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タイトル:[机上の空論]小泉・竹中『市場原理ポルノ劇場』が陵辱した日本社会の愛のエクリチュール  2009/02/24


[机上の空論]小泉・竹中『市場原理ポルノ劇場』が陵辱した日本社会の愛のエクリチュール


(注記-1)


お手数ですが、当記事の画像は下記URLでご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090224


(注記0)


当記事は、下記★を参照しつつ新しい情報に基づいてrewriteしたものです。


★2008-05-01付toxandoriaの日記/『小泉ポルノ劇場』が毒牙にかけた日本社会のエクリチュール、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20080501


【画像】ベルリン、カイザー・ヴィルヘルム記念教会(Kaiser-Wilhelm−Gedaechtniskirche/2007年、春)
[f:id:toxandoria:20090224214305j:image]


・・・カイザー・ヴィルヘルム記念教会は、ベルリンの西側のヅ−ローギッシャー・ガルテン(Zoologischer Garten/動物公園)駅の南側に位置するクアフェルステンダム(Kurfuerstendamm/通称、クーダム/ショッピング街)付近(動物公園の南側)にあります。Kaiser- Wilhelm−Gedaechtniskircheは、その名のとおり、ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世とビスムマルク体制が成立させたドイツ帝国(Deutsches Reich)の記念に創建されたものです。


・・・残念ながら、このカイザー・ヴィルヘルム記念教会は、1891〜1895年の歳月と莫大な費用で建設されたにもかかわらず第二次世界大戦中の1943年に度重なる空襲で甚大な被害を受けています。様々な検討の結果、戦争中の悲惨さと平和への願いを忘れぬよう中心部分を空襲の記念碑とすることが決まり、その破壊されたままの姿を残しています。 その横には近代的な新たな教会が建設されています。


・・・記念碑として残された中心部分には、創建当時の教会の姿や戦争で破壊されたベルリン市街の様子を伝える写真や教会の遺品が展示されており、この Kaiser-Wilhelm−Gedaechtniskircheの遺構は、ベルリン市民の平和を祈念する心の象徴的な存在となっています。


(日本社会の愛のエクリチュールが意味するもの)


殆んどの人間が関心を向けるはずの「男女の愛の核心部分」を興味本位で即物的かつ部分的に拡大すればポルノ現象化します。ポルノ現象が言い過ぎであるなら「ピーピング・トム化」(Peeping Tom)、「芸能化・大衆化」、 「テレビ・ワイドショー化」、「週間誌・スポーツ紙化」、「三文お笑い芸能化」と言ってもよいでしょう。


いずれにせよ、「大権(専制型)支配」を志向する政治権力者が短慮型であればあるほど、その不埒な権力の維持・強化のための手っ取り早く“あんちょこ”な手段として、このような意味での「愛」のごく一部分(=非常にわかり易い部分)をクローズアップして利用するという方向へ走る訳であり、その典型事例が暴君ネロの破滅的な暴走を引き継いだウェスパシアヌス帝(F.Wespasianus/AD9-79)の「パンとサーカス」政策です。


このような意味で短慮型の手法である「規制緩和」のレンズで「急速にグローバリズム化が進展する環境下での市場機能の活用によるトリクルダウン理論」(=新自由主義、市場原理主義、規制緩和万能主義の幻想)を過剰にクローズアップしたのが小泉・竹中『市場原理ポルノ劇場』であったと言えるでしょう。しかしながら、この短慮型の手法を成功させるため、必ずその陰では、国民の目を欺くため抜け目なく用意周到な謀略の網を張り巡らすのが常でもあります。


例えば、このウェスパシアヌス帝は、姦計によって、慣習的に元老院に与えられていた「皇帝弾劾権」を否定し実効無きものへ貶めたため、その後ローマ帝国の権力均衡が破壊されてしまいます。そして、これはその後のローマ帝国の政権交代が<悪しき伝統たる皇帝の暗殺>で行われる原因になったと理解されています。


現代日本の小泉・竹中『市場原理ポルノ劇場』においても、小泉政権を支えた主席秘書官I.J.氏は週間誌・スポーツ紙・大衆紙(誌)などの所謂イエロー・ジャーナリズムのと太いパイプを持っており、それが一般の主要メディア(ジャーナリズム)に 対する睨みと牽制力となって利いていたようです。しかも、伝聞によれば主要なマスコミ関係者についての様々なスキャンダル情報等もこまめに入手して抜け目なく“有効活用”していたよう です。


