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タイトル:ネオリベ恐慌下でメディア総掛かりのネガティブ・キャンペーンに踊る日本の醜態  2009/03/11


[民主主義の危機]ネオリベ恐慌下でメディア総掛かりのネガティブ・キャンペーンに踊る日本の醜態


<注記>お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090311


【画像1】フェルメール『合奏』Johannes Vermeer(1632-1675)「The Concert」 ca1665 72.3×64.7cm
[f:id:toxandoria:20090311120457j:image]
・・・この画像はhttp://www.artunframed.com/vermeer.htmより。


【画像2】映画『消えたフェルメールを探して』
[f:id:toxandoria:20090311120458j:image]
・・・この画像はhttp://eigageijutsu.com/article/106666507.htmlより。


このフェルメールの『合奏』は、1990年3月18日にボストンのガードナー美術館から盗まれ(被害推定額は5億ドル、約500億円)、今もそれは行方不明のままです。が、美術品の損害査定の専門家ハロルド・スミスが探索を続けた結果、驚くべき犯人像が浮上してきます。しかし、その探索の途上でハロルド・スミスは持病の悪化(スミスは20歳台で皮膚がんを患っており、その後は闘病の人生を送ってきた)で2005年2月19日に亡くなり、残念ながら、この『合奏』を取り戻すまでには至りませんでした。


そのハロルド・スミスの探索プロセスの主軸に様々な証言などを散りばめたドキュメンタリー映画が『消えたフェルメールを探して』(監督:レベッカ・ドレイファス/Rebecca Dreyfus)で昨年のフェルメール展に合わせてDVDが公開・販売された/公式DVD情報 → http://www.uplink.co.jp/kietavermeer/index2.php)です。そして、この映画のラストで語る絵画探偵ハロルド・スミスの言葉 『絵画(ボストン・ガードナー美術館から盗まれたフェルメールの合奏)が戻るかどうかは、“社会の意識”(=一般国民の意識レベルの動向)にかかっている』という言葉が印象深く心に響いてきます。


因みに、フェルメール絵画の魅力の一つは「フェルメールが、自分よりも遥かに高みの存在を確信しており、その高みへ到達する強固な意志を持ち続けるとともに、その鋭敏な感性をより多くの人々に理解してもらえる<普遍美>として磨き上げるための技術の修練に真摯に取り組み続けた」ということにあるようです。政治・経済・労働・福祉・医療・教育など凡ゆる分野において醜態を晒す現代日本の「ネオリベ恐慌」下で生きる我われ一般国民は、このような人間としての基本的なあり方を再確認することから全てをやり直す必要であるようです。


・・・以下、本論・・・


仮に「西松建設による小沢・民主党党首側への献金問題」が“クロ又は限りない灰色”であったとしても、<何故にこのタイミングであったか>という疑念が、ごく普通の<常識的皮膚感覚>で捉えれば直感できるはずです。つまり、この『民主党・小沢公設秘書逮捕劇場」の奥深くには間違いなく、不気味に“あざ笑ちゃってる” ファスケス(参照 → http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090307)がとぐろを巻いているようです(関連で下記◆を参照乞う)。


◆“洗礼”(総選挙)を逃げ悪性菌に感染した「麻生政権の局所」は大腐敗し悪臭を放ち始めている、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090309


また、想起すべきは、「2009-03-02・toxandoriaの日記、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090302」で書いた下記『〜〜〜〜』の部分です。ここには、政・官・財・メディアが都合よく癒着・談合したイメージが浮かび上がっています。更に恐るべきことは、「裏世界」までもが、この<政・官・財・メディアの癒着・談合>の触媒として介在する節が感じられることです。その意味で、我われは、日本の民主主義社会は発展途上国並であるばかりか、善良な一般国民を騙すために、巧妙に擬装されたものであることを常に意識すべきようです。


『・・・まるでこの動きに呼応するかのように、ネオリベ・シンパ(?)の朝日新聞(2月27日付)は<小泉氏「過去の人」?>という、やや恥ずかしげな見出しで“ 小泉に楯突けない今の自民党を蘇生させるのは、やはり小泉氏しかない!”という擬装チェンジ・ネオリベ一派(=元祖、小泉・竹中組)の復権・復活へのアツい想い(=小泉カルトに取り憑かれた狂気の情念)を滲ませつつ、かなり大きな「政治版記事」を書いています。


