|
===================================================== 発行部数 26 == ★★ 日刊ドラマ速報 ★★ ☆☆ 2008/08/14 (Thu) ☆☆ ====================================================================== == 目次 ============================================================== 1.木曜日の連続ドラマ 2.編集後記 ====================================================================== ---------------------------------------------------------------------- 1. 木曜日の連続ドラマ ---------------------------------------------------------------------- タイトル コード・ブルー 局 名 フジテレビ系 放映日時 木曜22時 キャスト 藍沢耕作(山下智久) 白石 恵(新垣結衣) 緋山美帆子(戸田恵梨香) 冴島はるか(比嘉愛未) 藤川一男(浅利陽介) 田所良昭(児玉 清) 森本忠士(勝村政信) 梶 寿志(寺島進) 西条 章(杉本哲太) 三井環奈(りょう) 黒田脩二(柳葉敏郎) 脚 本 林宏司 主題歌 Mr.Children「HANABI」 あらすじ 第7話「告白」 ある日、病院に車椅子姿の男性が母親らしき女性に付き添われてや って来た。 「何かご用でしょうか?」 「あの冴島さんは?」 応対に出た恵(新垣結衣)に母親は伝えた。 「ええ、今日はいますよ。たしかヘリ担当じゃないし」 恵はそう言って、はるか(比嘉愛未)に取り次ごうとしたが、男性 が止めた。 「いいよ、母さん。僕は会わないから」 男性はどこか迷惑そうな顔をしていらだっている。一方で母親はぜ ひ会いたいという顔で見ている。 「とりあえず伝えましょうか」 「田沢が来たとお伝えください」 はるかに判断してもらった方がいいと恵は考えて、はるかを呼びに いった。だが、はるかは「田沢」という名前を聞くと顔がこわばった。 「あとで行きます」 はるかはそう答えて、患者を搬送して行ったが、恵ははるかの動揺 ぶりがひっかかった。 裁判所で男性が突然倒れたという知らせを受けて、美帆子(戸田恵 梨香)は森本(勝村政信)とともにヘリで向かった。現場ではスーツ 姿の環奈(りょう)がいた。 「三井先生」 美帆子は驚いた。倒れた男性は真壁(阿南健治)で、環奈は法廷で 公判中だったのだ。 はるかは田沢に会いに来た。田沢は母親に介助されてストローで飲 み物を飲んでいた。その姿を見ているとはるかはわなわなと震えだし、 思わずその場から逃げてしまった。 真壁は突発性食道破裂だった。環奈が適切な処置をしたおかげで手 術する必要はなくすんだ。担当になった美帆子がそのことを伝えると、 真壁は「俺は助かったのか」と泣き始めた。だが、助けた相手が訴え た相手だけに複雑だった。 一方、環奈は裁判のことで病院側から責められていた。本人尋問で 自分が悪かったと言ったため、せっかく有利に進んでいた裁判が振り 出しに戻されてしまったのだ。 恵と一男(浅利陽介)、耕作(山下智久)がエレベーター待ちして いるところへはるかがやって来た。 「会えた?」 恵は何気なく聞いた。しかしはるかはうつむいて黙っている。 「ははぁ、その様子じゃ会いにきたのは恋人か?」 一男がからかい気味に軽口を叩いた。ほんの冗談のつもりだった。 するとはるかはいきなり言った。 「そうです。彼氏です」 はるかはいつものように感情を押し殺したように答えた。重苦しい 空気が流れて、3人は何も言えなくなった。 「障害を越えた愛ってやつか。感動的だねえ」 ランチを取りながら一男は恵や美帆子にしゃべくった。 「彼氏いたなんて聞いてた?」 