歴史的に見れば、「市場」(=市場を介した交易・取引活動)と「グローバリズム」(=異なる地域間での物・情報・文化の伝播・交流活動)は、今の時代になって急に蔓延リ始めたのではなく、その規模と進展のスピードに程度の差はありながらも、技術文明の発展に伴いつつ次第にその規模と活動の程度(速度と範囲)を活性化してきたはずです。


問題は、この「市場」なるものが経済合理性の果実(=経済的付加価値の増大)を素早く実現する(=カネを素早く稼ぎ出す)ための<社会から隔絶した極めて重宝な道具>(=打出の小槌)であると小泉・竹中式『市場原理ポルノ劇場』が一般大衆に向かって過剰にクローズアップしつつ喧伝したことです。そして、その挙句の果てにもたらされたのが「大企業経営者の倫理観の崩壊」と「人間の尊厳と生存権の破壊」ということです。


具体的に言えば、小泉・竹中式『市場原理ポルノ劇場』で暴政化した中枢政治が「経団連等財界トップの劣化」、「メディア(ジャーナリズム)の劣化」、「アカデミズムの劣化」をもたらしたということです。そのため、日本の社会における<情報の非対象性>と<分配・所有の非対象性>が民主主義国家としてあるまじき程にまで拡大し、日本社会における<公共>の役割を貶める一方で、日本人の連帯意識と人間関係の<分断化>を謀ることで格差拡大が助長されてきた訳です。


そして、この<情報の非対象性>の拡大の責任を第一に負うべきが政治権力の御用機関と化したメディア(マスゴミ)とアカデミズム(御用学界、御用学者)であり、<分配・所有の非対象性=日本社会に極端な格差拡大をもたらしたこと>の第一責任は経団連等財界トップが追うべきであることは言うまでもありません。


また、小泉・竹中『市場原理ポルノ劇場』の負の遺産として見逃すべきべきでないのは、それが<政・官・財・学&アングラ界=癒着の闇>というおぞましい疑惑を日本政治の中枢に植えつけたのではないかと思われることです。今回の<コイズミが“笑っちゃうほどに呆れた”として麻生首相の「郵政改革批判」を“批判 ”(恫喝?)した騒動>、<ヘロヘロ中川元財務大臣の「伊ヴァチカン・ラオコーンお触り事件」>などの周辺に漂う何となく異様で不可解で陰謀的な空気は、この癒着の闇が酷く重症化したものであることを窺わせます。


(関連参考情報)


◆ 「“派手なパフォーマンス付で靖国参拝に拘った小泉ネオリベ・擬装構造改革の本丸=郵政民営化(改革)”の戦略、今後の地価動向に影響も」/郵政が保有する不動産は簿価でも2.7兆円、これも叩き売りに動けばデフレスパイラルに慄(おのの)く日本の地価の更なる下落要因となる=更に、大いなる国益の毀損となる?!・・・郵政民営化の問題(疑惑)は“かんぽの宿”だけでなかった!(情報源:2009.2.19付・日本経済新聞) ← 又、これで大もうけするのは誰だ? キックバック・システムはないのか?


◆オーッ!恐ろしや、コイズミはヤクザか?・・・「党に造反しても小泉氏処分するな。何するかわからない」 山崎氏警告、http://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/K2009022101150.html


ところで、「愛」の概念を広く捉えるという意味で英国の日本研究家・ロナルド・ドーア氏(Ronald P. Dore/1925−  )が著書『働くということ、グローバル化と労働の新しい意味』(中公新書)の中で述べている日本社会に伝統的な価値観(=恐らく、日本人の共通の愛国心なるものの基層にあると見なすべき価値観)の「四つの要素」を再録しておきます。ドーア氏は下『〜〜〜〜』のように書いています。小泉・竹中『市場原理ポルノ劇場』が、このような意味での「日本伝統の愛の心=日本社会の愛のエクリチュール」までも破壊したとするならば、その罪深さには恐るべきものがあります。


『 ・・・それは「悪徳への義憤」、「弱者への憐れみ」、「弱者を想定した慈善」、「本来の意味での自己利益」という四つの価値観である。そして、「義憤」とは“不正義に対する怒り”であり、「憐れみ」とは“他者の苦しみに対する純粋に愛他的な同情心”であり、「慈善」とは“貧困を癒したいという人間本来の欲求”であり、「本来の自己利益」とは“あなたにとっての不安は私の平和を脅かすという、人間本来の意思(自律的に、かつ本気で他人を愛すること)についての深い理解である”。・・・ 』