同じく、このところ何故か“狂おしいほどのネオリベ・シンパ新聞(?)”へ急速に傾斜し始めた日本経済新聞が、クイックサーベイ(3/2・ MONDAY=NIKKEI)で『郵政民営化・支持52%、不支持18%』という“提灯・調査記事”を発表しています。この辺りの事情を勘ぐれば、案外、日本経済新聞の元政治部記者であった中川秀直(ポスト小泉時代のネオリベの領袖を自認する人物?)への“優しい気配り”かも知れません(米発金融パニック勃発期の昨年10〜12月頃の日経では、殊勝にもネオリベ・市場原理主義への暴走を反省する論調が多かった/例えば・・・参照 → http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20081008)。


ところで、ここで思い出すべきは、やはり「自民党と暴力団・ヤクザ集団との親縁性(affinity=組織構造上の類似性、親密な関係性)」ということです。具体的に言えば、それは『ヤクザ・暴力団的な政治手法』という意味です。例えば、かつての「松岡大臣及びその関係者らの自殺など=詰め腹、指詰め、あるいは復讐・敵討」、「失政のケジメ=ミソギ、落とし前」、「不正なウラ政治資金=みかじめ料」、「擬装対話(擬装タウンミーティング)と圧力(医療・福祉分野における弱者への圧力)=タカリと強請り・脅迫・恐喝」という具合に彼らが好む政治手法と仕事のやり方を<ヤクザ・暴力団世界の隠語>に置き換えてみると分かりやすくなります。この観点からすれば、今の朝日・日経“両紙”はネオリベ擁護の<業界ゴロツキ新聞>の如く見えてきます。


また、かつて“小泉ポルノ劇場”(小泉ポルノ劇場の意味については、下記▲を参照乞う)や“美しい国”が好んで多用したパフォーマンスと言語・言説は、ヤクザ・暴力団風のハッタリであったことが分かります。しかしながら、いやしくも“民主主義国家・日本”の国民である我われは、このように下卑た暴力的徒党集団の詐術と圧力に屈し続ける訳にはゆきません。特に、この「小泉・元首相の偉大なるイエスマン武部(実はネオリベ人形劇場の哀れなマリオネットかも・・・)の背後で巧みに糸を引く(遠隔操縦している)と思われる飯島勲・元小泉純一郎首相の主席秘書官について、再度、注目すべきかも知れません。なぜなら、この飯島勲のメディア操縦術なくして“小泉ポルノ劇場”の復活は考えられないからです。


▲小泉・竹中『市場原理ポルノ劇場』が陵辱した日本社会の愛のエクリチュール、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090224


かつて、ジャーナリスト・上杉隆氏が「文芸春秋、2006年4月号」で『日本一のイエスマン、武部勤の正体』という記事を書いています。それによると“武部勤の正体”は「上の権力に首尾一貫して平身低頭する一方、自分より弱い立場の人々に対しては徹底的な暴君として君臨する非常に恐ろしい人物」であるそうです。より端的に言えば、それは「自分より少しでも弱い立場の人々に対し“殆んど恐喝と見紛うばかりの激烈な恫喝”を加える人物」だということです。また、表向きは自分の選挙区に関する露骨な利益誘導型の振る舞いは見せぬ一方で、政治資金について複雑怪奇な収集・管理の仕組みをランニングさせているようです。・・・』


しかも、“機は熟したり”なのかどうか知りませんが、あれほど大騒ぎし、日本国中の耳目を集め、人々を驚かした「東京中央郵便局の再開発計画の見直し」の問題も“急転直下、ここに来て一件落着”です。鳩山邦夫総務相は、3月10日午前の閣議後の記者会見で『強く反対していた東京中央郵便局の再開発計画について、日本郵政から、登録有形文化財になるよう計画を極力見直すとの連絡があったので“ この提案を受け入れよう”と述べ、日本郵政と総務相との間で繰り広げられた<再開発問題をめぐる対立“茶番?”劇場>は収束に向かう」と語っと報じられています(参照 →http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009031002000209.html)。


このプロセスで(2月17日、朝日新聞のインタビュー記事/小泉元首相による麻生首相への“笑っちゃう”批判発言を解説)で、竹中平蔵・元郵政民営化担当大臣は、かんぽの宿の売却問題にふれ“・・・損失を出している会社をあなたは買いますかということ、1万円でも売れればいい・・・」として日本郵政を擁護しています。また、3月10日の日本経済新聞・社説は「『規制緩和は善』は誤りなのか?」の表題で、改めて<小泉=竹中構造改革いらいのネオリベ路線>の正しさと、この路線への完全復帰を主張しています。


