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タイトル:Daily Drama Express 2008/07/06 Tomorrow (1)  2008/07/26


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                        ★★ 日刊ドラマ速報 ★★
            ☆☆ 2008/07/06 (Sun) ☆☆
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== 目次 ==============================================================
  1.日曜日の連続ドラマ
  2.編集後記
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1. 日曜日の連続ドラマ
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タイトル Tomorro
局  名 TBS系
放映日時 日曜21時
キャスト 森山航平(竹野内豊)
 田中愛子(菅野美穂)
 遠藤紗綾(緒川たまき)
 田中七海(黒川智花)
 蓮見洋治(陣内孝則)
 仙道郁夫(岸部一徳)
脚  本 篠崎絵里子
主題歌   『』

あらすじ 第一話 医療は人か金か!?

 1999年。
 手術室へ運ばれる母親と、それを追いかけ、泣く少女。
 だが、その母親の心拍は戻らない.....


 2008年。
 海沿いの道をスクーターで走る森山航平(竹野内豊)。

 第43回 七夕どんつく祭の準備が進む会場。この町の平均年齢は
43歳。

 西山室市役所市民窓口のカウンターに立つ航平。
 文句を言ってくる市民にも、丁寧に対応する航平。

 昼休み、航平は副市長の蓮見洋治(陣内孝則)から、駅への出迎え
を依頼される。『熱烈歓迎 遠藤大先生』と書かれたプラカードを持
っていくようにと渡される。

 戸籍抄本を取りに来た田中愛子(菅野美穂)は。落とした100円
玉を追っていて、航平とぶつかってしまう。
 100円玉は、台の下へ入ってしまい、愛子が必死に手を伸ばして
も届かない。

 航平は、100円玉は後で拾っておくからと、自分の財布から
100円を取り出す。
 愛子は、そんな問題じゃないでしょ。たかが100円って、バカに
しているでしょ。妹が大学で奨学金貰えることになって、今日中に書
類を出さなければならない、と言う。

 航平は駅に着くが、駅前の公衆電話で、急にお腹が痛いと言ってう
ずくまる妊婦を見る。
 駆け寄った航平は、とりあえず救急車を呼ぶ。

 でも、その救急車に、航平も乗せられてしまう。その妊婦は連絡先
を言えないと言う。

 とりあえず西山室市民病院への受け入れが決まり、運ばれる。
 でも、出てきた医師は、今日は産婦人科医はいない。受け入れ可能
との回答は手違いで、受け入れ不可能なので、別の病院へ運んでくれ、
と言う。

 そこに出てきた愛子は、別の病院へは1時間以上掛かる。産婦人科
医を呼び出すので、それまで待っていて欲しいと言う。
 でも医者は、その到着を待つ1時間に、何かあったらどうするのだ。
損害賠償1億円払えと言われたら、払えるのか、と言う。
 愛子は、払うわよと言い返すが、医者は無理なくせに言うな、と言
う。

 そこに女性が現れ、診るわよ、と言う。彼女はアメリカで学んだ経
営もわかる、脳外科医。

 彼女は妊婦を診察し、胎児も母体も大丈夫。腹痛の原因は胃炎。薬
を出しておくので、入院の必要は無い、と言う。

 妊婦は、この病院で出産したいと言う。だが、女医は、キッパリと
無理だと即答する。この病院に分娩の設備は無い、と。
 妊婦は、里帰りしていて、いろいろな病院に電話したが、どこも予
約で一杯だと断られたという。
 女医は、妊娠九ヶ月にもなって受け入れる病院は無い。そんなこと
ぐらい、妊娠した時から調べておくべき。認識が甘すぎる、と言う。

 愛子が、妊婦の擁護をしようとすると女医は、田中愛子さんとフル
ネームで呼び、更に谷沢看護学校卒、バツイチと続ける。
 驚く愛子に、これから勤める病院の職員について、知っておくこと
は当然と言う。

 一方航平は、蓮見に、迎え行けなかったことを詫びるが、蓮見は航
平が市民病院にいるなら、そのままそこにいるよう指示する。
 女医は、航平が持っているプラカードは恥ずかしいから早く片付け
るよう言う。彼女こそが、航平が出迎えようとした相手・遠藤紗綾
(緒川たまき)だったのだ。