もう一つ付け加えれば、それが民主主義体制であるか、帝政であるか、あるいは王制であるかなど体制の如何を問わず、政治権力なるものの中枢では“常に何でもありの可能性が蠢いていること”を覚悟すべきなのかも知れません(参照 → 下記▲:全体主義の可能性=それが何でもありの状態へ暴走する可能性についてのハンナ・アレント(Hannah Arendt/1906-1975)の危機意識)。だからこそ、政治体制ガバナンスのための基本システムとして『アーカイブによるエクリチュールの保全』(アーカイブについては下記▼を参照乞う)の意味を 絶えず意識すべきです。


▲『レンブラントの眼/酔狂の風景・・・』、http://www1.odn.ne.jp/rembrandt200306/newpage6.html


▼toxandoriaの日記『アーカイブの役割とは何か(?)』、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070217


(注記1)


エクリチュール(ecriture)とは“人間が書くという表現活動、生きた人間が残す生命の軌跡、書かれた文字や記号および表象”というような哲学的・認識論的なフィールドの用語です。我われ一人ひとりの人間、地域社会あるいは国家でも同じことですが、もしエクリチュールの働きと助けがなければ一人の人間の死とともに、そのような人間、地域社会、国家などの存在は時間の経過とともに忽ち人々の記憶から消滅し、あるいはデフォルト(無かったことに)されてしまいます。そして、恐るべきことに数年も経たぬうちに、そのような人間、地域社会、国家あるいは様々な出来事は始めから存在すらしなかったことにされてしまう可能性があります。『人間の条件』の著者ハンナ・アレント風に言うなら、それは「公的領域の破壊」(→『世界の喪失』)に繋がるように思われます。


また、認知心理学(数学者ロジャー・ペンローズらの新しい理論/参照、下記(注記2))などの研究分野では、エクリチュールと「人間の意識」の関係が注目されています(エクリチュールの作用がなければ“意識”は生まれない?)。例えば、古来から伝わる地方の市町村名・地名等の固有名詞、伝統的な文化・造形美術等がもつ象徴的・修辞的な意味、あるいは政治権力の正統性の有無を左右する歴史資料等の記録・保全あるいは偽造・偽作・補正等によるシンボルまたはレトリック操作の問題などが連想されます。


(注記2)


Rojer Penrose:(1931〜 /イギリスの数学者・理論物理学者、ケンブリッジ大学教授)
・・・ペンローズは宇宙の構造に関して、一般相対性理論と量子力学を統一した「Twister仮説」を提唱している。認知心理学・人工知能研究等の先端領域では、「Twister仮説」の“脳神経内で形成される抽象的なベクトル空間への応用可能性”が注目されている。このベクトル空間で出現するグラフ・イメージ的表象(身体全体の所与条件が一定の重み付けで分配されて生成される多次元関数的な分散の軌跡)がニューロン(脳神経細胞)内部のエクリチュールと定義できる可能性がある。


・・・以下は、当記事の内容に関連する[2009-02-21付toxandoriaの日記/ヘロヘロ「メディア」とB層がまるで「円天」の“小泉・竹中=笑っちゃう郵政改革「詐欺劇場」”に嵌る日本の悲劇、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090221]へのコメント&レスの再録です・・・


もえおじ 2009/02/22 13:17


小泉改革以降の政治の劣化によってもたらされたものは、統計でも明らかです。


一人当たりのGDPが、7年連続で順位が後退している。
http://www.asahi.com/business/reuters/RTR200812250067.html


貧困率が、米国に次いで2位になった。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4654.html


要約すると


(1) 日本国内の産業競争力が落ちて、生産性が下がり続けている。


(2) 社会の高齢化や格差拡大により、国民の貧困率が上昇した。


(3) それに加えて、社会保障や教育の水準も低下した。


http://papillon99.exblog.jp/7449613
http://www002.upp.so-net.ne.jp/HATTORI-n/a209.htm


いずれも先進国中最下位に相当する順位であり、日本は先進国の水準から転げ落ちようとしている状態にあると考えられます。


なぜこのようになってしまったのか? それは「構造改革」が嘘だったからです。( 正しい構造改革なら、多くの分野で競争原理を導入することで、効率や生産性は高まります。)  箇条書きすると、