「半年前に死んだって聞いてたけど」 恵は首をかしげた。 「でもラブラブなんだろ?」 そんな話をしているところにはるかがやって来た。だが、はるかの 表情は暗い。 「なんでだろ?」 一男が詮索した。すると少し離れていたところで1人食事していた 耕作が怒りだした。 「お前ら、他にする話ないのかよ!」 耕作の剣幕に一男は黙ってしまった。 耕作がエレベーターで移動しているところへはるかが乗り込んでき た。 「おばあさん大丈夫ですか?」 はるかが聞いた。 「無理に聞かなくていい。仕事には関係ない。必要ないだろ、俺たち に仕事以外のことは」 耕作は突っぱねた。 「そうですね」 はるかもいつものように淡々と答えた。人には誰にも言いたくない 事情がある。耕作はそう考えていた。 環奈は意を決して真壁に面会した。真壁はここは裁判所でないから 本当のことを聞かせてほしいと頼んだ。環奈は当時のことを包み隠さ ず話した。本当であれば母体優先の治療をすべきであったと。 「なんでそうしなかったんや」 真壁はいらだった。 「9月14日だったからです」 その1年前、環奈は自分自身が出産していた。難産だった。それだ けに子どもも一緒に助けてあげたくなった。 「あの晩私は医師であることを忘れ、1人の女として感情で治療方針 を決め、2つの命を失いました」 環奈は泣きながら頭を下げた。真壁は真相を知って呆然となった。 自分の思いをどうすればいいのか怒りのやり場を失ってしまったのだ。 恵の担当していたゲイ患者が腸閉塞で緊急オペになった。ケーキを 大食いしてしまったという。 「なんで……」 あれほど強く食べちゃいけないと言っていたのに。 「あたし、無神経なのかなぁ」 恵は落ち込んだ。はるかともぎくしゃくしているし、この患者も自 分を嫌って既往歴も何も言ってくれなかった。参考書類に向き合って 内向きな恵は対人関係に円滑さを欠くことしばしばで、黒田(柳葉敏 郎)にも注意されていた。 田沢が階段の段差に足を滑らせ頭を打って運ばれてきた。はるかは 田沢と知って冷静でいられなかった。田沢はALSという運動神経が 麻痺する病気にかかっている。有効な治療法はなく余命は3〜5年。 最後は呼吸不全を引き起こす。 「彼の既往歴は……」 そう言い掛けて、はるかは口ごもった。 「どうした、早く言え!」 黒田が怒声を上げる。 「半年前に包丁で首を切って自殺未遂を……」 そう言うとはるかはオペの準備にかかったが、いつもの落ち着きは なく、珍しくおろおろしている有様だった。 一男は食事をとろうとしない絹江(島かおり)に困っていた。だが、 そんな状態なのに耕作は骨折の回復が進んでいるからとあまりそばに いようとしなかった。 「おい、藍沢少しはついててやれよ、家族だろ」 あまりの冷たさに一男は文句をつけた。 「家族を犠牲にしてでも患者を救う、それが俺たちの仕事だろ」 悪びれる風もなくそう言う耕作に一男は呆れるしかなかった。 耕作が患者の問診のために病室に入ると、田沢の処置に当たってい るはるかがいた。 「迷惑かけてごめん」 田沢は謝っていた。 「いいの。あたしが本当のことを言っておくべきだった」 はるかは田沢を見て苦痛な表情を浮かべた。はるかは仕事の合間に 田沢に会いに行っていた。だが正直なところはるかにとって田沢は重 荷だった。別れを切り出したくても冷たい女と思われるのが嫌だった。 中途半端な関係が今日まで続いていたのだ。だがもうこれ以上は……。 「あたしは、あたしのために時間を使いたい。ごめん、ひどいよね、 あたし」 数日後、田沢は退院して行った。はるかは見送りに出ず、恵と一男 が代わりに付き添った。 「はるか、うまくやってますか?気が強くて負けず嫌いだから特に同 じ年頃の人には心を開こうとはしないと思うんです」 田沢ははるかを気遣った。 「きついですけれど、命の大切さを教えてくれているんだと思います」 恵はそう答えた。はるかは遠巻きに田沢の様子を見ていた。田沢は はるかの姿を鏡の向こうに見つけたが何も言わず去っていった。はる かは自分の身勝手さを思ってまた涙した。 