかく卒業式まで順調に来ていたのにと、乱闘に加わってなかっ た生徒たちは苛立ちをぶつけた。それをきっかけに3Dはバラバラに なってしまい、悟たちは「卒業式なんて出なくていいわ!」とまで言 い出した。 ここまで来てすれ違うなんて……。久美子はこの1年何してきたん だろうと思わず弱音を吐いた。 龍一郎(宇津井健)は厳しかった。 「こんなことで音をあげんのかい?おめえの気持ちが伝わってないん なら、足りなんだよ、おめえの思いがよ。ぐちぐちしているひまなん かないだろう」 久美子は気を取り直し、またいろいろな会社に当たった。どこもか しこも断られるばかりだったが、久美子は諦めなかった。その姿を見 て、他の先生たちも協力し始め、久美子を元気づけた。 卒業式前日になった。悟たち謹慎組は街をふらつき、卒業式に出る かどうかも決めかねていた。会社回りをしていた久美子は彼らを見つ けると笑顔で声をかけた。 「おまえらいよいよ明日だな。つまらない意地を張っていると、大切 なものをなくしちまう。仲直りのきっかけはいつまでもあるわけじゃ ない。明日来いよ、待ってるからな」 その日の夜、帰り際に久美子は怜太が荒高の卒業生とつるんでいる のを見かけた。 「いつまでこんな連中とつるんでいるんだ?」 「他のクラスまで世話を焼くのかよ。明日の卒業式ぶっつぶしてやろ うか?」 「つるまねえと粋がることもできないくせに。不良やるなら正々堂々 やりやがれ!」 久美子の一喝にカッとなった怜太は殴りかかった。久美子はそれを 手でがっちりと止めると言った。 「あいつらと手を切れ」 久美子の真剣な眼差しに怜太は感じ入った。 大和たちも動き、悟たちのところへ行った。そして久美子が毎日会 社回りを続けていることを話した。 「俺たち、ちゃんと卒業しよう」 大和の言葉に悟たちもようやく素直になり、仲直りすることに決め た。 卒業式当日、悟たちは元気な姿を見せて登校してきた。 「おまえら!」 久美子は全員そろって卒業できることを心から喜んだ。 ところが、怜太が荒高の卒業生にからまれているのを見た3Dの生 徒が大和にそのことを知らせた。なんでも荒高の卒業生たちのグルー プから抜けようとしてもめたらしい。大和はすぐさまかけつけようと した。 「おい待てよ、卒業式はどうすんだよ」 「ほっとけよ、あいつの自業自得だろ」 だが、大和は首をふった。今の怜太は1、2年のときの自分たちと 同じだ。教師を信用できず、荒んで何をしてもつまらない中で生きて いた。 「あいつの気持ち、俺らならわかるだろ!」 「わかった。ピンチの後輩見捨てて笑って卒業できんしな」 「ああ、だが俺たちは喧嘩しに行くんじゃない、後輩を取り戻しに行 くだけだ」 3Dの生徒たちは全員教室を飛び出した。 3Dの生徒たちが大挙して街中をかけていくのを、出前中のクマ (脇知弘)が見かけ、慌てて久美子に連絡してきた。久美子はすぐさ ま学校を飛び出して向かった。 久美子が現場に着くと、大和たちは決して手を出さずに抵抗してい た。久美子の姿を見ると荒高側のボスは言った。 「なんだ、てめえは」 「あたしはこの子たちの先生だ!」 「先生?」 笑い声が起きた。 「俺ら、けじめを教えてんですよ。赤銅行っても仲良くしてやってん のに、電話一本で抜けたいなんて失礼でしょ」 「高杉……」 怜太がつるむのをやめようとしたのを知って、久美子は少し驚いた。 「おい、女だからと言って手かげんしねえぞ」 「あたしは生徒を守るためなら手加減しない!」 それはこっちのセリフと言わんばかりに久美子は言い返した。 荒高側の不良たちは久美子に殴りかかったが、久美子は片っぱしか ら倒していった。その強さに恐れをなして、荒高側の不良たちは退散 して行った。 「なんで、なんで教師がそこまですんだよ」 怜太は、かつて大和たちが言ったことを口にした。 「あたしは生徒のためならどこにだって駆けつけるし、なんでもする」 久美子は大和たちを見た。こいつらも最初は反抗的で人の言うこと を聞きやしなかった。でもいつでも真っ向からぶつかって来て、根は まっすぐだった。お前だって同じだと。 「高杉、こいつらが卒業式を放り出してまでここに来た理由がわかる か?」 「……」 「お前に大切なことを伝えたかったからだ」 怜太は黙って聞いていた。久美子は思った。こいつも勇気を出して 一歩踏み出すことができたと。 久美子たちはすぐさま卒業式へと戻った。赤城理事長はどう見ても けんかをしていたとしか見えない3Dの生徒たちを見てかんかんだっ た。 「そんな姿で式に出すわけにはいきません」 「待ってください。ちゃんとした理由があるんです。