1. 官僚主導の「利権や癒着、搾取を増大させる」構造改革だった。
2. 巨額の公共事業により、競争力の弱い産業が温存された。
3. 行政改革で役人の待遇を守り、非生産性に拍車をかけた。
4. 富裕層、企業を減税し、一般国民にその負担を押し付けた。
5. 競争原理を理由にして、社会保障費や教育費を削減した。
6. 雇用の規制緩和の名の下に、非正規労働者の比率を増やした。


toxandoria 2009/02/22 21:13


“もえおじ”さま、コメントありがとうございます。

おっしゃるとおりで、「正しい構造改革」と「間違った構造改革」を「改革=カイカク」の一語で片づけた【小泉構造改革の嘘と誤り】を真正面から率直に反省することができなければ、「小泉劇場」誕生以降の今までと同じ道を進むだけで、デフレスパイラルならぬ「日本社会の分断化スパイラル」が更に助長され、新たな「利権構造=腐敗した経団連主導の裏金・拝金資本主義」が蔓延り続けると思います。


2007年の全国の自殺者数(失業・リストラ・倒産・ 借金地獄などによる)が3万3093人(前年比2.9%増/平成10年以降、3万人超(/年)が11年も連続!)という恐るべき数字になったようです(参照 → http://www.h-tanabe.net/archives/2008/06/2007.php)。


しかも、今後の確定時点(変死・不明 者等の死因判定による数字の補正)で更なる増加数が予想される状態となっており、このように悲惨な日本の現状も【ネオリベ・小泉構造改革】が【嘘で誤りで あったこと】の傍証の一つです。


しかしながら、朝日新聞をはじめ日本のメディアは、相変わらずこの論点を無視するばかりか、この論点から 国民の目を意識的に逸らそうとさえするかのようです。例えば、「ネオリベ嘘の構造改革」の旗振り役である竹中平蔵を紙面(あるいはTV画面)に再三再四に わたり登場させ、この「ネオリベ嘘の構造改革」の完全実行を主張させています。このため、下(▼)のようにネオリベ一派が息を吹き返す機会を窺っており、 コイズミの遠吠えが「正しい構造改革」の胎動を恫喝しています。


▼小泉氏の麻生首相批判発言で町村派で降格されたばかりの中川秀直氏(小 泉改革の徹底実行を主張するネオリベ一派の領袖格)が一転攻勢へ、http://www.tokyo-np.co.jp/article /politics/news/CK2009022202000081.html


もえおじ 2009/02/23 23:56


toxandoria さま、コメント有り難うございます。 私も全く同じ事を考えていました。


OECD報告書 相対的貧困率ランキング(2006年)によれば、日本は米国に次いで2位になっています。

〈1〉 アメリカ  13.7 %  〈2〉 日本  13.5 %


これは、税金や社会保障による所得の再分配が未熟なこと、更に、非正規労働者の増加によって低所得者の割合が増加していることが原因と考えられます。


しかし、この状況でも犯罪数が増えていないこと、とりわけ少年犯罪が増えていないことから「現在の新自由主義的社会の仕組みが犯罪の原因として機能している」とは必ずしも言えません。その代わり、日本では自殺者が増えているのです。つまり、怒りや絶望が社会ではなく自分自身に向けられてしまっている。 せめて正当な形で社会に苦境を訴えることができたらなぁ、と思わざるを得ません。


ちなみに、高齢者の犯罪(万引きなどの軽犯罪)は増えているようですが、その原因は何なのでしょうか? 専門家の意見によると、原因として主に2つが挙げられています。


1.社会の高齢化が進んだことによる。


一般的に年齢が進むと共に収入格差は増えるので、高齢化が進めば、必然的に貧しい高齢者の数も増大します。


2.いわゆる「日本型社会保障」といわれていた3世帯同居がなくなり、核家族化が進んだことによる。


現在では、高齢夫婦や高齢単身者の数が飛躍的に増えています。以前なら、高齢者自身の収入が少なく貧しくても、同居家族によって生計や身の回りの世話がされていましたが、それがなくなったわけです。


確かに、1.2.の社会変化は、日本社会(とりわけ高齢者)にとって新自由主義以上に大きな影響を与えていると推測されます。私個人は、この問題はとても大きいと感じています。