 やがて蓮見もやってくる。紗綾は、市がお願いして来た貰った女医
と説明。今やこの市民病院は年間30億円の赤字を垂れ流し、その赤
字は市が税金で補填している状態。常駐の医師は院長を含めて、3名
のみ。毎日診察があるのは、外科と内科のみで、ほかの科は週1回別
の病院からアルバイトとして来て貰っている。内科病棟も墓分は閉鎖
されている。
 こんな地方の病院に来てくれる医師はいない。ここはもはや総合病
院の体をなしていない。いや、病院としてすら機能していない。外観
は立派だが、内部は空洞。
 これを再建するプロジェクトが立ち上げられ、紗綾は再建を期待さ
れている。それと航平も当然このプロジェクトの一員だと言う。
 航平の脳裏に、1999年の手術室の光景が、フラッシュバックす
る。


 新しい医師が女医と言うことで、女性看護師達は寿退職の夢が遠の
いたとぼやいている。
 そこに外科医・藪内二郎(六角慎司)がやってくる。彼は看護師達
から『ヤブ』と呼ばれていた。ナースステーションにやってきて、も
う32時間も働いて、疲れてるんだよ、とぼやくが、看護師達もみん
なそうだと言い返す。


 紗綾は院長の柿沼高太郎(志賀廣太郎)にこの病院のすべてを任せ
て欲しいという。柿沼は、院長交代ということですか!?と慌てる。
 紗綾は、そうではなく、この病院の経営は事務長の仙道郁夫(岸部
一徳)が仕切っているんですね。まずは彼から辞めて貰いましょう、
と言う。
 蓮見は慌てて航平に、「君、仙道さんとは将棋仲間だったよね。探
してきて」と言う。

 その頃仙道は、院内を歩いて、患者に声を掛けていた。

 ナースステーションで紗綾は、医師やナースを前に、この病院は、
もう市民病院とは思わないように。もう総合病院ではなくなる。儲か
る循環器や脳神経科を中心にし、儲からない小児科や、訴訟ばかりの
産婦人科は、真っ先に閉鎖する、と言う。
 愛子は、体力の無い子供や老人はどうすればいいんですか?と紗綾
にかみつく。
 紗綾は表情ひとつ変えずに、診療所か、隣町の病院へ行けばいいと
言う。愛子の言っているような正論では、30億円の借金は返せない、
と。
 その金額の大きさに驚く一同。


 愛子は航平を追いかけ、紗綾のことを問う。
 航平は、紗綾については、市が一任した人だと言う。

 愛子は、そうではなく、航平自身はどう考えているのだと問う。
 謝る航平。
 愛子は、なんで謝るの?自分が悪くなくても謝ってその場を収める。
大人だねって言われるタイプだよね、と言う。
 それでもまた謝る航平。

 愛子は航平に戸籍抄本を突き出す。航平の金で買ったものなどいら
ない。いずれ自分でお金を持って取りに行く、と言う。
 航平が、こんなもの、受け取っても困ると愛子を追いかけるが、愛
子は行ってしまう。

 蓮見が、自分は市役所に戻るが、紗綾のことは航平に宜しく頼む、
と言う。

 タクシーが来るまでの間、航平は紗綾と話す。
 紗綾は、赤字の病院はここだけではない。赤字なのは医療制度のせ
い。このままでは医者が死ぬ、と言う。
 航平は、紗綾のいうことは正しいかも知れない。でも医者がそれを
言っちゃおしまいでしょ、と言う。
 紗綾は、それは航平が医者でないから言えるきれいごと、と言う。


 師長の原田和子(エド・はるみ)は愛子に、仙道が正式に事務長か
ら下ろされた。愛子も今のように紗綾にくってかかっていると、かば
いきれなくなってしまうと注意する。
 でも、愛子の啖呵を聞いていたら、先輩である愛子の母親・田中好
美(永島暎子)のことを思い出した。いつも好美は医者にくってかか
っていた。愛子は好美そっくり、と言う。

