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タイトル:憂国通信  2008/07/25


気象庁 24日の大地震の名称をスルー 背後に自民党の意図 

大地震なのに気象庁が命名してくれないからマスコミも困っている。しかたなく勝手に名前を付けているのが現状だ。大体「岩手北部地震」で統一したようだ。

8道県けが130人に 新幹線運休59本 岩手北部地震
http://www.asahi.com/national/update/0724/TKY200807240249.html

≪岩手県を震源に震度6強を観測した24日未明の地震の負傷者は、同日夜までにさらに増え、警察庁によると、1道7県で計130人になった。政府はこの地震を「岩手県中部地震」と呼ぶことにした。≫ 

政府が「岩手県中部地震」とつけたにもかかわらず、見出しで「岩手北部地震」にしたのは勿論朝日のあてつけだろう。

【東北地震】「地震命名の基準満たさず」と気象庁
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/163742/

≪岩手県内で24日未明、最大震度6強を観測した地震について気象庁は、今のところ名称をつける予定はないとしている。

同庁は地震に命名する基準を(1)陸域でマグニチュード(M)7.0、海域でM7.5以上で、震源の深さが100キロより浅く、最大震度5弱以上または津波2メートル以上(2)建物の全壊が100棟以上など顕著な被害(3)群発地震で被害が大きい−と定めている。今回の地震は、基準を満たしていないという。≫

けが人130名、その内重傷者が21名という被害が出ている。建物の被害もけっこう多そうである。(2)には該当してしまいそうなのだが、基準には恣意的要素が強そうだ。

【東北地震】震度6強、でも被害が少なかった理由は?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080724-00000962-san-soci

≪最大震度6強、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・2。24日未明に発生した岩手県沿岸北部の地震は、広範囲で強い揺れが観測されたが、全半壊などの家屋の大きな被害は確認されなかった。≫

M7.2はM6.8の間違いである。ニュースソースが産経だけあっていい加減な記事だ。改訂版では訂正してあった。

今回の地震は先の「岩手・宮城内陸地震」より大分規模が小さい地震であったことは事実である。
基準を満たすかどうか、境界線上の地震だったのである。命名するかどうか悩ましいところだ。政府がこの地震を「岩手県中部地震」と呼んでいるのは勝手に名を付けただけで、気象庁長官が命名するのとでは訳が違う。

要するに、気象庁長官が命名すると、政府は本格的な対策本部を設置し対応しなければならなくなる。
今回の場合、命名しなかったので、政府の対策も事実上これで打ち止めである。

実際に被害にあった人も救援活動等で配慮など期待できないし、募金活動も低調だろう。自ずとマスコミの取り扱いも小さくなる。

気象庁長官が命名するかしないかで、被害にあった人の補償は天地の差ほど開いてしまうのである。

今回気象庁がスルーした理由は、基準を厳格に当てはめたと言うより、政府の意向が強く働いたのだろう。

似たような場所で立て続けて地震が起きたので、「あまり金を使いたくない」という本音が出てしまったのだろう。小沢一郎に対する嫌がらせも考えられる。

岩手が小沢の地盤ではなく、先の「岩手・宮城内陸地震」が発生していなければ、今回の地震はおそらく命名されたものと思われる。 

 
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