「金融時限爆弾」(巨額CDS(Credit Default Swap)の存在、約5,500兆円規模?)の犯人がサブ・プライムローンの詐欺的融資方法(=アメリカでは“呼吸をしていて平熱なら、誰でもカネを借りられるという“借金の民主化”が進んだ/参照→http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20081218)と、そのネズミ講的性質(=ウオールストリート型ポンジービジネス・モデル)を爆発的に増幅したのが金融工学であることは周知のとおりで、しかも、その巨大に膨れ上がった「金融時限爆弾」のクールダウンに失敗すれば、この「ネオリベ恐慌」下で、それが本格的に炸裂する恐れ(可能性)が高まるのは、愈々これからだというのに・・・。なんとも、おそるべき<政・官・財・メディアの癒着・談合&裏世界>によるメディアコントロール( or スピンドクター/主流の政治権力がマスメディアを使って政治的ライバルに対し不利な状況を創作すること)ぶりです。


冒頭に掲げた映画(【画像2】)の「主人公ハロルド・スミスの心に滲みるコトバ」ではありませんが、結局、『国民の過半はバカ』(参照、下記★)という前提で念入りに戦略(奸計)が練られた『小泉・竹中構造改革』(=小泉ネオリベ・ポルノ劇場=人間の最弱点である“過剰な利己意識と過剰な競争心、抑制が利かなくなるまで煮え立つ可能性があるルサンチマン(怨嗟と嫉妬心)、そして本源的な差別意識”を操作的に刺激する新自由主義思想によって仕掛けられたトリクルダウン妄想)のマインドコントロールから日本国民が本格的に抜け出すために必要なこと、そして<“笑っちゃう”詐欺師>を本当に喜ばせ笑わせないようにするために有効なものは、「一般国民の社会意識を高める真摯な努力」の積み重ね意外にあり得ないようです。とても残念なことではありますが・・・・


★『竹中平蔵式リアリズム』(バカは何人寄ってもバカ=B層戦略)の作り方、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090106


(関連参考情報・・・阿吽の呼吸で、現政権と茶番劇を演じ続ける“笑っちゃう”グループによるコラボレーション(饗宴)の傍証?)


自民・菅義偉氏(安倍晋三氏と交友が深く、暴力団関連企業から献金を受けたことがある自民党のゲッペルス格の宣伝・洗脳・選挙担当?/参照 → http://blogs.yahoo.co.jp/sasuihama/48969400.html)「解散の時期に影響ない」 西松建設の巨額献金事件、http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090308AT3S0800B08032009.html


小泉(ネオリベ)議連が衣替え再始動(情報源:2009.3.6付・日本経済新聞)・・・自民党の菅義偉選挙対策副委員長(Jap.ネオリベのゲッペルス?)、桜田義孝氏ら中堅・若手議員が、党本部で会合を開き、議員連盟「聖域なき構造改革を推進する会」を発足させた。2001年に設立した「小泉政権の構造改革の断行を支援する若手議員の会」を母体として活動を再開する。郵政民営化の推進などを議論していく方針。← 自分たち(ワル仲間)について<脳ミソの聖域なき構造改革>を断行した方が余程お国のため役立つのではないか?(toxandoria注記)


「ポスト麻生候補に小池氏」 自民・武部氏・・・(まさに、「小沢・公設秘書逮捕劇場」の奥深くで不気味に“あざ笑う”ファスケス?)小池氏とは“小泉=竹中ネオリベ派の自称・マダム回転寿司”こと小池百合子氏、http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090308AT3S0800R08032009.html


日本経済新聞が、クイックサーベイ(3/2・MONDAY=NIKKEI)で『郵政民営化・支持52%、不支持18%』という“提灯・調査記事”を発表


小泉(ネオリベ)議連が衣替え再始動(情報源:2009.3.6付・日本経済新聞) ← 米国はじめ世界中がネオリベの軌道修正を図ろうとするとき、この日本のネオリベ・カルト連中は何を考えているのか!
・・・ 3/6、自民党の菅義偉(Jap.ネオリベのゲッペルス?)選挙対策副委員長、桜田義孝氏ら中堅・若手議員が、党本部で会合を開き、議員連盟「聖域なき構造改革を推進する会」を発足させた。2001年に設立した「小泉政権の構造改革の断行を支援する若手議員の会」を母体として活動を再開する。郵政民営化の推進などを議論していく方針。


「ポスト麻生候補に小池氏」 自民・武部氏・・・小池氏とは“小泉=竹中ネオリベ派の自称・マダム回転寿司”こと小池百合子氏、http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090308AT3S0800R08032009.html


(参考資料)


[メディア・コントロール様々な形](かなり以前にtoxandoriaの日記で纏めた内容の再録)