 これから夜勤に入る愛子。

 愛子は妹の田中七海(黒川智花)に、戸籍抄本を贈るのが遅くなっ
てゴメン。明日は必ず送るから、と言う。
 忙しいんだから、無理しないで。愛子までお母さんのように倒れた
らイヤだからね、と七海。
 愛子は、七海はお腹が弱いんだから、健康腹巻きしている?と聞く。
 七海はそんなダサイものしているわけないじゃないと言いながらも、
しっかりと巻いていた。

 屋上にいる愛子の所に、息せき切って駆けつける航平。向こうの窓
から愛子の姿が見えたから、かけてきたといい、急ぐんだろと、愛子
から渡された戸籍抄本を渡す。
 愛子は、昼間航平に当たったことを詫びる。
 航平は、あのような状況では仕方ないですよ、と大人の対応をする。

 その時、花火が上がり始める。
 愛子はこの屋上に上ると、市民病院は街のスーパーだと思うという。
 愛子の母親もこの病院の看護師で、子供の時、屋上で母親の話を聞
いた。診療所は街の商店街で、そこではちょっと心配だけど、大学病
院というデパートまで行く必要の無いとき、来る街のスーパー。確か
にサービス残業も多いけれども、みんなが元気になって帰って行くの
を見るときは、嬉しい。
 あ、自分ばかり話をしてしまったが、航平が仕事をしていて、嬉し
いのはどんなとき?と聞く。

 航平は、仕事で嬉しいと思ったことはない。誰もが自分自身を好き
なのではない、と言う。

 愛子は、航平にもう丁寧な口を利かなくていいよ。どうみても、航
平の方が年上なのだから、と言う。
 航平は、それなら愛子のタメ口もどうにかならないか、と聞く。
 愛子は考えておく、と答える。

 航平は、愛子はこの町で生まれ育ったのか聞く。
 愛子はそうだと答え、航平もかと聞く。
 航平は違うと答えると、まだいろいろ話したそうな愛子に、もう遅
いからと言って、別れる。
 愛子が航平の背中に呼びかけても、航平は振り返らなかった。

 市役所に戻り、窓越しに花火を見ていた航平。思い立ってロビーへ
行くと、昼間愛子が落とした100円玉を必死に拾う。
 やっと拾ったところに、仙道がやってくる。灯りが付いていたので
来てみた、と。

 仙道は、涼子 (大沢あかね)を探していた。昼間病院で会って声を
掛けたけれど、見失った。その女性は団子屋の早苗 (松田美由紀)の
娘で、昼間航平が救急車で運んだ人。

 3人で方々を探してみたが見つからない。

 早苗は航平に、涼子はカリスマ美容師になるなんて言って、家を飛
び出し、音沙汰もなかったのに、突然妊娠して戻ってきた。どうせ悪
い男にだまされたのだろう。所詮涼子は自分を捨てたんだ、と言う。

 その時、沢山の消防車と救急車がやってくる。花火のメイン会場で
火災が発生し、重軽傷者多数だった。

 救急車が市民病院へと続々と到着するが、夜間はドクターがいなく
て無理だと断られる。詰めかけた市民達は、市民病院なのに何で受け
入れられないんだと怒っている。

 愛子は独断で受け入れを決め、采配を振る。無理だと言う医者に、
前は5人を一晩で処置したでしょ。口ではなくて、手を動かすよう言
う。

 航平は、メイン会場に落ちていたお守りから、崩れた建物の下敷き
になっている涼子を見つけ出し、自分のネクタイをほどくと、応急処
置をする。

 市民病院に運び込まれる涼子。涼子の容態は悪い。でも、医師は別
の心停止の患者の治療中で、対応できない。
 涼子の呼吸が止まる......

