下着でエクササイズ 男性も
「はいて歩けば、お腹が引きしまる」
このキャッチフレーズに思わず反応してしまう人は、決して少なくないはずだ。新しく発売された男性用補正下着のPRをうたったもので、これまで女性用のラインナップは多種多様ながら、男性用は今、徐々に広まりつつあるという段階。しかし最近、「メタボリック(内臓脂肪)症候群」の言葉とともに、体形を整えるこの下着が、にわかに注目を集めている。
メタボリック症候群は、食生活の変化や運動不足などが原因で肥満となり、脳卒中や心臓病などにつながるとされる。また、今年4月から、40歳以上の健康診断でチェック項目となるなど、その関心はもはや社会現象となっている。
今春、ワコールが新たに発売したブランド「クロスウォーカー」は、はくだけでエクササイズ効果のあるというスパッツタイプの補正下着だ。ワコールが独自に開発した太もも部分に施された網目状のクロス構造が、歩くたびに太ももの筋肉に適度な刺激を与えることで、歩幅が自然に広がっていき、しだいにお腹やお尻の筋肉が引き締まってくるというもの。
しかも、この商品の開発に際して、ワコールでは44人の男性社員が週5日以上、日常生活で試着したところ、3か月で約7割以上に体重、体脂肪率、そして腹囲の減少という結果が出たという。
男性用ではまだまだ2、3枚セットの値ごろな商品が大部分を占める。だが最近、男性のファッションとして下着のデザイン、機能などに若者らが注目。さらに、中年男性の約半分、約2000万人がメタボリック症候群およびその予備軍という厚生労働省のデータもあり、内臓脂肪の蓄積による肥満が重い病気につながると聞けば、年齢を問わず、危機感を抱く人も多いだろう。
もっとも、食生活の改善、定期的な運動などを心がけるのが一番。しかし、忙しかったり、続けるのが苦手だったりする人には、普段の生活のまま、はいて歩くだけでエクササイズというこの下着、一度試してみてはいかが?
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