●ゲートキーパー効果:情報についての無意識的な操作
・・・ゲートキーパー(門番)効果は、新聞など一次情報に関する本質的で古典的な問題である。0次情報を伝えることが不可能である以上、絶対に避けられない。が、マスコミ人は、絶えず、報道に携わる者の心構えとしてこの原点に立ち戻り、できる限り自らの固定観念を排除するよう務めなければならない。


●第三者効果:政策決定者とジャーナリストの癒着
・・・例えば、政策決定者とマスコミ人が勉強会を開くことは必要なことであるが、一方で心理的な一体感、利害関係の介入、無用なエリート意識の台頭、保身のためのもたれ合いなどの弊害が発生することがある。取材制限などを恐れて権力側の言いなりになる可能性も大きい。


●培養効果:テレビ゙のワイドショーやお笑い番組などの垂れ流しによる弊害
・・・これらの番組の視聴時間の長さと一般市民(国民)の批判意識の劣化傾向が正比例の関係になることが観察されている。


●テレビ゙番組製作技術上の物理的な限界
・・・批判的な内容の省略やカットなどにつながる。


●視聴者・読者の感受性と意識の劣化
・・・一般国民の危機意識の欠如や『無関心層』の拡大再生産などメディアリテラシーと教育の問題である。


●事実と論理による虚報の可能性
・・・一般国民は歯が立たない。専門家・学者の良識の問題。特に、巨大メディア化した新聞・テレビ・雑誌などは広告主(企業)や広告代理店の支配下に入ると、発行部数や視聴率よりも、経営的には広告収入に依存する傾向が強くなる。また、ニュース提供よりも“情報産業”的な傾向が強くなると、特にテレビ゙の場合は商業主義的な番組が横行するようになって情報の質そのものが劣化する。


●政治権力者等の権力的なオーラ効果
・・・マスコミも、一民間企業としての立場から見ると、強権発動、許認可権限などに対しては非常に弱い。イラク戦争の最中に起こった「英国BBCの分割問題」などはこれにあたる。


●特に、テレビ゙では偶然の出会いや偽装被害者とのインタビューなど「ヤラセ番組」的な演出が横行する
・・・これはマスメディアの商業主義化と関係する問題でもある。マスコミが意図的に仕組んだ「ヤラセ的な事件や報道」をメディア・イベント(Media Event)と呼ぶ。かつて、ブッシュ大統領が来日した折、居酒屋で小泉首相との夕食会を行ったり、同じく首相が相撲の優勝トロフィーの授与式を行ったりというようなパフォーマンス的ニュース報道がこれにあたる。


●シナリオの工夫しだいでは事実だけを並べても嘘を吐くことができる
・・・これは、古くて新しい問題。不利な情報は隠蔽し、有利な情報(事実)だけを並べるという古典的な方法がある。アンケート調査などでは、その信頼性を裏付ける統計理論や調査手法などに関する情報公開など、具体的な調査方法に関する情報の開示が求められる。


●営利企業としてのマスコミの限界
・・・マスメディアは大スポンサー、広告会社の前では“猫になる”傾向がある。


●ビジュアル・プレゼンテーションの限界
・・・特にテレビ゙は、ビジュアル化による「分りやすい表現」と「視聴者からの受けのよさ」を求める傾向がある。従って、この場合は報道内容や情報の質の問題は二の次にされてしまう。


●取材時間・費用などの制約
・・・新聞やテレビ゙は、締切時間、紙面スペース、放送時間などの制約条件が多く、情報源が少数に限定されるという傾向がある。アンケート調査などでは費用の関係でサンプル数やサンプルの選定方法などの精度が犠牲にされることがある。


●サウンド・バイトの制約
・・・ sound-biteは、ニュース番組などに挿入される録画(音)されたスピーチ・インタビューからの一部抜粋のこと。これをニュース放映の途中で挿入するという手法が使われるが、前後の関係をあまり考えずに挿入されると、視聴者に対して誤ったシグナルや逆の解釈を与えてしまう危険性がある。


●センセーショナリズムの弊害
・・・地味で持続的な取材・報道よりも派手な一過性の報道の方が内外から好まれるという傾向がある。従って、熱病のように一つのテーマやイベントを集中的に報道するが、そのイベントが終わるとアッサリ忘れ去ってしまう。ニュースが単なる商品か消費財のように取り扱かわれる。


●マスコミ人の能力と見識の限界


●科学・環境分野における「参謀本部・専門組織発表型」情報の問題点(内容は省略)


【エピローグ】Lara Fabian / Je t'aime (in "En Toute Intimite" 2003)
[http://www.youtube.com/watch?v=9xNhERjA1zE:movie]  

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