 愛子はやむなくメスを握る。気管内閉塞による呼吸不全。気道確保
のための切開。
 同僚看護師の三島千夏(秋田真琴)が愛子を必死に止める。

 紗綾がタクシーで市民病院に駆けつける。

 それでもメスを握り、涼子の喉に穴を開ける。

 「何をやってるの?」と紗綾。

 愛子の必死の呼びかけに、涼子の呼吸が戻る。

 紗綾は、看護師が医療行為を行うなんてあり得ない。早く出て行き
なさい、と言う。

 航平は手袋をはめると、「やったのはオレだ。オレは医者だ」と言
う。
 航平がテキパキと指示を出す。
 紗綾は、母体優先、オペ室に運んで、と言う。
 航平は、胎児は自分がここで取り出す。胎児も母親も助ける。オペ
室に運んでいる暇はない、と言う。

 廊下で待ち続ける早苗と仙道。


 夜が明ける。
 夜明けの屋上に1人立ち、両手を見つめる航平。

 仙道がやってきて航平に、涼子の意識が戻ったことを伝える。


 愛子は涼子に赤ちゃんを見せる。元気な男の子。

 その様子を見ていた早苗は涙を拭いて、病室を出て行く。
 航平が声を掛けると、娘が無事ならいいの、と言う。
 航平は涼子が持っていたお守りを早苗に渡す。早苗の持っているも
のと同じ、と。
 早苗は、涼子が家を出ていくとき、一緒に買ったという。
 航平は、きっと涼子はずっと早苗のところに帰りたかったのだと言
う。
 早苗は、「何で早く.....」と言いながら病室へ戻る。


 紗綾は航平に、いつまで医者だったのかと問う。
 「8年前までです」と航平。
 紗綾は航平の頬を叩き、「医者を甘く見ないで」と言う。


 愛子は最初の止血が適切だったから助かった、と紗綾が言ってた。
それに喉の切開の件もありがとう、と言う。
 航平は、そんなんじゃない。ただ目の前で人が死ぬのを見たくなか
った、と言う。
 愛子は、自分も同じと言った後、急に右手を押さえて、震え出す。
 「どうしたんた?」と航平。
 「ずっと怖かった。患者さん死なせちゃったら、どうしようっ
て.....」と愛子。

 航平は優しく愛子の右手を両手で包む。

 屋上で愛子は、結局航平と紗綾だけが患者さんに向き合っていた。
どうして医者辞めたの?と聞く。
 今まで忙しすぎて、患者さんの方を充分見られていなかった。今日
は久しぶりに患者さんとガチンコで向かい合えた、と言う。

 愛子は、やはりこの市民病院を守りたい。もし航平が医者に戻りた
いなら.....と言うが、航平は、オレには資格がないと答える。


寸  評  航平は、8年前にどのような事故?を起こしたのでしょうか?
 それにしても、8年間メスも握っていないのに、紗綾でさえトライ
しようとしなかった処置を成功させるとは、なんという神業なのでし
ょうか。

 ところで、地方の市立病院が専門病院科して生き残るというのは、
現実にあるのでしょうか?
 医療は医者と共に医療器具も必要です。現在多くの医療器具はリー
スでしょうが、それにしてもそれなりの初期投資が必要です。赤字の
病院がさらに専門病院科するための投資を、税金でまかなえるのでし
ょうか。

 今後の展開として考えられるストーリーとしては、紗綾が航平の人
間性に触発されて、市民を考える医療に舵を切るとか、航平が紗綾に
触発されて医者に戻るとかでしょうか?

 あまり可能性の低い想定に走らないで欲しいと思います。

執 筆 者 鈴木(drama_sumire@yahoo.co.jp)

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2. 編集後記
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 今回、オリジナル ドラマが多く、是非頑張って欲しいと思います。
 でも、なんでこうテーマがかぶるんでしょう。医療ドラマは「コードブルー」
とこのドラマ。学校ものは月9に「学校じゃ教えられない」。半分「モンス
ター・ペアレント」も。
 最近、医療ネタというと、少子化、産婦人科・小児科の崩壊を扱うのが常道
化していますね。確かに問題だと思いますが、もっと新しい切り口が必要だと
思います。
 ところで、院長の志賀廣太郎を見ると、北洋病院を思い出してしまいます。
そして岸部一徳を見ていると、野口教授を思い出しています。
 このドラマを見ながら、頭の中では、「医龍2」が二重奏のように駆けめぐ
ってしまいます。(鈴木)

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発行元:ドラマ研究会
e-mail:info@j-drama.tv
url   :http://www.j-drama.tv/
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