そこへドクターへリ要請が入った。はるかは涙を拭い、すぐヘリポ ートへ駆けつけた。今日の担当は他に耕作と環奈だ。ヘリは旋回しな がら現場へと飛び立つ。それを美帆子に付き添われた真壁は複雑な思 いで見ていた。 「三井先生はいい先生なんやろうなあ。けど、誰かのせいにせな、や り切れんわ」 田沢もまたヘリの音を聞いて、空を見上げた。 様々な思いと苦闘しながら医者や看護師をしている人がいる。 「あたしたち、誰のために医者をしてるんだろう?難しいね、医者に なるって」 美帆子はいつになく深く考えさせられずにはいられなかった。 病院に戻ってくると、はるかは装備の補充をしたいとヘリに乗り込 んだ。1人になりたかったのだ。そこへ耕作が聴診器を取りにきた。 「ご迷惑をかけました。もう二度と会うことはないと思います」 「そっ」 耕作は静かに聞いていた。 「最低です、あたし。自分の恋人の命から逃げ出した……」 ヘリに乗る資格は自分にないとはるかは自分を責めた。 「……俺も自分が大事だ。ばあちゃんの面倒を見るよりオペに入った り、ヘリに乗りたい。結局俺も自分自身が一番大切なんだ」 何が自分にとって一番大事なのか分からなくなる日々。 「でも俺は明日もヘリに乗るよ。たぶんこれからもずっと」 それを聞いたはるかは堰を切ったように泣き出した。耕作が理解し てくれて少し楽になったのだろう。耕作はヘリの扉を閉め、その場を 離れた。 絹江の食事の付き添いは一男がしていた。すると耕作がやって来て 今日は自分がやると言い出した。耕作は絹江に箸を渡したが、絹江は それを受け取るとすぐ放り投げ、手づかみで食べだした。着ているも のは汚れ、手はべたべただが絹江は一向にお構いなしだ。耕作は静か に箸を拾って机の上に置いた。そして絹江のそばに座り、自分も手に とって食べ始めた。それを見た絹江は驚いた風に見た。 「あなたはお医者さん?」 「ええ」 「うちの孫と一緒ねえ」 絹江はにっこりと微笑んだ。 「そうですか」 耕作は無表情だった。 「おいしいから貴方も食べなさい」 絹江が言った。耕作はじっと絹江を見つめながら、食べ物を手にと って食べた。 寸 評 人を助ける医師や看護師が人の切り捨てている心の葛藤はなかな か見ごたえがあり、今回も面白かったと思います。欲を言えば、もっ と深く掘り下げて欲しい気がします。このドラマは普通に描いていた らもう20話くらいのボリュームがある気がします。気になるのは医 師や看護師の心にスポットを当てている分だけ、売りのヘリの存在感 が薄れていることでしょうか。はるかが「ヘリに乗る資格ないですよ ね」と耕作に言っていましたが、こじつけのような気がしました。 執 筆 者 けん() ---------------------------------------------------------------------- 2. 編集後記 ---------------------------------------------------------------------- 仕事が忙しく、休日出勤もからんでオリンピックを見る暇がありません。今 は半分くらい消化したところでしょうか。社会人になる前は休み中なので1日 中オリンピックを見ていたりして、オリンピックって長いと感じたものですが、 この分だとあっという間に終わっていたという感じになりそうです。(けん) ====================================================================== 発行元:ドラマ研究会 e-mail:info@j-drama.tv url :http://www.j-drama.tv/ ID :MM3E195F16414CD このメールマガジンは、メールマガジン[MailuX]を利用して発行しています。 (http://www.mailux.com/) ====================================================================== |