ところで、私も怒りを感じるのは、この後に及んでも「戦犯である小泉純一郎や竹中平蔵を祭り上げる風潮」がなくならないことです。本音では、多くの人々が今の苦しい日本を作り上げた新自由主義を問題視しているにも拘わらず、両氏の首に鈴をつけようとしない、或いは、つけることが出来ない情けない政治の姿があります。


toxandoria 2009/02/24 15:46


“もえおじ”さま、こちらこそです。


「戦犯である小泉純一郎や竹中平蔵を祭り上げ る風潮」がなくならないことについては、何か不可解な空気を感じています。例えば、報じられたばかりの『産経・FNN合同世論調 査』(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090224-00000106-san-pol)は、<“小泉節”意 外に不評>の見出しで“控えめな記事”を書いていますが、以前より勢いがなくなったとはいえ、未だに「小泉の発言を評価する」が約4割も占めることに驚かされます。


toxandoria はいわゆる「大陰謀論」なるものには与しない立場ですが、今回の“コイズミが笑っちゃうほどに呆れたとして麻生の「郵政改革批判」を“批判”(恫喝?)した騒動”の周辺には何か不自然な毒ガス状のモノが漂うことを感じています。その一例を挙げると・・・・


● 郵政改革をオリックス宮内らと謀りつつ推進した張本人の奥田碩(元経団連会長・兼トヨタ会長)、田中直毅(御用エコノミスト/国際公共政策センター理事長←同センター顧問はコイズミ)と小泉純一郎らが雁首を揃えて、この発言直後のタイミングでロシアへ行き(麻生のサハリン行きともサウンドするタイミングで・・・)、否応なしにニュースバリューが高まった。


●NHK を始めテレビ各局は、この三人揃ったロシアでの記者会見の映像をトップニュース扱いで一斉に流したが、その後のニュース映像では、まことに不思議なことに奥田碩の姿が掻き消えてしまった(参照 → 『毒蛇山荘日記/モスクワの奥田碩氏の映像は、何故、消えているのか?』=http: //d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20090224/1235412658)。 ← このことについて、実は toxandoriaも一連のテレビ映像を見ていたため不思議に思っていた。


●[ヘロヘロ中川元財務大臣の「伊ヴァチカン・ラオコーンお触り事件」で、その前の会食で同席した某有力新聞社の女性記者が“中川氏が酒を飲んだところを<確認していない>”という曖昧極まりない言い回しで<証言>している]こと、及び[財務省の杉本事務次官が2/23の記者会見で、中川元財務相がヴァチカンで起こした一連の騒動について、同行した玉木国際局長は「大臣のグループから距離を置いていたので、必ずしも大臣の行動をいちいち把握する状況になかった」との、これ又、とても奇天烈な認識を語った]ことが、とても不気味な異臭(メディア&財務省&闇世界の癒着の爛れた臭い?)を放っており、それらは下の二つの情報▼と特に共鳴するように思われる。


▼コイズミはヤクザ(ジャパニーズギャング)か?・・・「小泉氏処分するな。何するかわからない」 山崎氏警告、http://news.goo.ne.jp/article/asahi/politics/K2009022101150.html


▼(週刊朝日、2009.3.6号)特集記事『酔いどれ大臣、中川昭一』・・・父・中川一郎の怪死にまつわる「恐ろしい不安」


コイズミが旧大蔵省(現、財務省)の利益代表を担う政治家であることは周知のとおりであり、そのことと考え併せると日本の中枢部が何か取り返しがつかぬほどの病魔に冒されてしまったのではないかという懸念が頭を擡げてきます。


結局、このような<政・官・財・アカデミズム&ジャパニーズギャング癒着の闇>という疑惑を日本政治の中枢に植えつけることになった原因は、突き詰めれば下の三点だと 思っています。このため、<情報の非対象性>と<分配・所有の非対象性>が民主主義国家としてあるまじき程にまで拡大し、日本社会の<分断化>の促進による格差拡大が助長されているのだと思われます。


an style="font-weight:bold;">(1)メディア(ジャーナリズム)の劣化 ← 金融・経済恐慌&ネット普及の影響による経営危機が、これに追い討ちをかけている


(2)アカデミズムの劣化 ← 政治に阿(おもね)る竹中平蔵ら御用学者の横暴&跋扈 ← これも、同上の環境条件が追い討ちをかけている


(3)財界(特に経団連)の劣化 ← 新自由主義を口実としつつ政治を恫喝する拝金・裏金資本主義を蔓延らせた/その象徴が御手洗キャノン&経団連会長が絡む<キヤノン工事“大光”脱税疑惑>
・・・この事件だけでなく、モラル的に劣化した財界トップの周辺にもジャパニーズギャングの陰がちらつくように見える。


(参考関連情報)


御手洗会長が絶体絶命…疑惑“不適切な関係”再浮上 /キヤノンも私も関与していない、ホント〜?、http://www.zakzak.co.jp/top/200902/t2009022434_all.html


【エピローグ】Lara Fabian - Tout
[http://www.youtube.com/watch?v=OPrWz_C2a3c:movie]
 

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