こいつらはそう しなければ胸を張って卒業できないと思ったんです」 「山口先生は、彼らが卒業式に出る資格があると言うのですね」 「はい」 久美子は力強く答えた。 「わかりました」 赤城理事長は3Dの生徒たちの1人1人の顔を見渡して静かに言っ た。 こうして3Dの生徒1人1人に卒業証書が手渡された。このときば かりは妙にかしこまっている生徒たちを見て、久美子はグッとくるも のがあった。やっぱりこいつらはこの1年でちゃんと成長している。 その確信が持てた瞬間だった。 そして教職員を代表して久美子が祝辞を述べた。あざだらけの生徒 たちの顔を見て久美子は思わず吹き出してしまった。 「すいません。最後の晴れの場にごたごたを起こしてしみまして。し かし彼らを誇りに思います。決して器用ではないけれど、毎日必死に いろんなことにぶつかって成長していく姿を見ていると教師になって 本当に良かったと思います。子供を取り巻く環境は厳しさを増してい ますが、環境のせいにしてはならないと思います。大切なことはいつ の時代にも変わりません。仲間を思い、家族を大切にし、ウソをつか ず、まっすぐに生きること。それを伝えていくのが私たち大人の務め だと思います」 久美子は生徒たちを見渡した。 「いいか将来、迷ったり、苦しかったりすることがあるだろう。でも それを他人や何かのせいにせずまっすぐに前を向いて生きていってほ しい。人はどんなところにいたって勇気を持って踏み出せばいつだっ て変われることを学んだはずだから。卒業、おめでとう」 誰と言うわけでもなく、会場内に拍手が起きた。久美子もまた壇上 から拍手を送った。3Dの生徒たちはみな涙をこらえていた。 式後の教室に猿渡教頭(生瀬勝久)が入って来た。 「山口先生、これは風間と倉木の面接する会社の資料です」 「教頭?」 「勘違いしないで下さいよ。わが校の名誉のためですから」 廉と悟がいきなり立ち上がったので、猿渡教頭は思わず後ずさりし た。だが廉と悟は頭を下げた。 「ありがとうございます」 「教頭、こいつらを厳しく指導してやってくれてありがとうございま す」 久美子も頭を下げた。 「気持ち悪……」 猿渡教頭はそう言ってみせたが、どこかうれしそうだった。 久美子は校門まで生徒たちを見送った。 「お別れだな」 久美子が言った。 「ヤンクミ、あそこ見てみい」 生徒たちが言った。久美子が時計塔を見ると、垂れ幕が下りて来た。 「ありがとうヤンクミ、ありがとう赤銅学院」と書かれている。 「お前ら」 「みんなで作ったんや」 久美子と生徒たちは垂れ幕を見上げた。 「おし、じゃあ最後にやるか」 大和が言って、みんなで手を重ねて行った。最後に久美子が手を乗 せ大きく息を吸った。 「ファイトーっ、オーッ!」 そして4月。赤銅学院は猿渡教頭が校長となって新しいスタートを 切った。久美子はまた3年D組の担任となった。「おはよう」と声を かけてもみな眼見して黙っている。その中には怜太の姿も見えた。 「今日からこのクラスになった山口久美子です。担当は数学、あだ名 はヤンクミ。ちなみに独身よろしくね」 「……」 「いいか、何があってもあたしについてこいよ。1年後には全員そろ って卒業だからな!」 「……」 こりゃまたしんどくなりそうだ、と思いつつも久美子の生徒を見つ める表情は優しく、そして明るかった。(終わり) 寸 評 ちょっと出来過ぎなストーリー展開でごくせんらしい話だったと 思いますが、もう少しストーリーに波乱があってもいいかなと思いま した。今までですと、ヤンクミが教師を辞めてまで生徒をなんとか卒 業させたりしたこともあったと思います。そういう展開があってこそ、 ヤンクミの芯の通った強い主張が心に響くのではないかと思いました。 しかし全体としてはいい話で、楽しめました。 執 筆 者 けん() ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 風邪を引いてしまいました。通常私はのどがやられて、のどの痛みが引くと 鼻づまりになるのですが、今回はお腹に来ました。お腹に来る風邪と言うのは 記憶になくて、結構つらかったです。特に食欲がわかなくて丸2日何も食べら れず、その後もおかゆばかり数日続けて1週間ほど経ちましたが、まだお腹の 調子は治りきらず困ってます。(けん) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv/ url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |